2016年12月号 12月になり冷え込む日が多くなりました。 今月は「マイコプラズマ肺炎」についてまとめてみました。 国立感染症研究所の患者報告※によって10月時点での増加が確認されています。 では、「マイコプラズマ肺炎」とはどんな病気なのでしょう? 「肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoiae )」という病原体によって引き起こされる病気です。 「肺炎」とはいっても、良く想像される「ゼロゼロ」「ゼイゼイ」という音は 聴診器を当てても聞こえないのが特徴です。 →→→ただし、合併症によって気管支や肺胞にも炎症が及ぶと 「ゼロゼロゼイゼイ」が聴診器で聞かれるようになってしまいます。 季節では、秋から春の初めにかけてが発症のピークとなります。 幼児から高齢者まで罹りますが、学童期~青年期の若い世代に多いです。 潜伏期間が2~3週間と長いのも特徴です。 症状は? 長引く咳と発熱が主な症状です。全身倦怠感もあります。 最初は、発熱、全身倦怠、頭痛などの症状で始まり、 咳は3~5日遅れて出現することが多いです。 あまり重症化することはないといわれていましたが、重症肺炎となることもあり、 ほかに、中耳炎、溶血性貧血、無菌性髄膜炎、脳炎、肝炎を併発することもあります。 感染経路は、風邪やインフルエンザと同じ飛沫感染と接触感染と言われています。 感染した人の咳やくしゃみのしぶき、唾液でうつります。 予防方法は? 予防としては、普段から、咳エチケット(マスクなど)、手洗い、うがいの徹底です。 感染してしまったら? (治療方法は?) 抗菌薬(抗生物質)によって治療します。 マイコプラズマ肺炎に効く抗菌薬(抗生物質)を使用します。 比較的軽い症状で済みますが、肺炎となり重症化した場合は入院治療が必要になります。 咳の風邪だと思っていたがなかなか治らない、熱の後、咳だけが長引いているなど しつこい咳が続くようなら、医療機関に受診されることをおすすめします。 引用・参考文献および資料…※国立感染症研究所感染症情報センターHP、厚生労働省HP
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