資源価格の上昇と豪ドルの推移

2016年11⽉18⽇
資源価格の上昇と豪ドルの推移
<⽯炭価格は⼤幅上昇>
軟調な推移を続けてきた資源価格は2016年に⼊り、
変化が⾒られてきています。鉄鉱⽯価格は昨年12⽉、
WTI原油先物価格は今年2⽉の安値から切り返し、
持ち直し傾向が続いています。また、⽯炭(原料
炭)の価格を⾒ると安値から3倍を超える価格にま
で上昇しています。資源価格が持ち直してきた背景
として需給改善が挙げられます。特に上昇率の⼤き
かった⽯炭(原料炭)について⾔えば、中国政府が
過剰設備や環境汚染問題を背景に⽯炭の⽣産抑制策
を導⼊したことで供給が減少し、価格の⼤幅上昇に
つながりました。
<豪ドル/⽶ドルと原料炭先物価格の推移>
(⽶ドル)
1.0
(2013/11/1〜2016/11/17)(中国元)
1800
豪ドル/⽶ドル:左軸
1600
原料炭先物:右軸
1400
0.9
1200
1000
0.8
800
600
0.7
400
200
<資源価格に連れる豪ドル>
2016年初まで資源価格安に連れて豪ドルは軟調な
推移が続き、1豪ドル=0.6827⽶ドルまで下落する
場⾯も⾒られました。しかし、資源価格が反発した
ことで豪ドルは対⽶ドルで反発し、持ち直しの推移
に転じています。今後も資源価格の上昇が続くこと
になれば、豪ドルも資源価格に連れ⾼となると考え
られます。
資源価格の上昇は豪州の実体経済にも好影響を与え
ていくことが予想されます。豪州の主⼒輸出品⽬は
鉄鉱⽯や⽯炭などの資源であり、資源価格が上昇す
ることで輸出⾦額が増加し、豪州景気を押し上げる
ことになります。また、資源価格上昇は景気の拡⼤
などを通じて税収が増加し、豪州の財政改善にもつ
ながります。資源価格の中⻑期的な動向はファンダ
メンタルズの改善という経路も通じて豪ドル投資へ
の⽀援材料となりうることから、今後の資源価格の
動向に注⽬が集まります。
0.6
0
2013/11
2014/11
2015/11
2016/11
※ 原料炭先物は⼤連商品取引所の1トンあたりの価格
<豪ドル/円の推移>
105
(円)
(2013/11/1〜2016/11/17)
100
豪ドル/円
95
90
85
80
75
70
2013/11
2014/11
2015/11
2016/11
出所:Bloomberg
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