防 火管理者 【防火管理者】 ・多数の者が出入りし、勤務し、または居住する防火対象物の管理権原者は防火管理者の選任届および 消防計画を消防長または消防署長に届け出なければならない。 ・管理権原者が防火管理者を兼任することは可能。 【防火管理者を選任しなければならない防火対象物】 ・16の3項・18項・19項・20項を除いた、多数の人を収容する防火対象物の管理権限者に、防火管理者を 選任することを義務づける。 ①6項ロで収容人員が10人以上のもの(16項イで6項ロを含むもの・16の2項で6項ロを含むもの) ②特定防火対象物で収容人員が30人以上のもの(①以外) ③非特定防火対象物で収容人員が50人以上のもの ④新築の工事中の建築物で、収容人員50人以上で、かつ以下の条件のもの ⑴地階を除く階が11以上で、かつ延べ面積が10,000㎡以上 ⑵延べ面積が50,000㎡以上 ⑶地階の床面積の合計が5,000㎡以上 ⑤建造中の旅客船で収容人員50人以上で、かつ甲板数が11以上のもののうち、総務省令で定めるもの ⑥同一敷地内の屋外タンク貯蔵所または屋内貯蔵所で、その貯蔵する危険物の数量の合計が指定数 量の1,000倍以上のもの ⑦指定可燃物を貯蔵し、または取り扱う建物で、床面積の合計が1,500㎡以上のもの ⑧50台以上の車両を収容する屋内駐車場 ⑨車両の停車場のうち、地階に乗降場を有するもの ※⑥~⑨は火災予防条例で規定している。 【乙種防火管理者でも管理が可能な防火対象物(乙種防火対象物)】 ①収容人員30人以上の特定防火対象物で、かつ延べ面積が300㎡未満のもの ②収容人員50人以上の非特定防火対象物で、かつ延べ面積が500㎡未満のもの ※延べ面積が数字以上なら甲種防火対象物 【乙種防火管理者でも管理が可能なテナント】 ・管理権限が分かれている防火対象物で、かつ以下の条件のもの ①乙種防火対象物のテナント ②甲種防火対象物のテナントが6項ロで、かつ収容人員10人未満 ③甲種防火対象物のテナントが特定防火対象物で、かつ収容人員30人未満 ④甲種防火対象物のテナントが非特定防火対象物で、かつ収容人員50人未満 【管理権限が分かれた16項イロにおける防火管理者の選任】 ・防火管理者の選任は防火対象物全体に適用されるため、(該当していない部分を含む)すべての管理 権原者が防火管理者をそれぞれ選任する。 H28.11.7 SUGI http://syoubou.jp/ 防 火管理者 【令2(消防法施行令第2条)】 ・2つ以上の防火対象物が同一敷地内にあり、かつ管理権限者が同一である場合、防火管理者の選任に ついてはこれらの防火対象物は1つとみなされ、防火管理者は1人だけでよい。 ・収容人員は合算され、個々の防火対象物の収容人員が30人未満か50人未満であっても、合計して30人 以上か50人以上になれば、防火管理者をおかなければならない。 【防火管理者の責務】 ・消防計画の作成 ・消防計画に基づく消火・通報・避難の訓練の実施 ・消防設備・消防用水・消防活動上必要な施設の点検・整備 ・火気の使用・取扱いの監督 ・避難と防火に必要な構造と設備の維持管理 ・避難と防火に必要な収容人員の管理 ・その他防火管理上必要な業務 【訓練の義務】 ①特定防火対象物では消火・避難訓練を年2回以上、通報訓練を消防計画に基づいた回数(年1回以上) 実施しなければならない。 その際は事前に日時や訓練内容を消防機関へ通報しなければならない。 ②非特定防火対象物では消火・避難・通報訓練を消防計画に基づいた回数(年1回以上)実施しなければ ならない。 【消防計画の内容】 ①自衛消防の組織に関すること。 ②防火対象物についての火災予防上の自主検査に関すること。 ③消防用設備等または法第十七条第三項に規定する特殊消防用設備等の点検および整備に関すること ④避難通路・避難口・安全区画・防煙区画その他の避難施設の維持管理およびその案内に関すること。 ⑤防火壁・内装その他の防火上の構造の維持管理に関すること。 ⑥定員の遵守その他収容人員の適正化に関すること。 ⑦防火管理上必要な教育に関すること。 ⑧消火・通報および避難の訓練その他防火管理上必要な訓練の実施に関すること。 ⑨火災・地震その他の災害が発生した場合における消火活動・通報連絡および避難誘導に関すること。 ⑩防火管理についての消防機関との連絡に関すること。 ⑪増築・改築・移転・修繕または模様替えの工事中の防火対象物における防火管理者またはその補助者 の立会いその他火気の使用または取扱いの監督に関すること。 ⑫上記に掲げるもののほか、防火対象物における防火管理に関し必要な事項 【新築工事中の建築物および建造中の旅客船の消防計画の内容】 ①消火器等の点検および整備に関すること。 ②避難経路の維持管理およびその案内に関すること。 ③火気の使用または取扱いの監督に関すること。 ④工事中に使用する危険物等の管理に関すること。 ⑤前項①および⑦⑧⑨⑩に掲げる事項 ⑥上記に掲げるもののほか、防火対象物における防火管理に関し必要な事項 H28.11.7 SUGI http://syoubou.jp/ 防 火管理者 【防火管理者の資格】 ・乙種防火管理者 ・乙種防火管理者講習(5時間)の課程を終了した者 ・甲種防火管理者 ①甲種防火管理者講習(10時間)の課程を終了した者 ②大学または高等専門学校において、総務大臣が指定する防災に関する学科または課程を修めて卒 業した者で、1年以上防火管理の実務経験を有する者 ③市町村の消防職員で、管理的または監督的な職に1年以上あった者(消防士長以上・技術吏員で係 長以上) ④上記に準ずる者で、総務省令で定めるところにより、防火管理者として必要な学識経験を有すると 認められる者 ⑴労働安全衛生法に規定する安全管理者として選任された者 ⑵防火対象物点検資格者 ⑶危険物保安監督者として選任された者で、甲種危険物取扱者免状の交付を受けている者 ⑷鉱山保安法に規定する保安管理者として選任された者 ⑸国もしくは都道府県の消防の事務に従事する職員で、1年以上管理的または監督的な職にあっ た者(係長以上) ⑹警察官またはこれに準ずる警察職員で、3年以上管理的または監督的な職にあった者(巡査部長 以上) ⑺建築主事または一級建築士の資格を有する者で、1年以上防火管理の実務経験を有する者 ⑻市町村の消防団員で、3年以上管理的または監督的な職にあった者(班長以上) ⑼前各号に掲げる者に準ずるものとして消防庁長官が定める者 【甲種防火管理者再講習】 ・甲種防火管理者が必要な特定防火対象物で収容人員が300人以上ならば、定期的に再講習が必要。 ※管理権限が分かれた収容人員が300人以上の16項イに入居するテナントの甲種防火管理者も含む。 ※学識経験等により甲種防火管理者に選任された者は該当しない。 ・防火管理者として選任された日から遡って4年を超える前に、新規講習または再講習を受けていれ ば、選任された日から1年以内に受講しなければならない。 ・防火管理者として選任された日から遡って4年以内前に、新規講習または再講習を受けていれば、 それらの修了日以後における最初の4月1日から5年以内に再講習を受講しなければならない。 ・上記以降5年以内ごとに再講習を受講しなければならない。 H28.11.7 SUGI http://syoubou.jp/ 防 火管理者 【統括防火管理者】 ・管理権原分かれている防火対象物について、建物全体の防火管理を行うために統括防火管理者を選 任し、選任届および建物全体についての消防計画を消防長または消防署長に届け出なければならな い。 【統括防火管理者を選任しなければならない防火対象物】 ・管理権原が分かれており、かつ以下のもの ①6項ロのうち地上3階以上で収容人員10人以上のもの(16項イで6項ロを含むもの) ②特定防火対象物で地上3階以上で収容人員30人以上のもので、①④⑤を除くもの ③16項ロのうち地上5階以上で収容人員50人以上のもの ④16項の2で消防長または消防署長が指定したもの ⑤16項の3 ⑥高さが31mを超える高層建築物 ※乙種防火管理者の規定が適用される。 H28.11.7 SUGI http://syoubou.jp/
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