117号 - シュロの会

平成28年11月13日発行
発行責任者:シュロの会
NO117
ホームページにはカラーで掲載しています。
相模原障害者殺傷事件に対するアピール行動報告
前回号で緊急にお伝えしました9月26日(月)相模原障害者殺傷事件に対するアピール行動にシュロの会
から植松会長が参加しましたので、その報告を掲載いたします。
会員の皆様へ
前回号でお伝えしました9月26日(月)相模原障害者殺傷事件に対するアピール行動に参加してきました。
第一部は相模原障害者殺傷事件の犠牲者を追悼し、想いを語る会で、会場は追悼する人達で一杯なりました。
東京つくし会からも沢山の方が参加しました。また、棕櫚亭の天野理事長を始め職員の皆様も参加していま
した。
会場には犠牲になった19人の魂をともす19本のろうそくが点火され、悲しみを新たにしました。来賓と
して出席された今井恵理子議員は私にも障害者の子供がいます、障害は一つの個性だと思っていますと挨拶。
福島瑞穂議員は社会の中に命を軽視する考えが根強くあるのではと、金子恵美子議員は障害のある妹を初め
て公の場に連れて来ましたと、それぞれの立場から、今回の事件についての想いを語ってくれました。
神奈川県のある方は津久井やまゆり園の現状を話してくれました。職員の皆さんは、あの地獄のような惨状
を思い出すだけで、出勤出来なくなったり、今でも血の匂いが頭の中に残りとても仕事が出来ないという、心
的ストレス性障害を発症している方が多くいるそうで、そこから抜け出すのはまだまだ、時間がかかるようで
す。また、今まで体育館に避難していた利用者の方はすべて、他の施設や家族のもとに一時避難しており、今
後のことがとても心配なようです。
第二部は都心をデモ行進するアピール行動でした。日比谷公園から、新橋、銀座をとおり有楽町の鍛冶橋ま
でを精神障害者、身体障害者、知的障害者等多
くの障害者やその支援者、家族が大きな声で次
のことを沿道の都民に訴えました。
①19人一人ひとりに想いをはせ、追悼する。
②「障害者はいなくなればいい」存在ではない。
③措置入院の強化、施設や病院の閉鎖性を高め
ることに抗議する。
④障害の有無によって分け隔てられないインク
ルーシブな社会をつくる。地域生活の飛躍的拡
充を求める。
私は、改めて日本の社会の中にある障害者の存在を否定的に捉える考え方が広く存在していることを実感し
ました。障害の有無によって分け隔てられることない社会をと想う気持ちで一杯になりました。
シュロの会会長 植松和光
-1-
・・・今回は2件の情報を掲載します。
~みんなねっと関東ブロック大会 in 群馬 平成 28 年9月 15 日開催~
みんなねっと関東ブロック大会イン群馬に参加して9月15日、朝早く新前橋へと向いました。
オープニングは当事者の方達の「ゴスペル斉唱」から始まり、「君は愛されるために生まれた~~」の歌詞
に胸を打たれました。相模原施設殺傷事件で亡くなられた方のことを想い出したからです。
吉邑県群馬連会長、みんなねっ
と本條会長の主催者挨拶と群馬県
知事、前橋市長の来賓の挨拶の後、
群馬県こころの健康センター浅見
所長の「土曜学校 20 年のあゆみ」
~その気になれば子も変わる~の
講演がありました。その主な内容
は、①家族が家族の力で問題に対
応する。②家族の変化。③自分を
大切にする力。④当事者本人が主
体となって回復して行くこれは、
医療主体の治療から、徐々に本人が主体となり回復へと進む。その経過に家族が大きな役割を果たす。⑤SS
Tを中心としたグループワークの実践です。
続いて、土曜学校参加家族のお父さんと当事者である息子さんがステージの上で、土曜学校で学んだことを
対談形式で話され、この学校で学んだことは、①薬物療法の実践(服薬の自主管理と減薬)②家族に対する心
理教育③回復につなげるSST(家族で本人のいいところ探しをする、出来ることをほめる)④親亡き後、本
人が元気に暮らすには(なるべく自立したい、住まいは、センターの側がいい)など、多くのことを学び現在
は、回復への道を歩んでいるそうです。とても参考になりました。
植松和光
~ シュロの会忘年会のご案内 ~
今年もいろんなことが沢山ありました。1年に一回美味しいものを食べながら語り合いませんか。
一人でも多くの皆さんのご参加をお待ちしています。
1
日時 平成28年12月4日(日)12:00~15:00まで
2
場所
がんこ立川店
JR 立川駅 北口 徒歩 2 分/多摩モノレール立川北駅 徒歩 1 分
立川市曙町 2−4−5 CROESUS TACHIKAWA
8階
℡042-548-3888
3
会費
・お酒を飲まれる方 5,000円 ・ソフトドリンクを
飲まれる方 3,500円・当事者の方 1,500円
会費は当日いただきます。
4
申し込み 11月30日(水)まで
ココです
家富まで 090-1779-1641
電話は午後6時以降にお願いします。
-2-
家族勉強会
家族SST・家族のコミュニケーション能力の向上
●講師
所沢市保健センター
アウトリーチ支援チーム 精神保健福祉士 佐藤 香奈子先生
●日時
平成 28 年 10 月9日(日) 開催
先月 10 月9日、くにたち福祉会館会議室におきまして、シュロの会主催の家族勉強を開催いたしました。
会議室では、参加者の皆さんの顔がわかるように円陣になり、佐藤先生からSSTの対応について初めてで
もとてもわかりやすく説明いただき、熱心にロールプレイを実践しました。
ところで、SSTとは何でしょうか。既にご存じの方も多いと思いますが、ここでSSTとは何かを復習し
ておきましょう。
SST(=ソーシャル・スキルズ・トレーニング)とは、社会生活技能訓練などとも呼ばれる認知行動療法
と社会学習理論を基盤にした支援方法の一つだそうです。
社会の中では、相手から自分の望むような返事や反応を得るために一定の認知や行動のスキルが必要となっ
ていますが、普通に何の苦労もなく行うことができる
人もいれば、なかなかできないという人もいます。
そのような時に、どのような言葉が望ましいのか、
どう行動をした方がいいのかを考え、そのことを実際
にロールプレイを通して実際にやってみるというもの
です。
先生から「秋といえば○○○・・・」というテーマ
で参加者全員の自己紹介から始まったSSTですが、
参加者の皆さんは笑顔や冗談も飛び交いながらも和気
あいあいの中で真剣に取り組みました。
佐藤先生、参加者の皆さん、お疲れ様でした。
またこのような機会を開催しますので、その際には是非多くの皆さんの参加をお待ちしています。
【聴講感想】
家族SSTには今回で2回目の参加です。初めは少々緊張しましたが、講師の先生の「秋と言えば・・・」
からの自己紹介で皆さんと一気に打ち解け、明るい雰囲気の中で楽しく勉強をすることができました。私自身
も人との関わりが下手なので、日々SSTを実践していこうと思います。次回も是非参加したいです。
-3-
今後の活動予定
【シュロの会】
○
12 月4日(日) 家族交流忘年会
○
1月 22 日(日) 午後 1 時 30 分
第5回ミニ交流会、家族相談日 くにたち福祉会館
【その他の団体】・・・「NETWORK
〇
たま」 からの情報
12 月 17 日(土曜日)午後2時~4時
~ ひとは何故病を「得る」のか ~
講師: 糸川 昌成 氏(精神科医 分子生物学者)
場所: 武蔵野公会堂 パープルホール
問合せ: ライフサポート MEW 電話: 0422-36-3830
〇
平成 29 年1月9日(月)午後1時30分~4時
~ 精神障がい者からのSOS ~
講師: 蔭山 正子 氏(大阪大学大学院 医学研究科保健学専攻准教授)
報告者: 中嶋 康子 氏(訪問看護ステーション珊所長)
小笠原 勝二 氏 (西多摩精神障害者家族会会長)
場所: 小平市中央公民館 ホール
問合せ: 小平市けやきの会 電話: 042-343-4559(小嶋)
会員の皆様からのコメントをお待ちしております。
自由広場
コメントは、家族会・ミニ交流会時やホームページのお問合せメールでお受け
しています。40文字以内でお願いします。(編集部)
デイケアに通うことになりました。
佐藤様
初めての日は緊張したけど、なんと
家 族S ST 大変参 考にな りま し
か通えそうです!!(ま)
た。有難うございました。
また、お願いします。(か)
忘年会 沢山参加してください。
皆で楽しみましょう。(う)
編集後記
先月NHKEテレのバリバラという番組で2週にわたって「浦河べてるの家」の特集がありました。以前に
もNHK特集で紹介されていたのでその施設のことは知ってはいましたが、番組を見て改めて薬だけに頼るこ
とへの疑問と、私たち家族や地域社会の理解や協力の重要性を痛感しました。番組の中で、当事者の皆さんが
「幻聴さん」と呼んで病気と上手く付き合っていくこととそれを理解して寄り添う周囲の人達がすばらしいと
思いました。
浦河べてるの家の理事である向谷地生良さんが言っていたという「精神障害者を怖いとか思ってしまうの
は、健常者のもっている妄想」という言葉が印象に残りました。
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