信更協力隊新聞

信更協力隊新聞
ワークキャンプ特集号
平成 28 年 12 月号
こんにちは、地域おこし協力隊の窪美です。12
月号は、今年の5月から4回に渡って開催してき
たワークキャンプの特集号になります。
■ワークキャンプとは?
一言でいえば、
「合宿型のボラ
ンティア活動」で
す。
日本をはじめ
トレイルの整備に取り組むボランティア
世界各国からの
若者たち、10~20
参加者は、ワーク以外にもおやきや手打ちそば
名程のボランテ
の郷土料理教室への参加、学校訪問等、信更町に
ィアが参加して、
地域の取り組みを応援する仕組みです。
地域の側では、ボランティアの宿泊場所を用意
します。食事は、自炊の場合が多いのですが、地
域によっては食事が提供される場合もあります。
期間は、1~2週間のものから、6ヶ月以上に
なる長期間のものもあり、地域のニーズに応じて、
環境・農業、福祉・人権、文化・教育等の様々な
ある見どころを訪ねることで、信更町の魅力を発
見します。これらの活動を通して、信更の様々な
場所を回った参加者は、信更の魅力を発掘するワ
ークショップを行います。ワークショップの成果
は、地域の方々を前に、
『信更に都会や海外から観
光客を呼び込む事業アイデア』として発表しても
らいます。
分野のワークキャンプが行われています。
■ワークキャンプ信更
高野地区にある荒れてしまったかつての里山の
道をトレイル(遊歩道)として再生するためのボ
ランティアを中心にワークキャンプを計画しまし
た。
ボランティアの募集は、日本各地でワークキャ
ンプを企画・運営しているNPO法人NICEを
通じて行います。
ワークショップの様子
お問い合わせ先
長野市信更支所 TEL 026-299-2111
■ワークキャンプ信更1 2016/05/03 - 05/08
『こんなところに人が来るのか?』という疑問
の声も聞こえてきましたが、まずは参加者を日本
彼らの楽しそうな様子を見ていると、信更には
お宝がごろごろ転がっているんだなあと実感させ
られます。
人に限定して、ワークキャンプを開催することに
しました。
■ワークキャンプ信更2 2016/08/04 - 08/17
当初予定していた宿泊先が諸事情により、使用
信更町で開催する初めての国際ワークキャンプ。
できなくなるといったトラブルもありましたが、
『本当に外国人なんかが来るのか?』といった
10~30 代の8名の若者たちが参加してくれまし
疑問の声もちらほら聞こえてきましたが、外国か
た。
(結局、宿泊先は協力隊員の借上げ住宅となり
らはエストニア1名、メキシコ1名、台湾2名の
ました‥‥。
)
計4名が参加。日本からも5名が加わり、合計9
名の参加者となりました。
ワークに出発!!
ハイ、ポーズ
参加者は、トレイル整備のワークを通して、山
の自然を思いっきり楽しんでいました。田んぼで
の作業では、カエルをはじめとした生き物にすっ
かり夢中。この時期は、タラの芽をはじめとした
山菜も豊富で、春の味覚もしっかりと堪能しても
懸念事項となっていた宿泊場所の問題ですが、
赤田地区にある児童養護施設、更級福祉園の空い
ている建物を利用させていただけることになりま
した。
らいました。
りんご農園での葉摘み作業
地元の N さんと一緒に畦シートの設置
ワークとしては、高野地区のトレイル(遊歩道)
お問い合わせ先
長野市信更支所 TEL 026-299-2111
整備、竹林整備を始め、涌池地区の山のジャム屋
外国人5名(ドイツ2名、スペイン1名、トル
さんのブルーベリー畑、赤田地区のりんご農園、
コ1名、台湾1名)
、日本人5名の計 10 人の若者
高野地区のワインぶどう圃場、氷ノ田地区の交流
が参加。
農地(水田)での農作業等に取り組みました。
ワインぶどう圃場での草取り
信更夏まつりでのかき氷販売
前回とほぼ同様の内容ですが、新しい趣向とし
また、1回目のワークキャンプでは、地域の方々
て、信更小学校を訪問し、英語の授業に参加させ
からの認知度が全然足りなかった反省を踏まえ、
ていただきました。参加者にとっても、子どもた
地域へ顔を売ることにも力を入れました。
ちとの交流はとても楽しい時間となったようです。
信更夏まつり、更級福祉園の夏祭り、赤田地区
の花火大会、高野地区の馬頭池釣り大会&バーベ
キュー、田野口地区の盆踊り等々。
おかげさまで、行く先々で大歓迎を受けまして、
参加者も心底楽しんでいました。特に外国人にと
っては、東京や大阪といった都会や京都といった
有名な観光地にはない、本当の日本の素晴らしさ
をここ信更で体験してもらえたようです。
■ワークキャンプ信更3 2016/08/29 - 09/11
鍛刀道場の見学
信更町に移住されてきた刀鍛治の秀平鍛刀道場
の見学では、間近に日本刀を見られるだけでなく、
直接質問も出来たりと一生に一度のチャンスと感
じさせる体験だったとの感想が聞かれました。
また、赤田の専照寺を見学させていただき、外
国人にだけでなく、日本人にとっても日本の宗教
について考えさせられる貴重な体験となりました。
ブルーベリー畑での作業を終えて
お問い合わせ先
長野市信更支所 TEL 026-299-2111
■ワークキャンプ信更4 2016/10/17 - 10/29
他にも、元県立歴史館総合情報課長(現安茂里
公民館長)
、宮下健司先生をお迎えして、灰原地区、
赤田地区のフィールドワークを実施しました。こ
のフィールドワークが日本人だけでなく、外国人
にも大好評。
普段は何気なく見過ごしてしまいがちですが、
ブルーベリー畑での作業を終えて
農村には素晴らしい日本の文化が根付いていると
いうことを教えられました。
ハロウィーンイベントも開催
外国人5名(ドイツ1名、フランス1名、ロシ
ア2名、韓国1名)
、日本人3名の計8人の若者が
参加。
参加者が楽しみにしていた子どもたちとの交流
では、信更保育園、信更小学校(子どもプラザ)、
信更中学校を訪問。
漆の説明に聞き入る参加者
■成果と課題
成果の1点目は、ズバリ交流人口の増加。
ワークキャンプを開催したことで、これまで外か
ら人が来ることの少なかった信更に、延べ 65 人も
の人たち(9 カ国 14 人の外国人を含む)が訪れま
した。
これには、田植えや稲刈りをメインにした週末
1泊だけの週末ワークキャンプの参加者も含めて
います。
(ワークキャンプ合計日数:51 日)
英語の授業で自国(フランス)の紹介
参加者にとっては、中学校を訪問して英語の授
業に参加したことが、特に印象深い思い出となっ
たようです。中学生にも交流を楽しんでもらえた
ようで、
「英語の勉強を頑張っていきたい。
」と笑
顔を見せてくれました。校長先生からも「時間が
短か過ぎた。
」との感想をいただきました。
さよならパーティーでの集合写真
お問い合わせ先
長野市信更支所 TEL 026-299-2111
彼らと継続的に交流を続けることは、信更にと
した。
って大きな財産になると思っています。実際、10
月に行われた「移職住フェア in TOKYO」では、
ワークキャンプの参加者がブースの手伝いに来て
くれたりもしました。
事業アイデアの発表「リンゴをシードルに」
今後もワークキャンプを通じた交流人口を増や
すことで、それら外部人材の視点やノウハウを活
用した新たなアイデアが出てくることに期待が持
ワークキャンプ参加者がブースの手伝い
てます。
2点目は、ワークキャンプ参加者による創造的
なアイデア。すでに信更にある魅力的な観光資源
を挙げてもらい、新たな観光資源の創出に関して
もアイデアが多数出てきました。
3点目は、ある意味、一番大事なことでもある
地域活力の向上。
都会や海外からやってきた若者たちと楽しく交
流することで、地域住民にも元気が出てきます。
高野地区では、昔ながらの遊び、竹スキーを都
会の人に教える竹スキー教室をやろうというアイ
デアも飛び出してきています。(竹スキー教室は、
来年の1月には実現できるかもしれません。
)
信更の魅力を発見!!
これらの観光資源を活用した交流体験プログラ
ムを創っていくことで、現状ほとんどいない観光
客が信更町にやってくることにつながります。
トルコから参加した女性(21 歳・学生)からは、
竹スキー教室のアイデアで盛り上がる
「日本にもう少し滞在出来るのであれば、このア
イデアの実現に手を貸したい。
」との声も出ていま
お問い合わせ先
長野市信更支所 TEL 026-299-2111
このような成果を挙げられたのも、ひとえに
ボランティアや見学を快く受け入れていただい
た方々を始め、野菜や果物を差し入れしていた
だいたり、車を出して送迎いただいたり、翻訳
や通訳をしていただいたりと何かとご協力いた
だいた地元の方々、そして長野市役所信更支所、
信更地区住民自治協議会の職員の方々のご理解
とご協力をいただけたことに尽きると心より感
謝しております。この場をお借りして、お礼申
し上げたいと思います。本当にありがとうござ
いました。
手刈りで頑張りました
そば打ち名人に教わる手打ちそば
さて、大きな成果があった一方、地元で関わっ
11/24(木)柿に降り積もった雪
11/24(木)柿に降り積もった雪
ているのは一部の人たちだけであり、地域への広
がりが限定的という課題も見えてきました。
この協力隊新聞とは別にブログも不定期に更新
また、来年3月で更級福祉園が閉園になること
しています。パソコン・スマートフォンからご覧
から、来年以降の宿泊場所が確保出来ていない問
になれますので、気が向きましたら是非ご覧くだ
題も出てきていますが、今後も活動の輪を広げて、
さい。
信更を盛り上げていきたいと思います。
どうか今後ともご理解、ご協力の程、よろしく
■長野市地域おこし協力隊のブログ
http://nagano-citypromotion.com/local_pr/
お願いいたします。
※他地区の隊員の記事もあります。
■編集後記
なんとか稲刈り、脱穀を終え、今年の秋は暖か
いなあとのんびりしていたら、突然寒くなってき
■信更町地域おこし協力隊のブログ
http://kyoryokutai.inakagurashishinkou.com/
ました。みなさまも風邪などひかれませんようお
身体には十分お気をつけください。
信更地区 地域おこし協力隊
窪美 靖(くぼみ やすし)
お問い合わせ先
長野市信更支所 TEL 026-299-2111
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長野市信更支所 TEL 026-299-2111
TEL 026-299-2111
空き家を探しています
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空き家の活用
・インターナショナルシェアハウス
・ワークキャンプ受け入れ
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シェアハウスに入居する日本や外国の若者は、地域の子どもたちに生きた英語を教える等、外部からの視点や
ノウハウを活用した新たなアイデアを実行します。それらの活動が SNS 等を通じて外部にどんどん発信される
ことで、信更の魅力が外部に伝わっていきます。
また、ワークキャンプの宿泊場所として利用することで、ボランティアの力を借りながら、地域の取り組みを
進めていくことが出来ます。
さらに、シェアハウスの入居者と地域の人たちとの交流が図れるコミュニティカフェを併設すれば、地域全体
に信更を良くしていこうという想いが広がっていくことも期待できます。
長野市地域おこし協力隊
窪美 靖(くぼみやすし)
お問い合わせ先
長野市信更支所 TEL 026-299-2111