投資のリスクとACE - 日本証券経済研究所

⑴
山 田 直 夫
し、 株 式 の 機 会 費 用 は 控 除 し な い。 そ れ に 対 し
て、CBITでは株式の機会費用はもちろんのこ
と負債利子の控除も認められない。一方、ACE
では負債利子だけでなく株式の機会費用の控除も
認められる。ドイツでは支払利子の損金算入が制
限されておりCBITに近い税制が導入されてい
ると考えることもできるが、CBITそのものを
導入している国はないとされている。その一方、
)。負債と株
ACEやそれに類似した税制は欧州を中心にいく
つかの国で導入されている(図表
式について、CBITは控除しない、ACEは控
― ―
116
投資のリスクとACE
Ⅰ 本稿の目的と概要
経済のグローバル化に伴い、企業行動に対して
中立的な税制に注目が集まってきている。こうし
U. S. Department
Insti)で提案されたAC
1991
)と
Comprehensive Business Income Tax
( 1992
)で 提 案 さ れ た C B I T
of the Treasury
た税制として代表的なものが、
(
(
tute for Fiscal Studies
E( Allowance for Corporate Equity
) で あ る。
通常の法人税は課税ベースから負債利子を控除
1
投資のリスクとACE
図表1 ACE 導入国とその概要
国
オーストリア
ベルギー
期間
2000~2004年
2006年~
名称
Notional Interest
Risk Capital Deduction/
Notional Interest Deduction
ブラジル
1996年~
Remuneration of Equity
クロアチア
1994~2000年
Protective Interest
イタリア
1997~2003年
Dual Income Tax
2011年~
Notional Interest Deduction
ラトビア
2009年~
Notional Interest Deduction
リヒテンシュタイン 2011年~
Notional Interest Deduction
ポルトガル
2010~2013年
Notional Interest Deduction
スイス
5 ~ 7 年以内の導入 Notional Interest Deduction
〔出所〕 Hebous and Ruf(2015)より作成
除するという形で等しい扱いをするので、両税制
ともに企業の資金調達行動に対して中立的にな
る。また、CBITは企業の投資決定に対して非
中立的であるが、ACEは中立的になることが知
られている。このACEの投資行動に対する中立
( 1984
) で あ る。 し か
Boadway and Bruce
性に関して、その理論的根拠を示した先駆的な研
究が
し、 Boadway and Bruce
( 1984
)は投資のリス
クがない状況、すなわち投資の結果に不確実性が
ない状況を仮定している。通常、投資にはリスク
が伴うので、理論研究では投資のリスクを含む方
向でモデルが拡張されている。
ところで、わが国の法人税に関しては、税率の
引き下げと課税ベースの拡大が進められており、
課税ベースを縮小するACEとは逆の方向に改革
が行われているといえる。しかもACEは税制上
の自己資本の一定割合を株式の機会費用として法
― ―
117
証券レビュー 第56巻第11号
図表2 利益剰余金(内部留保)の推移
400
200
150
100
50
年度
2015
2014
2013
2012
2008
2009
2011
2007
250
0
252
300
2006
269
2010
304
280
282
269
294
350
に示した
人税の課税ベースから控除するので、内部留保の
増加を促進させる可能性がある。図表
⑵
のACEの制度設計について考える際に留意すべ
そこで、本稿では投資のリスクに注目し、AC
Eに関する理論研究を整理する。そして、わが国
る。
まえて、制度のあり方について検討する必要があ
資のリスクを考慮したこれまでの研究の成果を踏
わが国へのACE導入を検討する際には、当然投
わが国の法人税制の選 択 肢の一つといえるだろう。
ることなどからACEも中長期的な観点からは、
でいること、いくつかの国で実際に導入されてい
しかし、先述のように経済のグローバル化が進ん
導入は現実的ではないと思われるかもしれない。
り、これが問題視されている。よって、ACEの
とおり、わが国の企業の内部留保は増加傾向にあ
2
き点について検討したい。本稿の構成は以下のと
― ―
118
328
354
378
兆円
〔出所〕 財務省「法人企業統計調査」より作成
単 で は あ る が、 わ が 国 へ の 示 唆 に つ い て 検 討 す
最後のⅣ節では本稿の議論をまとめる。そして簡
投資のリスクを考慮した研究の動向を整理する。
進められていることを確認する。続くⅢ節では、
を概観し、税率の引き下げと課税ベースの拡大が
おりである。まずⅡ節では、わが国の法人税改革
の配慮措置」に分けることができる。ここでは本
の引き下げ」、「課税ベースの拡大等」、「賃上げへ
に変えることである。改正の内容は、「法人税率
を軽減することで、法人課税を成長志向型の構造
を分かち合い、「稼ぐ力」のある企業等の税負担
点から改正が行われた。ねらいは、より広く負担
「成長志向に重点を置いた法人税改革」という観
⑶
る。
なる(図表
三二・一一%に、平成二八年度は三一・三三%に
3
― ―
119
稿の関心に基づき、最初の二つについて取り上げ
る。
二七年四月一日以後に開始する事業年度において
Ⅱ わが国の法人税改革
ここでは、平成二七年度と平成二八年度の法人
税改革を概観し、法人税率の引き下げと財源の確
適用)。また地方税である法人事業税の所得割の
まず「法人税率の引き下げ」であるが、二五・
五%から二三・九%に引き下げられている(平成
保のための課税ベースの拡大が行われていること
税率も引き下げられるので、国・地方を通じた法
⑴ 平成二七年度税制改正
)。なお、国・地 方を通じた法人実
平 成 二 七 年 度 税 制 改 正 で は、 法 人 税 に つ い て
人実効税率は、三四・六二%から平成二七年度は
を確認したい。
投資のリスクとACE
証券レビュー 第56巻第11号
図表3 平成27年度税制改正による税率の引き下げ
〔出所〕 財務省資料より作成
※所得割の税率には、地方法人特別税が含まれている。
効税率とは、法人所得に対する国税と地方税を合
わせた税率のことで、法人所得に対する税負担の
一部が損金算入される場合は、その調整後の税率
である。また、平成二七年度を初年度とし、以後
数年で国・地方を通じた法人実効税率を二〇%台
までに引き下げることを目指すとしている。
続いて「課税ベースの拡大等」については、さ
らに①欠損金繰越控除の見直し、②受取配当等益
金不算入制度の見直し、③租税特別措置の見直し
の三つに分かれる。①については、大法人に対す
る控除限度を所得の八〇%から六五%(平成二七
年四月一日以後に開始する事業年度)、さらに五
〇%(平成二九年四月一日以後に開始する事業年
度)に引き下げる。②については、持株比率の基
準が見直され、支配目的の株式(すなわち、持株
比率が高い株式)への投資については一〇〇%益
金不算入、支配目的が乏しい株式等(すなわち、
― ―
120
持株比率が低い株式等)への投資については益金
二三・二%に引き下げられることとなった(図表
)。この措置によって、国・地方を通じた法人
は、研究開発税制(総額型)の見直しなどが行わ
九七%、平成三〇年度には二九・七四%となる。
実効税率は平成二八年度と平成二九年度は二九・
不 算 入 割 合 が 一 部 引 き 下 げ ら れ た。 ③ に つ い て
れた。
したがって、二〇%台という平成二七年度税制改
較したものである。これによると以前は二〇一六
正において設定した目標を達成することになる。
平成二八年度税制改正では、「成長志向の法人
⑷
税改革」という観点から改正が行われた。そのね
年四月現在のフランス(三三・三三%)より高い
⑵ 平成二八年度税制改正
らいは、平成二七年度に着手した改革をさらに推
水準であったが、税制改正によりフランスを下回
は国・地方を通じた法人実効税率を国際比
進し、法人課税をより広く負担を分かち合う構造
り、ドイツとほぼ同じ水準になる。
とができる。
る。①については、生産性向上設備投資促進税制
また「課税ベースの拡大等」については、①租
税特別措置の見直し、②減価償却の見直し、③欠
図表
へと改革することである。改正の内容は、「税率
まず、「税率の引き下げ」であるが、平成二七
年度税制改正で二三・九%に引き下げられること
について、期限どおり、平成二八年度に縮減、平
損金繰越控除の更なる見直しの三つに分けられ
となったが、さらに平成二八年度と平成二九年度
5
成二九年度に廃止となる。さらに環境関連投資促
― ―
121
4
については二三・四%、平成三〇年度については
の引き下げ」、「課税ベースの拡大等」に分けるこ
投資のリスクとACE
証券レビュー 第56巻第11号
図表4 平成2₈年度税制改正による税率の引き下げ
〔出所〕 財務省資料より作成
※大法人の場合。平成28年度までは地方法人特別税を含む。
進税制や雇用促進税制についても見直しが行われ
ることとなった。②については、建物附属設備と
構築物の償却方法が定額法に一本化されることと
なった。③については、平成二七年度税制改正の
内 容 が 更 に 見 直 さ れ、 平 成 二 八 年 度 は 所 得 の 六
〇%、平成二九年度は五五%、平成三〇年度以降
は五〇%(それぞれ四月一日以後に開始する事業
年度において適用)になる。
Ⅲ 投資のリスクを考慮した研究
Boadway and
ACEの投資行動に対する中立性に関して、そ
の理論的根拠を示した先駆的な研究が Boadway
( 1984
) で あ る。 こ の
and Bruce
( 1987
)である。
Fane
( 1987
)
Fane
( 1984
)の議論に投資のリスクを導入した
Bruce
最初の研究は
の貢献は次の二点にまとめることができる。一点
― ―
122
投資のリスクとACE
図表5 国・地方を通じた法人実効税率の国際比較
(2016年4月現在)
(注) 地方税は、日本は標準税率、アメリカはカリフォルニア州、ドイツは全国平均、韓国はソウ
ル市。なお、法人所得に対する税負担の一部が損金算入される場合は、その調整後の税率を表
〔出所〕 財務省資料より作成
示している。
目 は、 租 税 の 支 払 と 発 生 に 時 間 的 な 差 が あ る 場
合、税額控除や租税債務がリスクフリー利子率で
繰り延べすることができ、最終的に税額控除と租
税債務が清算されるのであれば、課税の中立性が
保持されることを示したことである。二点目は、
最終的に税額控除と租税債務が清算されることが
条件ではあるが、繰り延べする際の利子率が、単
(
Fane
)以前の議論では中立
1987
なるリスクフリー名目利子率でよいことを示した
こ と で あ る。
性を確保するためには繰り延べする際の利子率が
投資プロジェクトのリスク特性や企業の財務体質
に依存していた。つまり企業ごとに利子率の設定
が必要であった。二点目について換言すれば、税
額控除と租税債務が確実に清算されないならば、
繰り延べする際の利子率はやはり投資プロジェク
トのリスク特性や企業の財務体質に依存すること
になる。
― ―
123
(
vereux
)の三つの研究は厳密にはACE
1995
リスクがある状況でもACEが投資水準の決定に
た。そして、より正確なモデルに基づいて投資の
とは異なる税制を分析したものであると指摘し
( 1984
)の議論が成り立つことを示し
and Bruce
( 1995
)は、 Fane
( 1987
)
Bond and Devereux
の モ デ ル に 倒 産 リ ス ク を 加 え て も、 Boadway
)の議論では、課
1995
れるが、経済的減価償却と企業の要求収益率の情
税ベースから減価償却と資金調達の費用が控除さ
る状況におけるACEの中立性を証明した最初の
( 2003
)が投資のリスクがあ
Bond and Devereux
対して中立的であることを示した。したがって、
(
Bond and Devereux
報は必要ない。しかし、リスクを伴う利得の流列
研 究 で あ る と い う こ と に な る。 Bond and De-
の仮定を置かなければ
Value Additivity Principle
の対象としている税制は企業が生み出している純
( 2003
) で は、 前 述 の 三 つ の 研 究 で 分 析
vereux
の主な違いは、
shareholder tax
― ―
124
た。
が租税の導入に影響を受けないという仮定と
ならない。しかも中立性が成立するには、企業の
firm
現 在 価 値 に 対 す る も の で あ る と し、 こ れ を
る純現在価値に対する税を
と呼んでいる。一方、株主によって獲得され
tax
一定の条件は、課税ベースが各期で経済的レント
び、 A C E は
と呼
shareholder tax
と等しいという特別なケースであっても必要であ
いる。 firm tax
と
に該当するとして
shareholder tax
る。
)、
1987
前者が企業の未償却資産の一定割合を控除するの
(
Fane
に対して、後者は負債利子控除と株式の機会費用
)、
1984
(
)は、 Boadway and
Bond and Devereux 2003
(
Bruce
Bond and De-
らに税率は既知で一定でなければならない。税率
利潤と損失は対称的に扱われなければならず、さ
証券レビュー 第56巻第11号
ロ ー 税 で あ り、 shareholder tax
の特別なケース
なケースがミード報告のRベースキャッシュフ
の控除を行うことである。なお、 firm tax
の特別
イミングに対しても中立的であることを示した。
ケースでは投資に対して中立的となり、倒産のタ
の よ う な S ベ ー ス の 税 制 は、
で
と呼ばれる。そして、ACE
unprotected debt
がミード報告のSベースキャッシュフロー税、す
次いで
にしている。なお、 Panteghini
( 2004b
)はRベー
タイミングに対しても歪みを与えることを明らか
必要があり、実質的に歪みを与えること、倒産の
の ケ ー ス で は、 投 資 に
unprotected debt
の
protected debt
なわちR+Fベースキャッシュフロー税であると
関して中立的であるためには厳しい条件を満たす
)では
2003
)を対象に同様の分析を行
firm tax
― ―
125
いう指摘もしている。
(
Bond and Devereux
( 2006
) は Bond and Devereux
Panteghini
( 2003
)とは異なるタイプの負債を想定して分析
⑸
ス の 税 制(
い、 protected debt
、 unprotected debt
どちらの
して
ケースも、投資と倒産のタイミングに対して中立
Panteghini
)では、中 立性の観点からはS ベースより
2006
( 2015
)
ま た、 Boadway, Sato and Tremblay
は投資のリスクに注目しているわけではないが、
もRベースの税制が望ましいとしている。
(
的であることを示している。ここから
( 2006
)では以下の二種類の負債
Panteghini
earnings before interest and
と
protected debt
つまり株主がいつ倒産するかを選択できるケース
呼ばれる。もう一つは閾値が選択されるケース、
いう値)が外生的なケースで
)がこの値を下回ったら倒産すると
taxes; EBIT
前 税 引 前 利 益(
を想定している。一つは、閾値(企業の支払金利
明確な倒産の条件は示されていないが、それに対
を行っている。
投資のリスクとACE
倒産リスクがある場合、ACEは企業の参入とレ
キャッシュフローに対する課税について分析し、
と企業の間の情報の非対称性を考慮して企業の
であるが、それをそのまま取り入れることは望ま
を考慮した理論研究の成果を踏まえることが重要
ACEの制度設計について考える際には、リスク
Ⅰ節でも述べたが、ACE導入はわが国の法人
税 制 の 中 長 期 的 課 題 で あ る と い え る。 わ が 国 の
倒産リスク、企業のリスク回避度、金融仲介機関
バレッジに歪みを与えることを示した。
しくない。理論研究で置かれている仮定とわが国
の現状をよく比較検討し、柔軟に対応する必要が
ある。例えば、理論研究では課税ベースが負の場
ベースへの課税が実現困難であれば、みなし利子
⑴ 本 稿 は、 山 田( 二 〇 一 六 ) を 加 筆・ 修 正 し た も の で あ
る。本稿では山田(二〇一六)を簡約する一方で、わが国
― ―
126
Ⅳ おわりに
合も課税し、みなし利子率としてリスクフリー名
率をリスクフリー名目利子率よりも高く設定する
目 利 子 率 を 用 い る の が 基 本 で あ る が、 負 の 課 税
( 1984
)に投資のリス
Boadway and Bruce
なった
クを加えたモデルが提示され、それに倒産のリス
ことなどが考えられる。
どして拡張が図られてきた。そして、そうした仮
定の下で中立性が成立する条件は何か、その条件
は現実的かということについて議論がなされてき
た。
(注)
クなどを加えたり、負債を明示的に取り入れるな
本稿では投資のリスクに注目し、ACEの中立
性 に 関 す る 理 論 研 究 を 整 理 し た。 理 論 的 基 礎 と
証券レビュー 第56巻第11号
投資のリスクとACE
の現状について加筆している。
⑵ IMFが発表した声明(二〇一四年対日四条協議終了に
あたってのIMF代表団声明)では、わが国においてAC
E導入について検討することが提案されている。
本社機能を東京圏から地方に移転したり、地方において拡
⑶ その他に「地方拠点強化税制の創設」という観点から、
充しようとする法人が計画を作成し、地方公共団体がこれ
を認定する枠組みを前提として、特別償却または税額控除
制度の創設、雇用促進税制の拡充といった措置が講じられ
た。さらに「復興支援」という観点から、福島再開投資等
準備金制度が創設されている。
行われた。
⑷ そ の 他 に「 そ の 他 の 措 置 」 と し て、 地 方 創 成 応 援 税 制
(企業版ふるさと納税)の創設、復興特区の税制の見直しが
⑸ Bond and Devereux
( 2003
)及び Bond and Devereux
( 1995
)
は、後述する protected debt
を(暗に)想定していると解
釈することもできる。
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山田直夫(二〇一六)「ACEの中立性―投資のリスクを考慮
した研究の動向―」証券税制研究会編『リスクと税制』日
本証券経済研究所、近刊
(やまだ ただお・当研究所主任研究員)
― ―
128