園芸農業を核とした農業クラスターの形成に必要な予算の確保 政策提言先 農林水産省 政策提言の要旨 産地を強化し生産拡大による供給力の向上につなげていくと共に、地域に根差した園芸 農業を核とした農業クラスターを形成し、若者が暮らし稼げる地域創生を図るため、産地 パワーアップ事業については、その取り組みに意欲的な産地に対して、重点的な予算の配 分を行うこと、また、計画的に実施できる強い農業づくり交付金については、十分な予算 を確保することを提言します。 【政策提言の具体的内容】 地域の実情に応じて、産地強化につながる園芸用ハウス等の生産関連施設の整備や省 力化機械のリース導入を支援できる産地パワーアップ事業について、若者が暮らし稼げ る地域創生の取り組みに意欲的な産地に対して、重点的な予算の配分を行うこと。 また、農業クラスターを地域地域に形成していくために、地域における生産から流通 ・消費までの対策を総合的に支援する強い農業づくり交付金の安定的かつ十分な予算を 確保すること。 【政策提言の理由】 ・栽培の始まった次世代施設園芸拠点は、多くの雇用が生まれていますので、この取り 組みを県内各地へ普及させていくと共に、生産物を活用した加工等、さらなる好循環を 生み出し、若者が暮らし稼げる地域創生につなげていく必要があります。 本県では、地域地域で次世代型ハウス等を核として関連産業を集積させた農業クラス ターの形成を目指した検討が始まっています。 ・産地パワーアップ事業では、若者が暮らし稼げる地域創生に向け、農業クラスターの 核となる次世代型ハウスの整備をはじめ、農家所得の向上に直結する環境制御機器や省 力化のための出荷調製機械のリース導入など、多くの担い手農家から要望が寄せられて いますので、十分な予算措置が必要です。 ・県内５ヵ所で次世代型ハウスを核とした農業クラスターの取り組みを進めており、こ の取り組みを一層県内に持続的に波及させるためには、次世代型ハウスや集出荷施設、 農産物処理加工施設等の計画的な整備が必要となることから、総合的な対策が計画的に 実施できる強い農業づくり交付金の安定的かつ十分な予算措置が必要です。 【高知県担当課室】農業振興部産地 流通支援課 地域に根差した農業クラスター形成による地方創生への支援 高知県では、農家戸数、ﾊｳｽ面積が減少する中、 農業産出額を維持！ 現状 110 100 園芸農業を核とした農業クラスター形成のための支援策の充実 99(見込） 100 94 農業産出額 95 ハウスや生産関連施設の整備 ハウス面積 90 ＋ さらなる関連産業の集積 ＋ 省力化技術の開発・導入への支援 86 農家戸数 88 80 70 提言．園芸農業を核とした農業クラスターの形成に必要な予算の確保 73 60 H17 H22 ・若者が暮らし稼げる地域創生に意欲的な産地に対して、産地パワーアップ事業の予算を重点的に配分すること。 ・総合的な対策が計画的に実施できる強い農業づくり交付金の安定的かつ十分な予算を確保すること。 H27 ・反収アップ(環境制御技術等)で儲かる農業！ ・地域の農業を牽引できる企業的経営体を育成！ 方向性 若 300 現状 今後 企業的 経営体 家族 経営体 200 228 さらに 育成！ 家族経営体 を力強く！ 298 257 研修 施設 者 種苗 供給 100 H17 H22 H27 高知県の3千万以上の販売経営体数 が 18 暮 16.9 14.1 15 12 ら 9 導入前 導入後 環境制御技術の効果(H27・ﾅｽ) ＋ クラスター化で関連産業を集積！ 残さ処 理施設 農業担い手育成ｾﾝﾀ研修生：４０名/年 種苗会社 販売額：1億UP 雇 用：15名増 加工 施設 堆肥製造 雇用：0.5名増 食品加工ﾒｰｶｰ 販売額：１億UP 雇 用：５名増 一次加工・食品加工施設 し 稼 平成28年７月より 4.3haでトマトの栽培開始！ げ 栽培施設：販売額6.2億円 雇用85名 関連施設：販売額４億円 雇用40名以上 体験 観光 ｸﾗｲﾝｶﾞﾙﾃﾝ等 観光面・集客ＵＰ （さらなる付加価値UP! 雇用拡大！へ） る 生産（1次産業）に加えて、加工等（2次産業）、流通・ 販売・サービス等（3次産業）の関連産業を集積させて、 地域地域に農業を核とした地域産業クラスターを形 成！ 事務は 私よ! 研修・ 育成 栽培は 任せて! 研究・ 開発 営業は 僕です! 種苗 供給 機械・ 装置 出荷・ 調整 一次 加工 エネル ギー 観光・ 体験 加工は お任せ! 二次 加工 レスト ラン 物流 拠点 直販 地 方 創 ｴﾈﾙｷﾞ ｰ供給 森林組合等 販売額：１億UP 雇 用：２名増 ﾚｽﾄﾗﾝ 等 生 へ ！ 物流 おが粉製造施設 雇 運送会社 用：２名増 直販所 集出荷 ・調整 事業者 雇 用 : ２名増 地域内JA/民間業者 販売額：１億UP 雇 用：７名増 地域内JA/民間業者 販売額：1億UP 雇 用：７名増 県内各地で次世代型ハウスを核とした農業クラスターの取り組みがスタート 農② 日高トマト産地拡大プロジェクト（日高村） ・日高トマト生産団地の拡大の取り組みを核として、中山間複合経営拠点（※）の整備とも 併せ、関連するJA出荷場、農産品加工施設、直販所、地元レストラン等が連携し、クラス ター化を目指す （※）出資型法人等が、高収益の施設園芸や中山間地域に適した農産物の生産、作業受託による 農④ 日本一のニラ産地拡大プロジェクト（香南市・香美市） ・日本一の生産量を誇るＪＡ土佐香美の生産拡大を目指し、３つの生産拡大プロジェクトに取り組むととも に、食品関連会社等の誘致を視野に入れての新たな加工品の開発、地元飲食店でのメニュー開発等によ り、クラスター化を目指す 進捗状況 地域営農の維持活動等、複合経営を行い、中山間地域の農業の競争力を高め、支える仕組み 進捗状況 「食」を目的とした観光 生産 日高村トマト生産団地 次世代型ハウス等 集出 荷場 ➢ 更なる規模拡大を目指す ＪＡ出資型法人【JAコスモス】 （研修・のれん分けハウス） 進捗状況 研修 新規参入企業 地元既存生産者 生 H28.12 プラン策定予定 H30.3～生産拡大開始 H29.1～集出荷場整備開始 規模拡大生産者 新規就農者 （※）中山間複合経営拠点 ＪＡコスモス トマト選果場 H28.12 プラン策定予定 H29.1～ハウス整備開始 H29.1～集出荷場拡充開始 ＪＡ出資 型法人 （※） 地域のニラ生産者（JA土佐香美ニラ部会） ３つの生産拡大プロジェクトを始動 ★NEW★ １．既存農家の経営安定 ２．規模拡大志向農家の支援 いの町生姜生産・販 売拡大プロジェクト 加工 施設 NPO法人 日高わのわ会 直販 所 レスト ラン 村の駅ひだか サングリーンコスモ スふれあい市 ➢次世代型ハウスの整備 集出荷 場 地元飲食店 （日高まるごとイタリア ンプロジェクト） 新規参入企業 ３．新規就農者、品目転換農家の支援 ＪＡ土佐香 美 ※オムライススタンプラリー参加レストラン等 食品関 連会社 四万十町栗クラス タープロジェクト 農⑤日本一のナス産地 拡大プロジェクト 農⑤ 日本一のナス産地拡大プロジェクト（安芸市） ・県東部の基幹品目であるナスの生産拡大を図るとともに、地域の直販所 や飲食店等での利用促進、ナス料理や加工・特産品の消費拡大に取り組 むことにより、クラスター化を目指す 農①四万十次世代 モデルプロジェクト 進捗状況 H29.3 プラン策定予定 H29.9～ハウス整備開始 H29～ 関連産業の集積予定 生 産 地元既存生産者 農① 四万十次世代モデルプロジェクト（四万十町） 進捗状況 次世代施設園芸団地 ➢更なる団地の整備を目指す ・意欲ある 農業生産者・法人 ・新規就農者 四万十とまと 四万十みはら菜園 ベストグロウ 種苗生産施設 四万十あおぞらファーム 木質バイオマスボイラー 四万十町森林組合 暁産業 加工 施設 生 次世代型ハウス 南国スタイル モデル栽培 （パプリカ&ピーマン） 産 ※還元野菜 園芸農家等 多品目生産 （トマト、メロン、スイカ、 イチゴ等） H29.3 プラン策定予定 H29.1～ハウス整備完了予定 H29～ 関連産業の集積予定 直販農家グループ葉菜類 等の多品目生産 （ホウレンソウ、キャペツ等） （種苗メーカー） （ベルクアース、山口園芸） 木質 バイオ マス 進捗状況 農業担い手 育成センター 新品種 育成業者 苗製造業者 ～20％UP）あり、さらに葉菜類、果菜類等で抗酸化機能等の機能性成分向上効果を確認 還元野菜 の里観光ツ アー （検討） 研修 施設 物流 運送業者 園芸連等 集出荷施設 食品加工業者 レストラ ン・直 販所等 通販等 直販所 カゴメ・食品販売業者地域内直販所 レストラン等 弁当製造業者 ＪＡ出資型法人 次世代型ハウス 新規参入 企業 【JA土佐あき】 ・ＪＡ出資型法人「南国スタイル」を中心として、「還元野菜（※）」の生産拡大を図るとともに、関連する直販 所や農園レストラン等と連携した還元野菜販売や、メニュー提案等を実施することにより、還元野菜の里 づくりを目指す （※）電解水素水を使って栽培した野菜のこと。電解水素水は、葉菜類で生育促進効果（収量5 H29.3 プラン策定予定 H28.3～ハウス整備済 H28.2～種苗供給施設整備済 新規参入企業 クライ ンガル テン 集出 荷場 農③ 南国市還元野菜プロジェクト（南国市） ・次世代施設園芸団地でのトマト生産を核として、バイオマス供給施設、種苗供給 施設、農産品加工・販売業者、地元レストラン等が連携し、クラスター化を目指す 次世代型ハウス 農業技術センター ・新たな加工品等の開発（香南市観光協会、飲食店、食品関連会社等と連携） ・１次加工（カット、冷凍等）の検討、企業誘致等の検討 ★NEW★ 農③南国市還元野菜 プロジェクト 生産 機能性 等 研究 高知大学 飲食店・ 観光協 会 加工 農④日本一のニラ産地 拡大プロジェクト 農②日高トマト 産地拡大プロジェクト 進捗状況 H28.12 プラン策定予定 H26～27 2.5ha生産拡大済み H29.1～ペースト加工場整備開始 H29.2 プラン策定予定 H29.1～ハウス整備開始 H29～ 関連産業の集積予定 産 風の市 かざぐるま市 研修 レストラ ン等 学校給食 農園レストラン 機能性 等 研究 高知大学 南国スタイル 農業技術センター 研修 安芸市・ 担い手支援協議 会 ＪＡ土佐あき レスト ラン・ 直販 所 ＪＡ出資農業法 人 加工 グループ 6 JA等 ・ナスを中心とした地域食材の利用促進（直販所 等での利用拡大） ・ナスを活用したレシピのPRや加工品の販売 等 提言 園芸農業を核とした農業クラスターの形成に必要な予算の確保 地域の実情に応じて幅広いメニューで取り組める「産地パワーアップ事業」 事業概要 水田 畑作 野菜 果樹 花き 高収益な作物・栽培体型への転換、農作業の効率化によるコスト削減、実需者のニーズに応じた生産で収益力向上！ 省力化に必要な機械・機器の リース導入経費 農業者の声 ハウスや出荷場等の 施設整備に必要な経費 選果・選別機械のリース導入 で、作業を効率化させたい 品質向上に必要な資材等の 導入に要する経費 果樹の改植時に必要な経費 活用しやすい！ 現場向きの事業ぜよ！ 収益性の高い品目に 転換したい 事業を活用して、 規模拡大したい ハウス団地の整備と合わせて、 関連産業を集積させる農業クラ スター化にも活用できる！ 地域が一丸となって 取り組める！ 産地強化に取り組んで、ＴＰＰに対抗！ 産地からの要望 やりたい！ やりたい！ やりたい！ 十分な予算を確保 して欲しい！ 県内で要望が拡大！ 若者が暮らし稼げる地域創生に向けた取組 【提言内容】 意欲的な産地に対して、重点的な予算配分 高知県要望額 【H27補正】 配分済 4億2,927万円 【H28補正】未配分(H28.11.21現在) 国費 3億7,794万円 6億1,279万円 （事業要望額） 次世代型ハウス1.6ha(2.2億円) 農業クラスターを地域地域に形成していくために、 次世代型ハウスや集出荷施設、農産物処理加 工施設等の計画的な整備が必要 高知県 要望額 総合的な対策が計画的に実施できる 「強い農業づくり交付金」の安定的か つ十分な予算措置が必要 【H28】 2億9,052万円（配分済） 集出荷施設、穀物乾燥処理施設 【H29】 8億5,050万円要望予定 低コスト耐候性ハウス22棟5ｈａ予定 ※産地パワーアップ事業の追加募集があれば活用を検討 集出荷調整施設等5件(4.4億円) H28～H30 事業要望額 14.2億円 （補助金ベース） （整備事業で要望中） 基金 提言内容：強い農業づくり交付金の予算確保 産地パワーアップ事業 の成果が見え始めた！ H28補正 産地パワーアップ事業 計画的に活用できる「強い農業づくり交付金」 うちの産地も！ これにより、 地域創生の 取組が促進 ニラの出荷調整省力機械リース 49台(0.9億円) 環境制御機器リース 840件(4.7億円) みょうが養液循環システムリース 150台(1.5億円) その他リース、生産資材(0.5億円) 研究・開発 機械・装置 ｴﾈﾙｷﾞｰ 研修・育成 若者が暮らし 稼げる地域創生 種苗供給 出荷・調整 園芸農業を核とした 農業クラスター 一次加工 二次加工 観光・体験 物流拠点 レストラン 直販 拡大再生産 雇用の創出 付加価値創出
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