1) 熊野古道について ◯熊野三山へと続く祈りの道「熊野古道」 霊場の一つである「熊野三山」とは、熊野本宮大社、 熊野速玉大社、熊野那智大社の三社等の総称です。 三社は、それぞれ独自の自然崇拝を源としましたが、 主祭神を相互に祀り合い、「熊野三所権現」として信 仰されるようになりました。 そして、古くより全国各地から熊野三山へと詣でる ために多くの人々が訪れ、次第に田辺から山中を抜け る「中辺路」、海岸沿いに歩む「大辺路」、高野山と熊 野三山を結ぶ「小辺路」、そして伊勢神宮から熊野三山 への「伊勢路」が形成されていきました。 この熊野三山と各地を結ぶ参詣道が、「熊野古道」と 呼ばれています。 ※ 平成 28 年 3 月時点のものです ◯二大聖地を結ぶ道「熊野古道 伊勢路」 日本人にとって特別な場所である伊勢神宮と熊野三山という二つの聖地を結ぶ道が「熊 野古道 伊勢路」です。江戸時代には「伊勢に七度、熊野に三度」という言葉もあったほど、 誰もが訪れたいと願う憧れの地でした。 伊勢神宮での参拝を終えた旅人は巡礼装束に身を改め、いくつもの険しい峠を越え、熊 野の神々に祈りをささげるために熊野を目指したといいます。そのような「熊野古道 伊勢 路」には、今でもその景観や歴史、文化が随所に息づいています。 2) 熊野古道センターについて 熊野古道センターは、熊野古道の魅力を全国に発信する「情報発信拠点」として、また、地 域内外の人々の交流を促進する「集客交流拠点」として平成 19 年 2 月に開館しました。 〇建物の特徴 面積 (敷地) 38,863.45 ㎡ (建築) 3,356.46 ㎡ (延床) 2,429.33 ㎡ 寸法 (最高高さ) 7.95m (天井高) 7.213m (梁下) 6.55m 尾鷲ヒノキの 135 ㎜角材を約 6,500 本使用しています 〇施設の内容 交流棟(交流ロビー、総合案内コーナー、会議室、和室、体験学習室) 展示棟(展示ロビー、常設展示室、企画展示室、映像ホール) 研究収蔵棟(図書資料室、特別展示室、収蔵庫) 3) 熊野古道伊勢路の入込客について(推計値) 平成 27 年 目標値 39 万人、推計値 352,262 人【対前年 76,436 人の減少(17.8%減)】 平成 26 年 目標値 36 万人、推計値 428,698 人【対前年 120,372 人の増加(39.0%増)】 ※ 熊野古道世界遺産登録 10 周年 平成 25 年 目標値 32 万人、推計値 308,326 人【対前年 34,653 人の増加(12.7%増)】 4) 日本農業遺産について 日本農業遺産は、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり形づくられてきた伝統的な農 林水産業と、それに関わって育まれた文化、ランドスケープ、生物多様性などが一体となっ た農林水産業システムのうち、世界及び日本における重要性、並びに歴史的及び現代的重要 性を有するものを農林水産大臣が認定する仕組です。
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