2016/11/15 一般地質学 （Physical Geology） 第 ６ 回 理学部地球科学科 おお 大 貫 とう 藤 入 茂 岩 体 貫入岩：貫入したマグマが固 結してできた岩石 火成岩の産状 噴出（effusion）：マグマが （部分的にせよ）液体の状 態で地表に顔を出すこと 貫入（intrusion）：既存の 岩石中に，マグマが入り込 むこと 貫 入 岩 体 調和的：シル，シート，ラコリス (餅盤) 非調和的：岩脈，ストック (岩株), バソリス (底盤) 周囲の岩石に見られる面状の 構造（地層面など）との関係 →調和的，非調和的貫入岩体 周囲との関係 岩脈 （dike） 小規模岩体 (シル，シート，岩脈): 貫入岩体の縁に急冷周縁相ができ る 大規模岩体 (バソリス(底盤)): 周囲 の岩体に接触変成作用 (第11話) を及ぼす 1 2016/11/15 周囲の地層（恐竜卵化石を含む白亜紀の地層） 岩脈の急冷周縁相 （微妙） 岩 頸 火山体が浸食により 失われた後も，火道の 溶岩（岩株）が浸食に 抵抗して，塔状の岩体 として残ったもの。 溶 岩 流 火 山 噴 出 物 ☆火山ガス ☆溶岩流 ☆火山砕屑物 ‐火砕流堆積物 ‐降下火砕堆積物 枕状溶岩 （pillow lava） ←陸上の溶岩流 水中の溶岩流↓ 2 2016/11/15 サマイル・オフィオライト（オマーン）の 激しい枕状溶岩 火山砕屑物の分類 能登金剛（巌門）のハイアロクラスタイト 火山砕屑物の分類 火山弾 火山灰 火山礫 火山砕屑岩の分類 火山砕屑岩 の 分 類 3 2016/11/15 溶結凝灰岩 火 砕 流 陸上の火山砕屑岩 善光寺（長野）の石畳 マ グ マ ☆定義：溶融した岩石で，その中に 浮かぶ鉱物の結晶や溶けているガ スも含んだ総称 ☆シリカ（SiO2）に富んだ一定の幅 の化学組成をもつ 約 10 cm マグマの化学組成 マグマの化学組成と性質 流紋岩質 安山岩質 玄武岩質 多い ← SiO2 量 高い ← (SiO4)4- → 少ない 重合度 → 低い 少ない ← 揮発性成分の量 → 多い 低い ← マグマの温度 → 高い 高い ← 火山ガスは分析値に 含まれていない 斑晶・捕獲岩 固 い 流れにくい 粘 性 → 低い 軟らかい 流れやすい 4 2016/11/15 ケイ酸イオンの重合構造 マ ［ 融 点 ］ ン ト ル 党 さらさら流れる溶岩 高 い 地 殻 低 党 い ドームをつくる溶岩 北米・セントヘ レンズ火山 1980 年の大噴火前 1980 年の大噴火後 8:27頃 May 18, 1980 8:32:53.3 焼岳のハザード・マップ 8:32:47.0 8:33:03.7 8:32:49.2 8:33:18.8 5 2016/11/15 火 山 災 害 ☆溶岩流 ‐高々 20 km/hour ‐人家や田畑に被害 ‐人的被害は少ない ☆火砕流 ‐100 km/hour 以上 ‐莫大な人的被害 火 山 の 形 態 溶岩ドーム＝比較的珪長質な岩石 成層火山 ＝安山岩 楯状火山＝玄武岩 カ ル デ ラ カルデラのでき方 右図は，その一例 → カルデラの周囲には，火砕流に よる溶結凝灰岩の分布すること が多い 通常の火口より明らかに大 きな規模（数 km 径以上）の 凹地形。 6
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