地域包括ケア 1509 病院 44901 床算定 200 床未満

株式会社日本アルトマーク
Press Release
報道関係各位
2016 年 11 月 10 日
株式会社日本アルトマーク
地域包括ケア 1,509 病院 44,901 床算定
200 床未満の病院が 73%を占める
~ 2016 年 6 月時点 ~
株式会社日本アルトマーク(以下「㈱日本アルトマーク」、東京都港区・代表取締役社長 伊倉雅治)は年 2
回、全国病院の施設基準算定状況を調査しています。2016 年 6 月 1 日時点で全国の厚生局および病院に対
して行った調査のうち、地域包括ケア病棟入院料及び地域包括ケア入院医療管理料(以下、地域包括ケア)
に関する結果について、まとめました。
地域包括ケアは、急性期後の受入をはじめとする地域包括ケアシステムを支える病棟の充実を目的として、
亜急性期入院医療管理料を廃止し、2014 年度診療報酬改定時に新設された特定入院料です。2016 年度改
定では、手術や麻酔にかかる費用を包括範囲から除外する見直しが行われました。
◇地域包括ケア算定 200 床未満の病院が 73%を占める
2016 年 6 月 1 日時点の地域包括ケアの算定病院は、1,509 病院※1(44,901 床)であった。地域包括ケアは、
2014 年度診療報酬改定で新設されて以来増加傾向が続き、特に点数が高い地域包括ケア 1 の算定病院の
伸び率が大きい。2016 年 6 月 1 日時点の算定状況は、地域包括ケア 1 が 1,419 病院(42,477 床)、地域包括
ケア 2 が 95 病院(2,424 床)だった。(図 1、2)
算定病院の内訳を見ると、病院規模 200 床未満の中小病院が 1,099 病院(73%)と多く、200 床以上の大病
院は 410 病院(27%)であった。また、経営体別では医療法人が最も多く 911 病院(60%)が算定していた。
次いで市立が 122 病院(8%)であり、自治体病院をまとめると、209 病院(14%)という結果であった。(図 3)
また、一般病棟に占める割合を見ると、10 対 1 との併設が最も多く、2016 年 6 月 1 日時点で算定していた
1,509 病院のうちの 808 病院(53%)であった。次に、7 対 1 との併設が 453 病院(30%)と多く、13 対 1 は 76
病院(5%)、15 対 1 は 41 病院(3%)、その他は 131 病院(9%)だった。
※1 地域包括ケア 1 及び 2 の両方を算定している病院が 5 施設あるため、地域包括ケア 1 及び 2 の算定病院数の合計は異なります。
(病床数は届出数のとおり合計されています)
図2 病床数の推移
図1 病院数の推移
1,400
地包ケア1
地包ケア2
40,000
30,000
1,000
1,419
800
1,096
600
25,000
42,477
20,000
30,275
15,000
400
0
地包ケア1
地包ケア2
35,000
1,200
200
図3 経営体別病院数
45,000
1,600
自治体
209
(14%)
10,000
104
10
(病院数) 2014年5月
5,000
85
95
2015年5月
2016年6月
0
(病床数)
2,411
309
2,093
2,424
2014年5月
2015年5月
2016年6月
1/3
その他
389
(26%)
医療法人
911
(60%)
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◇人口当たりの地域包括ケア病床 都道府県で格差が見られる
2016 年 6 月 1 日時点の算定状況を都道府県別に見ると、福岡が突出して多く 118 病院(4,058 床)であった。
次いで、兵庫 83 病院(2,537 床)、東京 78 病院(2,366 床)、大阪 78 病院(2,210 床)と続いた。反対に、算定病
院が少ないのは、香川 6 病院(257 床)、岩手 8 病院(230 床)、山梨 7 病院(361 床)などだった。(図 4)
図4 地域包括ケア 都道府県別算定病院数
120
100
80
60
40
20
0
北 青 岩 宮 秋 山 福 茨 栃 群 埼 千 東 神 新 富 石 福 山 長 岐 静 愛 三 滋 京 大 兵 奈 和 鳥 島 岡 広 山 徳 香 愛 高 福 佐 長 熊 大 宮 鹿 沖
海 森 手 城 田 形 島 城 木 馬 玉 葉 京 奈 潟 山 川 井 梨 野 阜 岡 知 重 賀 都 阪 庫 良 歌 取 根 山 島 口 島 川 媛 知 岡 賀 崎 本 分 崎 児 縄
道
川
山
島
また、人口 10 万人あたりの病床数で比較すると、島根(104.9 床)を筆頭に、熊本(89.7 床)、高知(89.5 床)、
秋田(79.6 床)などで多く算定していた。三重(11.2 床)や埼玉(11.9 床)、千葉(15.2)などは算定病床が少なか
った。全国平均は 35.3 床で 17 府県が平均を下回っていた。全体を見ると、西日本での充足率が比較的高い
傾向にあることがわかった。(図 5)
図5 地域包括ケア 人口10万人あたりの病床数
4,500
120.0
4,000
病床数
3,500
人口10万人あたり
100.0
3,000
80.0
2,500
60.0
2,000
1,500
40.0
1,000
20.0
500
0
北青岩宮秋山福茨栃群埼千東神新富石福山長岐静愛三滋京大兵奈和鳥島岡広山徳香愛高福佐長熊大宮鹿沖
海森手城田形島城木馬玉葉京奈潟山川井梨野阜岡知重賀都阪庫良歌取根山島口島川媛知岡賀崎本分崎児縄
道
川
山
島
◇地域包括ケアへの病床転換 10 対 1 からが最多
前回調査を行った 2015 年 10 月 1 日から 2016 年 6 月 1 日までの間に、
表1
病床転換
0.0
病院数 構成比
7対1から
72
31%
新たに地域包括ケアを算定した病院は 230 病院あり、算定病院全体
10対1から
78
34%
(1,509 病院)の 15%を占めていた。この 230 病院の病床の動きを見ると、
13対1から
10
4%
15対1から
11
5%
2
1%
10 対 1 から地域包括ケアへの転換が 78 病院と最も多く、全体の 31%
であった。その他は、7 対 1 から 72 病院、13 対 1 から 10 病院、15 対 1
から 11 病院などだった。ほとんどの病院が、既存病床の一部を地域包括
ケアに転換しているため、入院基本料の算定病床には変化がない病院が
多かった。(表 1)
2/3
回復期から
療養病床から
その他
合計
※2
15
7%
42
18%
230
100%
※2 新規開設や障害者施設等入院基本料
などが含まれています。
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2016 年度診療報酬改定において地域包括ケアの包括範囲から手術や麻酔にかかる費用が除外されたこと
などの影響と推測されるが、その病床数は引き続き増加傾向にある。この増加割合の多くを占めているのが
一般病棟 7 対 1 や 10 対 1 からの転換であり、今回の調査で、算定要件のさらなる厳格化が行われた 7 対 1
から地域包括ケアへ転換した病院が多くあることがわかった。このことから、病床の一部を地域包括ケアに変
更し、既存の入院基本料を維持しようとする病院の考えが見てとれる。
<図 1~5、表 1>
出典:㈱日本アルトマーク「病院の施設基準(入院基本料及び特定入院料)届出状況全国調査」
[参考]
地域包括ケア病棟入院料及び地域包括ケア入院医療管理料
算定区分
点数
地域包括ケア病棟入院料 1
2,558 点
地域包括ケア入院医療管理料 1
2,558 点
地域包括ケア病棟入院料 2
2,058 点
地域包括ケア入院医療管理料 2
2,058 点
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