PTA 時代に合わせ変革に取り組む PTAの組織図の一例 学校や地域

2016/12/4
チェンジ!PTA 時代に合わせ変革に取り組む : 京都新聞
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チェンジ!PTA 時代に合わせ変革に取り組む
学校や地域の行事運営などを通じ、学校と地域、家
庭との架け橋となるPTA。戦後に全国的に広まり、
重要な役割を担ってきたが、最近、共働き家庭の増加
や少子化の影響で、保護者の時間的、精神的な余裕が
減り、担い手の確保が難しくなってきている。任意加
入にも関わらず、「役職の押し付け合い」が常態化し
PTAの組織図の一例
ているとの批判の声も挙がる。「参加しやすい」「参加したくなる」活動を目指し、時代の変化
に合わせて改革に取り組むPTAを訪ねた。
■「負担軽減」「やりがい」が鍵
保護者4人が一塗り一塗り丁寧に、学校にある池の落下防止柵のペンキ塗りをしていた。11
月26日、京都市山科区の陵ケ岡小。「子どもたち、喜んでくれるかな」。土曜日でも中庭に笑
い声が響く。作業するのは、2年前に同小PTAにできた「修繕委員会」のメンバーだ。会社員
守山洋一さん(38)は「もともと日曜大工が好き。これなら子どもや学校のために役立てる」
と笑顔を見せた。
同小PTAは、2013年から「みんなが活動しやすいように」と組織改革に乗り出した。保
護者の提案で作った修繕委もその一つ。キーワードは「負担軽減」と「やりがい」だ。
それまで、委員は話し合いやくじ引きで決めていたが、得意分野を生かしやすいようすべて立
候補制に変え、委員の数も減らした。本部役員や委員長ら役員のみで行っていた夏祭りや清掃活
動など行事の世話も、事前に一般会員に協力を呼びかける「お手伝い制」にして、多くの保護者
に参加してもらうようにした。結果、学生時代の部活動感覚でPTA活動に関わる親が増えた。
12年から会長を務める新家忠広さん(44)は「一人一人ができることを分け合えば、負担感
も減らせる」と力を込める。
保護者の自主的な参加を促す仕掛けは、別の学校でも始まっている。右京区の太秦小では昨年
度から、地域住民と連携する役割の「地域委員」を除いて五つあった委員会をなくした。決める
のは役員のみで、委員同士の「顔合わせ会」など組織を維持するための会議は大幅に減らした。
委員会活動の代わりに、年間計画の中から保護者に参加可能な行事を選んでもらう「希望選択
制度」を取り入れた。河田直樹会長(47)は「仕組みを簡素化し、多くの手間を省けた。無理
やり参加させるのをなくすことで、気持ちも楽になる」という。
効率化のために、役員の任期を延ばしたPTAもある。西京区の桂小では2年前、毎年改選し
ていた役員の任期を2年にし、参議院選挙のように半数ごとに入れ替える仕組みを取り入れた。
前会長の安田憲市朗さん(45)は「全員が『役員1年目』で始めるのは非効率だ。基本的な仕
事を知る2年目の役員がいると、新たな事業にも取り組める」と効果を語る。
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2016/12/4
チェンジ!PTA 時代に合わせ変革に取り組む : 京都新聞
■「学校だけでは限界」
PTAは学校現場にとっても不可欠な存在だ。京都市小学校長会生涯学習部長の井川勝・向島
南小校長(58)は「PTAは学校と家庭、地域でともに教育活動を進める上での力強いサポー
ターだ」と強調する。
かつて勤務した小学校では、PTAが企画して子どものスマートフォン利用についてのルール
づくりに取り組んだ。「子どもは学校外でもさまざまな刺激を受けながら育つ。学校の教育活動
だけでは関わりに限界があり、一面的になりかねない」と話す。
一方で、PTAがない学校もある。木津川市の相楽台小は1993年の開校以来、PTAが設
立されていない。本部役員がいないため、入学式や卒業式のあいさつはなく、保護者が企画する
行事が少ない。ただ、各クラスに学級委員会や地域委員会はあり、運動会など行事の前は学校が
招集して会議を開き、役割を決めてもらうという。同小は「子どもの居場所作りなど地域に協力
してもらい、学校と家庭とのつながりを深めている」と話した。
・PTA 「Parents and Teachers Association(親と教
職員の協力組織)」の略語。主に各学校ごとにつくり、地域住民と連携して児童生徒の成長のた
めにボランティア活動を行う任意組織。戦後、米国の影響を受け、全国の学校に広まった。
【2016年12月03日 15時00分】
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