日本赤十字社被災地健康支援事業に参加して

熊本県
日本赤十字社被災地健康支援事業に参加して
熊本県接骨・整骨赤十字奉仕団
副委員長 外山 靖幸
当会の医療救護活動が落ち着き始めた 5 月 23 日、当奉仕団に日本赤十字社本
部より、熊本県支部を通じて熊本地震被災地健康支援事業の一環で西原村役場
職員 60 名に対しての心身ケアの依頼があった。4 月 16 日の地震直後より、日
赤熊本県支部より当奉仕団にほぼ毎日のようにボランティア活動の依頼が届い
ていたが、県から要請があった災害医療活動を優先していたので、奉仕団での
活動は 4 月 17 日のみの参加で、その日以降は参加できなかった。そのような経
緯もあり、今回の依頼はできる限りお引き受けする方向で考える事とした。
しかしながら地震発生以来、当会の約半数の会員が連日の災害医療活動で疲
労困憊の状況であり、やっと各々が正常業務に復帰できた時期であったため、
迷いが生じたのも事実であった。
西原村役場職員へのケア活動は、日赤熊本県支
部からの依頼から活動実施までの期間が短かっ
たため、奉仕団役員 9 名、団員 2 名、計 11 名が
参加する事となった。
期間は 6 月 11 日(土)~7 月 3 日(日)まで
の 5 日間で、延べ 130 名(村役場職員及び他県
からの応援職員含む)に施術を行った。予想以上
に職員の疲弊が感じられ、肉体的な痛み、疲労は
当然であるが、精神的な疲労を訴える人も少なく
なかった。若い職員の中には日頃行っていたウォ
ーキング、ランニングをしたくても、村民の方や
避難所の方々の事を考えると躊躇してしまう、と
いう悩みを吐露する人がいた。
西原村 村長と奉仕団
男性、女性、年齢を問わず、忍耐性ストレスも
多分に有ると感じた。施術を受けた職員から「疲れがとれました」
「明日からま
た、村民の為に頑張れそうです」
「先生の手の温もりで痛みが無くなったような
気がします」との言葉を頂き、奉仕団を通じ、私共の「手当て」が行政の方々
から認められ、有り難く、有意義な活動であった。
当会は、松村会長の理念の下、今年 3 月まで、4 年連続で災害研修会を開催し
ている。災害時、柔道整復師に何ができるのか、何をすべきなのかを考えて準
備しておくのが重要である。そして今回、急な救護要請にも関わらず団員が快
諾して参加いただけたのは、日頃からの柔道整復師としての意識改革の賜物で
あると確信した。
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日赤職員と奉仕団
西原村副村長と奉仕団
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