「平成 27 年青森県鉱工業生産指数年報」概要版

平 成 2 8 年 1 0 月
青森県企画政策部統計分析課
「平成 27 年青森県鉱工業生産指数年報」概要版
「 平 成 27 年 青 森 県 鉱 工 業 生 産 指 数 年 報 」 は 、 昨 年 毎 月 公 表 し た 「 青 森 県 鉱 工
業 生 産 指 数 (速 報 )」 を 確 定 値 に よ り 取 り ま と め た も の で す 。
指 数 の 作 成 に 当 た っ て は 、平 成 22 年 を 基 準( 平 成 22 年 = 100)と し 、県 内 で 生
産 さ れ る 142 品 目 を 採 用 し て い ま す 。
1.近年の本県の動向
近 年 の 本 県 製 造 業 の 生 産 動 向 は 、 平 成 23 年 3 月 に 発 生 し た 東 日 本 大 震 災 の 影 響 に よ り 、
震災直後の鉱工業生産指数が大きく落ち込みました。その後、被災工場の復旧等から徐々
に 生 産 活 動 の 回 復 の 動 き が 見 ら れ た も の の 、平 成 24 年 は 、急 速 に 進 行 し た 円 高 傾 向 等 国 内
外 の 景 気 の 影 響 を 受 け ま し た 。平 成 25 年 は 金 融 緩 和 や 各 種 経 済 対 策 の 効 果 も あ り 国 内 需 要
が 底 堅 く 推 移 し 、輸 出 も 持 ち 直 し 傾 向 に あ る な ど 、緩 や か に 回 復 し ま し た が 、平 成 26 年 は 、
消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動の影響を受け大きく変動しました。
平 成 27 年 は 、中 国 経 済 を 初 め と す る ア ジ ア 新 興 国 経 済 の 減 速 の 影 響 な ど も 加 わ り 、こ こ
に来て足踏み状態が続いています。
2 . 一 般 概 況 ( 平 成 27 年 )
平 成 27 年 の 青 森 県 鉱 工 業 生 産 指 数( 原 指 数:平 成 22 年 = 100)は 107.8 で 、前 年 比 0.8%
上昇し、4 年連続で前年を上回りました。
・ 上 昇 し た 業 種 … 輸 送 機 械 工 業 、 鉄 鋼 業 、 金 属 製 品 工 業 等 の 12 業 種
・ 低 下 し た 業 種 … 生 産 用 機 械 工 業 、 電 子 部 品 ・ デ バ イ ス 工 業 、 化 学 工 業 等 の 12 業 種
四 半 期 別( 季 節 調 整 済 指 数 )で み る と 、第 Ⅰ 四 半 期 は 前 期 比 2.4% の 上 昇 、第 Ⅱ 四 半 期 は
同 0.3% の 低 下 、第 Ⅲ 四 半 期 は 同 0.1% の 上 昇 、第 Ⅳ 四 半 期 は 同 2.8% の 低 下 と な り ま し た 。
第1図
(%)
平成27年
業種別対前年寄与度
2.00
1.50
1.32
1.34
鉄
鋼
輸
送
1.00
0.50
0.00
0.00
0.01
0.01
0.04
0.08
0.11
0.14
情
報
通
信
パ
ル
プ
皮
革
木
材
家
具
プ
ラ
非
鉄
金
属
繊
維
0.34
0.39
電
気
金
属
製
品
0.00
-0.04 -0.01 -0.01 -0.01
-0.19 -0.13 -0.09
-0.31 -0.28 -0.27
-0.50
-0.55
-1.00
-1.06
-1.50
-2.00
生
産
用
電
子
部
品
第2図
化
学
業
務
用
食
料
品
窯
業
印
刷
業
石
油
ゴ
ム
製
品
は
ん
用
青森県鉱工業生産指数の推移
そ
の
他
鉱
業
(年:原指数 / 四半期、月次:季節調整済指数) (平成22年=100)
115
110
105
100
東日本大震災の
影響による低下
95
90
85
リーマンショックの影響
による低下
80
19 20 21 22 23 24 25 26 27
年 年 年 年 年 年 年 年 年
Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ
25年
(原指数)
26年
27年
(季節調整済指数)
1
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月 月
27年
(季節調整済指数)
表1 青森県・東北・全国の鉱工業生産指数の推移
26年
27年
-
-
106.9
0.5
季節調整済指数
青
森
県
前期比
原指数
前年(同期)比
北
Ⅳ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
-
109.8
103.9
107.7
106.3
108.8
108.5
108.6
105.6
-
3.1
-5.4
3.7
-1.3
2.4
-0.3
0.1
-2.8
107.8
103.9
104.5
108.5
110.7
104.2
109.5
107.9
109.7
0.8
3.3
-2.5
2.3
-0.8
0.3
4.8
-0.6
-0.9
98.2
95.8
95.4
95.3
98.2
94.9
94.4
94.0
0.4
-2.4
-0.4
-0.1
3.0
-3.4
-0.5
-0.4
96.1
95.3
96.7
94.5
96.6
96.6
97.7
93.1
94.6
95.6
2.8
-0.8
8.2
4.7
1.9
-3.0
1.0
-1.5
-2.1
-1.0
101.9
98.8
97.4
98.2
99.3
98.0
97.0
97.1
-
-
-
-
2.3
-3.0
-1.4
0.8
1.1
-1.3
-1.0
0.1
99.0
97.8
101.3
96.8
98.7
99.2
99.0
96.0
97.8
98.4
2.1
-1.2
8.2
2.7
-0.8
-1.5
-2.3
-0.8
-0.9
-0.8
前期比
原指数
Ⅲ
-
季節調整済指数
国
Ⅱ
-
前年(同期)比
全
Ⅰ
-
前期比
原指数
平成27年四半期別
-
季節調整済指数
東
平成26年四半期別
前年(同期)比
3.業種別の動向
業 種 別 で は 12 業 種 が 上 昇 、12 業 種 が 低 下 し ま し た が 、本 県 に お け る 主 要 6 業 種 の 動 向 を
み る と 、 上 昇 し た の が 、 鉄 鋼 業 ( 同 12.1% 上 昇 )、 電 気 機 械 工 業 ( 前 年 比 8.3% 上 昇 )、 パ
ル プ・紙・紙 加 工 品 工 業( 前 年 比 0.0% )、低 下 し た の が 電 子 部 品・デ バ イ ス 工 業( 同 3.7%
低 下 )、 業 務 用 機 械 工 業 ( 同 2.8% 低 下 )、 食 料 品 工 業 ( 同 1.1% 低 下 ) と な り ま し た 。
表2 青森県鉱工業生産指数 業種分類別年次推移
23年
鉱工業
製造工業
鉄鋼業
非鉄金属工業
金属製品工業
はん用機械工業
生産用機械工業
業務用機械工業
電気機械工業
情報通信機械工業
電子部品・デバイス工業
輸送機械工業
窯業・土石製品工業
化学工業
石油・石炭製品工業
プラスチック製品工業
パルプ・紙・紙加工品工業
繊維工業
食料品工業
その他工業
ゴム製品工業
皮革製品工業
家具工業
印刷業
木材・木製品工業
その他製品工業
鉱業
公益事業(参考)
産業総合(参考)
一般機械工業(旧分類)(参考)
精密機械工業(旧分類)(参考)
24年
(原指数:平成22年=100)
25年
26年
27年
27年
対前年比
(%)
27年
寄与度
(%)
95.8
95.8
65.6
81.9
109.8
165.7
115.0
107.2
103.1
90.9
115.4
81.5
105.7
124.8
64.7
98.4
67.2
103.1
97.7
98.9
99.5
121.9
107.3
94.4
103.8
91.7
88.8
104.7
104.8
101.7
99.6
102.7
156.8
110.7
98.7
83.4
92.3
127.5
113.8
120.1
108.0
88.1
83.0
100.4
105.9
102.6
98.4
64.0
101.0
112.7
95.7
107.8
99.8
101.0
106.4
106.3
111.9
96.2
116.4
178.2
107.1
104.9
104.1
83.3
124.8
71.9
126.1
106.5
85.0
86.0
89.0
106.0
105.7
102.8
87.3
98.5
121.0
96.0
116.0
94.9
113.3
106.9
106.9
97.3
91.7
131.4
190.6
88.5
107.4
103.8
69.4
150.8
72.7
111.0
117.4
85.3
78.2
88.7
102.6
106.1
99.4
90.0
90.7
117.4
91.5
110.6
93.9
108.5
107.8
107.8
109.1
95.3
142.8
188.6
47.8
104.4
112.4
69.5
145.2
114.8
105.6
107.8
74.7
86.0
88.7
106.7
104.9
96.2
77.5
107.3
127.2
81.3
112.2
92.6
106.0
0.8
0.8
12.1
3.9
8.7
-1.0
-46.0
-2.8
8.3
0.1
-3.7
57.9
-4.9
-8.2
-12.4
10.0
0.0
4.0
-1.1
-3.2
-13.9
18.3
8.3
-11.1
1.4
-1.4
-2.3
0.84
0.84
1.32
0.11
0.39
-0.01
-1.06
-0.28
0.34
0.00
-0.55
1.34
-0.19
-0.31
-0.09
0.08
0.00
0.14
-0.27
-0.11
-0.04
0.01
0.04
-0.13
0.01
-0.01
-0.01
21.0
89.6
110.9
104.8
13.1
97.2
99.9
105.6
9.3
98.3
106.5
101.4
13.0
99.1
98.3
124.4
17.2
100.3
83.6
128.8
32.3
1.2
-15.0
3.5
-1.38
0.10
2
第3図
主要業種の生産動向
(平成22年=100)
160.0
電子部品:145.2
140.0
電気機械:112.4
120.0
鉄鋼:109.1
鉱工業全体:107.8
100.0
食料品:104.9
業務用機械:104.4
80.0
パルプ:88.7
60.0
40.0
22年
23年
24年
25年
26年
食料品工業(2410.0)
鉄鋼業(1200.9)
電子部品・デバイス工業(1048.2)
業務用機械工業(1005.1)
パルプ・紙・紙加工品工業(722.3)
鉱工業全体(10000.0)
27年
電気機械工業(429.2)
※カッコ内は鉱工業全体を10000.0とした場合の業種ウエイト
【用語の説明】
(1)原 指 数
指 数 作 成 用 デ ー タ を そ の ま ま 指 数 化 し た も の で 、原 指 数 に よ り 動 向 を み る 場 合 に は 前 年 同 月
比が主に使用されます。
(2) 季 節 調 整 及 び 季 節 調 整 済 指 数
季節調整とは、景気変動(生産の変動)をみるため、1 年間の周期をもつ規則的な要素(四
季の変化からなる自然要因、盆・正月などの社会的慣習、決算期などの商慣行の社会要因等)
を 調 整 す る こ と で す 。鉱 工 業 生 産 指 数 の 場 合 は 、季 節 指 数 を 算 出 し 、そ れ で 原 指 数 を 除 す る こ
と に よ り 季 節 調 整 を 行 い ま す 。季 節 調 整 を 行 っ た 指 数 を「 季 節 調 整 済 指 数 」と い い 、季 節 調 整
を行うことによって前月との比較や景気変動を把握することができます。
(3)寄 与 度
鉱工業全体の上昇または低下に対して、各業種がどれだけ影響を与えたものか示す値 です。
(4)ウ エ イ ト
ウ エ イ ト は 、 個 々 の 品 目 の 鉱 工 業 全 体 に 占 め る 重 要 度 の こ と で 、 鉱 工 業 全 体 を 10,000.0 と
し た 構 成 比 で 示 し て い ま す 。ウ エ イ ト は 付 加 価 値 額 ウ エ イ ト で 、「 平 成 22 年 工 業 統 計 調 査 」等
を基礎に算出しています。
(5)前 年 比
前 年 と 当 年 を 比 較 し て 求 め ら れ る 比 率 で 、変 化 率 で 示 し て い ま す 。 前 年 同 期 比 、 前 月 比 、前
年同月比も同様に算出します。
「例 」
前年比
…
( 当 年 指 数 - 前 年 指 数 ) / 前 年 指 数 × 100
H26 鉄 鋼 業
…
(
109.1
=
12.1
前年比
-
97.3
3
)/
97.3
× 100