「ITナビゲーター2017年版」 これからICT・メディア市場で何が起こるのか ~2022年

第243回 NRIメディアフォーラム
「ITナビゲーター2017年版」
これからICT・メディア市場で何が起こるのか
~ 2022年までの市場トレンドを予測 ~
2016年11月21日
株式会社野村総合研究所
コンサルティング事業本部
ICT・メディア産業コンサルティング部
部長・主席コンサルタント 桑津 浩太郎
上級コンサルタント 阿波村 聡
上級コンサルタント 廣戸 健一郎
主任コンサルタント 臼田 慎輔
副主任コンサルタント滑 健作
副主任コンサルタント山岸 京介
コンサルタント
中尾 実貴
目次
1.はじめに
2.VR(仮想現実)が描く新たな現実
3.スポーツを進化させるICT
4.C2Cシェアリングエコノミー市場の拡大と「個人」が切り拓く可能性
5.AI(人工知能)の発展と日本企業の進むべき道
6.ICT市場全般の動向予測
7.本日のまとめ
8.参考資料(各市場規模予測)
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1.はじめに
2.VR(仮想現実)が描く新たな現実
3.スポーツを進化させるICT
4.C2Cシェアリングエコノミー市場の拡大と「個人」が切り拓く可能性
5.AI(人工知能)の発展と日本企業の進むべき道
6.ICT市場全般の動向予測
7.本日のまとめ
8.参考資料(各市場規模予測)
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はじめに
ICT市場の“今”と“未来”を知るためのツール
「ITナビゲーター 2017年版」
2016年11月24日
東洋経済新報社から発売
電子版も年内に配信予定
これまで16年間出版を継続
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はじめに
「ITナビゲーター2017年版」では、22の市場規模予測に加え、
2022年に向けたICT・メディア市場の注目トピックについても解説しています。
第1章
2022年に向け
てICT・メディア
市場で何が起こ
るのか
携帯電話業界
巨大SNS
の構造改革
プラットフォーム
第2章
デバイス市場
携帯電話
端末
第3章
固定
ブロードバンド
回線
ネットワーク
市場
第5章
コンテンツ配信
市場
ゲーム
AIの発展と
日本企業の
産業用
イメージング
デバイス
次世代
テレビ
モバイルキャリア・
ワイヤレス
ブロードバンド
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新たな現実
進む道
タブレット・
電子書籍
端末
電子書籍・
新聞・雑誌
VRが描く
動画配信
(VOD)
ブロックチェーン
は社会のあり方
を変えるか
BtoC EC
第6章
放送
スポーツを進化
拡大と「個人」が
させるIT
ソリューション
市場
インバウンド
切り拓く可能性
に不可欠な
個人情報の越境
移転規制への対応
ウェアラブル端末
スマート
ペイメント
クラウド
データセンター・
法人ネットワーク
各市場予測
グローバル展開
エコノミー市場の
車載情報
端末
第4章
プラットフォーム
市場
C2Cシェアリング
注目トピック
B2Bロボット
インターネット
広告
IoT
デジタル
サイネージ
3Dプリンター
ポイント
情報
セキュリティ
4
はじめに
アンケート調査の実施
市場構造の把握や市場規模の推計にあたり、以下のアンケート調査を実施しました。
「情報通信サービスに関するアンケート調査」
調査方法
: インターネットアンケート(Webアンケート)
調査対象
: 日本国内に居住する年齢が15歳〜69歳のインターネットユーザー
実施
:2016年7月
有効回収数:2,066
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はじめに
我が国が「真のICT先進国」となるために必要なこと
 AI(人工知能)、IoT(Internet of Things)、デジタル等が急成長。あらゆる産業に影響を及ぼしつつある。
 AIによる雇用代替可能性等が議論となっているが、リソースの転換と捉える必要がある
 「守りのICTから攻めのICT」へと意識の改革が必要
 「電子化・効率化」から「変革・創出」へ
 既存ビジネスも「シェアリングエコノミー」等の台頭により変革を促される可能性がある
• 守りのICTから攻めのICT
• 1億総ICT⼈材
• 2020年に向けた機運
 「1億総ICT人材」へ
 新たな技術(AI、VR等)の既存事業への適用を促す
「テクノロジーコーチング」が必要となる
 業界・職種を問わずにICTの活用は必要なスキルであり、
中長期的には、教育改革を含めた底上げが重要である
 AIやIoTを使いこなす「真のICT先進国」へ
•社会課題解決
•企業変⾰・事業創造
 製造業等、社会課題先進国であること等の我が国の特徴を活かして
AI等で強みを発揮していくことを検討すべき
 2020年に向けた機運の高まりをきっかけとして、「スポーツ×ICT」等の分野から、
攻めのICT活用を進められるのではないか
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AIやIoTを使いこなす
真のICT先進国
6
はじめに
企業は「ICTを活用する」だけでなく、「ICTが企業のあらゆる活動に影響を
及ぼすようになる」と意識を変える必要がある
 企業は「ICTの進展により自らの企業・事業はこのまま存在し続けるのか?」と自らに問う必要がある。
 「やらなければ、やられる」時代がやってくる。
 ICTがコモディティ化することでシェアリングエコノミー等の新規参入も簡単になる
 組織としての強みや固有アセット(データ、人・・)に立ち返ることが重要となる
 既存事業の効率化だけでなく、自社の強みがICTでどのように活かせるかを考える必要がある
ICT
企業・組織
AI
事
業
ICT
事
業
ICT
事
業
企業・組織
事
業
ICT
効率化 ⾒える化 ・・・・
IoT
事
業
強み
事
業
企業・事業変⾰
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API
デジタル
他企業
・組織
企業間・
データ連携
他企業
・組織
新規参⼊
7
はじめに
「真のICT先進国」につながる以下のトピックを紹介
今後B2C、産業・業務用途の両方でICTの新たな技術として期待されている「VR市場」
IoTやビッグデータ市場の中でも2020年に向けて活性化している「スポーツ×ICT市場」
既存事業の変革の機会にも脅威にもなりうる「シェアリングエコノミー」
今後の活用が必要とされるも、まだ多くの企業にとっては身近でない「AI市場」
その後、ITナビゲータの各章の概要を紹介
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1.はじめに
2.VR(仮想現実)が描く新たな現実
3.スポーツを進化させるICT
4.C2Cシェアリングエコノミー市場の拡大と「個人」が切り拓く可能性
5.AI(人工知能)の発展と日本企業の進むべき道
6.ICT市場全般
7.本日のまとめ
8.参考資料(各市場規模予測)
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VR活用時代の到来
VR※はハイエンド型とスマートフォン型の二極化へ
※VR:Virtual Reality/仮想現実
2016年には、Oculus Rift, HTC Vive, PlayStation VRなど、PCやゲーム専用機に
接続するハイエンドVR製品が続々と登場
2017年以降も、FOVEをはじめとする異なるコンセプトを持つハイエンド製品の
発表・発売が予定
ハイエンド製品と同様に、スマートフォンを液晶モニタ兼映像処理端末として使用する
Gear VRやハコスコといった、スマートフォンアタッチメントも登場
当面は事業者によるサービスでの利活用ではハイエンド型が、また消費者の保有では
スマートフォン型が主流になり、VR製品は二極化する
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VR活用時代の到来
ハイエンド型とスマートフォン型それぞれのメリットとデメリット
メリット
ハイエンド型
•実写映像だけでなく、高い映像処理
性能により、ゲームやCG映像の
表示に適している
•初期導入費用が高額
•コントローラが付属する場合が多く、
操作性を求められるコンテンツに
適している
•提供場所は原則固定位置
•ドラマや音楽ライブなど実写映像の
表示に適している
スマートフォン型
デメリット
•屋内外問わず、どのような場所でも
利用が可能
•利用者のスマートフォンが利用でき、
初期導入費用が安価
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•映像処理を行うPC・ゲーム専用機
との有線接続など設定が煩雑
•操作性を求められるコンテンツとの
相性が悪い
•高負荷な映像処理を求めるコンテン
ツが利用できない
•ハイエンド型に比べ没入感が低い
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VR活用時代の到来
事業者のVR活用は不動産業、観光業、娯楽業を中心に拡大
業種
不動産業
(不動産仲介など)
観光業
(旅行代理店など)
娯楽業
(テーマパークなど)
VR活用サービス
•不動産の内見を、現地に赴くことなく事務所で実施
•購入を予定している家具の仮想表示
•リノベーション時の内装(壁紙や照明など)のイメージの具体化
•旅行先候補の観光スポットの映像で、観光イメージの具体化
•出入国手続きを仮想で実施することで、現地での混乱減少
•入院など、現地に行けない場合でも冠婚葬祭に(エア)参加
•アトラクション施設での視覚イメージの変化(既存施設の流用)
•小規模施設においても高い没入感の醸成
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VRに関する弊社調査
消費者のVR機器保有はスマートフォン型が中心
VR機器の保有率および今後の購入意向(N=2,066)
0.4%
0.3% 12.2%
0.7%
1.7%
VR専用機器およびスマートフォン装着型VR機器のどちらも購入・保有している
VR専用機器を購入・保有している
スマートフォン装着型VR機器を購入・保有している
VR機器を保有していないが、今後購入する予定がある
VR機器を保有していないが、購入する検討をしている
VR機器を保有しておらず、今後も購入する予定はない
84.7%
出所)NRI「情報通信に関するアンケート」(2016年7月)
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VRに関する弊社調査
VR普及の最大の障壁は体験機会がないこと
VR機器の保有率および今後の購入意向と体験機会の影響
9.3%
12.1%
0.6%
100%
30.2%
いずれかの機器を保有している
今後の購入を予定または検討している
今後の購入を予定していない
87.3%
60.5%
過去1年以内に、体験
機会があった
(n=205)
過去1年以内に、体験機
会がなかった
(n=1,861)
出所)NRI「情報通信に関するアンケート」(2016年7月)
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VRに関する弊社調査
多くの消費者は、一度もVRを体験する機会を得ていない
今後普及を促進するためには、関係事業者による体験機会の周知・増加が急務。
VRの体験機会の有無、体験機会の場所・シーン(複数回答)
0%
10%
20%
30%
自宅や知人宅(自身または知人の保有する機器での体験)
32%
ゲーム関連のイベント会場でのVR体験ブース
21%
遊園地・テーマパークなど大型娯楽施設でのVRアトラクション
20%
家電量販店・メーカーショップのVR体験ブース
19%
映像関連のイベント会場でのVR体験ブース
14%
ゲームショップのVR体験ブース
13%
ゲームセンターなど小中規模の娯楽施設でのVR体験アトラクション
体験したことがある
(最近1年), 9.9%
9%
アダルト製品関連のイベント会場でのVR体験ブース
7%
上記以外のイベント会場でのVR体験ブース
6%
不動産のVR内見体験
6%
ケータイショップのVR体験ブース
5%
結婚式・式場のVR下見体験
5%
旅行会社のVR旅行体験
体験したことがない(最近1年),
90.1%
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業務上のVR教育・マニュアル映像体験
その他
40%
4%
3%
0%
出所)NRI「情報通信に関するアンケート」(2016年7月)
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VRのまとめ・今後
ゲーム・エンタメ用途以外でVRを活用できるかが拡大の鍵
VRはハイエンド型とスマートフォン型の二極化へ
事業者向けには、不動産業や観光・娯楽業において、
TPOや金銭的な障壁をクリアする可能性がある
消費者向けにはまずは認知の向上が必須。
体験機会の増加が普及のカギ
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1.はじめに
2.VR(仮想現実)が描く新たな現実
3.スポーツを進化させるICT
4.C2Cシェアリングエコノミー市場の拡大と「個人」が切り拓く可能性
5.AI(人工知能)の発展と日本企業の進むべき道
6.ICT市場全般
7.本日のまとめ
8.参考資料(各市場規模予測)
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スポーツICT
スポーツが競技面・産業面で発展するにはICT活用が必須
スポーツの競技レベル・競技人気の向上には、
ICTの活用・投資が必要不可欠
旧態依然とした組織体制や思想がもとでICT活用が遅れた
競技やチームは、人気や成績を大きく落とす可能性が高い
スポーツを競技と捉えるだけでなく、一般消費者向けに
コンテンツを提供するスポーツビジネスと捉えることが必要
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スポーツICT
スポーツにおけるICT活用が拡大・高度化
センサー関連技術の進歩によるデータ収集、迅速なデータ分析が可能に
 様々な団体・チームがICTを積極的に活用
 サッカードイツ代表
 ラグビー日本代表
 MLB
 NFL
 NBA etc
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スポーツICT
スポーツ庁、経済産業省は官民一体となってスポーツ産業活性化に取り組むと発表
ICT関連技術を持つ企業・研究機関には大きなビジネスチャンス
(単位:兆円)
現状
(2012年)
2020年
2025年
主な増要因
5.5
10.9
15.2
スポーツ産業の活性化の主な政策
主な政策分野
①
スタジアム・アリーナ
スタジアムを核とした
街づくり
2.1
3.0
3.8
②
アマチュアスポーツ
大学スポーツなど
‐
0.1
0.3
③
プロスポーツ
興行収益拡大
(観戦者数増加など)
0.3
0.7
1.1
④
周辺産業
スポーツツーリズムなど
1.4
3.7
4.9
⑤
IoT活用
施設、サービスの
IT化進展とIoT導入
‐
0.5
1.1
⑥
スポーツ用品
スポーツ実施率向上策、
健康経営促進など
1.7
2.9
3.9
出所)スポーツ庁、経済産業省「スポーツ未来開拓会議中間報告」
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スポーツICT
スポーツにおけるICT活用は、目的別に大きく3種に分類可能
ファン層の拡大
競技レベル向上
活用
対象
•
•
•
•
活用例
•
•
トラッキングシステム
モニタリングシステム
練習器具/機器
•
•
•
競技場(スタジアム)
放送設備
インターネット動画配信
選手やチームの
詳細なデータの取得
データを活用した予測
VR再現映像
•
•
•
Wi‐Fi設備導入
ビーコン導入
スタジアムアプリ
ケーション提供
動画配信企業との提携
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•
ファンのコア化
•
•
•
データベース
webサイト
練習器具/機器
•
データを活用した
コンテンツの提供
ファンニーズに合わせた
動画配信
器具/機器の一般向け
製品の展開
•
•
21
スポーツICT
キーワードと共に各項目について紹介する
競技レベル向上
ファン層の拡大
「要素分解」と「数値化」、
消費者に「観せる」
「予測」と「再現」
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ファンのコア化
ファンを「魅せる」
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競技レベル向上
競技レベル向上には「要素分解」「数値化」による競技の可視化が必要
得られた情報を基に「予測」「再現」を試みる
命題
要素分解
野球
バスケットボール
野球において勝利に貢献できる打者とは
バスケットボールにおいて優秀なアタッカーとは
首位打者、本塁打王、打点王?
得点王?
野球の攻撃の本質とは
3つのアウトを取られる前に4つ塁を進めること
必要な能力とは
数値化
予測
再現
アウトにならない能力(出塁率)
塁を進める能力(長打率)
バスケットボールの攻撃の本質とは
攻撃・守備が高速で入れ替わる中で
攻撃1回あたりの得点を多くすること
必要な能力とは
得点期待値が高い3ポイントシュートの成功率
出塁率・長打率が高い選手を揃えれば勝てる
3ポイントシュートの成功率が高い選手を揃え、
(打率が高い・本塁打が多い≒高年俸の選手を
試行回数を増やせば得点が増えて勝てる
揃える必要は無い)
オークランド・アスレチックス
低水準な年俸総額で2年連続100勝
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ゴールデンステート・ウォリアーズ
2年連続最高勝率
NBAシーズン最多勝利数記録樹立
※一部要素を抽出して紹介。実際には上記の他多数の要素が分析対象として存在。
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競技レベル向上
センシング・データ解析技術の進歩により、これまで定性的に表現されていた各要素が
数字で表現可能になり、正確な分析・評価を行えると共に競技レベル向上に寄与
PITCH f/x:野球の投手の投球速度や投球軌道を追跡するスピード測定器システム
PITCH f/x導入前
命題
PITCH f/x導入後
BOS上原投手のストレートは何故打たれないか BOS上原投手のストレートは何故打たれないか
打たれないボールの本質とは
打たれないボールの本質とは
要素分解
ボールが打者の予測している軌道と
異なる軌道を通る
ノビがある、キレがある
水平方向変化、鉛直方向変化
予測
重力にのみ影響を受けた場合と比べ、
鉛直上向きに11.38インチずれた場所を通り、
そのずれ幅はMLB平均より極めて大きい
球速
数値化
MLB平均球速より遅い
MLB平均≒打者が見慣れている軌道より
よく分からないが打たれない
選手は体感しているが共通言語で表現不可
鉛直上向きにずれた軌道を通るため
打者がボールの下を空振りしやすい
BOS上原投手
球種
Fourseam
IQ(平均100)
投球数
投球割合
NYY田中投手
TEXダルビッシュ投手
球速(mph) 水平方向(in.) 鉛直方向 (in.) 球速(mph) 鉛直方向 (in.) 球速(mph) 鉛直方向 (in.)
3649
53.15%
88.96
-6.46
11.38
92.60
9.45
93.86
9.95
-
-
81
86
121
101
103
108
108
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※データは2016年11月1日時点
出所) MLB.com、SPORTSVISION、BrooksBaseball
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ファン層の拡大
ファン層の拡大には観る「ことができる」環境の提供に加え、
観る「価値がある」と体験できる環境作りが必要
従来の視聴環境
ICTを活用した視聴環境
会場で行われる試合
+
(ファンサービス)
来場者が所有する端末を活用した
会場で行われる試合
連動コンテンツの提供、サービス提供
+
↓
(ファンサービス)
対価を払う価値のある環境・サービス
競技会場
放送
試合をライブor録画で
原則一度流すのみ
+
放送局が契約しているチームの
主催試合のみ
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観戦者の生活形態、視聴形態に
合わせた映像の提供
+
観戦者ニーズに即した放映権の獲得
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ファンのコア化
ファンのコア化には観せるだけでなく「魅せる」ことが必要
ICT活用で取得可能なデータは新たなビジネスシーズ
 要素分解・数値化により、従前では表現しきれない要素を可視化
データ活用
 より深く競技を楽しみたい視聴者に提供することでコア化を促進
 視聴者の意思でリプレイ映像やその映像の角度を選択可能に
ニーズに
合わせた
動画配信
一般向け
製品販売
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 VR等を活用した競技者目線など新規のコンテンツによりコア化を促進
 競技者から取得したデータを活用して、一般向けの練習器具・機器を
開発・販売
 競技者により近づけた形で競技の練習や体験が可能に
26
スポーツICT
新規サービス・ソリューションが2020年以降の継続的なスポーツ発展の基軸となる
ICTを広範囲に活用した上で、スポーツを真にビジネスとして捉えることが必要
活用可能なICT
SNSプラットフォーム
AI
VR
C2Cシェアリング
インバウンド
携帯電話端末
タブレット・電子書籍端末
次世代テレビ
産業用イメージングデバイス
ウェアラブル端末
B2Bロボット
3Dプリンター
固定ブロードバンド回線
モバイルブロードバンド
EC
スマートペイメント
ポイント
ゲーム
電子書籍・新聞・雑誌
動画配信(VOD)
放送
クラウドデータセンター
IoT
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競技レベル向上
●
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●
●
●
●
●
ファン層の拡大
ファンのコア化
●
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●
●
●
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1.はじめに
2.VR(仮想現実)が描く新たな現実
3.スポーツを進化させるICT
4.C2Cシェアリングエコノミー市場の拡大と「個人」が切り拓く可能性
5.AI(人工知能)の発展と日本企業の進むべき道
6.ICT市場全般
7.本日のまとめ
8.参考資料(各市場規模予測)
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シェアリングエコノミーの定義
シェアリングエコノミーへの事業としてのイメージ
競合に
なりそう…?
これって
ビジネスなの?
儲からない
のでは…
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⾃分には
関係ない!
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シェアリングエコノミーの定義
シェアリングエコノミーの要件
WHO?
WHAT?
HOW?
個⼈
(消費者)
個⼈が所有する
モノ・コトの
やり取り
インターネット
活⽤
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シェアリングエコノミーの定義
インターネットの普及とSNSの浸透により、コミュニケーションの取れる個人の幅が広がった
家族、友⼈、親戚、知⼈…
Face-to-Face
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⾒知らぬ他⼈
Online
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シェアリングエコノミーの定義
シェアリングエコノミーにおける「やり取り」は、決して新しいものではない
シェアリング=共有
共同で所有する
⼀緒に使う
レンタル
レンタル店で
DVDを借りる
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コマース
ショッピング
マッチング
婚活イベントで
お⾒合い
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シェアリングエコノミーのビジネスモデル
従来は知人の輪の中で完結/企業が提供していた「やり取り」を、より広いユーザー間で
実現させたプラットフォームプレイヤーの存在に、ビジネスモデルの新規性がある
レンタル
オーナー
コマース
物品
物品
管理・
広告料
管理・
広告料
個⼈/企業
管理・
広告料
登録
プレイヤー
貸し出しプラットフォーム
貸し出し
売買プラットフォーム
販売
B2C
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マッチングプラットフォーム
⽀払い
会員料
スキル・情報
提供
出品
返却
会員料
エンド
ユーザー
マッチング
依頼
会員料
C2C(消費者間取引)
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シェアリングエコノミーの対象
個人が「既に保有している」「一度でも保有した」モノやコトが主役
①スペース
②モノ
所有する物品
使っていない空間
(洋服・雑貨・乗り物・チケット…)
(住居・宿泊所・会議室・施設・駐⾞場…)
airbnb
Houselog
Ancar
BUYMA
FRIL
mercari COGICOGI
Craigslist
minne TicketCamp
akippa
SPACEMARKET
ジモティー
③ヒト
総合型 monosea
Share Pocket
⼈材・労働⼒
(家事代⾏・美容・教育・ビジネス・アート…)
UBER A-s-Mama Lancers
coconala ANYTIMES
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Casy
④カネ
資⾦調達・流通
REAFYFOR? KICKSTARTER
STEERS
Makuake CAMPFIRE
34
シェアリングエコノミーと消費者
レンタル型では、既存の事業者や公共機関が類似サービスを提供するものが、比較的
利用意向が高い
レンタル型サービスの利⽤経験と利⽤意向
0%
(n=2066)
1%
2%
3%
4%
6%
7%
8%
9%
2.9%
2.5%
⾃宅の部屋
3.1%
駐⾞場/倉庫
4.4%
2.0%
⾃家⽤⾞
4.6%
2.2%
⾃転⾞
5.1%
1.8%
⾐料
3.7%
1.6%
靴・鞄・アクセサリー
3.7%
1.9%
家電製品
4.4%
2.7%
本
7.7%
3.5%
ゲームソフト・CD・DVD
おもちゃ
1.6%
スポーツ・アウトドア⽤品
1.6%
6.2%
2.6%
4.5%
1.4%
楽器
調理器具
5%
4.6%
1.2%
1.3%
お⾦
1.8%
2.1%
利⽤経験あり
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利⽤意向あり
出所)NRI「情報通信に関するアンケート」(2016年7月) 35
シェアリングエコノミーと消費者
コマース型は、レンタルよりも総じて利用意向が高い
マッチング型の代行サービスなどは、利用経験の低さにもかかわらず利用意向が高い
コマース型サービスの利⽤経験と利⽤意向
(n=2066)
0%
2%
4%
3.1%
家
6%
12%
11.1%
10.5%
8.9%
9.0%
靴・鞄・アクセサリ
8.2%
8.4%
家電製品
本
12.7%
ゲームソフト・CD・DVD
9.7%
5.7%
おもちゃ
4.4%
スポーツ・アウトドア⽤品
2.2%
楽器
1.2%
6.6%
5.2%
3.8%
6.1%
2.2%
6.1%
3.5%
観光ガイド
スキル共有
11.0%
5.8%
1.0%
引越し・宅配代⾏
14.5%
5.0%
3.0%
調理器具
家事代⾏サービス
16%
5.6%
⾐料
移動サービス
14%
6.0%
2.7%
⾃転⾞
10%
4.0%
3.8%
⾃家⽤⾞
8%
1.4%
6.2%
4.8%
チケット
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8.9%
利⽤経験あり
利⽤意向あり
9.8%
出所)NRI「情報通信に関するアンケート」(2016年7月) 36
シェアリングエコノミーと消費者
利用する理由としては、「節約になる」「副収入が得られる」などの
金銭的な理由と、「手軽・簡単であること」に魅力を感じる者が多い
シェアリングサービスを利⽤する理由
(%)
80
「たまにしか使わないモノは借りてすませる」
「保管するスペースがいらない」
(シェアリングサービス利⽤者n=613)
70
60
50
40
56.8
「ほしいモノやスキルがすぐに⼿に⼊る」
「⾯倒な契約や⼿続きがいらない」
37.4
30
27.4
23.0
20
10
0
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6.4
5.5
2.8
2.3
2.9
出所)NRI「情報通信に関するアンケート」(2016年7月) 37
シェアリングエコノミーと消費者
一方、サービスを利用しない・したくない理由として、
「個人情報の登録」「補償が無いこと」「不潔なイメージ」に抵抗や不安を示す者が多い
シェアリングサービスを利⽤しない理由
(%)
特に「モノ」に対して…
「中古なので品質が悪い」
「他⼈と共有するので清潔感がない」
40
30
(n=2043)
「個⼈情報の流出が不安」
「壊れたときなどの補償がない」
50
29.4 25.8 25.6 24.6 21.8 20
21.5 17.7 10
1.7 3.5
0
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出所)NRI「情報通信に関するアンケート」(2016年7月) 38
① 【ユーザ特性に着⽬】
シェアリングエコノミーの広がり
ジャンルを細分化した、専門・特化型のサービスが増加している
【⼤分類】総合型
モノ
スペース
ヒト
【中分類】テーマ型
レディス
ファッション
⼦供服
趣味・娯楽
本・漫画
⾞・機械
② 【対象の特性に着⽬】
(鞄・靴・アクセ)
⼩物
メンズ
ファッション
パーティ
ウェア
⾼級
ブランド
DVD
ゲーム
⼿作り
雑貨
スポーツ
⽤品
マリン
レジャー
チケット
(部品)
⾃動⾞
バイク
⾃転⾞
船・⾶⾏機
電化製品
電⼦機器
重機
その他「所有物」
インテリア
家具
⾷品
⾷料
おもちゃ
ペット⽤品
傘
宿泊・駐⾞場
⾃宅
駐⾞場
駐輪場
ホテル
⺠宿
その他「所有スペース」
オフィス
会議室
公共施設
農場
ショップ
カウンター
スタジオ
資格・技能
会計⼠
税理⼠
弁理⼠
通訳
コンサルティング
分析
美容
ネイル
教育・スキル
外国語
プログラミング
スキマ時間
運転
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細分化
ギャル服 (Rcawaii)
ぽっちゃり⼥⼦ (Dia&Co)
スタイリスト専任(Air Closet)
「似合う」服 (Go Find Fashion)
・ ワンピース (brista)
・ 芸能⼈・モデル着⽤ (Spylight)
・ オーダーメイド (nutte)
【⼩分類】トピック型
ファッション(レディス・メンズ)
・
・
・
・
カフェ
和服
実験設備
その他
寺院、城、美術館…
インタビュー マーケティング
代⾏
⽀援
ライター
デザイン
コンサルティング
分析
ダンス
楽器
家事
買い物
(掃除・洗濯)
ペットの
世話
旅⾏
ガイド
飲⾷
同⾏
雑談
相⼿
39
シェアリングエコノミーの広がり
エンドユーザー向けに分野が細分化するとともに、サービスプラットフォーマーや
オーナーを対象とするサードパーティが、既存の成功事例から派生している
集約プラットフォーム
運営
清掃
鍵受け渡し
⽇程調整
宿泊系サービス
コンシェルジュ
決済
ウェブサイト管理
(フォト・デザイン)
業務委託
バックグラウンドチェック
業績確認・
給与管理
移動系サービス
鍵受け渡し
適正価格評価
写真撮影
周辺の代⾏サービス
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管理分析
(資産・データ)
⾃動⾞保険
周辺の代⾏サービス
40
シェアリングエコノミーの広がり
【参考】 オーナー向けにサービスを提供し、AirBnBの機能を補完するサードパーティ
鍵の受け渡し
●サービス名
・Keycafe
●概要
・ 近隣の飲⾷店から登録事業者を募集
・ 登録店舗において、鍵を仲介
・ GPS付のキーホルダーで、
スマートフォンから鍵の所在を確認可能
●利⽤料
・ $7.95/年
●その他
・ ゲスト数、預け回数無制限
・ 24-7サポート
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清掃
●サービス名
・Hostmaker
●概要
・ AirBnBで貸し出しされる物件の清掃
(ホームクリーニング、リネン・タオルの交
換、
トイレタリー補充、キッチン⽤品の補充)
・ チェックイン代⾏
●利⽤料
・ 清掃 80€/2部屋
・ チェックイン代⾏ 35€
●その他
・ Hands-off Hosting
継続契約(売上げ12%⽀払い)
適正価格評価
●サービス名
・Beyond Pricing
●概要
・ AirBnB物件の適正価格評価
※AirBnBではオーナー⾃⾝が価格を付
ける
・ 近隣の治安状況、季節、便利さなどの周
辺情報・データから総合的に適正価格を
算出
●利⽤料
・ お試し期間1ヶ⽉無料
・ AirBnBでの売上⾼の1%⽀払い
●その他
・ AirBnBのアカウントと連携し、評価と連動
41
まとめ
「三方善」のシェアリングエコノミーに向けて
オーナー
プレイヤー
エンドユーザー
提供商品・サービスの
数量・品質を担保する
ことが難しい
プラットフォーマーとして、
つなげる「やり取り」への
付加価値提供が必要
安くて早いのが魅⼒、
ただし安⼼感・品質は…
企業の強みを活かした
リソース補充、
メンテナンスサポートの提供
既存事業者との協⼒・提携で
信頼獲得、リスク分担
安⼼・安全・品質担保
による
納得の選択
〜誰のための規制か?〜
各分野の実態に応じて規制の⾒直し、緩和が必要
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42
まとめ
C2Cシェアリングエコノミーの台頭を、新たなビジネスチャンスにつなげたい
プラットフォーマー(と、⼀部のオーナー)が儲けるビジネス
価格・スピード重視、信頼(ブランド)・品質が利⽤の壁
今は、特化型・派⽣型モデルの乱⽴期
B2C2Cシェアリングエコノミーへの期待
C2Cシェアリングエコノミーの課題を克服する
特化型・派⽣型サービスがビジネスチャンスとなる
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43
シェアリングエコノミーの広がり
【参考】 海外の専門・特化型のサービス事例
 海外では、専⾨・特化型のシェアリングビジネスが増加。(業種・業務の細分化と相互補完)
 Gig Economy, P2P Economy, Collaborative Consumption, Just-in-Time Economy
⼩分類
モノ
(道具・雑貨)
スペース
ヒト(労働⼒)
そのほか
対象
概要
企業例
スポーツ⽤品
スキー⽤品やバイク、サーフボードなどのスポーツ⽤品専⾨レンタルサービス
Spinlister
楽器(演奏)
⼤型楽器(ピアノなど)やスタジオを含む⾳楽関連専⾨のレンタルサービス
Sparkplug
⼯具
⼯具・作業⽤品全般のレンタルサービス
TechShop
教科書
使⽤済みの教科書を安価で販売・レンタルするサービス
Chegg,Zookal
⾷品
近所の⼈と残り物(残飯・⾷品)を交換するサービス
LeftoverSwap
庭・畑
農作地のレンタルサービス。対価は収穫できた農作物とする
YardShare, SharedEarth
家
会員同⼠で旅⾏期間中に家を交換するサービス(⽇本の物件登録あり)
Lovehomeswap
引越し
⼤学⽣が空き時間を使って引越しを⼿伝うサービス
Bellhops
洗濯
⼀般ドライバーが、依頼者と洗濯⼯場の間の物流を担い、引き取り・配達
Washio
買い物
時間がある⼈が買い物を代⾏し、注⽂者まで届けるサービス
Instacart, Postmates
※⼀部企業(Wholefoods)と提携済、ピックアップロッカー・専⾨レジ設置など
物流全般
⼀般ドライバーが、宅配業者と同様に依頼者の荷物を配達する
Roadie
観光ガイド
旅⾏時、個⼈が企画・カスタマイズしたプランで案内してくれるサービス
Vayable
⾦銭
個⼈間の融資サービス。利⼦は年率6%と、従来の融資機関よりも低い
LendingClub
タクシー移動
⽬的地が近くて、タクシーに相乗りしてくれる⼈を探すサービス
Taxi2,Taxistop,Weeels
修理・修繕
デニム製品の耐久性延⻑のため、修理・修繕
DenimTherapy
Wi-Fi
登録会員同⼠で、近場に訪れた際にWi-Fiを共有してもらえるサービス
Fon
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44
1.はじめに
2.VR(仮想現実)が描く新たな現実
3.スポーツを進化させるICT
4.C2Cシェアリングエコノミー市場の拡大と「個人」が切り拓く可能性
5.AI(人工知能)の発展と日本企業の進むべき道
6.ICT市場全般
7.本日のまとめ
8.参考資料(各市場規模予測)
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45
AI分野のトピックス
様々な企業がAI(人工知能)への投資を進める
AIに関連する市場は濃淡がある。市場の規模が大きい分野は特定分野に偏っている
昨今、細かいサービス事例が色々紹介されているが、規模の小さいものが多い
AIに関連するハードウェアやサービスとして、現時点で規模が大きいのがスマートフォン等の情
報端末と、検索連動型広告に代表されるマーケティング関連サービス
将来、大きな市場を形成すると期待されているのが自動運転車
日本企業でも業務にAIを導入しようという動きが顕著になってきている
AI化(あるいはIT化)の事例から導入効果を算定し、PoC(コンセプト実証)を行い、本格導入
するというプロセスが必要
実際のところは、AI化ではなく、IT化するだけで効果がありそうな企業が多い
米系資本のIT企業がAIの研究開発に莫大な投資を行っている。日系企業はニッチ戦略
でAI化の波を収益につなげていく必要がある
AIの基礎研究は、巨額の資本で世界中の限られた頭脳を買い上げるパワーゲーム化が進む
製造業など、日本に競争力のあるニッチ分野で、AI化による高付加価値化を進めるなどする
ことでAI分野で起きているイノベーションを、収益につなげて行く必要がある
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46
AI市場について
AI関連市場は特定業種へのかたよりが大きい
分野
2016年ごろ
2020年ごろ
金融分野
60億円
100億円
製造分野
2.5兆円
2.2兆円
出版分野
20億円
50億円
コールセンタ分野
20億円
120億円
6,200億円
1兆円
僅少
60億円
マーケティング分野
観光分野
出所)NRI
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47
AI市場について
金融分野の事例:不正取引検知への適用が広がっているが規模は小さい
銀行系を中心に現在40~50億円と推定。高機能化・下位銀行への普及で市場拡大中
銀行窓口
データ
抽出
疑わしい
取引確認
不正パター
ン学習
不正の
発見
教師データ
作成
銀行ATM
取引
電文
コンビニ
ATM
ネット取引
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過去の取引
顧客情報
勘定系システム
48
AI市場について
製造分野の事例:音声認識等を人工知能と見なせば、現状の最大市場
スマートフォン約3,000万台/年、タブレットPC 約800万台/年、カーナビ 約500万台/年の販売
で、およそ2.5兆円の市場
市場の成熟と、単価下落でスマホ・カーナビ以外の商品への人工知能搭載が進まない場合、
2020年に2.2兆円まで下落する
スマートフォンにおける適用
AppleのSiriやGoogleのGoogle now
カーナビにおける適用
トヨタのT‐Connect
 AppleのSiriは2011年に発売されたiPhone4S
に搭載された。
 ナビに話かけることで、エージェントが目的
地における各種情報の検索等を実施
 最新のiOS10では、Siriがサードパーティか
らも利用可能となった。
 顧客との対話ログを蓄積し学習することで、
音声認識システムが進化
 Google nowは、Androidに対応し、利用者
がスマホ上で利用している行動に基づき、
情報の提供等を実施
 なお、コトバの認識がうまくいかない場合や
回答が得られなかった場合はオペレータへ
引き継ぐ
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49
AI市場について
マーケティング分野の事例:検索連動型広告はサービス業の中で人工知能
(機械学習)が最も直接的に収益を生んでいる分野
インターネット広告の中でも、検索連動型広告(約6,200億円)は、学習アルゴリズムに基づく広告
であることから、人工知能の市場とカウント
市場規模にはカウントしていないが、この他にもAmazon のレコメンデーションのようなアプリケー
ションも存在
購買情報
特定の属性の人が
サイト閲覧など
特定の行動
購買者属性
サイトの閲覧履歴
人工知能による
自動分析・
ルール更新
レコメンデーション
出力
前後の購買履歴
・
・
・
購買時期/時刻
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50
業務にAIを導入しようという動き
現状は、事業者が業務にAIを導入する際の検討プロセスにおいて、AI化ではなく、
その前提となるIT化すべき業務が多く見つかることが多い
業務への人工知能導入のプロセス
効率化したい業務の
リスト化
外部
事例
仮説構築
・人工知能化の仮説
・単なるIT化の仮説(多
くの場合)
分野
コンタクトセンタ
オペレータの支援
ウェブサイト上のFAQ
自動応答
社内監査
不正の可能性のあるメールの
検出
社員の異常行動の検知
(Proof of Concept:
コンセプト実証実験)
本格的なシステム
導入
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難易度
事例
2017年
中?
・・・
2017年
中?
・・・
2016年
易
・・・
2018年
中?
・・・
2020年
難
2020年
2017年
難
易?
2017年
易?
2020年
難
2018年
中
・・・
・・・
その他企業業務への適用
契約書チェック
PoC
実現時
期
特許侵害のチェック
議事録自動作成
マーケティング
マーケティング施策への反応
度の高い顧客の割り出し
キャッチコピーの自動作成
SNS・ニュースサイトなどの分
析
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
51
日本企業の立ち位置と進むべき道
Alphabet は “Other Bets” に莫大な投資。日本企業の追随は難しい
Alphabet の2015年決算
Year Ended
December 31,
単位: million USD (≒億円)
2015
売上
Google
Other Bets
Total revenues
$
$
74,541
448
74,989
営業利益
Google
$
Other Bets
Reconciling items (調整)
Total income from operations $
23,425
-3,567
-498
19,360
出所)
https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1288776/000165204416000012/goog
10‐k2015.htm
What are “Other Bets” ?
• Access/Google Fiber
• Calico (A biotech R&D venture)
• Nest (Those fancy-looking home thermostats you
see at Home Depot and other hardware stores)
• Verily (What used to be called Google Life
Science)
• GV (Formerly called Google Ventures)
• Google Capital
• X (Or, what was once called Google X, and a
sort-of skunk works-type operation headed up by
Google co-founder Sergey Brin that is
researching things like driverless cars and
Google Glass.)
etc.
Alphabet と同じ分野で張り合うと苦しい
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52
日本企業の立ち位置と進むべき道
日本企業が付加価値を出しやすい分野にAIを取り込むことで、AIによるイ
ノベーションを収益につなげる必要がある
大きな市場が見えている分野へは巨大資本が集中投資
応用研究
基礎研究
自動運転
情報機器
医療
情報
サービス
日本企業が付加価値を
出しやすい分野
・・・
工作
機械
センサ ・・・
世界中の一握りの頭脳を資本力で獲得する
米国IT企業のパワーゲーム
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53
1.はじめに
2.VR(仮想現実)が描く新たな現実
3.スポーツを進化させるICT
4.C2Cシェアリングエコノミー市場の拡大と「個人」が切り拓く可能性
5.AI(人工知能)の発展と日本企業の進むべき道
6.ICT市場全般の動向予測
7.本日のまとめ
8.参考資料(各市場規模予測)
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54
ネットワーク市場のトピックス
通信ネットワークの新たな提供形態の幕開け
既存の通信事業者以外が台頭しており、MVNO・LCCの急増
利用者のMVNO・LCCの利用意向は強く、2,000万回線を超える規模に成長する可能性
ネットワークの提供者側と利用者側の関係が変化
ゼロレーティング、Sponsored データ等の動きが活発化している
トラフィックが増加し続ける中で、提供者側と利用者側が歩み寄りながら、費用負担やビジネ
スモデルのあり方や再考すべき時期
ネットワークに求められる要件は多様化。5G到来で固定とモバイルの垣根は消失
5Gでは、大容量だけでなく、低遅延、高密度等の要件が求められている
仮想化等が進む中で、多様なネットワークの選択肢を取捨選択できる環境が進む
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55
ネットワーク市場のトピックス
MVNO・LCC市場は2022年度には2,600万回線に成長へ(2015年度の約4倍)
 現状の利用者のMVNO・LCCの利用意向を前提とした予測
 MNOによるMVNOは含まない。LCC(MNOのサブブランド:Y!モバイル等)は含む
 M2M等のMVNOは含まない(スマホでの利用を前提)
携帯電話利用者におけるMVNO・LCCの今後の利用意向
(N=2,904)
利用している, 7.9%
MVNO・LCC回線数予測
万回線
3000
2,592
利用する可能性が
極めて高い, 9.9%
2,441
2500
2,274
2,107
利用する可能性
は極めて低い, 43.5%
MNOと比較
検討した上で
利用する可能
性が高い, 9.4%
2000
1,821
1,535
1500
1,102
1000
検討はするが、利用
する可能性は低い, 10.7%
どちらとも言えない, 18.6%
670
390
500
200
0
2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
出所)NRI
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56
プラットフォーム市場のトピックス
BtoC EC(消費者向け電子商取引)市場は、2022年度に26兆円へ
 スマートフォンへのシフトが急速に進む
 今後のさらなる成長のためには、EC未利用者を取り込む方策が求められる
東京オリンピックに向けて、『スマートペイメント』が加速する
 堅調に成長するも、市場の革新が起きにくい状態が続く
 Apple PayやAndroid Pay等のスマートフォンのプラットフォームの活用で拡大
広告は、スマートフォンを中心に購買行動との連携へ
 DMP(データマネジメントプラットフォーム)等により、より多様なデータを活用した広告配信が活発化
 一方で、「適切な広告」の表示や「ネイティブ広告」等、消費者への配慮が重要となっている
『ポイント』は共通ポイントを軸とする競争に
 独自ポイントの共通ポイント化の動き、独自ポイント発行を取りやめる動き、複数の共通ポイントに相乗りする
動きが起きている
 共通ポイント事業者による決済サービスの提供に見られるように、ポイントプログラムの実効性を高めるべ
く、顧客接点を拡充する取り組みが増えていく
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57
プラットフォーム市場のトピックス
インターネット広告市場は2017年には携帯電話向け市場がPC向けを上回る
(億円)
14,000
携帯電話(スマートフォン含む)向け
パソコン向け
12,375
12,563
12,725
7,282
7,476
7,651
11,918
12,000
11,475
10,858
10,116
10,000
9,194
8,000
4,830
5,649
6,318
6,821
3,802
6,000
4,000
5,392
5,287
5,208
5,157
5,097
5,092
5,087
5,075
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2,000
0
(年)
(出所)2015年の総額は電通による推計値、内訳と2016年以降はNRI予測
【市場の定義】
Webサイトや携帯電話(スマートフォンを含む)向け情報サイトへの広告掲載、および電子メールによる広告配信など、インターネットや携帯電話を利用した通信回線上のサービ
スで提供される広告関連の市場。対象は、テキスト、画像、映像、音声(音楽やナレーション)を使用する広告表現全般とするが、コンテンツ制作費は含めない。
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58
コンテンツ配信市場のトピックス
既存市場の「代替」として成長してきたコンテンツ市場が転換期へ
アナログコンテンツのデジタルへの置き換え市場は成熟した
コンテンツの高付加価値化が進展
VODサービス等においてオリジナルコンテンツ制作の取り組みが進んでいる
4K、ハイレゾ、AR/VR等への対応といった高付加価値化の技術が普及しつつある
コンテンツを核とした付加価値サービスの提供が必要
コンテンツの「出口」の多様化:多様な端末への配信、海外への配信
コンテンツをフックにしたリアルビジネスへの誘導等、周辺産業へのアプローチの拡大
ビジネスモデルの多様化
月額定額モデル、都度課金・従量モデル、無料モデル、リアルビジネス誘導モデルにより収益
モデルが多様化
UI・UX、共有感、臨場感の醸成等、新たな価値が差別化に求められ、そのためには異業
種との連携が必要
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59
コンテンツ配信市場のトピックス
動画配信市場は、月額固定料金でのサービスの利用が拡大することで、2022年には
2188億円へと成長する
(億円)
2,500
2,134
2,188
2,073
2,003
2,000
1,919
1,817
1,696
1,531
1,500
1,346
1,189
1,011
1,000
799
500
0
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022 (年度)
【市場の定義】
消費者が、パソコン、テレビ、携帯電話端末(スマートフォン・タブレット端末を含む)などの機器を用い、インターネットやケーブルテレビなどを経由して、自分がリクエストした映画、アニメ、海外ドラ
マ、アダルトビデオなどの映像コンテンツを視聴するために、動画配信(VOD:ビデオオンデマンド)サービスを提供する事業者に支払う金額の合計額を、動画配信市場と定義する。
動画配信サービスには、 ①特定の映像コンテンツを一定期間(1週間程度)視聴できるサービス、 ②特定の映像コンテンツをダウンロードすることなどにより、期限なく視聴できるタイプのサービス、
③毎月一定額を支払うかわりに、映像コンテンツを視聴し放題のサービス(定額制の動画配信サービス)があり、本節ではすべてを対象とする。 ③の定額制の動画配信サービスについては、アマゾ
ンの「プライム・ビデオ」のように、他のサービスとセットになっているサービスがあるが、動画視聴を主目的にサービスに加入している利用者が支払う金額のみ対象とする。また、「ニコニコ動画」の
「プレミアム会員」のように、動画配信サービスを利用するための会費も含む。
ただし、「GYAO!」のように、動画配信サービスを無料で提供しているサービスにおいて、スポンサー企業が動画配信サービス提供事業者に支払う広告・宣伝・販促費用は含まない。また、スポーツ
などの映像コンテンツをインターネット上で生中継するサービス(ライブストリーミング)も含まない。
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60
デバイス市場のトピックス
あらゆる物事が、アナログからデジタルへ、デジタルからアナログへとシームレスに変換さ
れるようになり、デバイスビジネスの環境に変化
IoTのシステムやサービスにデバイスが組み込まれることがますます進む
深層学習(ディープラーニング)に代表されるAI(人工知能)やビッグデータ解析のイノベーション
とも相まって、デバイスを取り巻くビジネス環境は変革を迎える
IoTが本格的に普及していくためには、デバイス側のインテリジェント化が必要
多くのプレイヤーがIoTのためのプラットフォーム構築を急ぐ
エッジコンピューティングやグラニュラーコンピューティングの強化が加速
通信事業者であるソフトバンクグループがアームホールディングスを買収
データセンターでの事業機会拡大を目指すインテルが、FPGA※の雄であるAlteraを買収
※FPGA: Field‐Programmable Gate Array
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61
デバイス市場のトピックス
B2Bロボットは、センサー・通信・処理技術の向上、知能化技術の進歩、プラットフォームへ
の注目といったトレンドに後押しされ、2022年には約5200億円市場規模に
(億円)
6,000
農林水産
+5.1%
インフラ・エンジ
5,000
サービス
4,939
インダストリ
5,195
132
115
4,700
687
100
642
600
4,034
4,000
79
850
+14.1%
455
3,506
771
700
62
345
3,080
545
49
3,000
261
2,728
2,435
150
225
198
30
38
430
342
276
2,000
3,300
3,411
3,526
2020
2021
2022
2,956
2,030
2,216
2,428
2,670
1,000
2015
2016
2017
2018
2019
(年)
【市場の定義】
2015年に、3つの戦略を柱とする「ロボツト新戦略」が経済産業省によって策定され、loT(lnternet of Things)やAI(人口知能)の進化とも相まって、複数の機械装置からなるシステ
ムとして機能する場面も増えている。
本節ではB2Bロボットを「センサー、駆動系、知能・制御系を有した機械装置を含むシステムのうちB2Bに活用されるもの」と定義し、 ドローン(遠隔操作や自動制御で無人で飛行
できる航空機)もこれに含めている。「機械装置を含むシステム」とすることで、機械装置を持たないシステムのみは本節では回ボットには含めない。また、活用環境が特殊である
軍事・宇宙分野、移動を主目的としたモビリティ分野はB2B口ボットに含めていない。本節では、インダストリー、サービス、インフラ・エンジニアリング、農林水産業の4分野に焦点
をあてる。
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62
ソリューション市場のトピックス
「現業部門×クラウドプレイヤー」型のIT投資が増加
IoTの普及で、従来の「IT部門×システムインテグレーター」型のIT投資から、より迅速
で軽量な開発ができる「現業部門×クラウドプレイヤー」型の投資にシフト
コラボレーション(協業)、アライアンス(連携)が加速
各企業が持つ知識、ノウハウ、事業基盤、などを継続的に高めていく仕組みづくりに
おいて、協業が進む
日本企業は欧米とは異なる独自のIoT活用のあり方を示し、グローバルで存在感を保つ
日本のIoTにおける強み
▪ IoTの活用を受け入れる素地(公共意識や防犯意識が高く、教育レベルも高いた
めに、ロボットやAI(人工知能)に対する抵抗感が小さい)
▪ 世界的な競争力を有する製造業が多い
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63
ソリューション市場のトピックス
国内IoT市場は2022年には3兆円を超える。市場をけん引するエネルギー分野に加え、
新規分野の拡大と市場の本格的な立ち上がりで年率30%程度の高い成長が期待される
35,000
(億円)
32,000
その他
30,000
ヘルスケア
流通
24,900
自動車
25,000
セキュリティ
エネルギー
19,400
20,000
15,100
15,000
11,800
9,300
10,000
5,000
0
3,500
5,200
7,100
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
その他
343
624
994
1,488
2,006
2,718
3,492
4,731
6,400
ヘルスケア
11
52
71
186
236
604
970
1,494
2,240
流通
333
468
639
744
944
1,208
1,552
1,992
2,560
自動車
294
468
710
1,023
1,416
2,114
3,298
4,731
6,400
セキュリティ
735
1,092
1,562
2,046
2,596
3,322
4,268
5,478
7,040
エネルギー
1,785
2,496
3,124
3,813
4,602
5,134
5,820
6,474
7,360
(年)
【市場の定義】
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)とは、世の中に存在するさまざまなモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信し合ったりすることで、自動認
識や自動制御、遠隔計測などを行う情報通信システムやサービスを指す。本書では、IoTの分野別サービスと、情報通信システムの市場を扱う。
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64
1.はじめに
2.VR(仮想現実)が描く新たな現実
3.スポーツを進化させるICT
4.C2Cシェアリングエコノミー市場の拡大と「個人」が切り拓く可能性
5.AI(人工知能)の発展と日本企業の進むべき道
6.ICT市場全般の動向予測
7.本日のまとめ
8.参考資料(各市場規模予測)
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65
本日のまとめ
「ICTを利活用することで、どれだけ社会や生活にインパクトを与えられるのか」が、
真のICT先進国を考えるうえでの指標となり得る
既存ビジネス変革のきっかけとして「シェアリングエコノミー」、新たな技術領域として
「VR」と「AI」、攻めのICT活用分野として「スポーツ×IT」をご紹介
その他のICT・メディア市場についてセグメント別トレンドをご紹介
トレンド
ネットワーク
提供形態に変化。要件が多様化し提供者側と利用者側の関係も変化
プラットフォーム
EC、ペイメント、広告ともにスマートフォンの活用が拡大
コンテンツ配信
コンテンツの高付加価値化、周辺付加価値サービスの提供が広がる
デバイス
インテリジェント化が加速。プレイヤはIoTプラットフォーム構築を急ぐ
ソリューション
引き続きIoTが成長を牽引。投資形態に変化が生じ協業が加速
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66
1.はじめに
2.VR(仮想現実)が描く新たな現実
3.スポーツを進化させるICT
4.C2Cシェアリングエコノミー市場の拡大と「個人」が切り拓く可能性
5.AI(人工知能)の発展と日本企業の進むべき道
6.ICT市場全般の動向予測
7.本日のまとめ
8.参考資料(各市場規模予測)
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67
参考資料
2.1 全世界の携帯電話端末販売台数の推移と予測(地域別)
アジア・太平洋
(百万台)
欧州
北米
中南米
中近東・アフリカ
2,500
1,988
2,001
2,028
2,000
1,500
2,232
2,277
2,069
2,091
2,127
2,172
376
403
427
354
260
278
294
313
333
149
160
163
165
158
155
150
143
174
120
145
177
117
139
184
179
174
170
130
162
172
125
151
213
168
135
168
1,223
1,242
1,274
1,287
1,311
1,348
1,389
1,417
1,207
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年度)
1,000
500
0
【市場の定義】
全世界で販売されるスマートフォンを含む携帯電話端末の市場を指す。本節でのスマートフォンとは、アンドロイド端末やアップル「iPhone」「ウィンドウズフォン」「BlackBerry(ブ
ラックベリー)」などの高機能携帯電話端末を指し、通信事業者が技術仕様を策定していない、いわゆるオープンOSを利用した端末を対象とする。
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68
参考資料
2.1 日本における携帯電話端末の販売台数の推移と予測
(万台)
スマートフォン
フィーチャーフォン
4,000
3,556
3,385
3,500
3,134
3,006
872
3,000
762
2,913
2,807
678
2,701
616
2,500
621
2,523
546
506
2,272
407
242
2,000
1,500
2,684
2,623
2,456
2,390
2,292
2,261
1,000
2,195
2,116
2,030
2020
2021
2022
500
0
2014
2015
2016
2017
2018
2019
(年度)
【市場の定義】
全世界で販売されるスマートフォンを含む携帯電話端末の市場を指す。本節でのスマートフォンとは、アンドロイド端末やアップル「iPhone」「ウィンドウズフォン」「BlackBerry(ブ
ラックベリー)」などの高機能携帯電話端末を指し、通信事業者が技術仕様を策定していない、いわゆるオープンOSを利用した端末を対象とする。
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69
参考資料
2.2 世界のタブレット端末・電子書籍市場規模予測
(百万台) 300
アジア・その他
アフリカ
250
中東
200
インド
中南米、カナダ
150
東欧
韓国
100
中国
50
0
西欧
米国
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
アジア・その他
31.9
32.6
32.2
31.6
35.2
37.3
39.1
2022 (年)
40.9
アフリカ
5.7
4.7
4.7
5.7
9.6
11.6
13.5
15.4
中東
5.7
4.7
4.8
5.7
6.8
7.4
7.9
8.4
インド
7.4
6.7
6.7
7.4
8.7
9.4
10.0
10.6
中南米、カナダ
13.8
14.2
14.0
13.7
15.9
16.3
18.6
19.3
東欧
4.6
4.2
4.2
4.6
6.1
6.9
7.6
8.3
韓国
1.8
2.9
2.8
1.9
3.8
3.5
3.1
2.6
中国
77.4
79.6
78.5
77.0
81.0
79.5
85.8
87.7
西欧
18.1
14.7
14.5
19.2
19.9
18.8
18.6
22.6
米国
50.2
39.7
39.2
51.3
52.0
47.3
43.7
52.0
日本
7.7
11.3
8.0
8.1
8.4
8.7
9.3
9.9
合計
224.4
215.4
209.6
226.4
247.3
246.7
257.2
277.7
日本
【市場の定義】
タブレット端末:画面サイズが6インチ以上で、主にユーザーインターフェースとしてタッチパネルを採用し、アプリ開発環境が公開されているOS(基本ソフト)が搭載され、アプリや
ソフトを自由にインストールでき、音声通話を主要用途としていないコンピュータ機器を指す。
電子書籍端末:電子ペーパーをディスプレイとする、タブレット端末と類似した形態をもつ、電子書籍を読むための専用の端末を指す。
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参考資料
2.3 超高精細テレビの保有世帯数予測
(万世帯)
2,500
2,253
2,156
1,971
2,000
1,620
1,500
1,056
1,000
614
500
318
111
0
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年度)
【市場の定義】
「超高精細テレビ」は、「UHD(Ultra High Definition)TV」もしくは「Ultra HD TV」とも呼ばれる。現行のフルハイビジョン(約207万画素)の4倍(約829万画素)の画素数が表示できる
「4K(対応)テレビ」(Kとは「kilo=1000」を表す)と、フルハイビジョンの16倍(約3318万画素)の画素数である「8K(対応)テレビ(あるいは『スーパーハイビジョン』〈SHV:Super HiVision〉)」を指す。 ただし、本節の予測には、一部のテレビメーカーを除き、国内メーカーの対応が不明確な8K(対応)テレビは含めない。ここでの「4K対応テレビ」とは、4K画質
の映像を表示できるテレビ端末を指し、「4Kテレビ」は4K画質の映像表示に加え、4K放送をテレビ端末で受信可能なテレビを指す。本節では、4K対応テレビと4Kテレビを合わせ
て、簡略的に「4Kテレビ」と表記する。
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参考資料
2.3 インターネット接続可能テレビの保有世帯数予測
(万世帯)
3,500
3,255
インターネット接続可能テレビ
3,159
(うち)放送・通信連携サービス対応テレビ
2,980
3,000
2,698
2,500
2,382
2,134
2,000
2,069
1,968
1,941
1,850
1,747
1,403
1,500
982
1,000
671
500
756
377
0
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年度)
【市場の定義】
「インターネット接続可能テレビ」として、「インターネットテレビ」「スマートテレビ」「放送・通信連携サービス対応テレビ」の3つを定義する。「インターネットテレビ」は、インターネット
に接続することで、情報サービスの閲覧や、動画配信サービスなどを閲覧・視聴できるテレビ端末を指す。
「スマートテレビ」は、インターネットテレビよりも高い処理能力を持つCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)を搭載し、スマートフォンと同様にさまざまなアプリ(アプリケー
ションソフト)をテレビの画面上で操作可能な機能を有すテレビ端末のことである。
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72
参考資料
2.4 産業用イメージングデバイス市場の予測
(億円)
40,000
ドローン用カメラ
車載カメラ
35,000
35,114
マシンビジョンカメラ
1,170
監視カメラ
31,452
1,077
5,076
30,000
28,022
4,882
24,773
25,000
879
772
18,956
20,000
649
16,233
503
6,925
4,513
21,789
15,000
973
6,075
4,084
5,352
3,586
4,736
3,051
4,209
2,363
3,757
3,369
21,943
10,000
19,418
17,184
5,000
9,998
11,498
13,223
15,074
0
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年)
【市場の定義】
CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補性金属酸化膜半導体)などの撮像素子を用いた法人向けの映像入力端
末の市場を対象とする。用途としては、防犯や生産品質の維持・向上、運転支援、インフラ保全などで、人の目が担っていた機能の補完・代替として、人や物をモニタリング、セン
シングする端末を示す。ここで扱う映像入力端末は、監視カメラ、マシンビジョンカメラ、車載カメラ、ドローン用カメラの4つとする。ただし、ドローン用搭載カメラのうち、軍事利用と
個人のホビー利用向けの機器は対象外としている。また、録画装置やモニター、コントローラーなどの周辺機器を除いたカメラのみを対象とする
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73
参考資料
2.5 車載情報端末出荷台数予測
(万台)
700
純正品
市販品
PND
600
500
400
411
420
429
437
444
450
109
107
107
107
107
107
32
30
29
29
28
28
2017
2018
2019
2020
2021
2022
300
200
100
0
(年度)
【市場の定義】
車載情報端末市場を、国内自動車販売台数におけるカーナビ端末の搭載台数で捉える。この市場には、
①国内自動車メーカーに納入され、完成車の一部として国内販売される「純正品」
②自動車用品販売店などで一般に販売されている「市販品」
③ 簡易型で持ち運び可能な「ポータブルナビゲーション端末(PND:Portable Navigation Device)」
──を含む。
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74
参考資料
2.6 日本におけるウェアラブル端末の販売台数予測
(万台)
600
563
ヘッドマウントディスプレイ
525
アクティビティトラッカー
500
482
スマートウォッチ
40
33
28
416
400
20
218
204
325
188
15
168
300
236
12
130
200
140
80
100
2
29
15
2
228
45
266
288
305
180
135
22
56
89
8
87
12
0
2014
2015
推側
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022 (年)
予測
【市場の定義】
ウェアラブル端末市場を対象とする。ウエアラブル端末とは次の3点を満たす情報端末と定義した。・ポケットやかばんに入れて持ち運びができる(portable)だけでなく、身に付ける(wearable)ことで機能を発揮する。
・他の端末(スマートフォン、タブレット端末など)やネットワークとの通信機能を有する。・表示機能またはセンサー機能を有する。現段階で定義を満たす端末の中から、次の主要な3種類を分析の対象とする。
①スマ… トウォッチ(腕時計型):腕時計のように手首に装着し、スマートフォンと連携して電話やメールの受信を確認することができる端末。スマートフォンとの連携を前提としており、従来の腕時計に受信通知機能を付加し
た端末と、スマートフォンを小型化し、アプリ操作なども行える端末などがある。前者はペブル(Pebble)「Pebble Watch」、後者はアップル「Apple Watch」、サムスン電子「Gear」シリーズなどとなっている。
②アクティビティトラッカー(バンド型。モジュール型):腕や衣服などに装着し、歩数、体温、睡眠状況など、主に装着者の活動量や健康にかかわる情報を収集する端末、腕に装着する場合、健康情報の取得に重点が置か
れているか(アクティビティトラッカー)、情報表示に重点が置かれているか(スマートウォッチ)で、便宜的に区分している。フィットピット(Fitbit)の「Fitbit」シリーズ、ジョウボーン(Jawbone)の「UP」シリーズなどが発売されている。
③ヘッドマウントディスプレイ(メガネ型:HMD):メガネやゴーグルのように顔面に装着し、目の先にあるディスプレイに情報を表示する端末。「屋内外での情報闘覧」と「屋内でのゲーム・動画視聴」の大きく2種類の用途があ
る。前者はビュージックス(Vuzix)の「M」シリーズやコニカミノルタの「エアスカウター」など片眼で視界を遮らない端末で、スマートグラスとも呼ばれる。後者はオキュラス(Oculus)の「Oculus Rift」など視界を完全に覆う端末が
中心で、没入型HMDとも呼ばれる。スマートグラスは視界を遮らない端末のみを指す場合があるため、両者を合わせヘッドマウントディスプレイという呼称に変更した。そのほかに、指輪型、コンタクトレンズ型、衣服型、靴
型、インプラント型など、さまざまな形状のウェアラブル端末が発表されている。今後も多様な形状・用途の端末が発表されていくと考えられるが、それらの市場は不確実な要素が多いため予測の対象に加えていない。
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参考資料
2.7 国内B2Bロボットの市場規模
(億円)
6,000
農林水産
+5.1%
インフラ・エンジ
5,000
4,939
サービス
インダストリ
5,195
132
115
4,700
687
100
642
600
4,034
4,000
79
850
+14.1%
455
3,506
771
700
62
345
3,080
545
49
3,000
261
2,728
2,435
150
225
198
30
38
430
342
276
2,000
3,300
3,411
3,526
2020
2021
2022
2,956
2,030
2,216
2,428
2,670
1,0000
2015
2016
2017
2018
2019
(年)
【市場の定義】
2015年に、3つの戦略を柱とする「ロボツト新戦略」が経済産業省によって策定され、loT(lnternet of Things)やAI(人口知能)の進化とも相まって、複数の機械装置からなるシス
テムとして機能する場面も増えている。
本節ではB2Bロボットを「センサー、駆動系、知能・制御系を有した機械装置を含むシステムのうちB2Bに活用されるもの」と定義し、 ドローン(遠隔操作や自動制御で無人で飛行
できる航空機)もこれに含めている。「機械装置を含むシステム」とすることで、機械装置を持たないシステムのみは本節ではロボットには含めない。また、活用環境が特殊である
軍事・宇宙分野、移動を主目的としたモビリティ分野はB2B口ボットに含めていない。本節では、インダストリー、サービス、インフラ・エンジニアリング、農林水産業の4分野に焦点
をあてる。
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76
参考資料
2.8 世界の3Dプリンター市場規模予測
(億ドル)
400
360.4
350
300
264.8
250
211.3
200
157.9
150
121.2
88.0
100
73.1
51.7
50
0
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年)
(出所)ウォーラーズ・アソシエイツ 『ウォーラーズ・レポート2016』 をもとに NRI 作成
【市場の定義】
3Dプリンターとは、専用ソフトウェアで作成された3次元のデータ(3次元CADデータや3次元CGデータなど)をもとに、主として積層造形方式によって、3次元の立体物を出力する機
器を指す(素材の削り出しで立体物を出力する3Dプリンターなどは含まない)
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77
参考資料
3.1 固定ブロードバンド回線の市場規模予測(回線の種類別)
(万世帯)
ADSL
CATVインターネット
光ファイバー
4,000
3,470
3,500
257
3,000
673
3,525
216
673
3,569
3,605
177
669
663
54
71
91
115
144
3,691
3,677
3,658
3,635
643
630
616
654
2,500
2,000
2,799
2,866
2,976
3,021
2,540
2,723
2,925
2,636
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
1,500
1,000
500
0
【市場の定義】
(年度)
光ファイバー回線、DSL(Digital Subscriber Line)、CATVインターネットの3つの固定ブロードバンド回線の市場を対象とする。市場規模予測は、一般世帯向けの市場を対象とし、固
定ブロードバンド回線の料金に加え、インターネットサービスプロバイダーの料金も含めている。
光ファイバー回線市場:光ファイバー回線サービスは、戸建住宅には、光ファイバーが屋内に直接引き込まれる。一方、集合住宅では、直接各戸に光ファイバーを引き込むケー
スや、建物までは光ファイバーを引き込み、各戸には、既設の電話回線を用いた高速通信技術(VDSLなど)を利用するケース、もしくはイーサネットケーブルなどを敷設するケー
スがある。市場規模予測にあたっては、戸建住宅向けと集合住宅向けの両方を合わせた市場を、光ファイバー回線市場と定義している。
DSL市場:既存の電話回線(銅線)を用いて高速データ通信を実現する技術の総称がDSLである。家庭向けに提供されているサービスのほとんどがADSL(Asymmetric DSL)であ
り、市場規模予測は、一般家庭で利用されるADSLの回線サービス市場を対象としている。
CATVインターネット市場:ケーブルテレビの放送配信システムで利用されているネットワークを活用して提供されるインターネット回線サービスを、CATVインターネット市場と定義し
ている。市場規模予測は、家庭で利用されるCATVインターネットの回線サービス市場を対象としている。
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78
参考資料
3.1 固定ブロードバンド回線の市場規模予測(回線の種類別)
(億円)
ADSL
18,110
18,000
16,000
772
3,645
光ファイバー
CATVインターネット
20,000
18,548
655
3,715
19,010
18,813
544
3,693
444
19,152
19,243
284
358
19,291
19,300
223
3,602
3,537
3,463
3,380
3,654
173
14,000
12,000
10,000
8,000
14,912
15,192
15,604
15,747
13,693
14,576
15,421
14,178
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
6,000
4,000
2,000
0
【市場の定義】
(年度)
光ファイバー回線、DSL(Digital Subscriber Line)、CATVインターネットの3つの固定ブロードバンド回線の市場を対象とする。市場規模予測は、一般世帯向けの市場を対象とし、固
定ブロードバンド回線の料金に加え、インターネットサービスプロバイダーの料金も含めている。
光ファイバー回線市場:光ファイバー回線サービスは、戸建住宅には、光ファイバーが屋内に直接引き込まれる。一方、集合住宅では、直接各戸に光ファイバーを引き込むケー
スや、建物までは光ファイバーを引き込み、各戸には、既設の電話回線を用いた高速通信技術(VDSLなど)を利用するケース、もしくはイーサネットケーブルなどを敷設するケー
スがある。市場規模予測にあたっては、戸建住宅向けと集合住宅向けの両方を合わせた市場を、光ファイバー回線市場と定義している。
DSL市場:既存の電話回線(銅線)を用いて高速データ通信を実現する技術の総称がDSLである。家庭向けに提供されているサービスのほとんどがADSL(Asymmetric DSL)であ
り、市場規模予測は、一般家庭で利用されるADSLの回線サービス市場を対象としている。
CATVインターネット市場:ケーブルテレビの放送配信システムで利用されているネットワークを活用して提供されるインターネット回線サービスを、CATVインターネット市場と定義し
ている。市場規模予測は、家庭で利用されるCATVインターネットの回線サービス市場を対象としている。
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79
参考資料
3.2 携帯電話・PHSの契約回線数予測
(万回線)
(万回線)
20,000
PHS
携帯電話
内通信モジュール
(右軸)
18,000
16,000
14,000
555
473
2,000
1,855
1,721
1,520
1,500
1,306
10,000
6,000
2,091
54
75
102
1,992
509
12,000
8,000
321
400
141
189
251
2,278
2,201
2,500
2,351
1,080
835
14,384
14,998
15,405
15,998
16,552
16,889
17,152
17,389
17,601
17,789
1,000
13,604
4,000
500
2,000
0
0
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年度)
(出所)2012年度まではTCA(電気通信事業者協会)による実績、それ以降はNRI予測
【市場の定義】
国内の携帯電話事業者とPHS事業者の総契約回線数。タブレット端末や電子書籍専用端末、デジタルフォトフレームなどの端末、自動車・自動販売機などへの組み込み(モ
ジュール)型の回線は含むが、WiMAX 、AXGPのデータ通信規格は含まない。
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80
参考資料
3.2 モバイルデータ通信の契約回線数予測
(万回線)
1,600
1,445
1,494
1,407
1,400
1,252
1,200
1,002
1,000
867
743
800
689
621
612
598
2020
2021
2022
600
400
200
0
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
(年度)
【市場の定義】
データカード端末やUSB機器、モバイルWi‐Fiルーターを接続して通信するデータ通信サービスの回線数と電気通信事業収入のうち、W‐CDMA、HSDPA、HSPA+、CDMA2000、
CDMA2000 1x EV‐DO、LTE、PHS、AXGP、WiMAXなど、高速通信が可能なモバイルデータ通信サービスを対象とする。スマートフォンを介するデータ通信サービスの「テザリング」
機能は含まない。
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81
参考資料
3.2 携帯電話のARPU予測 (通信モジュール含む)
(円/月)
5,000
音声ARPU
データARPU
全体
4,500
4,094
3,831
4,000
3,562
3,332
3,500
3,000
2,568
2,598
2,552
2,448
2,500
2,000
3,210
2,372
3,108
3,035
2,969
2,929
2,891
2,873
2,298
2,248
2,201
2,178
2,149
2,141
1,625
1,371
1,500
1,268
1,159
1,131
1,110
1,099
1,087
1,082
1,076
1,072
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
1,000
500
0
2012
2013
2014
(年度)
ARPU(Average Revenue Per User)とは、1契約あたりの月間平均収入のこと。
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82
参考資料
3.2 携帯電話事業者の電気通信事業収入予測
(億円)
68,000
67,000
66,828
66,126
66,000
65,000
64,109
64,000
63,000
62,000
61,591
61,633
61,736
61,517
61,107
61,119
61,068
2019
2020
2021
61,340
61,000
60,000
59,000
58,000
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2022
(年度)
【市場の定義】
国内の携帯電話事業者の総電気通信事業収入を対象とする。PHSおよびWiMAX事業の収入は含まない。「各年度の契約回線数×年平均ARPU(1契約あたりの月間平均収入)
×12ヵ月」から算出している。
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83
参考資料
3.2 モバイルデータ通信市場予測
(億円)
7,000
6,000
5,730
5,894
6,007
5,769
5,538
5,261
4,946
5,000
4,599
4,231
3,998
3,750
4,000
3,560
3,000
2,000
1,000
0
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年度)
【市場の定義】
データカード端末やUSB機器、モバイルWi‐Fiルーターを接続して通信するデータ通信サービスの回線数と電気通信事業収入のうち、W‐CDMA、HSDPA、HSPA+、CDMA2000、
CDMA2000 1x EV‐DO、LTE、PHS、AXGP、WiMAXなど、高速通信が可能なモバイルデータ通信サービスを対象とする。スマートフォンを介するデータ通信サービスの「テザリング」
機能は含まない。
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84
参考資料
3.2 MVNO市場予測
(万回線)
3,000
2,592
2,441
2,500
2,274
2,107
2,000
1,821
1,535
1,500
1,102
1,000
670
390
500
200
0
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年度)
MVNO(Mobile Virtual Network Operator)とは、携帯電話事業者から無線
通信インフラを借り受けてサービスを提供している事業者のこと
回線数には、携帯電話事業者による他の携帯電話事業者の無線通信イ
ンフラを借り受ける形態でのMVNOサービスは含んでいない
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85
参考資料
4.1 B2C EC市場規模推移
(兆円)
30
26.0
25
24.1
22.3
20.7
19.2
20
17.8
16.5
15.4
15
13.8
10
5
0
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年度)
【市場の定義】
インターネット経由で一般消費者向け商品・サービスを販売する市場を対象とする。携帯電話端末・スマートフォン、タブレット端末など、携帯電話回線を介したネット経由の商品・
サービスの販売(モバイルEC)も含まれる。ホテル予約のように、実際の決済は実店舗で行われ、ネット上では完結しない予約型の商品・サービスも、市場規模に含む。ただし、
自動車や不動産におけるネットを介した見積もり依頼や各種申し込みのように、最終意思決定や契約がネットで完結しないものは市場規模に含めていない。また、オンライント
レードやネットバンキングなど、金融サービス市場、ネット経由で購入するデジタルコンテンツ(音楽、映像、eラーニングなど)市場およびネットを介した公営競技やオークションの
市場も含まない。
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86
参考資料
4.2 スマートペイメント市場の実績と予測
(兆円)
100
電子マネー
90
90.7
プリペイドカード
86.5
デビットカード
80
クレジットカード
76.0
70.4
70
66.1
62.6
59.3
60
50
11.3
82.4
53.5
4.8
4.2
2.4
4.0
0.6
5.2
4.2
5.6
4.5
6.6
4.7
7.8
5.0
10.4
9.6
5.9
5.6
0.8
5.3
0.8
0.8
0.7
0.7
0.7
0.6
0.7
40
30
46.3
49.8
52.5
2015
2016
55.4
58.4
62.4
66.7
69.6
72.7
20
10
0
2014
2017
2018
2019
2020
2021
2022 (年)
【市場の定義】
日本国内における企業と個人間(BtoC)の商取引における電子的な決済手段を「スマートペイメント」と呼び、その取扱高を市場規模と捉える。デビットカードは含むが、銀行口座
にかかわる手動操作をともなう口座振替や銀行振込は含めない。訪日外国人旅行者を含まない。
電子マネー市場:「電子マネー」は、スマートペイメントに含まれる決済手段であり、非接触IC技術を利用するか、あるいは決済時にカードなどの媒体が不要な前払式(プリペイド)
のものとする。交通系ICカードは、商品・サービスの購入など乗車運賃以外の決済を対象とする。
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87
参考資料
4.3 インターネット広告市場規模予測
(億円)
14,000
携帯電話(スマートフォン含む)向け
パソコン向け
12,375
12,563
12,725
7,282
7,476
7,651
11,918
12,000
11,475
10,858
10,116
10,000
9,194
8,000
4,830
5,649
6,318
6,821
3,802
6,000
4,000
5,392
5,287
5,208
5,157
5,097
5,092
5,087
5,075
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2,000
0
(年)
(出所)2015年の総額は電通による推計値、内訳と2016年以降はNRI予測
【市場の定義】
Webサイトや携帯電話(スマートフォンを含む)向け情報サイトへの広告掲載、および電子メールによる広告配信など、インターネットや携帯電話を利用した通信回線上のサービ
スで提供される広告関連の市場。対象は、テキスト、画像、映像、音声(音楽やナレーション)を使用する広告表現全般とするが、コンテンツ制作費は含めない。
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88
参考資料
4.4 ポイント最少発行額の規模予測
(億円)
11,000
10,967
10,638
10,312
9,887
10,000
9,576
9,399
9,090
9,000
8,000
7,000
6,000
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年度)
【市場の定義】
企業と個人との間で行われる商取引に際して、各業界の主要企業から、個人に発行されるポイントの最少の現金相当額とする。特別会員向けに追加発行されるものや、期間限
定、商品限定などで追加発行されるもの、アンケート回答や来店によって発行されるものなどは、対象外としている。たとえば取引額の1%相当のポイント発行を原則としつつ、
特別会員向けには2%分を追加発行し、また、ポイント2倍デーや来店ポイントも提供している企業の場合は、取引額の1%相当のみを発行額としている。
そのほか、購入によって貯められ、かつ有効期限が6ヵ月を超えるなど、前払式支払い手段に該当するポイントは、対象外としている。
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89
参考資料
5.1 ゲーム市場規模予測
(億円)
16,000
ソーシャルゲーム
ソフトウェア
ハードウェア
14,000
12,000
10,000
10,804
8,000
9,987
10,837
10,804
10,707
7,969
10,528
10,328
10,132
1,771
1,883
1,857
6,000
4,000
2,356
1,949
2,185
2,169
1,930
1,902
1,378
1,353
1,184
1,056
1,103
1,227
1,043
959
970
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2,000
0
(年度)
【市場の定義】
ゲーム専用機のハードウェアや携帯電話端末(スマートフォン)など、家庭用の電子機器端末を用いて遊ぶゲームのソフトウェアを対象とする。ソフトウェアは、従来型(ゲームソ
フト販売型)と課金型の2種類に大別され、前者をソフトウェア市場、後者をソーシャルゲーム市場と呼称する。前者はソニー・インタラクティブエンタテインメントの「PlayStation」な
どの据置型ゲームのように、プレイの事前に支払うソフトウェアの代金を主な売り上げとするビジネスモデルである。後者は、ソーシャルゲームのように、基本的に無料で遊べる
が、ゲーム内でアイテムを購入するなど、さらに楽しむために支払う料金を主な売り上げとする。
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90
参考資料
5.2 電子書籍・雑誌・新聞の市場規模予測
(億円)
4,500
4,211
4,229
2021
2022 (年度)
4,030
4,000
3,832
3,619
3,500
3,363
3,169
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
2016
2017
2018
2019
2020
【市場の定義】
各種端末(パソコン、タブレット端末、従来の携帯電話端末(フィーチャーフォン)、スマートフォン、および電子書籍専用端末など)を対象とし、コミックや小説などの各種書籍コンテ
ンツ、雑誌コンテンツ、および新聞コンテンツを配信するサービスの売り上げで構成される市場と定義する。各コンテンツにおいては、有料配信による売り上げのみを対象とし、無
料の配信サービスでの広告売り上げやコンテンツ配信用システムなどの市場は含めていない。また、アマゾンの「Kindle(キンドル)」をはじめとする電子書籍専用端末やスマート
フォン、タブレット端末などのハードウェアについても、本市場には含まない。
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91
参考資料
5.3 動画配信市場規模予測
(億円)
2,500
2,134
2,188
2,073
2,003
2,000
1,919
1,817
1,696
1,531
1,500
1,346
1,189
1,011
1,000
799
500
0
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022 (年度)
【市場の定義】
消費者が、パソコン、テレビ、携帯電話端末(スマートフォン・タブレット端末を含む)などの機器を用い、インターネットやケーブルテレビなどを経由して、自分がリクエストした映画、アニメ、海外ドラ
マ、アダルトビデオなどの映像コンテンツを視聴するために、動画配信(VOD:ビデオオンデマンド)サービスを提供する事業者に支払う金額の合計額を、動画配信市場と定義する。
動画配信サービスには、 ①特定の映像コンテンツを一定期間(1週間程度)視聴できるサービス、 ②特定の映像コンテンツをダウンロードすることなどにより、期限なく視聴できるタイプのサービス、
③毎月一定額を支払うかわりに、映像コンテンツを視聴し放題のサービス(定額制の動画配信サービス)があり、本節ではすべてを対象とする。 ③の定額制の動画配信サービスについては、アマゾ
ンの「プライム・ビデオ」のように、他のサービスとセットになっているサービスがあるが、動画視聴を主目的にサービスに加入している利用者が支払う金額のみ対象とする。また、「ニコニコ動画」の
「プレミアム会員」のように、動画配信サービスを利用するための会費も含む。
ただし、「GYAO!」のように、動画配信サービスを無料で提供しているサービスにおいて、スポンサー企業が動画配信サービス提供事業者に支払う広告・宣伝・販促費用は含まない。また、スポーツ
などの映像コンテンツをインターネット上で生中継するサービス(ライブストリーミング)も含まない。
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92
参考資料
5.4 BS放送受信可能世帯数予測
(万世帯)
4,000
3,500
3,669
3,595
3,626
3,660
3,454
3,557
3,648
3,510
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
(年度)
【市場の定義】
BSデジタル放送(BS放送)市場と有料放送プラットフォームサービス市場の2つの市場分野を対象に市場予測を行う。BS放送市場は、受信可能世帯数と広告放送による民間放
送局(民放)の広告収入を、また有料放送プラットフォームサービスについては加入世帯数を予測する。本節では、地上波放送関連の市場予測はしないが、放送・メディア市場に
おける主要市場であるため、市場のトレンドにのみ触れる。
BS放送市場:戸建住宅の屋上や集合住宅のベランダなどにパラボラアンテナを設置し、BS放送を直接受信する「直接受信が可能な世帯」、集合住宅における「共聴設備経由で
受信が可能な世帯」、およびケーブルテレビなどの有線サービス経由でBS放送を受信する「有線サービスを経由して受信が可能な世帯」の3種類の世帯を対象に、BS放送の受
信可能世帯数を把握・予測する。また、BS放送の市場規模は、「広告収入」を対象に予測する。NHKの放送受信料は含まない。
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93
参考資料
5.4 BS放送市場予測
(億円)
1,400
1,182
1,200
1,194
1,121
1,064
1,013
1,000
966
883
922
800
600
400
200
0
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年度)
【市場の定義】
戸建住宅の屋上や集合住宅のベランダなどにパラボラアンテナを設置し、BS放送を直接受信する「直接受信が可能な世帯」、集合住宅における「共聴設備経由で受信が可能な
世帯」、およびケーブルテレビなどの有線サービス経由でBS放送を受信する「有線サービスを経由して受信が可能な世帯」の3種類の世帯を対象に、BS放送の受信可能世帯数を
把握・予測する。また、BS放送の市場規模は、「広告収入」を対象に予測する。NHKの放送受信料は含まない。
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94
参考資料
5.4 有料放送プラットフォームサービス加入世帯数予測
(万世帯)
1,600
1,400
ケーブルテレビ
衛星プラットフォーム
IP放送
1,368
1,369
1,371
1,373
1,376
1,379
1,381
1,383
96
99
103
107
110
114
117
120
514
512
510
508
507
506
504
503
757
757
758
758
759
760
760
760
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
1,200
1,000
800
600
400
200
0
(年度)
(注)2015年度は、ケーブルテレビ最大手のジュピターテレコム(J:COM)が地上波放送やBS放送の再送信のみのプランを含まない有料放送サービスの実績を公表した。
当該数値を加味したため、従来の実績推計とは連続性がないことに留意されたい
【市場の定義】
同軸ケーブルや光ファイバーを用いて提供される多チャンネルサービス(地上波放送やBS放送の再送信のみのプランは除く)を利用する「ケーブルテレビサービス加入世帯」、衛
星を経由したプラットフォームサービスを利用する「衛星プラットフォームサービス加入世帯」、および光ファイバー網など閉域のIP(Internet Protocol)ネットワークを利用する「IP放
送サービス加入世帯」の3種類の世帯数を把握・予測する。
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95
参考資料
6.1 クラウドサービス、データセンター、法人ネットワーク市場規模予測
(億円)
40,000
35,000
クラウド(データセンター関連市場を除く)
データセンター
法人ネットワーク
32,525
29,015
30,000
26,458
30,170
30,925
27,197
9,932
25,139
25,000
8,136
8,725
9,292
6,905
7,464
12,433
13,696
14,654
15,684
12,131
14,367
11,193
7,548
7,422
7,299
7,184
7,078
6,979
6,909
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
6,398
20,000
15,000
10,000
5,000
0
(年度)
【市場の定義】
本節では、 ①クラウドサービス市場、 ②データセンター市場、 ③法人ネットワーク市場の3市場を扱う。
①クラウドサービス(クラウド・コンピューティングサービス)市場は、主に通信ネットワークを介してさまざまなシステム機能やアプリケーションソフトを提供する企業向けソリュー
ションであるSaaS、IaaS、PaaSの国内における利用料の合計である。
②データセンター市場は、狭義には「ホスティングサービス」と「コロケーションサービス」に大別されるが、広義には「アウトソーシングサービス」「マネージドサービス」がこれらに
加わる。本節では、国内における、「ホスティング」「コロケーション」「アウトソーシング」「マネージドサービス」までを対象とする。
③法人ネットワーク市場は、「従来型専用線」「イーサネット専用線」「FR・CR(フレームリレー・セルリレー)」「広域イーサネット」「IP‐VPN」「エントリーVPN」、および「インターネット
VPN」など、国内における法人企業向け回線サービスを対象とする。
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96
参考資料
6.2 IoT市場の分野別規模予測
(億円)
35,000
その他
32,000
ヘルスケア
30,000
流通
24,900
自動車
25,000
セキュリティ
エネルギー
19,400
20,000
15,100
15,000
11,800
9,300
10,000
5,000
0
その他
3,500
5,200
7,100
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
343
624
994
1,488
2,006
2,718
3,492
4,731
6,400
ヘルスケア
11
52
71
186
236
604
970
1,494
2,240
流通
333
468
639
744
944
1,208
1,552
1,992
2,560
自動車
294
468
710
1,023
1,416
2,114
3,298
4,731
6,400
セキュリティ
735
1,092
1,562
2,046
2,596
3,322
4,268
5,478
7,040
エネルギー
1,785
2,496
3,124
3,813
4,602
5,134
5,820
6,474
7,360
(年)
【市場の定義】
IoT(Internet of Things :モノのインターネツト)とは、世の中に存在するさまざまなモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したリ相互に通信し合ったりすることで、自動認識
や自動制御、遠隔計測などを行う情報通信システムやサービスを指す。本書では、IoTの分野別サービスと、情報通信システムの市場を扱う。
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97
参考資料
6.2 IoT市場の分野別比率予測
(%)
100
その他
ヘルスケア
9.8
90
流通
12.0
自動車
14.0
1.0
9.0
80
70
17.0
18.0
18.0
4.0
5.0
8.0
8.0
19.0
20.0
1.0
9.0
8.4
9.0
エネルギー
16.0
0.3
9.5
60
セキュリティ
10.0
2.0
8.0
11.0
2.0
8.0
8.0
12.0
14.0
21.0
21.0
19.0
22.0
7.0
8.0
17.0
22.0
50
6.0
20.0
22.0
22.0
22.0
40
22.0
22.0
30
51.0
48.0
20
44.0
41.0
39.0
34.0
30.0
26.0
10
23.0
0
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
(年)
【市場の定義】
IoT(Internet of Things :モノのインターネット)とは、世の中に存在するさまざまなモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したリ相互に通信し合ったりすることで、自動認識
や自動制御、遠隔計測などを行う情報通信システムやサービスを指す。本書では、IoTの分野別サービスと、情報通信システムの市場を扱う。
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参考資料
6.2 IoT市場の費用内訳別規模予測
(億円)
35,000
通信
30,000
プラットフォーム
ソフトウェア開発
25,000
サーバ・クラウド
デバイス
20,000
15,000
10,000
5,000
0
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022 (年)
通信
600
800
1,000
1,100
1,300
1,500
1,800
2,100
2,500
プラットフォーム
200
500
800
1,300
1,900
2,600
3,600
4,900
6,700
ソフトウェア開発
900
1,300
1,600
1,900
2,200
2,700
3,400
4,200
5,200
サーバ・クラウド
600
900
1,500
2,100
2,600
3,500
4,700
6,300
8,500
1,200
1,700
2,200
2,900
3,800
4,800
5,900
7,400
9,100
デバイス
【市場の定義】
IoT(Internet of Things :モノのインターネツト)とは、世の中に存在するさまざまなモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したリ相互に通信し合ったりすることで、自動認識
や自動制御、遠隔計測などを行う情報通信システムやサービスを指す。本書では、IoTの分野別サービスと、情報通信システムの市場を扱う。
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参考資料
6.2 IoT市場の費用内訳別比率予測
(%)
100
通信
プラットフォーム
ソフトウェア開発
サーバ・クラウド
デバイス
11.8
11.0
9.9
9.3
8.4
7.8
90
17.1
15.4
14.1
80
5.7
9.6
11.3
14.0
16.1
17.2
18.6
19.7
20.9
25.0
22.5
20.4
18.6
17.9
17.5
16.9
16.3
17.3
21.1
22.6
22.0
23.2
24.2
25.3
26.6
32.7
31.0
31.2
32.2
31.8
30.4
29.7
28.4
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022 (年)
70
25.7
60
50
17.1
40
30
20
34.3
10
0
2014
【市場の定義】
IoT(Internet of Things :モノのインターネツト)とは、世の中に存在するさまざまなモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したリ相互に通信し合ったりすることで、自動認識
や自動制御、遠隔計測などを行う情報通信システムやサービスを指す。本書では、IoTの分野別サービスと、情報通信システムの市場を扱う。
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100
参考資料
6.3 用途別にみるデジタルサイネージ市場予測
(億円)
2,500
演出・情報表示
販売促進
広告
1,953
2,000
1,782
1,670
1,645
628
1,516
1,500
580
1,365
1,208
558
553
512
470
1,000
492
434
441
473
395
697
760
2020
2021
422
367
319
500
454
528
582
639
2017
2018
2019
833
0
2016
2022
(年度)
【市場の定義】
日本国内で、「広告」「販売促進」「演出・情報表示」のいずれかを目的として、公共性の高い場所(ビル、交通機関、店舗、公共機関写のほか、一般企業の受付も含む)に設置さ
れるデジタルディスプレイ装置や、そこで表示するコンテンツに関連する市場と定義する。
「ハードウェア」(ディスプレイ、セットトップボックスなど)関連費用、「ソフトウェア」の導入費用、「サービス」(システムの外部委託による運用、コンテンツ制作、広告代理)関連費
用を対象とする。
コンテンツの表示に関しては、ネットワークを介する場合と介さない場合の両方を対象とするが、ネットワークの利用にかかる通信関連費用は対象外とする。
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101
参考資料
6.3 機能別にみるデジタルサイネージ市場予測
(億円)
2,500
サービス
ソフトウェア
ハードウェア
1,953
2,000
1,782
1,670
1,645
1,516
1,500
1,365
1,050
1,208
841
775
978
909
700
1,000
628
500
319
362
454
414
365
398
277
345
379
414
371
405
449
303
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
0
(年度)
【市場の定義】
日本国内で、「広告」「販売促進」「演出・情報表示」のいずれかを目的として、公共性の高い場所(ビル、交通機関、店舗、公共機関写のほか、一般企業の受付も含む)に設置さ
れるデジタルディスプレイ装置や、そこで表示するコンテンツに関連する市場と定義する。「ハードウェア」(ディスプレイ、セットトップボックスなど)関連費用、「ソフトウェア」の導入
費用、「サービス」(システムの外部委託による運用、コンテンツ制作、広告代理)関連費用を対象とする。コンテンツの表示に関しては、ネットワークを介する場合と介さない場合
の両方を対象とするが、ネットワークの利用にかかる通信関連費用は対象外とする。
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102
参考資料
6.4 法人向け情報セキュリティ市場規模予測
(億円)
10,000
サービス
9,000
9,145
ツール
8,619
8,086
8,000
7,574
7,128
6,741
7,000
6,117
6,406
5,389
4,951
6,000
4,524
4,122
5,000
2,965
3,199
3,466
3,777
4,000
3,000
2,000
3,275
3,351
3,452
3,562
3,757
3,207
3,669
3,152
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
1,000
0
(年)
(出所)経済産業省「平成26年情報処理実態調査」、総務省「平成26年経済サンセス」などをもとにNRI推計
【市場の定義】
法人を顧客とする情報セキュリテイ市場を対象とする。本市場は、①情報セキュリティツール市場②情報セキュリティサービス市場に分かれる。
このうち、①の情報セキュリティツール市場は、アプライアンス(ここでは情報セキュリティ用途に特化した機能を搭載したハードウェア・機器)およびソフトウェアから構成され、
②の情報セキュリティサービス市場は、情報セキュリティシステムの設計・構築、運用アウトソーシング(外部委託)、およびSaaS(Software as a Service)形態で提供されるソフト
ウェアから構成される。
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103