超高水圧加工玄米説明資料(324KByte) - www3.pref.shimane.jp_島根県

超高水圧加工玄米粉の開発について
株式会社エリーゼ(木下仁志社長)と島根県産業技術センター(吉野勝美所長)は、6000気圧
の超高水圧で処理した玄米を微粉砕した超高水圧加工玄米粉を開発した。従来の小麦粉、米粉
に比べて優れた調理性を有し栄養価も高いことが明らかとなり、調理用粉として非常に優れ、多
様な使い方、多方面の用途への展開が可能である。
これも含めて超高水圧加工玄米を使った多くの商品群が上市され始めた。
食による健康・美容維持に関心が高まっており、玄米も注目されているが、調理加工に手間が
かかること、炊飯以外での調理で使用されないこともあり、倦厭されてきた。
この度、栄養が豊富な玄米を超高水圧加工処理(6000気圧の水圧で加圧)し更に微粉砕した
玄米粉を開発した。これにより簡単調理、効率的な栄養摂取が可能となった。
■ 特
徴
① 粉砕時の歩留りが良い。(粉砕機への付着が少ない)
② パウダー状に粉砕が可能。(ふりかけ容器に入れて使用可能)
③ 吸水性が高く、味や旨味成分を吸収する。
④ 玄米の栄養が多様な調理で効率的に摂取可能となる。
⑤ スープに入れるとトロミがつき、新しい可能性が出る。
⑥ ダマになりにくく、調理時間が短縮できる。
⑦ 加熱調理することで食感がよくなる。
⑧ 衣に活用し、加熱調理後に時間が経過してもパリッと食感が続く。
⑨ 加工食肉の繋ぎで使用し、加熱調理後のドリップが少ない。
⑩ 玄米粉内の菌数が微量なため、工場でのコンタミリスクが少なく、保存に適している。
■ 市
場
健康食品素材として大手食品メーカー等への提供を開始した。
■ 地域貢献
日本の食糧自給率は40%を下回り先進国では最低となり、発展途上国は急速な人口増加に
より食糧不足となっており、日本に小麦などの主食原料を輸入することが難しくなってくる。疲弊
する中山間地域農業の主体は稲作であり、超高水圧加工技術を取り入れ、玄米粉で製造した様
々な商品を輸出し日本農業の再生を目指す。
お問い合わせ先
株式会社エリーゼ
副社長 松田 辰志
電 話:0854-76-9341
解禁日時
報道につきましては、記者レクチャー後の11月18日(金)12時以降としていただきますようお願いいたします。
超高水圧加工玄米の機能性について
島根県産業技術センター(吉野勝美所長)と同志社大学脳科学研究科(杉本八郎教授)の共
同研究で超高水圧加工玄米を摂取したマウスの認知機能低下が抑制されることが見出され
た。
近年、高齢化に伴って認知症患者数も増加の一途を辿っており、その対策は急務である。我
々は日常生活の中で認知症予防が出来ることが望ましいと考え、日本人の食生活に容易に
取り入れることができ、かつ、認知症の予防あるいは症状改善効果が期待できる食品を探索
してきた。 我々は日本人の主食である米、特に玄米に着目した。糠層を含む玄米は白米と比
較して各種ビタミン・ミネラル・食物繊維等の栄養素が豊富に含まれ、さらにフェルラ酸をはじ
めとして認知症に有効とされる物質も多く含まれている。しかしその一方で、玄米は調理に手
間がかかる上に消化吸収性も良くないことが難点で、また玄米独特の匂いが苦手だという人
も多い。しかし、玄米に超高水圧加工処理を施すことによって調理しやすく、かつ玄米特有の
匂いも抑えられる。
本研究では、通常より老化が早くアルツハイマー病様の認知機能障害も発現する老化促進
SAMP8モデルマウスに超高水圧加工玄米を摂取させ、認知機能の低下を防ぐことができるか
を検証した。
記憶学習能力の評価法の1つであるY字迷路試験の結果、趙高水圧加工玄米を継続摂取し
たマウスは記憶学習能力がほとんど低下しないことが明らかとなった。加えて、超高水圧加工
玄米投与群では、小麦、精白米投与群と比較してアルツハイマー病の原因物質とされる脳内
βアミロイド量の有意な減少が認められた。
これらの結果から、超高水圧加工玄米の継続摂取により認知症に対して何らかの効果が期
待される。
Y字迷路
Y字迷路試験 結果
超高水圧加工玄米群では交替行動率が低下
しなかった(認知機能低下が抑えられた)。
脳内βアミロイド量
超高水加工圧玄米群では脳内βアミロイ
ド量の有意な減少が認められた。
お問い合わせ先
島根県産業技術センター
所長 吉野 勝美
電話:0852-60-5128
解禁日時
報道につきましては、記者レクチャー後の11月18日(金)12時以降としていただきますようお願いいたします。