平成 28 年9月中間期決算及び平成 28 年度上半期

参考資料
平 成 28 年 11 月 29 日
株式会社日本政策金融公庫
平成 28 年9月中間期決算及び平成 28 年度上半期の主な取組み事項
Ⅰ 平成 28 年9月中間期決算の概要
当中間期決算における純利益は、前中間期比 143 億円増加し、484 億円となりました。
増加の主な要因は、信用保険等業務勘定において、中間純利益が前中間期比 195 億円
増加し、296 億円となったことによるものです。
Ⅱ 平成 28 年度上半期の主な取組み事項
1 セーフティネット機能の発揮
(1) 東日本大震災からの復興支援
東日本大震災関連融資の平成 28 年度上半期の実績は、5,551 件(前年同期比 96%)、
784 億円(同 91%)、累計実績(平成 23 年3月 11 日~28 年9月末)は 26 万 6,432 件、
4 兆 2,841 億円となりました。
(2) 平成 28 年熊本地震への取組状況
4月 14 日の発災以降、融資相談や返済相談に迅速かつきめ細かく対応するため、
「平成 28 年熊本地震による災害に関する特別相談窓口」等を設置し、相談対応を開始す
るとともに、中小企業・小規模事業者向けに「平成 28 年熊本地震特別貸付」、農林漁業
者等向けに「金利負担軽減等の特例措置」等の取扱いを開始。9月末までの融資実績は、
熊本県で 562 億円、大分県で 66 億円、全国の合計で 958 億円となりました。
2 成長戦略分野等への支援
(1)創業や新事業への支援
①創業支援
創業融資の平成 28 年度上半期の実績は、1 万 4,730 先(前年同期比 111%)、1,025
億円(同 107%)となり、先数・金額ともに増加しました。特に女性、若者への融
資が増加しました。
②新事業支援
新事業育成資金の平成 28 年度上半期の融資実績は、中小・ベンチャー企業にお
ける新事業への挑戦意欲の高まり等により 967 先(前年同期比 166%)
、535 億円
(同 225%)となり、先数・金額ともに増加しました。
(2)事業再生等への支援
企業再生貸付の平成 28 年度上半期の融資実績は、金融円滑化法の期限到来後、再
生支援に関するニーズが高まっていることなどを背景に 1,268 先(前年同期比 167%)、
762 億円(同 131%)となり、先数・金額ともに増加しました。
(3)ソーシャルビジネス(NPO法人等)への支援
ソーシャルビジネスに対する平成 28 年度上半期の融資実績は、5,051 件(前年同期
比 133%)
、351 億円(同 118%)となり、件数・金額ともに増加しました。
(4)海外展開支援
海外展開・事業再編資金の平成 28 年度上半期の融資実績は、1,219 先(前年同期
比 128%)、231 億円(同 160%)となり、先数・金額ともに増加しました。背景として
は、積極的に輸出入取引に取り組む中小企業及び小規模事業者が増加していることや、
昨年度から取扱いを開始した外貨(米ドル)貸付の資金ニーズが高い(平成 28 年度
上半期で 60 先、3,038 万米ドル(32 億円相当))ことなどが挙げられます。
スタンドバイ・クレジット制度の平成 28 年度上半期の利用実績は 42 先で、平成
24 年度の制度開始以来の累計実績(~28 年9月末)は 256 先となっています。
(5)農林水産業の新たな展開への支援
農業経営基盤強化資金(略称:スーパーL資金)の平成 28 年度上半期の融資実績は、
3,301 先(前年同期比 104%)、1,092 億円(同 134%)となり、先数・金額ともに増加
しました。
新規就農者や異業種からの農業参入企業などへの平成 28 年度上半期の融資実績は、
849 先(前年同期比 107%)、187 億円(同 84%)となりました。このうち、平成 26 年
度から取扱いを開始した青年等就農資金の融資実績は、制度の定着により、573 先
(前年同期比 112%)、42 億円(同 117%)となり、先数・金額ともに増加しました。
6次産業化関連の平成 28 年度上半期の融資実績は、659 先(前年同期比 120%)
、
479 億円(同 132%)となり、先数・金額ともに増加しました。
3 総合力発揮への取組み
日本公庫は平成 23 年度から、支店ごとに「総合力発揮推進計画」を策定し、複数事
業が連携して地域プロジェクトに参画しています。平成 28 年9月末現在、全国で総計
367 の地域プロジェクトに参画し、地域やお客さまのニーズを踏まえた融資支援などに
取り組んでいます。
国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の下、都道府県や市町村が策定した「地
方版総合戦略」の実施・推進にあたっては、地域プロジェクトへの参画のほか、日本
公庫の全国ネットワークを活かしたUIJターンセミナーの開催支援などの取組みに
より、様々な協力を積極的に行っています。
4 民間金融機関との連携状況
日本公庫は、これまで多くの民間金融機関との業務連携を進めており、平成 28 年
9月末時点で、493 機関と業務連携・協力にかかる覚書を締結しています。
特に、平成 26 年度からは、創業や事業再生、農林漁業など民間金融機関から連携
をより求められる分野において、連携の実効性を高めるため民間金融機関と連携・協
調して融資するスキーム作りに重点的に取り組んでいます。協調融資スキームを構築
した民間金融機関数は、平成 28 年9月末時点で、453 機関にのぼります。
こうした取組みの結果、民間金融機関との協調融資の平成 28 年度上半期の実績は、
9,814 件(前年同期比 127%)
、3,374 億円(同 124%)となり、件数・金額ともに増
加しました。