トッ プ に 聞 く ! 代表取締役社長 取引店/福岡銀行 鹿児島営業部 西酒造 株式会社 ﹁ 國 酒 ﹂として、 原 材 料にこだわり 続ける。 西 陽一郎 創 業 17 1 年の味と技 術の伝 承 。 氏 6 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 西酒造 株式会社 ▲本社前 (左から西社長、柴戸頭取) 7 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 新しい焼酎と 転機 我 が 社の 創 業は、 1845 米 最高金賞& 部門最高賞﹁トロフィー﹂W受賞 芋 IWSC 2014 年︵ 弘 化 2 農 業( 原 材 料 づくり) 看板商品 年 ︶。初 代・ 西助左衛門が、 薩 摩︵ 現 在の 鹿 児 島 県 日 置 市 近 郊 ︶の吹 上 浜 近 くで、特 産 品であ るさつまいもで芋 焼 酎をつくり 始 年前、 め、私で八代 目となります。 焼 酎 づく り の 転 機 は 西社長▶ おり ました 。 ﹁ ど ういう 場 所で ﹂ 芋 焼 酎 造 り に 挑 戦 して の 違 い ﹂を 基 に 新 た な ﹁ 麹の違い﹂や﹁ 芋 品 種 と の 出 逢 いで し た 。当 時 私 は 想いを 重 ねて く れる 小 売 店 さ ん 21 ﹁ ど う やって 飲 んで 頂 き たいか ﹂ ﹁ どういう 香 りを 漂わせ る か ﹂な ど 様 々な 想 い を一つのテーマにまとめ 天使の誘惑 富乃宝山 吉兆宝山 芋はもちろん、 麹の原料である米に ついても、田んぼから 品質を追求しています。 と み の ほうざん 上 げ﹁富 乃宝 山︵ ※ 1 ︶ ﹂を 誕 生 さ せました。 出 来上がった焼 酎には沢 山の想 いが詰まっていますので、私は当 時 完 成した﹁ 富 乃 宝 山 ﹂のことを話 したくて飲んでもらいたくてたま らずトラックに乗り問 屋さんや小 売 店さんを回りました。しかし聞 かれることは価 格の話しばかりか 試 飲 も してくれません 。 ﹁ 想いは 必 要 ないの か ﹂と 愕 然 と し ま し た 。そ んな 状 況のなか 、一 人の小 売 店 さ ん との 出 逢いが あ り ま し た 。その 方 は 、ま ず 飲 んで く れて 私の話︵ 想い︶を 思 う 存 分 聞いて くれました。今でも大 事な宝 山の 特 約 店 さんの一人です 。 ﹁ 想いを 伝 えてくれる小 売 店さんがいる﹂ ということを確 信した私はそれか ら飲み手に一番 近い場 所にいる小 売 店 さんと 直 接 取 引 することを 決めました。 私はお酒の流 通は血が通ってい ると信じています。ですから、お酒 8 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 の想いは人から 人へでしか伝わら ないと 思います 。今の私 があるの は、当 時 想いを 重ねてくれて飲み 手に 伝 えて く れた 小 売 店 さ んの お蔭です。 ︵※l︶ ﹁宝山﹂というブランド名は、鹿児島 県 日置 市に古くから伝わる﹁ 宝 山 検 校 ﹂という琵 琶 法 師の伝 説に由 来し、初代の頃から受け継いでいる 新 しい 焼 酎 の 飲 み 方 の 提 案 芋 焼 酎の飲み方は、昔 から﹁ お 湯 割 り ﹂が 親 し ま れて き ま し た が 、フ ル ー ティな 香 り が 特 徴 の ﹁ 富 乃 宝 山 ﹂の誕 生により 、焼 酎 はロックでも美 味 しく 楽 しめ 製麹 (せいぎく) もろみづくり 蒸留 貯蔵 るよ うにな 芋の選別 見学風景 1 2 3 瓶詰め・配送 り ました 。 「芋焼 酎造りは、 畑から始める」という 信念が、宝山の旨さの 秘訣ですね。 4 5 6 今 年のよ うに 暑い 夏 乃 宝 山 ﹂の ﹁ 炭 酸 割り﹂ がお 勧 めです 。 ﹁ 富 乃 宝 山 ﹂の 豊 か な 香 り と 炭 酸 の 刺 激 が 相 まっ て、一口飲むと全 身が爽 快 感に包 まれます。 きっちょうほうざん 一方で、 ﹁ 富 乃 宝 山 ﹂と並ぶ我が 社の 看 板 商 品 、 ﹁ 吉 兆宝 山 ﹂は 従 来 と同 様に﹁お湯 割 り ﹂がお勧め です 。お 湯で 割っても 芋の香 り が 崩れない骨 太さが特 徴の﹁ 吉 兆 宝 山 ﹂の﹁ お湯 割 り ﹂は、これからの 寒い時 季にぴったり合います。 原 材 料へのこ だ わ り が 、 農 家 との直 接 取 引 に 我 が 社では、 ﹁ 焼 酎づくりは原 材 料づくりからはじまる﹂との考 えのもと、芋や米などの原 材 料に 徹 底 的にこだわっており 、原 材 料 は 全て 鹿 児 島 県 内にある 家 族 同 様 の 契 約 農 家 の 栽 培 か 、自 社 農 園で栽 培しています 。自 社で原 材 料づくりを行う蔵元はとても珍し いのですが 、我 が 社では全 社 員で FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 9 の 時 季 は﹁ 富 西酒造 株式会社 ◀柴戸頭取 醸 造( 焼 酎 づくり) くり︶、8月∼ 月は醸造︵焼 1 月∼7 月は農 業︵ 原 材 料づ 工 程の 変 更 が 製 品にどのよ う な 1サイズで再 現し、原 材 料や製 造 されることが 多いです 。しか 名 /さつまいも﹂とだけ表 記 る た め 、ラベルには﹁ 原 材 料 いもを原 材 料としてつくられ れたさまざまな品 種のさつま 芋 焼 酎 は 、市 場 か ら 仕 入 酎づくり︶を行っています。 生み出しています。 ︵※2︶ ﹂等の新 たな 製 品 を 次々と てお り 、その 結 果 、 ﹁ 天 使の 誘 惑 にすればよいか等 を日々テストし はどのよ う な 原 材 料 や 製 造 工 程 イメージした味を実 現するために 影 響 を 及 ぼすのか 、また 、新 たに イン&スピリッツコンペティション ︵ ※ 2 ︶2 0 1 4 年 インターナショナルワ こ が ね せんがん 部 門 最 高 賞〝トロフィー〟をダブル ︵ I W S C 2 0 1 4 ︶最 高 金 賞 & 受 賞した。熟 成により 薄い琥 珀 色 をしており、 ほのかな甘さと、後に 残る上品な旨みが感じられる製品 ないよ う 、真 心 を 込 め た ﹁ 國 酒 ﹂の名 に 恥 じ るこ との が初めて行ったことです。 焼 酎 づくり を 続 け る 具・設 備 をすべて1 0 0 分の 究 所は自 慢の施 設で、蔵の道 全 力 を 注いでいます 。特に研 だわりの焼 酎をつくることに 発も含めて美 味しい焼 酎 、こ 日 本を代 表する酒のことを指し、 はありませんか。この﹁ 國 酒 ﹂とは ている光 景をご覧になられたこと と 書 かれ た 色 紙 が 蔵 元に 飾 られ 歴代の総理大臣によって﹁國酒﹂ も併 設しており、原 材 料の開 さらに試 験 農 場 や 研 究 所 これは 焼 酎 業 界では 我 が 社 や品 種まで表 示しています 。 県 産 黄 金 千 貫 ︶﹂と芋の産 地 ﹁原材料名/ 薩摩 芋︵鹿児島 芋 として 使 用 し 、ラベルにも いる﹁黄金千 貫 ﹂のみを 原 料 し、我が社では食 用に適して 12 10 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 ﹁ 焼 酎も日 本の﹃ 國 酒 ﹄だ﹂と常々 れていたと思います。しかし、私は 従来は清酒︵日本酒︶ がイメージさ ました。私は、 ﹁焼酎も日本で生ま 信・輸 出 をしていくことが 決 まり 位 置 付けられ、海 外へ積 極 的な発 の価値と魅力を向上させる努力を 続けてきたため、ようやく﹁國酒﹂ を終えて ◎インタビュー 創業から171年、古くから親しまれた芋焼酎の伝統を守りながら、常に新しい 味を探求し、最高級の芋焼酎をつくってこられました。 原材料から醸造工程までこだわりぬいた芋焼酎は驚くほど香りがよく、いろ んな味わい方が楽しめます。 これからも創業以来続く芋焼酎づくりの伝統を守りながら、 日本、そして世界 として認めてもらえたことを 心から嬉しく 思 うとともに、 今 後 も﹁ 國 酒 ﹂の名に恥じる こ とのない 焼 酎 づく り を 行 うべく 、努 力 を 惜 しまない覚 悟を新たにいたしました。 最 後に、我が社の焼 酎づく り を 支 えているのが 全 社 員 で共 有 している﹁ 感 謝 ﹂の想 いです 。我が社が美 味しい焼 酎をつくり続けることができ けるお客 様 、出 来 上がった焼 酎の 流 通 や 販 売に協 力 して くれる 小 売 店 さ んや 問 屋 さ ん 、一 緒 に 良 い 原 材 料 をつ くってくれる 農 家の方々、全 員で焼 酎づくりを行っている 社 員のメンバーがいてこそだ と 思っていま す 。今 後 も﹁ 感 謝 ﹂の気 持ちを忘れることな く 、社 員一丸 となって真 心 を 込 めた 焼 酎 づく りに邁 進 し の人々を魅了する新たな味を創出されていくことを期待しています。 取締役頭取 柴戸 成 福岡銀行 るのは、焼 酎 を 飲 んでいただ ▲前列左3番目から有馬工場長、西社長、柴戸頭取、林鹿児島営業部長 (福岡銀行) 、長野総務部長 てまいります。 11 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 れた日本の酒だ﹂との思いで、焼酎 年 ︶、日 本の国 家 戦 略 政 策とし て、清酒に加えて焼酎も﹁國酒﹂に 24 考 えています 。2 0 1 2 年︵ 平 成 西酒造 株式会社 トッ プ に 聞 く ! 氏 株式会社 カミチクホールディングス 取引店/福岡銀行 鹿児島営業部 熊本銀行 鹿児島支店 か み む ら 代表取締役社長 エサづくりから外食産業まで。 日本最高品質の国産牛肉を 上村 昌志 トータルで提供する企業グループ。 12 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 株式会社 カミチクホールディングス ▲有限会社 錦江ファーム 牛舎前 (左から上村社長、柴戸頭取) 13 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 はさらに付 加 価 値をつけるために 牛を加工して販 売しなさい。三 男 私は、この父の言 葉 通 り 、国 産 牛 息 子に説いていたのです 。二 男の 年 前 に 父 か ら 教 わった 畜 産 業の の加工・卸 売 業の勉 強と修 行を重 年 ︶、鹿 児 外 食をはじめなさい。﹂と語ってい 50 ﹁6次 産 業 化 ﹂の重 要 性を私たち かみちく 島 市 内で 牛 肉 卸 売 業 を 営 む﹁ 有 ︵ 1 9 9 9 年︵ 平 成 限 会 社 上畜 ﹂ 年 ︶、株 式 会 社カミチクに社 名 した。 現に向け、努 力を積み重ねてきま 生 産 努 力 が 報 われる 畜 産 業の実 変 更 ︶を 創 業 。以 来 、畜 産 農 家の 11 るカミチクグループは、畜 産 王 国・ 鹿 児 島 を 主 要 拠 点に、黒 毛 和 牛 等の 肉 用 牛の﹁ 飼 料 生 産・繁 殖・ 肥 育 ﹂から﹁ 加 工・卸 売 ﹂、そして ﹁ 販 売 ﹂までの一貫 供 給 体 制を構 築 し 、安 全・安 心で美 味 しい国 産 牛 肉 を 、安 定 的に、好 価 格︵ お 客 様 もカミチクも 満 足 する価 格 ︶ で とういち 年 前 、鹿 児 島 県 内で 畜 産 提 供しています。 約 業 を 営 んでいた 私の 父・藤 市 は 、 ﹁ 畜 産 業は人の命の源をつくる素 晴 ら しい 仕 事 だ が 、生 産 者 が 自 ら値 段を付けることができず 、儲 うれ からない﹂と 、畜 産 業 を 取 り 巻 く 環 境 を 憂いていました 。そして私 たち3人の息 子に﹁ 長 男は私の跡 を 継いで 鹿 児 島 一の 畜 産 農 家に なりなさい。二男は長 男が育てた 60 プの ー グル イル ク チ カミ 業化スタ 産 六次 エサづくり 1 株 式 会 社カミチクを 中 核 とす 6次 産 業 化 の 重 要 性 上村社長▶ ね、1 9 8 5 年︵ 昭 和 日本一質の高い 畜産専門集団、物心両面の 満足企業を目指し、 我が社は進化し続けます。 2 育成・肥育 3 50 研究 (繁殖) ました 。 年 も 前 から 、今で言 う 50 14 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 6次 産 業 化 で 誰もが 喜 ぶ畜 産 業に 創 業 後に私 が 肌 身で 感 じ たの は、父の言っていた通り﹁﹃ 畜 産 農 家の生 産 努 力が報われる畜 産 業 ﹄ 実 現のためには6 次 産 業 化 が 不 可 欠 ﹂だ ということです 。そこで まず、自 社で日本 最 高 品 質の牛を 繁 殖・肥 育 するために、1 9 9 3 年︵ 平 成 5 年 ︶に 牛の 飼 料 生 産・ 繁 殖・肥 育 会 社﹁ 有 限 会 社 錦 江 年︶ には東 京 ファーム﹂を設立しました。さらに、 2 0 0 6 年︵ 平 成 都港区南青山で高級焼肉店﹁薩摩 牛の蔵 ﹂を 開 店 し、外 食 産 業にも 進 出 。グループで一貫 供 給 体 制を 構 築 することで、消 費 者ニーズに 応えることのできる高品質の牛肉 を 低コストで生 産し、適 切な価 格 宮崎・熊本・大分にも牧場を取得す るなど規 模の拡 大も図ってきまし た。その結果、現在ではグループ全 店 体で約18, 000頭の牛を繁殖・ 肥育し、東京・大阪・鹿児島で 舗を展 開する焼 肉・外 食での直 販 をはじめ、全国のお客様にカミチク の美味しい牛肉を提供しています。 海 外へ視 野 を 広 げ 、 6次 産 業 化システム を 提 供 構築した6次産業化システムを 今 後も持 続 発 展させるためには、 国 内 市 場 のみにと ど まるこ と な く、海外、特にアジアで販路を拡大 す。そこで手始めにグループ内の若 手社員を市場調査のためにアジア 15 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 お 店 6 美味しいです! 企画提案 5 23 していくことが必要だと思っていま ▲ 「ビーファーズ」 で実食 その後は、安全・安心で高品質な 牛づくりにつなげることを目的に、 家 畜 人工授 精 所を開 設したほか、 ◀柴戸頭取 製造・加工 4 一貫体制だからこそ 安全・安心で、 安くて美味しい牛肉を 提供できるのですね。 18 でご提供できるようになりました。 株式会社 カミチクホールディングス な 価 格の牛 肉 が 売 りづらく 、手 頃 理 由でなかなか が 合 わない﹂等の り︶が多い﹂ ﹁価格 は、 ﹁ サ シ︵ 霜 降 高 ランクの 牛 肉 状 、海 外 で は 、最 手 したところ 、現 事 情の調 査に着 生 産 事 情や流 通 れぞれの国の食 肉 各 国へ派 遣 し 、そ います。 の需 要 増 加にもつながると考えて ルー プの最 高 級︵ A5 等 級 ︶和 牛 と に よって 、最 終 的 に は 我 が グ 給 される牛 肉のレベルが上がるこ ステムが 浸 透 し 、アジア各 国で供 本で成 功している6次 産 業 化のシ システム・ノウハウの輸 出です 。日 プ 最 大の特 徴である6 次 産 業 化 討 を 進 めているのが 、我 がグルー むことにしました。具 体 的に今 検 の食 肉 生 産レベルの向 上に取り組 小さい要 因だと感じた私は、現 地 ということが分か 成 功に全 力 を 注 ぐ ビ ー スマイ ル プロジェク トの 人 気を集めている りました。 ないことが 、高 級 親しむ 機 会が少 入った高 級 牛 肉に 人 々は 日 頃 脂 の 高 くなく 、現 地の 食 肉 生 産レベルが 肉関連企業、金融機関等との共同 や大 手 食 長 産 業 化 支 援 機 構︵ ※ ︶ に認められ、株 式 会 社 農 林 漁 業 成 す。これまでの実 績が農 林 水 産 省 現 在さらなる広がりを見せていま てきた6次 産 業 化の取り 組みは、 我 がグルー プが 創 業 以 来 続 け アジア 各 国 の 牛 肉 への 需 要 が 16 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 図る新 会 社﹁ 株 式 会 社ビースマイ 出 資により、畜 産の6次 産 業 化を 組んできたことをさらに発 展させ う 、これまで我 がグルー プが 取 り そして﹁ 安 価 な 飼 料の供 給 ﹂とい 畜産業が持続・発展可能な産業と ルプロジェクト︵ 以 下 B S P ︶﹂を 産の牛 肉 等 を 使 用 した 外 食 事 業 なることを目指しています。 ることで、最終的に生産者が潤い、 の展 開 ﹂や﹁ 海 外への輸 出 拡 大 ﹂、 を終えて ◎インタビュー 畜産業全体の発展のために、 これまで上村社長は畜産業の6次化に先駆的に 取り組んでこられました。 こうした取り組みの結果、 われわれ消費者が、安全・安心で高品質な国産牛を 美味しくいただけています。 南九州の主要産業である畜産業の発展のため、 当社が現在取り組まれている B S Pは目 先 の 利 益 だ けでな く 、本 気で日 本の 畜 産 業を変 え、強 くしたいという出 資 者 共 通の 思い でスタートしまし た。生 産 者から最 終 消 費 者 まで 、 ﹁ 牛 肉 ﹂に 関 わる すべての方が笑 顔 の プロジェク ト を 是 が 非でも 成 功 させ 、日 本 そ して 世 界の畜 産 業 発 展の礎としたいと 考えています。 ジェクト成功に向け全力でサポートしてまいります。 柴戸 成 取締役頭取 「ビースマイルプロジェクト」 が成功することを祈念するとともに、当行もプロ 福岡銀行 にな れる よ う 、こ ▲株式会社 カミチク 本社前 (左4番目から上村社長、 柴戸頭取、 林鹿児島営業部長 (福岡銀行) ) ︵ ※ ︶6次 産 業 化に取 り 組む事 業 体を 支 援するため に 、国 や 民 間 企 業 の 出 資によ り 設 立 さ れ た ファ ンド 17 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 設立しました。BSPでは、 ﹁九州 株式会社 カミチクホールディングス トッ プ に 聞 く ! 代表取締役会長 取引店/熊本銀行 大津支店 年 、現 在 に 至 検 診 車の製 作は全 国 トップシェア。 株式会社 イズミ車体製作所 技 術の継 承に注 力 し 古庄 忠信 氏 〝 品 質 日 本一〟 を目 指 す 。 創業から 85 我が社は1931年︵昭和 あったそうですね。 る までには 数 々の 苦 労 も 竹下頭取 の製 作を手がけていたそうです。 製の 農 耕 用 馬 車 や 大八車 ︵ ※ 1 ︶ だいはちぐるま 多い時 代 だったため 、泉は主に木 人や馬 、牛が引く木製 車両の方が す。創 業 当時はまだ自動 車よりも を 兄 弟で 開 業 し たのが 始 ま りで の叔 父である泉進が﹁ 泉 ボデー ﹂ いずみすすむ 6年 ︶、熊 本 市 呉 服 町で私 古庄会長 18 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 株式会社 イズミ車体製作所 その後 、戦 後になると自 動 車が 急 速に普 及してきたことから、我 が 社 も 自 動 車 向 けの事 業 を 展 開 す る た め 、1 9 5 1 年︵ 昭 和 年︶ に﹁ 有 限 会 社 イズミ車 体 製 作 所 ﹂を 設 立 。熊 本 県 内のバス会 社 の下 請 けとして、バスや運 送 用 ト ラックの修 理 などに携わるように なり 、事 業は順 調に拡 大していき ま し た が 、1 9 6 6 年︵ 昭 和 年︶ に私 が 入 社 した 後 、我 が 社に 一つの転 機が訪れました 。取 引 先 のバス会 社 が 経 営 合 理 化 を 進 め るようになり 、我が社のような 下 請 け 業 者 は 大 変 苦 しい状 況に追 い込まれたのです。 そこで 私 は 、これまで 培ってき た 技 術 を 活 かして 付 加 価 値の高 ついたのが 福 祉 車 両・検 診 車 両の 製 作でした。まず 注 力したのは福 祉 車 両 。当 時 はまだ﹁ 福 祉 ﹂とい う 言 葉 自 体 が 世 間に定 着 してお らず、福 祉 車 両の製 作に着 手して 19 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 26 41 い事 業を開 拓しようと考 え 、思い ▲本社前 (左から國武社長、竹下頭取、古庄会長) が社は試行錯誤を繰り返しながら ませんでした 。そ うしたなかで我 いるメーカーは全 国に一社もあり す る こ とで 、 企 業と連 携 り、そうした 立 地 してお 検 診 車 両の 福祉車両の開発を進め、1981 年︶ に福 祉 車 両︵リフト コス ト ダ ウ 年︵ 昭 和 バス︶ の販売を開始。更に1988 ンや 品 質 の 年︵ 昭 和 社のシェアは 徐々に落 ち 込 んでい 参 入 してくるようになると 、我が カーが福祉車両の分野に相次いで 要 拡 大を受けて、大 手 自 動 車メー ところが、その後 福 祉 車 両の需 シェアを占めるまでになりました。 ヒット と な り 、全 国 で 圧 倒 的 な 主力事業になっています。 全 国トップシェアを誇る我が社の 評 価 を 頂 けるようになり 、今では 我が社の検診車両は全国から高い ました。こうした取り組みの結果、 備も一新し、納 期の短 縮 化も図り えたからです 。更に新 工 場では設 と がで き る と 考 す対 応のリフト付き送 迎 車 ﹂が大 きました。そこで私は福 祉 車 両の 年︶ に本 社と 術 を 培ってきている 企 業 が 多 く 本製作所の下請けとして様々な技 理 由は、同 町には本田技 研工業 熊 築移転しました。大津町を選んだ 工 場 を 熊 本 県 菊 池 郡 大 津 町へ新 2 0 0 7 年︵ 平 成 を決心し、そのための拠点として、 次に﹁ 検 診 車 両 ﹂で勝 負 すること 向 上を図るこ 年 ︶に開 発 し た﹁ 車い 56 63 ︵ ※1︶大八車⋮ 江戸時 代初期 から 江 戸を中 心に用い られた 荷物運 搬 用の 大きな 二輪車 古庄会長▶ 國武社長▶ 車 地 域 社会の健康と 福祉に豊かな技術で お手伝いします。 自社で設計開発、 製造、アフターサービスを 行います。 19 オー ダ ーメイドの 車 両づくり 検診 胃部 胸部検診車 救急車両 特殊医療救護車 リフトバス 観光バス (みなみあそ) 20 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 株式会社 イズミ車体製作所 検診車 の 車内 操作室 撮影室内部 電気バスの実用化を 目指して開発中です 作 ﹂と﹁ 技 術 力 ﹂だ そ 御社の強みは ﹁オー ダ ー メイ ドの 車 両 製 術 力の向 上・継 承を何よりも重 視 車 両 を 製 作 していることから、技 が 社では 基 本 的に 全て 手 作 業で 一つの強みである 技 術 力です 。我 うですね。 いた﹁ 福 祉 車 両 ﹂に 加 え 、消 応のリフトやスロー プ が 付 ︵ 検 診 車 両 ︶﹂や 車いす 対 どを行 う﹁ 医 療 関 連 車 両 検 診 や 胃・胸 部 検 診 な 我 が 社 は 現 在 、がん らえるような環境づくりにも努め 我が社で働き続けたいと思っても 職 後も再 雇 用するなど、従 業 員に き 続 け る 意 志 のあ る 方 は 定 年 退 また 、高い技 術 力 を 有 し 、かつ働 育 成に尽 力 してもらっていま す 。 スター ﹂に認 定 して 、若 手 社 員の しており 、熟 練の技 術 者 を﹁マイ 防 車 や 移 動 販 売 車 な どの﹁ 特 名 、う 証取得︶ による品 質 保 証 体 制のも I S O 9 0 0 1︵ 2 0 0 1 年 認 ないオーダーメイドの車 両です 。 が 、それらは全て世 界に1台 しか 琢 磨 し てい して日々切 磋 日 本 一 ﹂を 目 指 技 術 者 を 引っ張 り 、全 員で﹁ 品 質 ち3名がマイスターとして若 手の ており 、現 在 再 雇 用 者は と、自社内で設計開発、製作、そし ます。 装 車 両 ﹂の製 作を手がけています てアフターサービスまで完 了でき 光 栄 なこ は、経 済 産 業 るワンストップ体制を構築し、 お客 した車両づくりを行っています。 省の﹁がんば と に 、昨 年 オ ー ダ ーメイ ドの 車 両 づく り る中 小 企 業・ 様の細 かなニーズ一つ一つに対 応 を 支 えているのが 、我 が 社のも う 21 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 11 電気バスの開発は、 今後全国のモデルとなる ことが期待されますね。 ◀竹下頭取 小 規 模 事 業 者 3 0 0 社︵ ※ 2 ︶ ﹂に 選 ばれ 、そして今 年は、従 業 員 が 様々な取り組みが認められたもの き ま し た 。こ れ ま での 我 が 社 の ︵※3︶ ﹂の認 定 も 受 けることがで 本 県 が 表 彰 す る﹁ ブラ イ ト 企 業 極 的に取 り 組 んでいる 企 業 を 熊 追 い 込 ま れ ま し た 。そ う し た な 大 き な 被 害 を 受 け 、稼 動 停 止に 動いたり 、工 場の壁が壊れるなど 下 したり 、プレス機 などの機 器が て、我 が 社の工 場 もクレーンが 落 4月に発 生した熊 本 地 震によっ 熊 本 地 震 では 御 社 も 大 き な 被 害 を 受 け た と お 聞 き しま し た 。 と誇 りに感じるとともに、今 後 も か 、私は﹁ 会 社に行 け ば何 とかな 働 きや すい職 場 環 境 づく りに積 よ り 一 層 努 力 していこ う と 決 意 る﹂ ﹁ 明 日 も 希 望 が ある ﹂という %稼 動 することができ 、そし 今後の展望をお聞かせください。 皆 様に大変 感 謝しております。 員 、またご支 援いただいた 全 国の た 。元 気 に 出 社 して く れ た 従 業 て9 月には 完 全 復 旧いた し ま し を には従 業 員 全 員が出 社して、工場 後 片 付けを始め、5月の連 休 明け が出 社 。全 員で出 来るところから けたところ、全 従 業 員のうち9割 で、すぐに従 業 員に出 社を呼びか メッセージを 伝 えたいという 思い を新たにしました。 ︵ ※ 2 ︶がんばる中 小 企 業・小 規 模 事 業 者 3 0 0 社 ⋮ 経 済 産 業 省が選 定 す る、革 新 的な製 品 開 発やサービス 製 造 、地 域 貢 献・地 域 経 済の活 性 化 等 、様々な 分 野で活 躍 している 中 小 企 業・小 規 模 事 業 者 。選 定さ れ た 事 業 者 等の 社 会 的 認 知 度 や 労働者等のモチベーション等の向上 と後進の育成を目的としている。 ︵ ※ 3 ︶ブライト企 業 ⋮ 働く人がいきいき と輝 き 、安 心して働 き 続 けられる 企業を意味する熊本県の造語。県 内 企 業で 働 く 従 業 員 がいきいき と働き続けられるよう 、労 働 環 境 や 処 遇の 向 上 を 推 進 すると と も に、従 業 員や求 職 者から見た企 業 の魅 力づくりを 通 じて、県 民の県 内 就 職 促 進を図るため、熊 本 県が 募集 、認定している。 85 22 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 ▲前列左3番目から藤田執行役員総務部長、宮﨑常務、國武社長、古庄会長、竹下頭取、浦本支店長 (熊本銀行) を終えて ◎インタビュー 今 目 指 しているのは、電 気バス の 実 用 化 で す 。我 が 社 は 従 前 か ら、自 動 車が社 会で必 要とされる 限 り 避 けては 通 れ ない﹁ 環 境 問 題 ﹂に着 目し、九州 産 交バス、熊 本 大 学 、熊 本 県と連 携して電 気バス の開 発に取 り 組 んできました 。こ のたび、そのプロジェクトが環 境 省 の委 託 事 業となり、日産 自 動 車の 小 型 電 気 自 動 車﹁ リーフ﹂のバッ テリー技 術を応 用してコストの削 減 を 図 りながら 、ギア製 作 、制 御 システムなどを担 当する会 社とも 連 携 して 試 作 車 を 完 成 さ せ 、来 年 秋 頃から実 証 実 験 を 行 う 予 定 です。 最 後に、我が社は今 後 も 、時 代 考 力を研 鑽していきたいと思って います 。そして規 模は大 きくなく とも、 ﹁あそこは良い仕 事をする﹂ 23 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 と言われ続ける企 業となり、皆 様 の健 康や福 祉の実 現に貢 献してい くことを目 指しています。 熊本銀行 竹下 英 御社は顧客のニーズにきめ細やかに対応するオーダーメイドの車両づくりで、 検診車両において全国トップシェアを誇るとともに、電気バスの開発にも取り 組まれるなど、いち早く時代のニーズをキャッチするパイオニア的存在として 社会に貢献してこられました。 熊本地震では工場が大きな被害を受け稼動停止に追い込まれましたが、 従業員全員が一致団結して乗り越え、早期復旧にこぎ着けられました。 今後も御社の定評ある技術を、大切に後世へ継承され続けますよう願って おります。 取締役頭取 のニーズに即 応できる技 術 力 、思 株式会社 イズミ車体製作所 トッ プ に 聞 く ! 1ミクロンの精 度 を 誇る 超 精 密 金 型 部 品メーカー 。 ニッチ 分 野で世 界 トップに挑 む 。 積 ん だ 後 、1 9 8 4 年︵ 昭 和 59 も5年 以 上 在 籍 し 貴 重 な 経 験 を 野では世 界のトップ企 業にいずれ 省 力 機 器 メーカ ー と してその 分 工 業︵ 金 型 部 品メーカー ︶などの プレスメーカー︶、株 式 会 社パンチ 社アイ ダエンジニアリング︵ 金 属 ︵工業 用ベルトメーカー︶ や株 式 会 は、株 式 会 社 三ツ星ベルト 私の父・嶋田興志︵現会長︶ こうし 創 業 の きっか け を 教 え て ください。 吉澤頭取 嶋田社長 氏 株式会社 湘南サンライズ工業 代表取締役社長 嶋田 大 輔 取引店/親和銀行 大瀬戸支店 24 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 年︶ に我が社 を 創 業し、神 奈 川 県 川 崎 市に貸 し 工 場 を 借 りて超 精 の製 造 を 開 始 密 金 型 部 品︵ ※ 1 ︶ しました。 創 業 後 、事 業は順 調に拡 大して いきましたが、1 9 8 0 年 代の終 わり 頃になると 、バブル景 気の影 響により 工 場の 賃 料 が 坪 当 り 3 万 円 / 月と急 騰し経 営を圧 迫 す るよ うになったことから 、父 は 地 方への工 場 移 転 を 模 索 し 始 めま した。そうした中で偶 然 再 会した 大 学 時 代の後 輩 から 紹 介 された 崎 県 大 瀬 戸 町︵ 現 西 海 市 ︶です 。 父にとっては縁 もゆかりも 無い場 所でしたが、長 崎 県 庁や大 瀬 戸 町 役 場︵ 現 西 海 市 役 所 ︶からの熱 心 な 誘いを 受 けて工 場の 移 転 を 決 定 。親 和 銀 行 な どの 地 元 金 融 機 関の 積 極 的 な 支 援 も あって 工 場 25 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 移 転の手 続 きはスムーズに進み、 1 9 9 4 年︵ 平 成 6 年 ︶、大 瀬 戸 町での操 業を開 始しました。 ▲長崎工場前 (左から嶋田社長、嶋田会長、吉澤頭取) のが、その後 輩の出 身 地である長 株式会社 湘南サンライズ工業 その後 2 0 0 8 年︵ 平 成 年︶ には、 スマートフォンの普 及に伴い た が 、私 が 入社した 年 前は 設 備を導 入しました。現 在ではこ 新 工 場 を 新 設 、併 せて 最 新 鋭 の てきたため、西 海 市 内の現 在 地に 需 要が高 まり 、工 場が手 狭になっ ここ数年はス 機 、そ し て からゲーム 向 け 、そ れ 携帯電話 の製造一筋に取り組んできました 川崎市での創業以来、金型部品 の金 型 部 品 ネクター用 線を繋ぐコ とても 小 さ 製作風景 極小 我 が 社 の 手 掛 ける 金 型 部 品への こ長 崎 を 拠 点に、国 内そしてアジ マートフォン関 連 が、その中で我が社が得 意として も、様々な大きさのものがあります また 、一般に金 型 部 品 といって アを 中 心 と し た 海 外 を 合 わせて ︵ ※1︶金 型 部 品 ⋮ 製 品 を 量 産 するため に 作 ら れる 金 属 性 の 型 を 構 成 す る部品 いるのは﹁超精密金型部品﹂です。 現 在 の 主 力 製 品 で あ るスマー ト フォン や 自 動 が、その用 途は時 代の流れに合わ や、 エジェクタ 創業から精密金型部品製造一筋 で歩んでこられたようですね。 せて変わり続け、部 品の小 型 化も は ピン︵ ※ 2 ︶ 車 などの配 進んできました。 年 前の創 業 当 初はカセットテープやビデオテープ く 、加 工に 高い ◀嶋田会長 引させていただいています。 の金型部品が主流となっています。 嶋田社長▶ 3 0 0 社 を 超 える企 業 様 とお取 高品質、 短納 期をモットーに 日々技 術の向上に 努めています。 研磨、放電加工による 微 細 加工を 得意としています。 1ミクロン単位での 金型部品加工が可能! 130 120 金 型 部 品 14 20 向けの金型部品を製造していまし 30 角エジェクタピン コネクター用コアピン コネクター用コアピン 26 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 リ︶単 位での金 型 部 品 加工が可 能 は1ミクロン︵ 1 0 0 0 分の1ミ 精 度が求められますが、我が社で り ﹂などでの確 認 と 、手 作 業での れ た 金 属の 匂い ﹂、そ して﹁ 手 触 人による﹁ 加 工 時の音 ﹂、 ﹁ 加 工さ 角エジェクタピン 微 調 整を必 要とするからです。 他 社 とはど 一つは 加 工 使用例 こう した 最 終 確 認 や 微 調 整 を 名 以 上の技 年 はか か り ま 行 える一 人 前の 技 術 者になる た めには 最 短 で も す。我が社には現 在 術 者が在 籍していますが、最 近は 若 手 技 術 者も増えてきたため、育 成には特に注 力しており 、充 実し た研 修 制 度とO J T 、そして様々 な 現 場 経 験 を 積 んでもら うこと そが 、我 が 社 最 大の強みで 、我 が のよ う な 差 で技 術の伝 承 等を図っています。 社 の 取 引 先で あ る 日 系 企 業 が 多 別化を図っ ん。最 新 鋭の機 械を取り揃えるだ 精 度 等の品 わずか 0.3㎜ 超 精 密 30 20 であり 、お客 様から高い評 価 をい ただいています。 ︵ ※2︶ エジェクタピン⋮ 工 場のラインで 作 ら れ た 成 形 品 を 金 型 から 押 出 して取り出すために金 型に組み込 まれているピン 。押 し 出 し ピンと も呼ばれる 精密金型部品の製造には熟練の 技術者が欠かせないようですね。 他 社 が 真 似できない超 精 密 金 く進 出している中 国や東 南アジア ているので 型 部 品 を 製 造 する加 工 技 術 力こ に1ミクロン単 位の精 度で金 型を しょうか。 けでは1ミクロン単 位の精 度は実 質の高さと 国 内で も 数 社 程 度 し か あ り ま せ 現でき ず 、最 終 的には、熟 練の職 27 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 ピンが跳ね上がる力で、 成型品を金型から押し出す UP 20 10 電子部品の小型化・ 高機能化に伴い、今後 ますます超精密金型部品の 需要が高まりますね。 10 先 端を拡 大してみると… 見学風景 製 造できる現 地 企 業はなく、日本 株式会社 湘南サンライズ工業 ◀吉澤頭取 我 が 社では 熟 練の 技 術 者 がバリ る金 型 部 品メーカーが多いなか、 先でお客 様に除 去 してもらってい を納 品 品に 残っているバリ︵ ※ 3 ︶ また、完 成したばかりの金 型 部 品を発送することが可能です。 お 客 様の求 める 高 精 度の金 型 部 方までに注 文 頂 ければ、翌 朝には 夜 2 交 代 制 を 導 入 してお り 、夕 金 型 部 品 をお 届 けできるよう 昼 様 もおられるため、少しでも 早 く 品を製 造することができないお客 す。我が社の金 型 部 品が無いと製 短 納 期 を 両 立 さ せているこ とで ︵※3︶ バリ⋮加工面に生じる不要な突起 り、営業面でも活かされています。 管理はお客様に安心感を与えてお 帰っていかれます 。徹 底 した 工 場 が 社の工 場 を 見て 大 変 満 足 して が、皆様清潔でホコリひとつ無い我 視 察に来られることも多いのです 検 討 されるお 客 様 が 工 場の事 前 持 しています 。我 が 社への発 注 を 活 動 を 実 施 し工 場 内 を 清 潔に維 なため、全 社 員で朝・昼・夕に清 掃 金型部品には鉄粉やホコリが大敵 恐れがあるためです。また、超精密 数ミクロン単 位で変 化してしまう でも変わると金型部品の大きさが や自 動 こ れ か ら I O T︵ ※ 4 ︶ 最 後に将 来 展 望 をお聞 かせ く ださい。 を取り除き、さらに全 品 検 査も実 施したうえで納 品しています 。手 間はかかりますが、納 品された金 型 部 品 を す ぐに使 用できること ており、我が社 製 品の付 加 価 値 向 運 転 技 術 等 向 けに電 子 部 品の需 でお客 様からはご好 評をいただい 上に繋がっています。 要 は 高 ま り 続 け 、電 子 部 品 の 小 進 んでいくことが見 込 まれます 。 型 化・高 機 能 化もこれまで以 上に 徹底した工場管理も特長の一つ で、例えば、工場内の温度は年中 度を維 持しています 。温 度が1度 23 28 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 株式会社 湘南サンライズ工業 を終えて ◎インタビュー 創業以来、モノづくりの要ともいえる金型部品の製造に取り組んでこられ、 超精密金型部品の分野においては世界最高水準の技術力を保有されています。 電子部品の機能向上には部品の小型化が欠かせず、1ミクロン単位の精度で 金型部品を製造できる貴社の技術力は、 スマートフォンの普及にも大きく貢献 されてきました。 そ れに 伴い 我 が 社 の 金 型 部 品に 求められる精 度 もより 高まってい くことが 予 想 されるため 、しっか 吉澤 俊介 取締役頭取 り と 対 応できるよ う 、日々レベル アップしていくつもりです。 また 、海 外 展 開についてもさら に 進 めてい く 考 え で す 。新 興 国 メーカーの技 術も日々進 歩してい ますが、超 精 密 金 型 部 品の分 野に おいてはま だ ま だ 日 本 が 大 き く リードしています 。展 示 会 などに 積 極 的に出 展することで、世 界 中 力をPRしていきます。 最 後に、我が社が目 指している のはビッグカンパニーではなくグッ ドカンパニー 。我 が 社の手 掛 ける 超 精 密 金 型 部 品はニッチな分 野で すが、世 界でトップに立つことで、 地元長崎の活性化にも貢献してい 29 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 くことを目指していきます。 ︵ ※4 ︶IOT︵ Internet of Things ︶⋮ 様々な 物がインターネットに接 続 され、情 報 交 換 することにより 相 互に制御する仕組み これからもここ長崎の地から、世界に名をとどろかすモノづくり企業として 親和銀行 活躍されることを祈念いたします。 の 部 品 メーカ ーに 我 が 社 の 技 術 ▲最前列左3番目から中山常務、嶋田社長、嶋田会長、吉澤頭取、清瀬支店長 (親和銀行) トップに聞く 会社概要 ふくおかフィナンシャルグループでは、 ブランドスローガンである ﹁あなたのいちばんに。﹂ の実 践に努めてまいります 。 福岡銀行 鹿児島営業部 ト ッ プ に 聞 く ! 会 社 概 要 西酒造 株式会社 「焼酎づくりは原材料づくりからはじまる」 という考えから、芋や米などの 原材料には徹底的にこだわっており、 全てを鹿児島県内の契約農家か自社 農園で栽培したものを使用しています。美味しい焼酎づくりのため、試験 農場や研究所では日々テストを重ね、 「味」 においては、 どこにも負けない 焼酎をつくっていると、全社員が自負しています。 ■ 創 業:1845年 ■ 設 立:1958年 ■ 所 在 地:鹿児島県日置市 ■ 資 本 金:1,000万円 ■ 従 業 員:57名 ■ 事業内容:本格焼酎製造販売 ■ 事業拠点:鹿児島県日置市 ■ 取 引 店: 今後も 「感謝」 の気持ちを忘れずに、社員一丸となって 「國酒」 の名に恥じる ことのない焼酎づくりを行ってまいります。 我々蔵人一同、酒造りに 情熱と想いを注ぎ、 旨さと信頼でお客様へ 貢献してまいります! 鹿児島営業部 099-253-1991 ▲富乃宝山 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 32 ト ッ プ に 聞 く ! 会 社 概 要 株式会社 カミチクホールディングス カミチクグループは、畜産王国である鹿児島県を中心に、肉用牛の 「飼料 生産・繁殖・肥育」 から 「加工・卸売」 「 、販売」 までの一貫供給体制を構築し、 安全・安心・美味しい牛肉をご提供しています。生産者から最終消費者まで、 「牛肉」 に関わるすべての人が笑顔になれるよう、今後も6次産業化による 畜産業の発展に一層尽力してまいります。 ■ 創 業:1985年 ■ 設 立:1985年 ■ 所 在 地:鹿児島県鹿児島市 ■ 資 本 金: 5,000万円 (株式会社カミチク) ■ 従 業 員:1,060名 (グループ合算) 事業内容: 国産牛の繁殖・肥育・加工・卸売、 焼肉店運営、 飼料製造 ■ カミチクグループの美味しい牛肉を、ぜひご賞味ください。 グループ: 株式会社カミチク 株式会社ケイファーマーズ 株式会社ビースマイルプロジェクト 有限会社錦江ファーム 株式会社伊佐牧場 株式会社ケイファーム宮崎 株式会社ケイファーム熊本 株式会社クオリティミート ■ ■ ミルクやチーズなどの 乳製品も 取り扱っています! 33 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 取 引 店: 鹿児島営業部 099-253-1991 ▲鹿児島産黒毛和牛 サーロインステーキ 株式会社 イズミ車体製作所 がん検診や胃・胸部検診などを行う 「医療関連車両 (検診車両) 」 、車いす 対応のリフトやスロープが付いた 「福祉車両」 、 消防車や移動販売車などの 「特装車両」、全てオーダーメイドの車両を手がけており、なかでも検診 車両は全国トップシェアを誇っています。 これからも我が社の強みである技術力の継承・向上に努め、地域の皆様の 健康や福祉の実現に貢献してまいります。 ■ 創 業:1931年 ■ 設 立:1951年 ■ 所 在 地:熊本県菊池郡大津町 ■ 資 本 金:4,320万円 ■ 従 業 員:104名 ■ 事業内容:特種自動車車体の製作 ■ 事業拠点: (本社・工場) 熊本県菊池郡大津町 (営業所) 福岡県、千葉県 地 球 環境にやさしい 電気バスの実用化を目指し、 大学や県内外のメーカーと連携 して開発に取り組んでいます! ■ 取 引 店: 大津支店 096-293-3251 ▲胃部検診車 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 34 ト ッ プ に 聞 く ! 会 社 概 要 株式会社 湘南サンライズ工業 1984年の創業以来、一貫して超精密金型部品の製造に取り組んでまいり ました。 我が社の製品は1ミクロンの精度を誇っていますが、 これは最新鋭の機械を 導入しただけでは実現できず、熟練の技術者による手作業での微調整が ■ 設 立:1984年 ■ 所 在 地:長崎県西海市 ■ 資 本 金:2,000万円 ■ 従 業 員:32名 ■ 事業内容: 超精密金型部品の製造販売 ■ 事業拠点: 必要です。今後もIOTや自動運転技術などの普及に貢献することで、 人々が (本社・事務所) 神奈川県鎌倉市 より暮らしやすい世の中になるように精進してまいります。 (長 崎 工 場) 長崎県西海市 超精密 金型部品の分野で 世界No.1企業を 目指しています! 35 FFG MONTHLY SURVEY Vol.96 ■ 取 引 店: 大瀬戸支店 0959-22-0003
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