データセンター管理サービスに対するニーズの拡大: 柔軟性

データセンター管理サービスに対するニーズの拡大:
柔軟性、イノベーション、およびクラウドレベルのコスト
効率を実現するプロバイダーの特定
ヒューレット・パッカード エンタープライズ
社後援経営幹部向け資料
Lynda Stadtmueller
クラウドサービス担当バイスプレジデント
2016年8月
データセンター管理サービスに対するニーズの拡大: 柔軟性、イノベーション、およびクラウドレベルのコスト
プ
ダ
はじめに
目まぐるしく変化する非常に競争の激しいグローバル経済の時代を勝ち抜くため、多くの企業がテクノロジーへ
の依存を強めており、企業のIT部門はプレッシャーを感じています。
新たなアプリケーションを短期間で市場に投入することが求められ、セキュリティの脅威が増大する中、データ
保護の要件は絶え間なく変化しています。また、特にクラウドを中心とする、革新的なITデリバリモデルの登場
により、インフラストラクチャや運用だけでなく、IT部門と事業部門 (LoB) 両方の従業員のプロセスや役割の見
直しが求められています。多くのITリーダーは、スタッフリソースを戦略的なビジネスイニシアチブに振り向ける
ために、継続的なデータセンターのメンテナンスと最適化のサポートをサービスプロバイダーに依頼することを
検討していますが、データセンター管理サービスが期待を下回るケースは少なくありません。標準的なケアサー
ビスは範囲が限定されており、データセンター内に設置されている幅広いレガシーハードウェアに対応していな
いことがある一方、複雑な管理型またはアウトソース型のサービスでは、コストを予測できず、企業側が管理で
きない、高額かつ全面的なカスタマイズが行われた契約が必要となる場合があります。そして最後に、おそらく
最も重要なポイントとして、データセンター管理サービスプロバイダーの多くは、データセンターの運用を継続的
に改善するイノベーションを生み出す能力が欠けているように思われます。
多くの企業は、コストと効率を最適化するためにクラウドのテクノロジーやプロセスを活用すると
同時に、IT部門が自社のインフラストラクチャ、セキュリティ、およびワークロードを管理できる
データセンター管理サービスを必要としています。
企業が本当に必要としているのは、真のパートナーシップとなるデータセンター管理サービス、すなわち、コスト
と効率を最適化するためにクラウドのテクノロジーやプロセスを活用すると同時に、IT部門が自社のインフラスト
ラクチャ、セキュリティ、およびワークロードを管理できるサービスです。そして、社内のスタッフリソースと同じエ
ネルギーと創造性でデータセンターの課題に取り組んでくれるサービスプロバイダー、つまり、ITチームの延長
線上で内部のメンバーと同じように物事を考えて行動してくれる、データセンターサービスプロバイダーが必要と
されています。本書では、IT環境を最適化したいと考えている企業が直面する課題を考察し、 (プロバイダーで
はなく) 企業の観点から「理想的な」データセンターサービスを定義します。
そして最後に、企業のITチームの延長線上で内部のメンバーと同じように物事を考えてくれる、データセンター
管理サービスプロバイダーを選択するうえでのヒントを示します。
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Stratecast | Frost & Sullivan
データセンターの課題
最近Frost & Sullivanが実施した調査1において、ITリーダーがデータセンターの管理で直面している最大の課題が明ら
かになりました。
図1の回答からは、ITリーダーの多くが、限られた資本予算の中で新しいテクノロジーを導入すると同時にデータセン
ターの最適な稼働を維持し、使用中のサービスをメンテナンスすることに苦労しているのがわかります。
図1:IT意思決定者が挙げるデータセンターの最大の課題
27%
高額なメンテナンスコスト
25%
新しいテクノロジーへの対応
24%
資本予算の制約
20%
データストレージ要件の増大
18%
老朽化した非効率的なサーバー/機器
16%
処理が遅い/パフォーマンスの低いアプリケーション
15%
アプリケーションの可用性の向上
0%
回答者数=411
5%
10%
15%
20%
25%
30%
回答者の割合 (%)
出典: Frost & Sullivanによる2015年のクラウドユーザー調査
また同時に、ITリーダーは戦略的なビジネス目標をサポートする役割を担っており、多くのIT組織は、ビジネスイノベー
ションを推進して市場のニーズに迅速に対応するために変革を進め、柔軟性を向上させるとともに市場投入期間を短
縮し、データの増大に効率的に対応したいと考えています (図2を参照)。
図2: ITトランスフォーメーションの取り組みにおいて非常に重要な要因
戦略的なビジネス目標のサポートの向上
62%
ITの柔軟性/アジリティの向上
62%
サービスとアプリケーションのデリバリの短縮
61%
新しいテクノロジーを活用するための組織の強化
61%
ビジネスの課題を解決する革新的なソリューションの開発への
ITスタッフの振り向け
60%
58%
ビジネス・アジリティの向上/市場対応のサポート
0%
回答者数=411
20%
40%
60%
80%
100%
回答者の割合 (%)
出典: Frost & Sullivanによる2015年のクラウドユーザー調査
1 Frost & SullivanによるIT意思決定者を対象とした2015年のクラウドユーザー調査
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データセンター管理サービスに対するニーズの拡大: 柔軟性、イノベーション、およびクラウドレベルのコスト
プ
ダ
企業のITリーダーにとって困難な課題となるのは、戦略的なビジネス目標を達成するうえで、インフラストラクチャ
を適切に構成し、継続的に最適化しなければならないことでしょう。しかし、IT部門はモビリティ、コラボレーション、
ソーシャルビジネス、またはビジネスを強化するための新しいテクノロジーといった戦略的イニシアチブに注力でき
るだけの時間、予算、もしくはスキルの高いリソースを持たないか、それらをメンテナンス業務から振り向けられな
いうえ、ビジネスニーズに合わせて迅速に移行できる (資本予算、調達、またはシステムの観点で) 適切なサポー
トインフラストラクチャを配備しているとは限りません。
パブリッククラウドが問題の解決につながらない理由
残念ながら、データセンターの課題を解決するための唯一の (または第一の) 方法としてパブリッククラウドを活用
できるケースはほとんどありません。予算が少なくて済むうえに容量を拡張でき、市場投入期間も短縮されること
から、パブリッククラウドは大部分の企業のIT戦略において有力な選択肢となりますが、すべてのワークロードに
最適な環境とは言えません。特定のワークロードに対するクラウドの適合性を評価する際、IT意思決定者は次の
ような要因を考慮します。
▪
セキュリティの問題 – 今日でも、セキュリティはパブリッククラウドの導入を阻害する最大の要因となっ
ており、Frost & Sullivanが調査を実施したIT意思決定者の64%が、データへの未許可アクセスに懸念を
持っていることから、クラウドに一切ワークロードを置かないようにしていると述べています。
▪
コンプライアンスの問題 – IT意思決定者の61%が、パブリッククラウドにおいて十分なコンプライアンス
が保証されないことを懸念事項に挙げています。
▪
アプリケーションのパフォーマンスの問題 – IT意思決定者の56%が、最もパフォーマンスを重視するア
プリケーションやストレージをプライベートデータセンターで維持することを決定する理由として、アプリ
ケーションのパフォーマンスに対する懸念を挙げています。
▪
アプリケーションの「クラウド対応」 – ERPシステムなどの複雑なレガシーアプリケーションの多くは、パ
ブリッククラウドに対応させるために広範な再コーディングが必要です。
▪
総所有コスト (TCO) – 約4分の1のITリーダーが、クラウドイニシアチブで十分なメリットを得られないこ
とを懸念事項に挙げています。実際、特定のワークロードに関しては、従量制のパブリッククラウドの方
が、設備の整ったデータセンターよりTCOが高くなる場合があります。
結果として、多くのITリーダーは、特定のワークロードにパブリッククラウドを使用することを検討しているものの、プラ
イベートデータセンターのファシリティに最適な組み合わせのワークロードを維持するという方針を変えてはいません。
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Stratecast | Frost & Sullivan
適切なデータセンター管理サービスプロバイダーのサポートによる、プライベートデータ
センターからのパブリッククラウドレベルのメリットの実現
企業が必要としているのは、パブリッククラウドの拡張性、予算の少なさ、スピード、および効率性に、オンプレミ
スのデータセンターの制御性、セキュリティ、可視性を兼ね備えたデータセンター環境です。
また企業は、そうした環境を単独で運用したいとは考えてはいません。ここ数年、外部のエキスパートに変革に
向けた取り組みのサポートを依頼するITリーダーの数が増えており、2015年にFrost & Sullivanが実施した調査
では、実に91%ものIT意思決定者が、IT戦略の策定と実施において第三者の支援を受けているか、支援を受け
る計画を立てています。
企業がデータセンター管理サービスプロバイダーを利用する主な理由は、次のとおりです。
▪
スタッフ/予算の制約 –前述のとおり、「ビジネスの運用」のための業務と「ビジネスの向上」のための業務
に同時に対応できるだけのスタッフ (またはスタッフを雇用するための資金) を有している組織はほとんどあ
りません。そのため多くのITリーダーは、データセンター管理サービスプロバイダーにインフラストラクチャの
メンテナンスを依頼し、ビジネスを成長させるためのイニシアチブに自社のスタッフを投入するビジネスケー
スを確立しています。
経験豊富なITリーダーは、専門サービスのプロバイダーが常に新しいテクノロジー
やベストプラクティスを活用し、生産性の向上に貢献するデータセンターの
イノベーションを生み出し続けられることを理解しています。
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▪
知識/専門知識の制約–最適なデータセンターの運用は、「1回限り」の投資で実現するものではなく、担当の
スタッフは、市況の変化、ビジネスの優先事項の変化、およびテクノロジーの機能強化に絶えず適応する必
要があります。多くのITリーダーは、最適な運用を実現するために自社のスタッフに十分なトレーニングを提
供し続けるのではなく、外部のサービスプロバイダーに委託して、そうした負荷を軽減することを選択してい
ます。さらに経験豊富なITリーダーは、専門サービスのプロバイダーが、企業の顧客に代わってサービスを
進化させるために、常に新しいテクノロジーやベストプラクティスを活用し、生産性の向上に貢献するデータ
センターのイノベーションを生み出し続けられることを理解しています。
▪
サービスブローカーへとシフトするIT部門の役割 –資産の管理者から、社内のリソースとサービスプロバイ
ダーのリソースの両方を活用して効率的にビジネスニーズに対応する、サービスブローカーへと重点をシフ
トさせるIT組織が増えています。このような変化が起きる中、IT部門はサービスプロバイダーとの契約が、
単に最大のコスト要因ではなく、ビジネス目標の達成に向けた投資であると考えるようになりつつあります。
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データセンター管理サービスに対するニーズの拡大: 柔軟性、イノベーション、およびクラウドレベルのコスト
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ダ
同じようなデータセンター管理サービスプロバイダーは存在しない
データセンターの管理を積極的にサポートするITベンダー、サービスプロバイダー、およびコンサルタントは数百
社からおそらく数千社存在します。しかし残念なことに、その大部分はお客様のニーズでなく、プロバイダーの能
力に合わせた固定のサービスセットを提供しており、実際のところ、企業の目標に完全に合致するITサービスプ
ロバイダー、つまりデータセンターのパフォーマンス、柔軟性、およびコスト効率の継続的な向上に責任を持ち、
利益だけでなく、リスクをも進んで共有してくれるサービスプロバイダーが見つかることはほとんどありません。
以下に示すように、ITリーダーはさまざまなオプションを調査する中で、有名なITサービスプロバイダーが提供す
る既存のサービスの柔軟性の低さに落胆してしまう場合があります。
▪
データセンターおよびITサービスは、範囲が限られていることが多く、既存のハードウェアの機能を維持す
ることを目的とした (さらにレベルが低いものでは、問題が発生してからリアクティブに修理を行う)「故障修
理」メンテナンス契約のみを締結する場合もあります。また、多くのインフラストラクチャベンダーは、自社の
ハードウェアを販売および設置したお客様にのみ、データセンターセンターサービスを提供しており、他のベ
ンダーのハードウェアを使用している場合、サービスプロバイダーがカスタム統合を行うことはあるものの、
パフォーマンスが保証されることはほとんどありません。
▪
マネージドITサービスでは、多くの場合、既存のインフラストラクチャを監視するための固定料金が請求さ
れます。こうした料金は通常、実際の使用量ではなく、エンドポイントの数や機器の種類に基づいているた
め、サービスプロバイダーが積極的にデータセンターを最適化し、効率化を図ることはありません。
▪
プロフェッショナルサービスは、特定の時点に理想的かつ最適なデータセンターの構成を設計し、それを実
装する場合に役に立つこともありますが、使用量やニーズは変動するものです。
▪
ハイブリッドクラウドサービスプロバイダーは、オンプレミスのITインフラストラクチャとサービスプロバイダー
がホストするクラウドインフラストラクチャを「シームレスに」連携させるプラットフォームを提供している場合
があります。
しかし、こうしたプラットフォームはプロバイダーが言うほどシームレスではなく、クラウドセンターを利用してフェ
イルオーバーやバーストを行うには、リソースを拡張しなければなりません。さらに、サービスの種類にかかわら
ず、ほとんどのサービスプロバイダーは、資本予算の制約の課題や複雑な調達プロセスをサポートできないか、
積極的にサポートしておらず、いずれのケースでも、企業は柔軟性が低く、多額の資本が必要なハードウェアの
制約を受けることになり、今後必要となる容量を予測して、事前に料金を支払わなければなりません。また、サー
ビスプロバイダーがインフラストラクチャのパフォーマンスを最適化できたとしても、企業は未使用容量のコストを
事前に支払い、すべてのリスクを負担することになります。
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Stratecast | Frost & Sullivan
適切なサービスプロバイダーの選択:企業のITチームの延長線上で内部のメンバーと同じ
ように物事を考えて行動してくれる、データセンター管理サービスプロバイダーの特定
データセンターの最大の課題に対応するIT部門の負荷を軽減するため、サービスプロバイダーは企業のITチー
ムの延長線上で内部のメンバーと同じように物事を考えて行動し、ビジネス成果の達成に関して企業が掲げる
目標や優先事項に全力を注がなければなりません。また、ビジネス・アジリティを向上させ、イノベーションを推
進する環境を構築すると同時に、インフラストラクチャを最適化し、クラウドモデルのメリット (特にコスト効果の高
い、オンデマンドの容量と拡張性のメリット) を活用して、事前の設備投資を抑える必要があります。そして最後
に、サービスプロバイダーには、企業側がワークロードと予算を管理できる状態を維持しつつ、価値ある専門知
識を提供することが求められます。
サービスプロバイダーは、クラウドモデルのメリット (特にコスト効果の高い、オンデマンドの
容量と拡張性のメリット) を活用して、事前の設備投資を抑える必要があります。
企業の延長線上で内部のメンバーと同じように物事を考えてくれるデータセンター管理サービスプロバイダーを
特定するため、企業のITリーダーは、データセンターの最大のニーズと課題に基づいてサービスの要件を定める
必要があります。データセンター管理サービスは、企業が重視する次のような目標に合致するものが「理想的」で
す。:
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▪
エキスパートがインフラストラクチャのメンテナンス/管理を担当– IT部門は、データセンター管理サービスプ
ロバイダーにデータセンターの最適な運用状態の維持を任せ、社内の技術スタッフをより戦略的なイニシア
チブに振り向けることができなければなりません。
▪
設置している機器の使用率を最適化– IT部門がパフォーマンスや効率を低下させることなくサンクコストを
活用できるよう、現在使用可能なすべてのベンダーのインフラストラクチャをサポートするサービスが必要で
す。
▪
瞬時に拡張可能な容量を確保– データセンターインフラストラクチャにおいて、ハードウェアのオーバープロ
ビジョニングを必要とすることなく、常に十分な容量の「バッファー」を確保し、トラフィックの急増に対応でき
るようにするサービスが必要です。
▪
必要な設備投資を最小限に抑制 –予算が少なくて済み、資本予算の制約に対する圧力を抑制できるサー
ビスが必要です。
▪
可視性と制御性を向上–インフラストラクチャの使用状況のすべての側面に関して、IT部門、さらにはLoBの
スタッフの可視性と制御性を向上させるサービスが必要です。
▪
マルチベンダーサポートを提供 –異機種混在のIT環境をカバーし、複数のベンダーが提供するインフラスト
ラクチャコンポーネントをサポートできるサービスが必要です。
▪
ハイブリッドクラウドのサポートを提供 –ハイブリッドIT環境をサポートし、必要に応じてパブリッククラウドへ
のアプリケーションのバースト、移行、またはフェイルオーバーを柔軟に行えるサービスが必要です。
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▪
新しいソリューションで従来の問題を解決 –データセンターの継続的な改善をサポートし、ビジネス目標に合
った方法で実績あるプロセスとテクノロジーだけでなく、新しいプロセスとテクノロジーも組み込むことができ
るサービスが必要です。
データセンターの継続的な改善をサポートし、ビジネス目標に合った方法で実績ある
プロセスとテクノロジーだけでなく、新しいプロセスとテクノロジーも
組み込むことができるサービスが必要です。
企業の延長線上で内部のメンバーと同じように真剣に物事を考えていることを示すため、データセンター管理サー
ビスプロバイダーは、企業と同じ方法で意思決定を行う責任を負うと同時に、最も困難なデータセンターの課題
の解決において企業をサポートする必要があります。これまでよりきめ細かく支出を追跡し、アルゴリズムでは
なく、実際の使用量に基づいて組織にコストを割り当てる企業が増える中、IT部門はより的確にコストと使用量
を合致させることを求められています。これはつまり、企業が使用しない容量に料金を支払うことがないよう、厳
密に容量を管理しなければならないことを意味し、データセンター管理サービスプロバイダーは、プライベートデー
タセンターでこうした「従量制」のモデルをサポートするために、企業のIT部門と積極的に連携して、管理の行き
届いたデータセンターがもたらす利益とともに、リスクを共有する必要に迫られています。
データセンター管理サービスプロバイダーが企業の延長線上で内部のメンバーと同じように物事を考
えてくれるかどうかを判断するのに役立つ質問
何らかのデータセンター管理サービスを提供する多くのサービスプロバイダーを調査するにあたっては、お客様
のニーズに対応できないプロバイダーを除外することが課題となります。そのため、詳細な質問を通じて、プロ
バイダーが本当に企業の課題と優先事項を理解しているのか、そしてお客様を念頭にデータセンターサービス
を設計しているのかを確認することが重要です。
どのデータセンター管理サービスプロバイダーが企業の延長線上で内部のメンバーと同じように物事を考えてく
れるのかを判断するには、次のような質問をしてみてください。
▪
すべての容量の料金が使用量に基づいて決定される、標準的なデータセンターインフラストラクチャ管
理サービスを提供していますか。お客様の事例や推薦状を見せていただけますか。
▪
必要以上のインフラストラクチャの購入を求めることなく、どのようにしてアプリケーションを常に実行で
きるだけの十分な容量を確保するのですか。
▪
データセンターのパフォーマンスに影響を与えることなく、どのようにして設備投資を最小限に抑える
ことができるのですか。
▪
インフラストラクチャに対する投資のリスクとコストの共有に関して、どのように「積極的な姿勢」を示さ
れるのですか。
▪
容量の使用量 (ハードウェアとソフトウェア) を明確に把握できますか。ポータルを介して、ほぼリアルタ
イムで把握できるのでしょうか。LoBのユーザーにも使用できる、シンプルなインターフェイスになってい
るのでしょうか。
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▪
データセンターインフラストラクチャ全体 (サーバー、ストレージ、ネットワーク) をカバーするサービスを
提供できますか。
▪
最適な形でマルチベンダー環境をサポートできるスタッフと専門知識を保有していますか。
▪
どのようにしてハイブリッドクラウド環境をサポートするのですか。
▪
データセンター容量の構成において、複数のベンダーをサポートできますか。
▪
全世界のデータセンターをサポートできますか。
そして最後に、お客様にとって最も重要な要素がマーケティング用のパンフレットだけでなく、契約書とサービス
内容合意書にも反映されていることを確認します。
結論
企業のITリーダーは、資本予算を使い果たすことのない完全装備のデータセンター、
自社の技術スタッフが手を取られることのない、継続的に最適化される効率的な運用、不要な機器を購入する
必要がないオンデマンドの容量、そして使用しないリソースに料金を支払う必要がない、データセンターインフラ
ストラクチャの完全な制御のすべてを求めています。
また、戦略的なビジネス目標を達成するうえで、データセンターが非常に重要な役割を果たすことを考えると、企
業のITリーダーは、自らが掲げた要件について一切妥協することはできません。
こうしたニーズを満たすには、データセンターの管理について、専門のサービスプロバイダーにサポートを依頼
することが重要です。
適切なデータセンター管理サービスプロバイダーとは、企業側がインフラストラクチャを管理できる状態を維持しつ
つ、クラウドのテクノロジーとコスト効率を活かすことが可能なプロバイダーです。そして最も重要なポイントとして、
ビジネスの柔軟性とアジリティの向上、そしてイノベーションの推進をサポートするIT環境の実現に向け、企業の延
長線上で内部のメンバーと同じように物事を考えて、目標、責任、およびリスクを共有するプロバイダーが適切と
言えます。
ビジネス要件の強化をサポートするため、企業のITリーダーは新旧のバランス、つまり最適なデータセンターの
管理とビジネスを強化するための革新的なテクノロジーのバランスを調整する方法を見出す必要があり、企業
は革新的なデータセンター管理サービスプロバイダーと連携することで、すべてのニーズを満たすことができま
す。
Lynda Stadtmueller
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