一般財団法人兵庫労働者福祉基金協会 2016年度事業計画 <1> 基本方針 当協会は、公益法人改革に伴い『一般財団法人兵庫労働者福祉基金協会』として再 スタートし、はや6年目に入りました。 当協会の財政状態は、一般財団法人への移行に伴い、預金利息、出資配当金に対す る源泉所得税が課税されるとともに、2013年から実施された復興特別税の導入、 2014年4月から実施された消費税増税、長期にわたる超低金利政策などにより収 入増加が見込まれない状況にあります。 また、近畿労働金庫では会員還元策の導入に伴い、出資配当率の見直し協議が始ま り近々に配当率の引下げが予定されるとともに、さらには2017年4月1日から再 度の消費税増税が実施予定であることなど、取り巻く環境は非常に厳しい状況が続い ています。 このような中ではありますが、当協会には勤労市民の福祉向上に寄与するという役 割がより一層求められていることから、これまで同様の事業を継続推進することを確 認しました。 事業推進では、高齢化社会への貢献、福祉活動支援など、兵庫県労働者福祉協議会・ 近畿労働金庫・全労済等がすすめる地域福祉活動との整合を図り、福祉事業団体との 連携を強め、社会的役割を果たしていきたいと考えます。 予算的には、事業の永続性を確保する観点から、昨年度は人件費の見直しを行い大 幅な経費削減を行いました。引き続き経費削減の見直し作業を継続する一方、収入増 加は見込まれないことから、今年度に満期到来する基本財産定期預金を取崩し、一部 を一般正味財産へ振替えるための承認手続きを行いたいと考えます。 <2> 事業活動 (1) 「ろうきん2016年秋の音楽祭」の開催 「暮らしに潤いを、人生に喜びを」をスローガンに、勤労市民に良質の音楽芸 術に親しむ機会を安価に提供し、ゆとりと潤いの生活環境を生み出すことを目的 に開催してきました「ろうきんコンサート」は、今年で23回目を迎えることに なります。 2014年、2015年と参加者がやや減少したものの『兵庫県立芸術文化セ ンター』 ・ 『姫路キャスパホール』 ・ 『神戸市立神戸文化ホール』の3カ所で開催し、 多くの地域の方に参加いただき好評を得ました。 ろうきんコンサートは、回を重ねる度に「千円コンサート」として低廉かつ質が 高いという評価を得ており、勤労者とその家族に確実に根づいています。 また、有能な若手演奏家を育てる役割も果たしています。 今年度も、公益財団法人神戸市演奏協会と連携し、より幅広い音楽愛好者の参加 を目指すとともに、ゆとりと気持ちの豊かさを生活の中に実感できる機会を提供 する場として、県下3会場で聴衆の一層の期待に沿える内容のコンサートを開催 します。 また、2011年度から5年間『東日本大震災復興支援』として取り組んでき た「あしなが育英会」(震災遺児支援)・「ゆめ風基金」(被災障がい者支援)への 寄附金については、一定の役割を果たしてきましたが、チケット販売額の減少と ともに法人財政の厳しい状況に鑑み、中止を含めた検討を進めたいと考えます。 ■ 阪神地区 開 催 日 2016年11月9日(水) 開催場所 兵庫県立芸術文化センター(小ホール・417席) ■ 姫路地区 開 催 日 2016年11月16日(水) 開催場所 姫路キャスパホール(331席) ■ 神戸地区 (2) 開 催 日 2016年11月17日(木) 開催場所 神戸文化ホール(中ホール・708席) 第28回ろうきん公募写真展の開催 アマチュア写真愛好家を対象とした公募写真展は28回目を迎え、県内のカメ ラ愛好家の間に「ろうきん写真展」として広く定着し、アマチュア写真愛好家の 作品発表の場として、応募者数も年々増加してきています。 今年度の統一テーマは『兵庫の四季』とし、兵庫県内のすばらしい自然や景観、 伝統的な行事や風物、また、人々の触れあう祭り、暮らしの様子など、写真を通 して広く県民に紹介していきます。 作品応募期間は8月から10月末まで、11月に審査選考会で76点を入賞作 品として決定し、12月には応募者全員に結果報告を行うとともに、展示会(会 場:こうべまちづくり会館地下ギャラリー)を2017年1月20日(金)~1 月24日(火)まで開催します。 また、具体的な経費削減策として、募集案内状送付対象者の見直し、入賞者へ の賞金額の見直しの検討を行います。 (3) こうべもとまちハートミュージアムへの協賛 「こうべもとまちハートミュージアム」は、2004年3月に神戸元町商店街で 開催された「エイブル・アート近畿2004」の流れを継承しながら、阪神・淡路 大震災10年を契機として企画・開催されました。 地元の障がい者の個性豊かなアート作品や、温かみのある作業所グッズ販売で神 戸元町商店街を彩り、より兵庫の地に根ざした、障がい者美術・製品の発表の場に しようという企画内容で行われてきましたが、これまでの活動により、障がい者の 作品創作意欲を高め、鑑賞した人たちへの感動と共生の場を提供し、障がい者や高 齢者などとの共生社会の実現に向けて一定の成果を上げることができました。 昨年度は、10回目という節目の開催を機に今後の継続開催について、若い力を 入れてもっと多くの人に知ってもらいたいこと、予算面では規模を縮小した活動の 検討、自治体等への助成金の要請等を行い可能な限り継続することを決定しました。 当協会は、本年度も実行委員会へ参画するとともに、協賛金の支出を実施します。 (4) 第30回「ろうきん杯学童軟式野球大会兵庫県決勝大会」の開催 青少年の健全な精神と健康な身体の育成を通じ、広く地域社会へ奉仕すること を目的に開催されている「ろうきん杯学童軟式野球大会兵庫県決勝大会」は、県 下の各地区予選を勝ち抜いた代表によって熱戦が繰り広げられますが、2016 年度は中播地区がその舞台となり、9月19日(月)・22日(木)24日(土) の開催予定です。 また、今年度は第30回記念大会としての節目の年であることから、決勝戦を 学童の夢の球場である『阪神甲子園球場』での開催実施をめざし、阪神甲子園球 場と使用許可についての協議を進めた結果、12月11日(日)に決定しました。 内容については、5年前実施時に多くの方に喜んでいただいた、選手・保護者 全員が甲子園球場の土に触れる企画内容にしたいと考えます。 当協会では、兵庫県軟式野球連盟・近畿労働金庫と綿密な協議を行うとともに、 協賛金の支出を行います。 <3> 法人管理業務 (1) 理事会の開催 予算審議の理事会を3月、決算承認の理事会を6月、その他必要に応じて開催 します。 (2) 評議員会の開催 決算承認の定時評議員会を6月に開催します。 (3) 財政状態の改善計画について 事業の永続性を確保する観点から、収支の改善を図り、事業の整理縮小、経費 削減などの見直し作業を引き続き継続します。 しかし、現事業を実施する場合、収入の増加までは見込めず、現在の一般正味 財産だけでは資金不足が発生するため、基本財産の一部を取り崩す必要がありま す。具体的には、今年度に満期到来する基本財産1億1千万円の定期預金を取崩 し、内5千万円を一般正味財産へ振替える承認手続きを行います。 以上
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