宮崎県内における労働災害発生状況≪社会福祉施設

昨年同期の約 1.5 倍
1 社会福祉施設における死傷災害の推移
宮崎県内
全産業(公表確定値)
1550
1508
37
34
社会福祉施設(9月末速報値)
80
69
1444
1450
21
社会福祉施設(公表確定値)
1516
1500
全 1400
産
業 1350
(
人 1300
)
1250
10 年前の約 2.7 倍
全産業と社会福祉施設の労働災害発生の推移
(休業4日以上死傷災害)
63
60
51
1373
64
52
1352
49
40
29
24
80
44
61
45
54
41
1308
70
57
50 社
会
40 福
祉
30 施
設
20 (
人
)
10
40
1300
1287
1299
1285
24年
25年
26年
27年
60
1200
1150
0
18年
19年
20年
21年
22年
23年
28年
資料出所:労働者死傷病報告情報
休業 4 日以上の死傷者数を長期的にみると、全産業は減少傾向にありますが、社会福祉施設にあって
は増加傾向にあります。しかも今年に至っては、9 月末時点の速報値を昨年同期の速報値と比べると、約
1.5 倍となっており、平成 26 年の休業 4 日以上の死傷者数 80 人を上回るペースで推移しています。
かいせん
また、社会福祉施設においては、過去に疥癬やノロウイルスなどの集団感染により複数の労働者が休業
する労働災害も発生しており、今後とも労働災害防止の積極的な取組が必要です。
2 社会福祉施設における死傷災害の内容
(1)事故の型別
社会福祉施設の労働災害をみると、腰痛関係と転倒
災害が多くなっています。腰痛などの「動作の反動・無理な
動作」が 33%、「転倒」が 32%と多くを占めています。社
会福祉施設での腰痛の発生件数は増加傾向にあります。
※ 「動作の反動・無理な動作」とは、重い物を持ち上げて腰をぎっくりさせたという
ように、身体の動き、不自然な姿勢、動作の反動などが起因して、すじをちが
える、くじく、ぎっくり腰及びこれに類似した状態になる場合を言います。
(2)性別、経験年数、年齢別
社会福祉施設では、女性労働者が被災する労働災害が全体の 82%を占めています。
また、経験の浅い 3 年未満の被災者が全体の 49%を占め、また 50 才以上の被災者が全体の約半分を占めています。
宮崎労働局 労働基準部 健康安全課
http://miyazaki-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/
(H28.10)
(4)月別
月別でみると、4 月が最も少なく 23 人ですが、9 月は
その 2 倍以上の 49 人と最も多く発生しています。また、
年間を通してみると、9 月から 3 月までは 4 月から 8 月
までと比べると被災者数が多いことが伺えます。
社会福祉施設 死傷災害(休業4日以上)
【月別】【H22~27年】
22年
23年
24年
25年
26年
63
9
7
60
51
50
15
10
14
13
20
7
5
8
9
9
10
9
9
5
月
火
0
20
9
10
5
3
27年
9
10
18
11
9
8
7
7
11
9
9
8
12
6
7
6
土
日
17
4
水
木
43
12
6
10
1月
6
金
8
5
26
23
7
6
6
2
2
4
2月
5
5
11
0
51
14
30
30
8
11
27年
41
4
4
36
10
5
9
12
40
13
37
3
67
12
17
26年
6
73
62
25年
39
40
社会福祉施設 死傷災害(休業4日以上)
【曜日別】【H22~27年】
80
24年
49
30
(人)
23年
50
(5)曜日別
70
22年
(人)
4
4
4
3
4
4
10
3
5
2
3
3月
4月
30
3
5
2
29
31
3
6
6
7
5
5
6
5
6
7
4
4
5月
6月
7月
6
39
10
7
8
13
7
5
4
6
11
9
4
8
10
3
9
5
5
5
8月
7
6
9月
10月
9
4
2
11月
12月
資料出所:労働者死傷病報告情報
曜日別でみると、金曜日に 73 人
と最も多く被災しています。また、火
曜日から金曜日にかけて徐々に被
災者が増えていく傾向にあります。
資料出所:労働者死傷病報告情報
(6)発生時間別
社会福祉施設 死傷災害(休業4日以上)
【発生時間別】【H22~27年】
(人)
50
50
44
44
45
39
40
42
35
29
29
30
24
25
19
20
13
15
18
15
12
8
10
5
0
27年
3
3
3
2
4
1
5
2
1
0時台 1時台 2時台 3時台 4時台 5時台 6時台 7時台 8時台 9時台 10時台 11時台 12時台 13時台 14時台 15時台 16時台 17時台 18時台 19時台 20時台 21時台 22時台 23時台
1
1
2
4
4
26年
1
25年
1
1
1
1
22年
1
1
8
8
8
4
2
1
5
5
1
3
1
5
7
11
8
4
4
7
5
9
6
6
1
5
7
7
4
1
7
10
9
6
4
4
2
2
7
9
8
7
4
2
5
6
8
7
2
1
4
3
3
8
8
2
4
3
7
7
3
2
3
2
10
8
9
3
7
7
8
1
1
24年
23年
2
6
1
1
3
1
2
2
1
1
1
2
1
1
資料出所:労働者死傷病報告情報
発生時間別でみると、9 時から 12 時までの午前中に労働災害が多発しています。また、午後は終業時間帯に近づくにつ
れて増加傾向にあります。始業直後の時間帯(8 時台)や昼の休憩明け直後の時間帯(13 時台前後)の労働災害は
全体からすると比較的に少ない状況です。
厚生労働省では、ホームページで下記の安全衛生リーフレットを公開していますのでご活用ください。
○ 介護業務で働く人のための腰痛予防のポイントとエクササイズ
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/131025-03.html
○ 在宅介護サービス業における災害事例
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/0503-2.html
○ 社会福祉施設を運営する事業主の皆さまへ 介護・看護作業による腰痛を予防しましょう
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/131025-01.html
○ 社会福祉施設における労働災害防止のために ~転倒、転落災害を防ぎましょう~
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/120223-1.html
○ 社会福祉施設における労働災害防止のために ~腰痛対策・4S 活動・KY 活動~
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/111202-1.html
○ 社会福祉施設における危険の「見える化」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000069511.html
○ 社会福祉施設における安全衛生対策 ~腰痛対策・KY 活動~
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000075093.html
宮崎労働局 労働基準部 健康安全課
http://miyazaki-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/
(H28.10)