平成28年10月 発行 〒540−0012 大阪市中央区谷町1−5−4 公益財団法人 納税協会連合会 TEL 06−6135−4062(編集部直通) FAX 06−6135−4056( 〃 ) 納税協会ホームページURL 公認会計士・税理士 新名貴則 平成27年度の租税滞納状況を公表 ● 国税の滞納額は17年連続で減少 大阪国税局 大阪国税局は、平成27年度の大阪国税局管内(近畿 府 県)における所得税(源泉所得税及び申告所得税) 、法人税、相続税、消費税(地方消費 税は除く)等の租税の滞納状況を公表しました。平成27年度の滞納額(平成28年度への繰越額)は、平成11年度から17年連続して減少しており、平成 10年度の3,938億円と比べて2,784億円減少しています。 平成26年度 繰越滞納額 新規発生 滞納額 整理済額 平成27年度 繰越滞納額 金額(億円) 1,242 1,065 1,153 1,154 前 年 度 比 91.2% 119.7% 114.2% 92.9% ※ 滞納とは、納期限までに納税がなされず、督促状が発付されたものを指します。 平成28年度 中小企業の雇用状況に関する調査結果を公表 ● 中小企業の63.9%が賃上げを実施 経済産業省・中小企業庁 経済産業省は平成28年 月1日、中小企業・小規模事業者の雇用状況(賃上げ状況を含む)の調査結果を公表しました。常用労働者の1人当たりの 平均賃金については、63.9%の企業が賃上げを実施済み又は実施予定となっています。これは、平成27年度の実績値である61.4%を2.5ポイント上回っ ており、少しずつですが賃上げを行う企業が増えているようです。 賃上げを実施済み又は実施予定と回答した企業における、賃上げの方法やその実施理由は以下のとおりです。 賃上げの方法 月例給与の引上げ 賃上げの実施理由 96.3% 賞与・一時金の増額 48.9% 諸手当等の支給 19.7% 初任給の引上げ 16.6% 人材採用・従業員引留めの必要性 47.6% 業績の回復・向上 32.6% 他社の動向 16.0% 業績連動型賃金制度の規程による 13.3% 最低賃金の上昇 11.6% その他 14.0% 各省庁の平成29年度税制改正要望が出揃いました。経済産業省からは「研究開発税制の強化」、金融庁からは「上場株式等の相続税評価の見直し」などの要望が挙げられて います。 省庁※ 経済産業省 中小企業庁 金 融 庁 内 閣 府 文部科学省 主な要望 研究開発税制の強化 内 容 「試験研究」の定義に「サービス開発」 (AIやビッグデータ等を活用した高付加価値な開発)を加える。上 乗せ措置である「増加型」の廃止に伴い、「総額型」の控除率を見直す。 所得拡大促進税制の強化 中堅・中小企業については、給与等増加額に対する税額控除率を10%から20%に引き上げる。控除上限も中 堅企業は法人税額の10%から20%へ、中小企業は20%から40%へ引き上げる。 中小企業投資促進税制の拡充 対象設備に省エネ空調等の器具備品や建物附属設備を追加する。 上場株式等の相続税評価の見直し 上場株式等の相続税評価額を時価の90%程度で評価する。 積立NISAの創設 若年層の利用を促進するため、年間投資上限は小さい(60万円)が非課税期間が長い(20年間) 、積立型の NISAを創設する。 地方拠点強化税制の拡充 平成29年度から引き下げられる予定の税額控除率を、現行水準のまま維持する。 教育資金贈与の非課税措置の拡充 「貧困の状況にある子供」に対する教育資金の一括贈与については、祖父母等以外(篤志家等)からの贈与 についても非課税措置を適用する。 ※ 複数の省庁による共同要望の場合は、その中の主な省庁を記載しています。
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