ぽらんだより秋号(平成28年11月) - 札幌大谷大学・札幌大谷大学短期

2016年10月 札幌大谷大学 学生相談室
●分かっているようで分かっていない、自分の状態を知ろう●
以下の困り度チェックをして、何に自分が困っているのか把握してみよう。
【1】気が散りやすくて困る
【2】よく物をなくして困る
【3】忘れ物が多くて困る
【4】片づけられなくて困る
【5】生活が不規則で困る
【6】衝動的に行動してしまい
【7】孤立していると感じている
【8】暗黙のルールが分からなく
困る
て困る
【9】気分の波が激しくて困っ
【10】生活のリズムを乱され
【11】他の人たちのように、う
【12】グループ活動では居心地
ている
るのは苦痛だ
まく会話ができない
が悪くて困る
【13】友達が少ないことが気
【14】「自分は普通の人と違
【15】学校やバイトの場面で単
【16】悪気は無いのに人を傷つ
になっている
う」と感じて困っている
純なミスが多くて困る
けてしまい困る
【17】課題やレポートが締め
【18】とても嫌いな特定の匂
【19】進学やクラス替えの時に
【20】他の人がどんなことを感
切りに間に合わなくて困る
いや肌触りなどがあって困る
新しい友達を作るのは苦手だ
じているのか想像するのが苦手
【21】やらなければいけない
【22】過去の経験が現在起こ
【23】他の人たちから、自分は
ことが複数ある時にうまくこ
っていることのようによみが
場違いなことばかりしていると
なせない
えり、気持ちが不安定になる
見られていると思う
4個以下・・・・日常生活の中で著しい問題がなければ OK!
5~9個・・・・「ま、いいか」で過ごせないことが、大学生活で出てきてないですか?
10個以上・・・自分ひとりでは、大変な状態なのでは?ぽらんで一緒に考えませんか。
※ ○が少なくても、深刻な場合もあります。自分でうまくいかない思うとき、考えてもダメだなぁと思うとき、ま
たは、周りの人に自分のことが分かってもらえないと感じるときは、一度相談室を訪ねてきてください。
【
サイコロジーの窓から 】~困ることができる力~
人は困ると心がソワソワ、イライラ、ドキドキと乱れるので、心が安定するように「防衛」し
ます。防衛の方法で一番よく見られるのは「否認」です。否認とは「本当は困っているのに困っ
ていないことにする」ことです。他者に対してそうするだけではなく、自分でも否認します。否
認している人は否認していることに気づいている場合もありますが、多くは自分で認めようとし
てないことに気づいていません。死ぬまで一生、困ったことを認められず否認し防衛し続けられ
たら、それはそれでよいと思います。しかし、多くの場合、防衛、否認することで心身に変調が
でてきます。
例えば、明らかにフラフラで大丈夫じゃない時にも「大丈夫」ですと言う学生さんは多いです。
誰が聞いてもつらいことなのに笑って相談する…このような非言語的コミュニケーション
(NVC:ノンバーバルコミュニケーション)による防衛もよく見られます。
困ったことを「困った」と言語化し、NVC でもネガティブな感情を表現でき、ネガティブな
不安感情を内省(見つめ)、分析することができると、心が元気になります。
(この心の元気にな
る力を、レジリエンスといいますが、次回お話したいと思います)
臨床心理士に相談すると不安や困ったことが魔法のように消えることは無いです。しかし、皆
さんの困った不安な気持ちを傾聴していきます。不安を抹消しようとせずに、不安を不安のまま
に捉えることができるのが臨床心理士の専門性です。(専門用語で、自己一致~ロジャースの言
葉~といいます)
。
上記のチェックリストをして、防衛の先にある自分のネガティブな感情を見つめてみましょ
う。臨床心理士もお手伝いします。
(秋田)