Weekly ファンドマネージャーコメントを更新しました

AKINO
FM 今週のポイント(11 月 28 日)
*トランプラリーは何時まで?どこまで?続くのか⇒ファンダメンタルズとの乖離を生じさせる
期待感先行であり、オーソドックスなアプローチでは時間と水準を見極めることは難しいと思い
ます。そこで今回はテクニカル要因から時間と水準の目処を考えてみたいと思います。先週の日
本株は続伸し、日経平均はテクニカル的に週足の一目均衡表の抵抗帯の「雲」を上方突破しまし
た。週足の「雲」突破はその後半年程度の方向性を示唆するケースが多く、今回の上方突破は中
期的大勢強気のシグナルとなります
(昨年 12 月末の終値 19,033 円や 11 月 27 日の戻り高値 19,883
円が上値メド)
。今回の日本株ラリー発生(日本株の上昇率は世界的に突出している)はNY株
高とドル高円安進行が大きな原動力になっていることから、NY株、ドル円相場の方向感を重視
する必要がありそうです。日経平均は前述の通り、週足の「雲」を突破しましたが、ドル円相場
はまだ週足の「雲」の中に位置しています(
「雲」の上限は 12 月上旬まで1ドル=115 円前後だ
が、中旬から 112 円前後に低下する)
。ドル円相場が「雲」を突破すれば 120 円の可能性がでて
きます。シカゴの先物市場では、トランプ氏が8日に次期米大統領に決まってから1週間が経っ
た 15 日時点の投機筋のポジションが明らかになっています。それによると、ドル売り円買いポ
ジションは小幅に縮小、日経平均先物の買いポジションは増加せず、S&P500 種指数先物の買
いポジションも増加せず、ナスダック 100 指数先物の買いポジションは縮小しています。つまり、
投機筋(ヘッジファンド等)はまだトランプラリーに乗れていない可能性が大きいと思います⇒
NY株の上昇&ドル高進行はしばらく続く可能性がありそうです。11 月 2 週~3 週に外国人投資
家が日本株を買い越した金額は1兆 8000 億円(現物+先物)です。また先月から現物のネット
の裁定買残(=買残-売残)が増えていることも事実です(これは裁定買いを誘発する積極的な
先物買いが入り始めたことを表す)
。ただし、裁定買残の水準はまだ低く(ネットで8億株程度:
昨年 12 月は 18 億株を超えていた)
、大規模な裁定解消売りが誘発されるリスクを警戒する水準
ではありません。今後、ショートカバーを主体として積極的な先物買いが入る余地はまだまだ大
きいと考えた方が良さそうです。目先は 12 月4日に行われるイタリアの国民投票(憲法改正の
是非を問う:否決されればレンツィ首相の辞任につながり、ユーロ離脱も現実味を帯びる)、14
日の FOMC(25bp の利上げが決定される可能性が高い)を乗り越えれば、テクニカル的にはドル
円相場 120 円、日経平均株価 19,000 円大台突破が見えてきます。また、来年1月の大統領就任
式後の反動調整を経て来年半ばまで上昇相場(トランプラリー)が続く可能性を示唆しています
(あくまでの「雲」突破の経験則:ドル円相場の「雲」突破がポイント)
。
裏面をご覧ください。
AKINO
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