三沢 達也 - 佐賀大学 産学地域連携機構

工学系研究科
MISAWA
電気電子工学専攻
TATSUYA
三沢 達也
助教
「農産物に対する大気圧プラズマ殺菌技術の開発」
「放電プラズマ焼結(パルス通電焼結)の焼結メカニズムの解明」
「電磁気的効果を取り入れた有田焼磁器の高機能化」
[キーワード]
農産物,プラズマ殺菌,品質保持,放電プラズマ焼結,セラミックス,
有田焼,磁器の高機能化
プラズマ殺菌技術の活用-農産物の品質保持・長寿化の実現研究紹介
◆研究概要
本研究室では,「種子や粉末状の食品材料」,「かんき
つ類」などの農産物に対して有効なプラズマ殺菌消毒技
術と処理装置を開発しました.
「プラズマ」とは,個体・液体・気体に次ぐ「第4の
状態」と言われ,気体中の原子や分子が,イオンと電子
に分かれた状態を指します.これらの粒子が,室温に比
べて非常に大きなエネルギーを持つため,物理的,化学
的な作用が大きく,アーク溶接の様な溶接工程,半導体
素子の製造,蛍光灯の様な光源など,様々な用途で利用
されています.
これらのプラズマ応用技術の一つとして,様々な物体
の表面にいる菌・カビ類を殺すプラズマ滅菌技術があり
ます.大きなエネルギーを持つ粒子を利用して,菌・カ
ビ類を殺し,医療器具などの滅菌に応用する技術です.
従来のプラズマ技術は,低い電圧でプラズマを発生す
る低気圧環境での利用が主流で,プラズマの形状にも制
限がありました.このため,利用対象が限られてしま
い,複雑な立体形状や様々なサイズを持つ農産物に利用
することは困難でした.
そこで本研究室では,大気圧環境下において,任意の
立体形状でプラズマを生成できる技術を開発し,様々な
農産物に対応できるプラズマ殺菌システムの研究に取り
組んでいます.本技術は,既存の殺菌方法に比べ,以下
の点で優位な特長を持っています.
①蒸気殺菌などに比べて低温での処理が可能
②薬品の残存が無く,風味や栄養素の劣化が少ない
③細菌の薬剤耐性の発生が無い
④乾燥環境下での殺菌処理が可能
例えば,種子に付着している細菌をプラズマ殺菌するこ
とで,発芽時の病気の発生を抑え,生産性を向上させる
ことが可能です.また,収穫後のかんきつ類などの農産
物に,プラズマを照射して,カビの胞子を不活化し,貯
企業の皆様へ
一言アピール
産学・地域連携機構より
佐賀大学研究室訪問記
2016
蔵,輸送中のカビの発生を抑えることができます.粒子
状,顆粒状の食品材料表面に付着する細菌,カビ類に対
しても,効果が期待できます.
◆特許等,固有技術
プラズマ殺菌装置,特願 2015-109132,PCT/JP2016/65824
プラズマ生成装置,特願 2013-543061,PCT/JP2012/079297
◆実施可能な企業業種
・農産物の選果,輸送・貯蔵などを取り扱う企業
・プラスチック材料などの表面洗浄・表面改質を必要と
している企業
腐敗
イメージ
「市場病害ハンドブック」より
イメージ:腐敗による品質低下
新鮮
プラズマ殺菌処理の様子
イメージ:プラズマ処理の効果
掲載情報 2016 年 12 月現在
プラズマ殺菌技術を利用することで,熱ダメージや薬剤残留を軽減した殺
菌が実現でき,品質保持や製品の長寿命化に貢献できると期待しています.
特に濡らしてはいけない製品に関して,メリットが大きいと考えています.
三沢助教が研究を進める大気圧プラズマは,殺菌技術以外も,プラスチック材料表面の改質に
よる親水性,疎水性のコントロールや,プラズマ洗浄による製品表面の洗浄など,様々な効果
があり,工業的な応用の幅が広い技術です.ご興味がある方は,気軽にお問合せください.
佐賀大学
産学・地域連携機構
(佐賀県佐賀市本庄町1番地)
(お問い合せ先) 国立大学法人 佐賀大学 学術研究協力部 社会連携課
TEL:0952-28-8416
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