Pentaho

特集
Pentaho
「データから価値を創る」
∼攻めのビジネスを支える
データ統合・分析基盤∼
経営判断の迅速化や“個客”に選ばれる製品・サービス提供を早期に実現するため、IoTやSNSなどから得られる情報をもとに
したビッグデータの利活用が重要となる時代が到来しています。
今後、ますます多様化するニーズに対応した価値の迅速な提供を図るには、データ統合から分析・活用までを短いサイクルで
ペンタホ
実現する基盤が必要です。日立はグローバルに豊富な実績を持つPentahoソフトウェアにより、お客さまのサービス創造と、企業
価値の最大化を支援していきます。
Pentahoソフトウェアで
タイムリーな価値創造を実現
管理するために必要な仕組みとなるのが
「データレイク
(データの湖)」です。
析するためのアナリティクス・プラットフォーム
が重要です。
データレイクは、時系列でクレンジングさ
なかでも、多種多様なビッグデータの統合
現在のビジネスは、量的拡大の追求か
れた構 造 化データのみを蓄 積していく
と、さまざまな観点からの分析を一貫して行
ら、多様化する“個客”への価値提供へと
DWH(データウェアハウス)
とは異なり、多
えるプラットフォームとして、グローバルに高い
大きくシフトしています。皆が同じ価値観の
種多様なデータをそのままの形で蓄え、必
評価を獲得しているのがPentahoソフトウェ
もと、量を追求していた時代は終わり、競合
要なときに柔軟に活用できる広大な“貯水
アです。Pentahoソフトウェアは、データを抽
とのさらなる差別化のため、
「個」を重視し
池”
といえます。さまざまな企業や組織に、
出・準備・ブレンド処理する「データ統合基
たサービス提供が必須の時代となりました。
お客さまニーズとビジネスをダイレクトにつな
盤」
と、統合したデータを分析・可視化する
時代が求めるサービスをタイムリーに提
ぐデジタルトランスフォーメーションが求めら
「データ分析基盤」の二つの機能を兼ね備
供するためには、製品情報やお客さま情
れるなか、未知なる可能性を生み出すデー
え、企業がビッグデータ利活用に必要とする
報といった、これまで企業内で管理してい
タレイクの活用こそが、イノベーションの実
機能をトータルに提供しています(図1)。
た「構造化データ」だけでなく、センサー、
現には欠かせません。
メール、SNSやWebログ、さらには画像や
そのためには、データレイクのデータと企
音声などの「非構造化データ」
も合わせて
業内の既存データを柔軟に統合しながら、
分析・活用しなければなりません。こうした
よりよい意思決定に役立つ隠れたパターン、
IoTやSNSをはじめとする新しいデータを
未知なる相関関係などを短いサイクルで分
海外での豊富な実績を
日本のお客さまにも提供
Pentahoソフトウェアを開 発・提 供し
はいたっく 2016.12
All Rights Reserved,Copyright ©2016,Hitachi,Ltd.
2
日立の取り組み
タイムリーに価値を提供するためのデータ統合・分析基盤 Pentahoソフトウェア
連携・統合できていない
既存データ
未活用のデータ
課題1 多様なデータを
解決! ビッグデータを容易・高速に
統合
センサデータ
Pentaho
ソフトウェア
分析
タイムリーに
価値を提供
統合できます
いま企業の各部門は、種類も量も増え
SNS、お客さま情報
続けるデータを適切に管理しながら、新た
業務データ
Pentahoソフトウェアによる価値の提供
既存データに加え、未活用であった日々発生する
ビッグデータを統合
センサデータやSNSなどの に直面しています。社内に散在する多種
OLAP分析だけではなく、データマイニングツールと
多様なデータはフォーマットがバラバラなた
連携し、データを さまざまな観点から分析
短期間開発で、統合するデータの変更に
いち早く追従し、統合・分析を 短サイクルで実施
図1 Pentahoソフトウェアとは
め、活用したくても連携・統合することが非
常に難しい状態でした。
Pentahoソフトウェアなら100種類以上
ているビッグデータアナリティクス分 野
データから新たなビジネス価値を生み出し
の豊富なデータ入出力・加工部品で多様
のリーディングカンパニーであるP e n t a h o
たい。しかし社内にはデータ統合や分析・
なデータソースにアクセスし、直観的なド
Corporation(以下、ペンタホ社)。その
可視化のスキルがない」̶ そのような課
ラッグ&ドロップで必要なデータを簡単にブ
創始者のジェームズ・ディクソンは、データ
題に応え、企業内の多種多様なデータを
レンドしたり統合したりすることができます。
レイクの概念を提唱したことでも知られて
統合し、
さまざまな観点で分析できるプラッ
視 覚 的に分かりやすいユーザーインタ
います。
トフォームがPentahoソフトウェアです。
フェースで操作も容易。OSS※1コミュニティ
2015年5月、日立の米国子会社である
Pentahoソフトウェアにはビッグデータ統合
のHadoopやNoSQLといったビッグデータ
日立データシステムズは、ペンタホ社を買
のための接続部品が豊富にそろってお
関連技術とも連携する高速ETL(抽出・
収しました。Pentahoソフトウェアは海外で
り、これからセンサーデータなどの活用を
変換・ロード)機能の提供により、データ利
1,500社 以 上の稼 働 実 績 があり、ビッグ
行うお客さまも容易にデータ統合が可能
活用に関わる作業時間を短縮し、データ
データとアナリティクスを組み合わせること
となります。またデータ抽出・準備・ブレン
統合の複雑さを軽減します。
で、お客さまの企業価値の最大化を支援
ド処理には、Hadoop/NoSQL連携をはじ
※1 Open-source software
してきた豊富な実績があります。
めとする高速・分散処理アーキテクチャを
今後、日立とペンタホ社は、これらの実
績から得たノウハウと専門性を生かし、
日本のお客さまに対しても幅広い価値を提
供していきます。
備えて、大規模データも短時間で処理で
きます(図2)。
一般的に、ビッグデータ利活用に向けた
企業のデータ統合・分析の課題として考え
課題2 連携・統合したデータを
活用できていない
解決! データを可視化し、多角的な
分析やレポート出力が可能に
られる事項について、課題を解決するた
スピーディーな価値創出が求められる
Pentahoソフトウェアの
め、Pentahoソフトウェアにはどのような機
IoT時代には、
リアルタイムでの多角的な分
特長
能・特長が備わっているのかについてご紹
析・見える化が不可欠です。
介します。
「IoTやSNSで収集するデータや既存
3
な価値を引き出していくという困難な課題
はいたっく 2016.12
All Rights Reserved,Copyright ©2016,Hitachi,Ltd.
Pentahoソフトウェアならデータ項目のド
ラッグ&ドロップでOLAP※2分析の対象を指
Pentaho
定義するだけでよいため、1人でわずか2日
①収集
②加工
データ統合基盤では、データ統合に必要な処理を
ほどで完了します。統合するデータの変化
①収集→②加工→③出力
にいち早く追従する一貫した開発・運用環
の流れでグラフィカルに定義するETLツールを提供します
境で、新たな価 値の仮 説 検 証をスピー
各種データ加工部品を
ドラッグ & ドロップにより配置
ディーに行えます。
処理の流れを
矢印で視覚的に定義
③出力
デジタルソリューションを加速さ
デバッグ機能により
加工処理の結果を確認しながら実行
せるPentahoソフトウェア
どの処理に時間がかかっているか、
実行時間を部品ごとに一覧表示し調査
このようにPentahoソフトウェアは、デー
データ統合基盤では、プログラムレスな開発により、
データ統合の短期間開発を実現できます
タ統合とビジネスアナリティクスが密接に連
図2 プログラムレスでのデータ統合
定できるうえ、
ドリルダウンやスライス、ダイス
携しているため、ビジネスを成功へと導く手
法やアイデアをいち早く発見・検証すること
課題3 統合・分析の開発・運用に
といった分析軸の変更も容易です。また、
手間がかかる
が可能となり、お客さま事業の成長スピー
データマイニングソフト
「Weka」や統計解析
解決! 開発・運用の短サイクル化を
ドを格段に速めることができます。
日立は、幅広い価値創出の基盤となる
向けプログラミング言語「R」
(R言語)
といっ
実現します
たデータマイニングツールとの連携もサポート
データ分析から得られる新たな価値につ
されており、ビッグデータから隠れたパターン
いて、その仮説検証をスピーディーに行うた
アナリティクスを担うキーコンポーネントに
や関係性を発見することにも役立ちます。
めには、データの統合・分析を短サイクル化
Pentahoソフトウェアを位置づけています。
して開発・運用していくことが必要です。
新たに開設された「Pentaho東京オフィス」
分析結果のレポートは、対話的に表示変
ルマーダ
IoTプラットフォーム「Lumada」において、
更できるインタラクティブレポートと、Web画
Pentahoソフトウェアのデータ統合基盤
を起点に、ビッグデータやIoT活用のため
面からOLAP分析ができるアナリシスレポー
は、使いやすいGUIにより収集から加工、
のデータ統合・分析をはじめお客さまのさ
トの2種類を用意。さらにビジネス状況をす
出力といったデータの流れをプログラムレス
まざまな経営課題を解決するデジタルソ
ばやく把握できるダッシュボードでは、モニタ
で定義でき、データ統合の開発期間を短
リューションの迅速な開発とお客さまの価
リング情報や分析結果をドラッグ&ドロップで
縮。データ処理のためにHadoopをプログ
値創出を積極的に支援していきます。
容易にレイアウトでき、
リアルタイムで多角的
ラミングする際にも、Javaなら2人で1か月以
な分析・可視化を実現します。
上かかる工数が、Pentahoソフトウェアなら
※2 OnLine Analytical Processing:オンライン分析処理
事 例 紹 介
■FINRA: 米国証券市場の監視
■キャタピラー: 船舶の稼働効率を最適化
米国証券業最大の金融規制機関であるFINRA(Financial
建設・鉱山用機械、ディーゼルエンジンなどの製造で世界を
Industry Regulatory Authority)は日々発生する約5TBもの
リードするキャタピラーは、Pentahoソフトウェアを活用し、海洋船
取引データから不正を監視。Pentahoソフトウェアは多種・大量
舶部品のデータを収集、分析することで船舶の故障時期を予測
データの整備統合を効率化し、証券取引の不正防止に貢献して
し、不具合が起こる前にメンテナンスを行うことで、船舶の稼働効
います。
率を最適化しています。
お問い合わせ先
(株)日立製作所 社会イノベーション事業推進本部 Pentahoプロジェクト
http://www.hitachi.co.jp/products/it/bigdata/platform/pentaho/inquiry/
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/pentaho/
はいたっく 2016.12
All Rights Reserved,Copyright ©2016,Hitachi,Ltd.
4