タイトル レイアウト - 国立成育医療研究センター

兵庫県の事業概要
~兵庫県立光風病院~
兵庫県マスコット はばタン
【1】地域概要
・都道府県担当管轄課: 兵庫県
・児童数(0歳~18歳未満): 921,129人(平成22年国勢調査人口等基本集計)
・児童精神科系 医師数 : 12人(日本児童青年精神医学会 認定医、公表されている数)
・児童精神科のある医療機関数 : 38機関、入院病床・病棟数 : 65床・2病棟
【2】拠点病院・機関概要
・拠点病院機関名:兵庫県立光風病院(283床 うち児童思春期病棟65床)
・事業実施科名 :地域医療連携部
・事業開始年
:平成26年度
・子どもの心の診療機関マップ : マップ作成まで至っていない
【3】事業実施への経緯
当院では、従来からこども家庭センター(児童相談所)や地域の児童発達支援センター等からの要請に基づき、児童思春期専門医が医学
的支援や療育相談を行っていたが、平成25年7月の県内初となる児童思春期精神科専門治療病棟の開設を機に、当院の役割と地域の医
療、福祉、教育等の関係機関との連携を明確にし、適切な専門医療の提供体制を確立していく必要があった。
このような背景のもと、平成24年度から全県の拠点病院として事業実施することについての検討を重ねてきた結果、平成26年度から本格的に
事業を開始するに至った。
兵庫県の事業概要~兵庫県立光風病院~
【4】事業図
中央拠点病院
(国立成育医療研究センター)
兵庫県立こども発達支援センター
兵庫県立こども病院
兵庫県立光風病院
兵庫県立尼崎総合医療センター
兵庫県立リハビリテーション中央病院
公立病院小児科
公立病院精神科
地域の小児科クリニック
市町発達支援センター
地域の精神科クリニック
地域の医療機関
連携・ケース検討
健康福祉事務所
教育機関
児童相談所
発達支援センター
兵庫県の事業概要~兵庫県立光風病院~
【5】実施事業の概要
①子どもの心の診療支援[連携]事業
・診療支援として医師派遣 (計312回)
こども家庭センター・情緒障害児短期治療施設、市町発達支援相談等への定期的な医師派遣
みやぎ子ども支援センター事業で相談支援
・児童相談所との連携会議開催 (計2回)
・兵庫県立病院(尼崎総合医療センター、こども病院、リハビリテーション中央病院、こども発達支援センター)との連携会議開催(計1回)
・要対協会議出席(計2回)
・ひょうごユースケアネット推進会議出席(計5回)
・発達障害児に対するリハビリテーションについて意見交換会、子育て支援フォーラムin兵庫、兵庫県精神医療学術講演会、DV応用研修会、神戸市
発達障害児(者)支援連絡協議会 出席(各1回)
・神戸市いじめ問題審議委員会 委員派遣(計1回)
・ひょうご発達障害者支援センター 運営協議会・連絡協議会出席(計2回)
・学校(地域の小学校)とのコンサルテーション (計2回)
・移行支援会議 (計1回)
②子どもの心の診療関係者研修・育成事業
・外部講師を招いての症例検討会(参加者は院外も対象)(計4回)
・シンポジウム開催 テーマ「大震災後の子どもの心の支援~神戸から東北 それぞれの児童精神科医の支援~」
・講演会への講師派遣(計50回)
・病院見学及び懇談(計23回)
③普及啓発・情報提供事業
・アンケート調査の実施・結果公表
対象:兵庫県小児科医会の会員診療所 260件、兵庫県精神神経科診療所協会の会員診療所165件 回答率:35.5%
・医療機関への訪問、情報提供(計184件)
・当院ホームページに事業サイト設置
・市民向け講演会開催 演題「子どものこころの育ちとつまずきを支える」
・自主上映会 映画「みんなの学校」
【6】特徴や特に力を入れている事業内容
①医療と福祉、教育との連携
・発達障がいをもつ子どもと保護者の学校や地域での安定した暮らしを支える
・子ども虐待の予防やリスク軽減のための精神障がいを持つ保護者の支援
・虐待を受けた子どもの安心安全な場所の確保
②医療技術の向上
・子ども虐待を受けた子どもの治療
・トラウマ治療技術の向上
・子どもの精神疾患診断技術の向上
兵庫県の事業概要~兵庫県立光風病院~
【7】事業による効果と思われるもの
・症例検討会では院外の関係機関の多くの参加を得て子どもの心への理解と対応について理解を深めた。また、外部講師からスーパーバイズ
を受けることにより、診療機能向上、職員の資質向上につながっている。当院の児童思春期精神科医療や心の問題を抱える子どもへの支援
について、地域の医療機関やこども家庭センター、教育機関等の理解を得る機会となり連携も強化されつつある。
・シンポジウムでは医療関係者だけではなく市民の方の参加を得ることができ、子どもの心の課題啓発を行えた。
・教育機関等から依頼を受けた講演会への講師派遣により、当院の機能の紹介と子どもの心の問題に関する知識の普及につながった。
また、各機関の抱える問題や当院への要望などを聞く機会になり、相互理解につながっている。
【8】目指す方向性(今後の予定事業や展望、目標など)
・県立病院との連携会議を継続開催し、各病院の分担や地域のクリニックからの紹介ルートなどを明確化する。
・病院、クリニックとのメーリングリスト等の連絡網を構築する。
・兵庫県での事業内容のパンフレットを作成し、情報提供・普及を図る。
・症例検討会やシンポジウムを通して、児童思春期精神科医療の質の向上を目指すとともに、医療機関、教育機関等との連携を一層強化
する。