第10次山形県卸売市場整備計画(案)の概要

第10次山形県卸売市場整備計画(案)の概要
卸売市場の課題 (第5章)
計画の基本的な考え方 (第1章)
<策定の趣旨>
卸売市場が社会情勢等の変化に的確に対応し、その役割・機能を十分発揮していくために、これ
からの市場の基本的方向性や、市場の適切な配置の方針、市場施設の整備や運営のあり方等の卸売
市場の将来方向を提示。
卸売市場が生鮮食料品等の流通における基幹的インフラとして、円滑かつ安定的な流通の確保を
目指す指針として策定。
<計画の位置付け>
<計画期間>
3 消費者ニーズの多様化への対応
4 生産者・実需者ニーズへの対応
5 市場の流通量の確保への対応
卸売市場の将来方向 (第6章~第10章)
これからの卸売市場の基本的方向性 (第6章)
県内卸売市場の現状 (第2章、第3章)
■卸売市場数及び卸売業者数 (H23.7→H28.3)
農林水産物の消費・流通をめぐる状況
(第4章)
<消費動向・消費者ニーズ>
■食料消費の減少
34市場 → 31市場
38社
→ 35社
・国民一人当たりの供給熱量の減少
H22 2,447kcal → H26 2,425kcal
■卸売市場全体の取扱金額(H22→H26)
60,778百万円 → 53,332百万円(△12.3%)
■県内卸売市場の取扱数量(H22→H26)
(+1.4%)
(△13.6%)
(△22.8%)
(△15.6%)
・人口の減少(山形県)
H22 116.9万人 → H26 113.3万人
・高齢化の進行(山形県)
老年人口(65歳以上)
H22 32.2万人 → H26 33.8万人
■食への消費者ニーズの多様化(全国)
・「健康志向」、「経済性志向」が高い割合
・「簡便性志向」、「国産志向」が上昇傾向
■卸売市場の取引の現状(アンケート調査結果)
【卸売市場の流通量の減少】
・出荷者(生産者)数の減少及び高齢化
・生産者自身が出荷先を選択している
【卸売市場での取引の多様化】
・予約相対取引の増加
・市場内に商品を持ち込まない取引の増加
・県外の買受人への販売数量割合の増加
【生産者・実需者ニーズの多様化(要望)】
・出荷規格の簡便化(生産者)
・買付又は契約取引の要望(生産者)
・地場産品や規格外品等の品揃え強化(実需者)
・市場による一次加工・調製(実需者)
【経営の多角化】
・卸売業務以外の事業(1次加工、配送、生産 等)
の実施
(1) 卸売市場における経営戦略の確立(経営展望の策定)
・卸売市場のあり方・位置付け・役割、機能強化等の方向、将来の需要・供給予測を踏まえた施設整備
の考え方、コスト管理等の市場運営の方針等を明確にした経営展望の策定
経営展望=基本戦略(各市場が目指す姿・方向性(ビジネスモデル))+行動計画
平成28年度から平成32年度までの5か年
野 菜 106,966t → 108,514t
果 実
66,228t → 57,198t
水産物
27,346t → 21,114t
花 き
3,007万本 → 2,538万本
2 食料消費の減少への対応
1 基本的な方向性(役割と機能)
卸売市場法第6条に基づき第10次卸売市場整備基本方針に即して、本県の現状と課題を踏まえ、
県内卸売市場の整備及び運営に関する指針として策定する計画。
卸売市場数
卸売業者数
1 卸売市場における経営戦略の確立
(2) 立地・機能に応じた市場間における役割分担と連携強化
・立地条件や経営資源等を踏まえ、経営展望に即した計画的な機能強化
・複数の卸売市場間における役割分担と連携強化による効率的な流通ネットワークの構築
(3) 産地との連携強化と消費者、実需者等の多様化するニーズへの的確な対応
・産地との連携強化による営農指導や出荷支援、地域農産物のブランド化や安全・安心等への取組み強化
・消費者・実需者ニーズに的確に対応した、一次加工、貯蔵・保管、輸送・搬送、リテイルサポート
(小売支援活動)等の機能強化
・市場見学会等による卸売市場への理解の醸成、「食文化」や「健康」に関する知見の提供
(4) 卸売市場の活性化に向けた農林水産物の流通・販売に関する新たな取組の推進
・地元の強みを活かした新たな需要の創出
・卸売市場の集荷・分荷機能や情報受発信機能を活かした輸出拠点としての機能発揮
・産地のシーズと実需者のニーズをつなぐ6次産業化の起点・パートナーとしての機能発揮
(5) 公正かつ効率的な売買取引の確保
(6) 卸売業者及び仲卸業者の経営体質の強化
(7) 卸売市場に対する社会的要請への適切な対応
2 経営戦略の着実な推進
・経営展望で定めた基本戦略及び行動計画については、開設者と市場関係業者が相互に連携・協力して遂行
し、評価・検証により見直しを図るなど、各卸売市場において経営戦略を着実に推進
卸売市場の適切な配置の方針 (第7章)
<食の流通の動向>
・「地域拠点市場」の配置により市場の集荷力を強化し、災害発生の際は他市場と連携した活動を促進
■食品小売業の流通構造の変化
・安定的・効率的な流通確保のため、一体的に捉えることが適当と認められる区域を「流通圏」として設定
(災害発生時も想定)
【流通圏】青果物及び水産物:3流通圏(村山・最上、置賜、庄内)、花き:2流通圏(内陸、庄内)
・販売額総額は減少傾向で、特に食料品専門
店・中心店は販売額・割合とも減少。
一方、食料品スーパー、コンビニの割合は
増加傾向。
卸売市場が機能を発揮し、役割を達成するために必要な事項(第8章~第10章)
※政府の第10次卸売市場整備基本方針に即して、下記の事項等を記載。(本概要版では新規項目のみ記載)
■生産者の直接販売の拡大
・県内産地直売所の販売額
H22 64.0億円 → H27 93.0億円
・卸売市場経由率の低下(全国)
(青果) H22 62.4% → H25
(水産) H22 83.4% → H25
(花き) H22 56.0% → H25
60.0%
78.0%
54.1%
○卸売市場の立地及び施設等に関する基本的指標 (第8章)
・市場施設の整備・配置について、卸売市場毎の経営展望等に即して計画的に実施
○取引及び物品等に関する基本的事項 (第9章)
・市場流通の効率化、活性化に向け、売買取引に係る各卸売市場内の手続きのより一層柔軟な運用
○卸売業者及び仲卸業者の経営体質の強化 (第10章)
・取引活性化に向け、卸売市場の機能を活かした輸出や市場関係業者の6次産業化への参画に係る取組を推進
・都道府県による地方卸売市場の卸売業者に対する指導監督を強化