広報誌を広報する 地域からの小児科のトピックス

 毎月はじめ、私たちの病院では広報誌月
方全体にも共有していただくことを目指
刊「あんしんねっとわーく」を発行してい
し、ご紹介への返事を登録医の先生方全体
ます。病院発行の広報誌の使命はどの病院
にお返しするという発想で開始しました。
においても、病院の特徴を地域・登録医の
10年前(平成18年)から、毎月連載で28年
先生方に発信することです。その一角を小
9月まで掲載が続いており、合計117編に
児科の情報提供のためにスペースとして確
なりました。
保し、「小児科のトピックス」を連載して
合わせて、Web版として病院のホーム
きました。「小児科のトピックス」は、地
ページ上に「小児科のトピックス」をアッ
域で発症した小児疾患に対して、ご紹介い
プし、どなたにでもアクセスしていただけ
ただいた先生への結果報告を、地域の先生
るようにしています。これまでにアクセス
広報誌を広報する
地域からの小児科のトピックス
前広報委員
中田 成慶
数の多かったテーマは、小児のリンパ節腫
ことはありませんでした。学生時代の講義
大(平成22年)、熱性けいれんと小児てん
の記憶の一部がよみがえり、何十年ぶりに
かん(25年)、 乳児期早期の熱性疾患関
タイムスリップした気持ちを味わいまし
連、百日咳(24年)、破傷風(21年)など
た。
でした。この1年間のラインアップは、27
阪南中央病院広報誌「あんしんねっとわ
年10月:学童の不明熱、11月:マイコプラ
ーく」は、院内の印刷機による手づくり感
ズマ肺炎再流行の兆しと治療指針、12月:
満載の地域情報誌ですが、「小児科のトピ
群発する乳児の無熱性けいれん、28年1
ックス」は、Web版を通して、全国の方々
月 : IgA血管炎(HSP)、2月 : 尿路感染
への情報提供の拡散によるつながりを持っ
症とCAKUT、3月:RSウイルス感染症と
ています。大阪府医師会の小児医療関連の
乳 児 の 細 気 管 支 炎、 4 月 : 尿 路 感 染 症
先生方に、一度覗いてみようという気持ち
(ABFN) と超音波診断、 5月 : 軟部組
を抱いていただき、実際に検索していただ
織・運動期の細菌感染症、6月:生後35日
けたらと思います。
「阪南中央病院」で検
の房室回帰性頻拍 ・ WPW症候群、7月 :
索していただき、左下にある「小児科のト
離乳食への早期介入による食物アレルギー
ピックス」を覗いて見てください。地域で
の予防、8月:生後3カ月までの赤ちゃん
行われている医療の実際とその広報活動が
の熱、9月:小児の急性腸炎・腸炎ビブリ
府医会報によって、広がることを期待しま
オと腸炎潜伏期でした。腸炎ビブリオは名
す。
前の知られた割には実際に病院で遭遇する
大阪府医師会報10月号
(vol.392)