市民が進める!歴史と文化によるまちづくり 「とよなか・歴史と文化の会

市民が進める!歴史と文化によるまちづくり
「とよなか・歴史と文化の会」
経過
中世城郭跡である市指定史跡・原田城跡と、同じ敷地内に建つ昭和初期の和洋折衷様式
の邸宅である国登録有形文化財・旧羽室家住宅について、平成 16 年の市による公有化を契
機に、その保存と活用に関する検討会を市民公募で立ち上げました。平成 17 年にこの検討
会への参加市民による団体が結成され、その後、原田城跡と旧羽室家住宅の管理・運営を
市から受託し、団体の名称・内容を段階的・発展的に改め、平成 23 年に「特定非営利活動
法人 とよなか・歴史と文化の会」となりました。原田城跡と旧羽室家住宅は、平成 22 年
に愛称を公募し「原田しろあと館」と命名され、文化財としての保護と継承を基本に、誰
もが地域の歴史や文化にふれ親しみ、幅広く文化活動・市民活動が行える場として、会の
創意工夫により様々な事業を企画し実施してきました。
活動の規模と成果
「原田しろあと館」での活動は、地域住民やまちづくり団体、商業者、学校、アーティ
ストなど幅広い個人や団体等と連携しつつ、
「交流」「学習・講座」「芸術・文化」等の各分
野に及び、正会員・賛助会員合わせ 88 人が支えています。
会は草創期から 10 年以上にわたり、各種事業の企画・実施を通じ、地域のまちづくり・
コミュニティづくりに寄与してきました。また、他市での同種団体との交流や情報交換、
市民団体からの依頼に基づくまち案内人事業、阪急電鉄や市との協働での観光あるき事業
への参画など、会員の熱意に支えられた様々な活動が多くの市民の信頼に結びついていま
す。会のたゆまぬ努力の結果、原田しろあと館は歴史・文化の体験の場としてのみならず、
市民のかけがえのない財産として多くの市民に周知され、来場者は平成 21 年 11 月の開館
以来約 18,000 人に及んでいます。
催し・活動の内容
現在、毎週土・日曜の午後を中心に、通年で下記の事業を実施しています。
・市指定史跡原田城跡、国登録有形文化財旧羽室家住宅(愛称:原田しろあと館)の一
般公開をはじめとした管理運営事業
・同館を拠点とした地域交流、学習・教養講座、芸能・芸術鑑賞・演奏会事業
・季節の行事・交流イベント
・豊中市内のまち案内事業、阪急宝塚線沿線観光あるき事業
・上記に関する情報発信、広報活動
運営の状況
「原田しろあと館」の管理運営は、市民が市とともに公益活動の一翼を担うという観点
のもと、市民団体である会に館の維持管理と事業の一部を委託する形で行っています。 委
託料は、市が最低限実施すべき事業と維持管理経費のほか、活動人員に対する交通費程度
であり、必ずしも十分であるとはいえません。そのため、会では市内の観光ボランティア
ガイドを養成する講座を実施し、市民による史跡案内の担い手づくりを図るなど、新たな
会員獲得と事業開拓、会独自の収入源を確保する取り組みも進めています。今後、さらな
る活動や担い手の広がりが期待されています。
公開 7 周年記念イベントを実施
11 月 20 日(日)
、
「オータムフェスタ~原田しろあと館開館 7 周年記念~」を市立中央公
民で実施しました。公開から 7 周年を迎え、新たな会員の獲得や活動の強化、まち案内人
の増強といった会の課題を踏まえ、会の活動を大きくアピールできるようなイベントを打
ちたいという「攻め」の取り組みです。イベントでは、これまでに「原田しろあと館」で
企画・実施してきた様々な催しを紹介しました。プロによるライブステージ、市内の歴史
街道である能勢街道の景観を地元の高校生が描いたイラストマップ原画の展示、子ども向
けのイベントコーナー、そして会の活動についての PR コーナーを設けました。当日は催し
を楽しみにこられた来場者で会場があふれ、熱気に包まれました。会と「原田しろあと館」
の PR に大いにつながったものと思われます。今後も、市は会を支援し、歴史と文化による
まちづくりを進めていきたいと考えています。
問合せ:豊中市教育委員会事務局生涯学習課
TEL.06-6858-2581
e-mail:[email protected]