仕 様 書 - 国土交通省

仕
様
書
1.業務名
四国の鉄道を核とした公共交通ネットワークの確保維持に関する調査業務
2.業務目的
四国運輸局では、交通政策基本計画の着実な実施に向け、新たな四国の交通
施策のあり方について検討し、関係者に求められる役割や今後必要となる施策
の方向性について議論を進めることを目的として、平成26年度末に「四国に
おける交通施策のあり方検討会」を立ち上げた。
平成27年度末には、四国における交通政策基本計画の推進状況のフォロー
アップに加え、全国に先駆けて進展する人口減少の下、さらに厳しい環境とな
ることが予想される公共交通ネットワークの維持確保について、四国全域を対
象とする将来の地域公共交通需要の試算結果(「人口減少下における四国の公共
交通需要の維持・創出のための調査業務」)を踏まえ、意見交換を行った。
四国における鉄道の一部路線においては、輸送人員の減少から事業者単独の
経営が難しい状況にあり、自治体との連携による利用促進施策が講じられてい
るものの、直接的に輸送人員増には結びつかず、今後の観光需要を追加したと
しても、長期にサービス水準を維持し続けることが難しい状況にある。
観光振興等による需要創出方策、あるいはバス等も含めた地域公共交通ネッ
トワークの確保維持方策といった今後取り得る選択肢やその有効性について、
関係者とともに具体的に検討するとともに、公共交通ネットワークの確保維持
に係る支援方策について関係者のコンセンサスを得るためには、検討のベース
となる需要予測を精緻に行うことが必要である。
このため、将来の地域公共交通需要をより具体的かつ精緻に算出して関係者
に提示するとともに、公共交通ネットワークの確保維持方策の検討を進め、地
域での取組を促すための基礎資料とする。
3.業務内容
(1)需要予測手法の精度向上及び幹線鉄道ネットワークに係る路線別需要予測
の実施
平成27年度調査において実施した鉄道の需要予測(人口指標、高速バス
運行本数、四国来訪旅行者数で輸送人員を説明するモデルを構築)は、四国
全域を対象に幹線鉄道と都市鉄軌道に区分して算出したものであったが、予
測精度の向上を図るため、路線別の輸送人員データ(入手可能であればOD
データ)や沿線市町村人口データに加え、輸送モード間の分担も考慮したモ
デルを構築し、中期(概ね2030年度を想定)及び長期(概ね2040年
度を想定)における路線別の公共交通需要を算出する。その際、可能な範囲
で路線別等の収支の見通しを明らかにする。
(2)公共交通ネットワークの維持確保のための支援制度等に関する整理
公共交通ネットワークの維持確保のための支援制度やスキームについて整
理する。
(3)公共交通ネットワークの確保維持方策の提示
今後の四国における公共交通ネットワークのあり方や、その確保維持に向
けて観光振興と二次交通対策の連携による需要創出や公共交通ネットワーク
再編など、沿線自治体や交通事業者など関係者が取り得る対策について、具
体的事例に係るケーススタディを行い整理する。
(4)「四国における交通施策のあり方検討会」および「四国における地域公
共交通確保維持方策検討ワーキンググループ」(仮称)の開催
平成28年度末までに、「あり方検討会」及びその事前準備のための「ワ
ーキンググループ」の開催を予定。両会議の開催のための事務局業務を行う。
※「四国における交通施策のあり方検討会」
http://wwwtb.mlit.go.jp/shikoku/bunya/koukyou/kentoukai.html
(5)業務打ち合わせ
四国運輸局に来訪のうえ、業務打ち合わせを行う。
(6)報告書の作成
上記(1)~(4)の内容をとりまとめ、報告書を作成する。
4.履行期限
契約締結日から平成29年3月31日(金)までとする。
5.業務の進め方
本調査を円滑かつ効率的に進めるために、四国運輸局及び関係者等と密接
な連携を保ちつつ作業を進めるものとする。
なお、調査の内容について疑義が生じた時は、その都度四国運輸局と十分
協議した上、その指示に従うとともに、四国運輸局は調査期間中、適宜、調
査実施状況の報告を求めることができる。
6.成果品等
(1)成果品
・報告書(A4縦
白黒/カラー
30部
くるみ製本)
・データファイル(CD-ROM 正副各1枚)
なお、報告書に使用する用紙等はグリーン購入法に適合したものとする。
(2)提出先
四国運輸局 交通政策部 交通企画課(高松市松島町1丁目17番33号)
7.特記事項
(1)本調査を履行する上で知り得た情報等については、第三者に開示、または
漏洩しないこと。
(2)本調査により作成された成果物等の著作権は、国土交通省四国運輸局に帰
属するものとする。