第 2 特集 第 1章 ご購入はこちら 第 1 章 第 2 特集 人の目じゃ判別できないので無償研究用画像を使ってコンピュータを育てる 個人的感情の AI 認識に挑戦 辰岡 鉄郎 PC(Windows 10) 生体計測基板 (EXGBD) PSoCファームウェア BLE通信 コンソール・ アプリケーション プロセス間通信 Python GUI アプリケーション 解析 アプリケーション (ApplyClassificaion.py) ファイル 保存 計測用 プログラム 解析用 プログラム (a)ソフトウェア全体 チャネル 2 + - E チャネル 1 - + 生体計測基板 快/不快/平常画像の提示(学習用) Display Visual Stimuli.py Bluetooth LE ファイルに保存された脳波データ取り込み 以下,Apply Classification.py A-D 変換 バンドパス・フィルタ 特徴量の算出 (リスト1) 快/不快/平常 画像の提示 (学習時) 同じPC 脳波 人工知能 で分類 本章で やりた いこと 快/不快/ 平常を判定 学習用データとテスト用データに 分割(リスト2) データの標準化 (平均0,分数1) リスト3 k分割交差検証法のCとΓを決める 図 1 本章でやること…脳波から感情を判定する 第 1 章では脳波を人工知能アルゴリズムを使って解 析し,究極のパーソネル・データともいえる感情(今 回は快適さの度合い)の判定に挑戦してみます. 具体的には,被験者に快/不快の感情を想起させる画 像を提示したときの脳波に機械学習を適用し,快 /不快 / 平常にクラス分類しました(図 1).正確度(Accuracy) は,表 1(次頁)のように 93.3% という結果が得られま した.脳波波形は人の目で見ても違いがよく分からな いのですが,特徴量を抽出し,機械学習にかけること で,高確率に分類が可能であることを示唆する興味深 い結果が得られました.ソフトウェア構成を図 2 に示 します. 2017 年 1 月号 図8,図9 で説明 テスト用データから快/不快/平常を判別 (b)(a)の右下にある解析アプリケーション (ApplyClassificaion.py)の中身 図 2 感情を判定するまで 解析はファイル出力されたデータをオフラインで実行 脳波識別の人工知能アルゴリズムに サポート・ベクタ・マシンを採用した理由 本章では,機械学習アルゴリズムの 1 つであるサ ポート・ベクタ・マシン(SVM)を応用して,快 / 不 快時の脳波の判別を試みます(表 1) .クラス分けのア ルゴリズムには,他にもニューラル・ネットワークや ロジスティック回帰,統計的手法である判別分析など 97
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