りそな マーケットフラッシュ ウィークリー ◎注意事項をよくお読みください。 先週の動きと今週の見通し No.696 (2016 年 10 月 31 日∼2016 年 11 月 4 日) ■ポイント 米大統領選のメール問題、影響は一時的か 日本株は底堅く推移 週末の米雇用統計に注目 短期金利 長期金利 円/円スワップ 米国金利 株式相場 為替相場 無担保(翌日物) 円TIBOR(3ヶ月) 新発10年債 先物中心限月 5年 10年 ドルLIBOR(3ヶ月) T-Note(10年) 日経平均 NYダウ ドル・円 ユーロ・ドル ユーロ・円 先週末値 -0.043 % 0.057 % -0.050 % 151.64 円 -0.02 % % 0.10 0.886 % 1.847 % 17,446.41 円 18,161.19 ドル 104.74 円 1.0985 ドル 115.06 円 ■ウィークリー コメント 虚をつかれた市場 思い掛けない出来事を待つ 市場 「恐怖指数」VIX を例にとる と・・・ 直近、VIX は低水準だった 今週の予想 -0.070 ∼ ∼ 0.050 -0.100 ∼ 金利上昇 150.50 ∼ ∼ -0.10 金利上昇 ∼ 0.00 ∼ 金利上昇 0.80 ∼ 金利上昇 1.75 上昇 17,000 ∼ 下落 17,400 ∼ ドル上昇 103.50 ∼ ユーロ下落 1.0700 ∼ ユーロ上昇 112.00 ∼ もみ合い もみ合い 0.000 0.070 0.000 152.50 0.05 0.18 0.98 2.00 18,000 18,600 106.50 1.1200 118.50 % % % 円 % % % % 円 ドル 円 ドル 円 〈 チーフストラテジスト 高梨 彰 〉 とかく相場では思い掛けない出来事を常に待ち焦がれる性質があります。 思い掛けない出来事が起これば、市場参加者は驚き、市場心理は不安定と なり、短時間で値幅の大きな動きが発生し、瞬時に利益を得る機会が発生し ます。一方で、思い掛けない出来事であるだけに、そう簡単には起きません。 この一例として、米国株式市場でのオプション取引から算出される、別名 「恐怖指数」と呼ばれる変動率指数の VIX(ヴィックス)の動きと株価推移との 関係を挙げることができます。近い将来、株価が大きく変動する可能性がある とすれば、VIX は上昇します(図表 1)。そして市場心理が不安定なときほど、 突飛な値動きが発生するのではないかとして、VIX の上昇は顕著なものとな ります。リーマン危機のときにも VIX は大きく上昇しました。 反対に、波乱要因が少ないとなれば VIX は低下します。直近では 11 月 8 日に投票が迫る米大統領選の行方が市場でも材料視されてきましたが、民 主党のヒラリー・クリントン候補が「勝勢」とのことで、市場でも半ばヒラリー・クリ ントン「大統領」を既定路線として捉えつつありました。 (以下次頁) ◎注意事項 *当資料に記載された情報は信頼に足る情報源から得たデータ等に基づいて作成しておりますが、その内容に ついては明示されていると否とに拘わらず、弊社がその正確性、確実性を保証するものではありません。ま た、ここに記載された内容が事前の連絡なしに変更されることもあります。 *また、当資料は情報提供を目的としており、金融商品等の売買を勧誘するものではありません。取引時期な どの最終決定はお客さまご自身の判断でなされるようお願い致します。 1 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー 米大統領選「終わった」 クリントン候補のメール問題 に「虚をつかれた」 アルゴリズム取引が不安心 理を助長 (前頁より続く)言い方を換えれば、大統領選は「もう終わった」として相場変 動要因から外しつつあったと言えそうです。 そんな矢先に、ヒラリー・クリントン候補の私用メール問題が再浮上してきた ため、市場はまさに「虚をつかれた」形となりました。株価は短時間で値幅を伴 った下げとなり、ドル円は 105 円台から 104 円台へと逆戻りです(図表 2)。特 に、今日の相場ではニュースヘッドラインに対して従来よりも大きな反応を示 すことが多くなりました。予めプログラム化された「アルゴリズム取引」が盛んに なったためです。そのため、ニュースの重要度がそれほど高くなかったとして も値動きは大きくなり、その値動きの大きさを目の当たりにした市場参加者が 「このニュースは重要だ」と判断してしまうこともあるかと思われます。本末転倒 ではありますが、短時間での値動きには市場心理が大きく影響してくるため、 致し方のない面もあります。同時に、各材料に対して「全うな反応」を示したつ もりでも思い通りの値動きとはならず、人の手による短時間での回転売買が難 しくなってきているとも言えそうです。 「驚き」が出た分、今後の影 響は限定的か このメール問題が今後どれだけ市場に影響を与えるか、当局の判断もよく 分からない状態なので、現状では「予断を許さない」としか申し上げようはあり ません。但し、このニュースが登場したことで、「よく分からないメール問題」が 存在すると誰もが確認できたため、クリントン候補に多少不利なニュースが再 び登場しても、先週末のような驚きを与える可能性は低いと思われます。 上下両院の議会選も注目 また、大統領選のみならず上下両院の議員選挙まで民主党優勢が伝えら れ、「クリントン大統領+議会民主党多数」となった場合には、むしろ規制強化 に拍車が掛かる懸念もあっただけに、この段階において支持の偏りが均され たことは、金融市場にとっては良い話なのかもしれません。 日銀の株買いが株価を下支 え 日本株や円相場にしても、不意を突かれた分だけリスク選好に対しては目 先慎重さが意識されそうです。しかし、「驚き」を除いたら後に何も残らないと すれば、目先の慎重さにも限りがあります。そこでは日銀による日本株 ETF (Exchange-Traded Funds:上場投資信託)の買いが株価を下支えし、「驚き」 が消化されると同時に株の買い戻しを促す展開へと移りそうです。 米 ISM 製造業指数や雇用 統計、今回も注目 短時間での相場想定が難しくなったからという訳ではありませんが、今こそ 長めの視点を持って足元で起きている出来事を一つずつ捉え、運用にも繋 げることが大切です。 長めの視点が大切 図表1: あとは、このところ進んだ先進各国の金利上昇の行方が重要となってきそう です。米 FRB(Federal Reserve Board:連邦準備制度理事会)は 12 月の利上 げに向けた地ならしを続けています。今週発表される ISM 製造業指数(1 日) や米雇用統計(4 日)などは、利上げの有無に対してファンダメンタルズ面から の裏付けをもたらすものです。年内利上げの可能性はもとより、2017 年の金 融政策への関心をも高める内容となった場合、市場金利はもう一段上昇する 余地が出てきます。金利上昇が続くと株価にも影響が出てくるだけに、今回も 注目度は高そうです。 2008 年金融危機前後の VIX と NY ダウ推移 米VIX(左軸) 100 NYダウ(右軸) 図表2: 円/ドル 106 14,000 13,000 80 105 12,000 104 11,000 60 10,000 40 103 9,000 102 8,000 20 0 2008年1月 直近のドル円推移 101 7,000 6,000 2008年5月 2008年9月 2009年1月 100 9月21日 2009年5月 出所:Bloomberg、りそな銀行 9月28日 10月5日 出所: Bloomberg、りそな銀行 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 2 10月12日 10月19日 10月26日 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■今週のひとコマ 図表3: 中国・人民元の推移 1ドル=元 8.5 8 リーマン後の 2年間は固定 相場 元 安 7.5 7 6.5 6 5.5 出所:Bloomberg、りそな銀行 進む中国人民元安 元安、市場に与える影響 ①輸出増加 ②インバウンド懸念 ③外貨流出を招く 当局の資本管理 信頼性の高い通貨への道のり は続く このところ、中国の通貨・人民元が下落基調を強めています。リーマンショック 後に固定した 1 ドル 6.82 元の節目に近付き、市場では更なる元安観測も浮上し やすくなっています。中国は、世界第 2 の経済大国であり、その分市場に与える 影響も大きくなります。 元安が進むと具体的には以下の影響があります。 ①輸出が刺激され増加する・・・中国経済は安定する一方、中国の輸出品は低 価格のため世界に低価格商品が並び世界的デフレ懸念を引き起こす ②日本のインバウンドの面で懸念・・・対円で人民元安が進めば、訪日中国人観 光客が減少し日本での購買意欲も下がる ③元を売って外貨を買う動きが広がり、更なる元安と外貨流出を招く 人民元安の進行を受けて、中国当局は資本管理体制を強化する姿勢を示して います。25 日、中国人民銀行(中央銀行)は、基準値を 1 ドル=6.7744 元に設 定しました。 このように、中国では当局により資本管理されることがしばしばあります。世界 的にみても存在感の大きい中国人民元ですが、信頼性の高い通貨への道のり は今後も続きそうです。(中條) 各マーケット・コメントは 10 月 31 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 3 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■外国為替市場 米ドル 予想 ドル円: ドル円は上昇 103.50 −106.50 円 先週のドル円は上昇。米年内利上げへの見方が根強く、良好な米マークイ ット製造業 PMI などを好感してドル円は買われる展開となった。市場予想を下 回る米消費者信頼感指数などを受けて、ドル円は下落する場面があったが、 その後は上昇に転じるなど、週を通して地合いの良さを維持。一方、週末は米 民主党クリントン大統領候補の私用メールに関する報道を受けて、ドル円は下 落した。 今週のドル円は上昇を想定。良好な米経済指標を受けて、米国の年内利 上げ観測は根強く、ドル円は底堅く推移しよう。今週は米国の FOMC や雇用 統計の発表があり、市場では米国利上げに関する話題が主となろう。ただ、米 大統領選の行方に不透明感が広がったことなどから、週前半の上昇ペースは これまでと比べて弱まることを見込む。(中條) ユーロ 予想 ユーロ円: ユーロ円は上昇 112.00 −118.50 円 ユーロドル: ユーロドルは下落 1.0700 −1.1200 ドル 豪ドル・NZ ドル 予想 豪ドル円: 豪ドル円は上昇 76.50 −83.00 円 NZ ドル円: NZドル円は上昇 72.50 −78.00 円 図表4: 106 先週のユーロ円、ユーロドルは共に上昇。ユーロ円は、製造業PMIが予想 を上回ったことや、セントルイス連銀のブラード総裁からの12月利上げを示唆 する発言を受けてドル円に連れ高となると、株高などを背景に値を上げた。ユ ーロドルは、週末に、クリントン米大統領候補のメール問題について、FBI(連 邦捜査局)が捜査を再開すると伝わり米ドルが売られ、値を上げた。 今週のユーロ円は上昇、ユーロドルは下落を想定。ユーロ円は、17,000円 を上抜けている日経平均株価を支えに円安地合いが続くなか上昇し、12月利 上げへの期待からドル円に連れ高となる展開を想定。ユーロドルは、今週の FOMCでは金利は据え置きとなろうが、FRB高官からの12月利上げに前向き な発言を考慮すれば、声明文にて利上げが示唆されることが予想され、ドル 高が進行し、値を下げるだろう。(水野) 先週の豪ドル円、NZドル円は共に上昇。豪ドル円は、株高などを背景に週 初から上昇。7-9月期消費者物価指数が予想を上回る結果となり、利下げ期 待が後退したとの見方からさらに値を上げた。週末にはクリントン米大統領候 補のメール問題が伝わると、リスク回避から円が買われ、上げ幅を縮めた。NZ ドル円は、良好な豪指標を背景に豪ドル円に連れ高となると、円安を背景に 週末に掛けて堅調に推移した。 今週の豪ドル円、NZドル円は共に上昇を想定。豪ドル円は、RBA理事会 (豪中央銀行)では政策金利の据え置きが予想されており、先週発表の消費 者物価指数が予想を上回ったことが意識され、底堅く推移しよう。経済指標と しては貿易収支などが注目される。NZドル円は、堅調な豪ドル円に連れ高と なる展開を想定。経済指標としては雇用統計に注目が集まる。(水野) 米ドル円 図表5: 円/ドル 118 ユーロ円 円/ユーロ 105 116 104 103 114 102 101 112 100 99 2016/8/26 2016/9/16 2016/10/7 110 2016/10/28 2016/8/26 出所:Bloomberg、りそな銀行 2016/9/16 2016/10/7 2016/10/28 出所:Bloomberg、りそな銀行 各マーケット・コメントは 10 月 31 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 4 図表6: 81 豪ドル円 図表7: 円/豪ドル 77 80 NZ ドル円 円/NZドル 76 79 75 78 74 77 73 76 72 2016/8/26 75 2016/8/26 2016/9/16 2016/10/7 2016/10/28 出所:Bloomberg、りそな銀行 2016/9/16 2016/10/7 2016/10/28 出所:Bloomberg、りそな銀行 ■債券市場 国内 予想 金利は上昇 TIBOR(3M):0.050 -0.070 % 長期金利(新発 10 年債): -0.1-0% 米国 予想 金利は上昇 ドル LIBOR(3M): 0.80 -0.98 % T-note(10 年):1.75 -2.00 % 先週の国内債は下落(金利は上昇)。前週末に黒田日銀総裁が適正な 金利水準について「すぐに変更があると考えることは難しい」と述べ、追加 利下げ期待が後退したとの見方から週初は中期債に売りが先行した一方、 強めの結果となった20年債入札を経て、超長期債は上昇。週後半は欧米 債安を背景に売りが出たほか、黒田総裁が「超長期の金利が現在よりも多 少上昇してもおかしくない」と述べると、超長期債を中心に値を下げた。 今週の国内債は下落を想定(金利は上昇)。日銀金融政策決定会合で は、政策金利の据え置きが予想されるが、先週の黒田日銀総裁による現状 水準よりも超長期金利の上昇を容認する発言が引き続き意識され、超長期 債を中心に値を下げるだろう。また 11/1 に発表される長期国債買入れ方針 にて、10 月に引き続き超長期債が減額されれば、超長期債はさらに値を下 げよう。(水野) 先週の米国債は下落(金利は上昇)。製造業 PMI が予想を上回ったこと や、セントルイス連銀のブラード総裁が、利上げは 12 月の可能性が高いと 述べ、長期・超長期債を中心に価格が下落。貿易赤字幅が予想より小幅と なったことやサービス業 PMI が予想を上回ったことで再び値を下げると、欧 州債安を受けてさらに値を下げ、10 年債利回りは 1.8%台まで上昇した。週 末には 7-9 月期 GDP で個人消費が予想を下回ったほか、クリントン氏のメ ール問題を背景に下げ幅を縮めた。 今週の米国債は下落を想定(金利は上昇)。今週は FOMC(連邦制度準 備理事会)に注目が集まる。政策金利の据え置きが予想されるものの、 FRB 高官から 12 月利上げを示唆する発言が出ており、声明文にも利上げ を示唆する内容が盛り込まれることが予想され、値を下げるだろう。(水野) 図表8: % 0.18 0.17 0.16 0.15 0.14 0.13 0.12 0.11 0.10 0.09 0.08 0.07 0.06 0.05 0.04 15/10 日米短期金利 図表9: 日本 米国(右軸) 1.30 % % 1.10 0.90 0.70 0.50 0.30 ▲ ▲ ▲ ▲ 0.10 16/1 16/4 16/7 日米長期金利 -0.10 16/10 出所:Bloomberg、りそな銀行 日本 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 15/10 16/1 米国(右軸) 16/4 16/7 % 2.6 2.4 2.2 2.0 1.8 1.6 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 16/10 出所:Bloomberg、りそな銀行 各マーケット・コメントは 10 月 31 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 5 ■株式市場 先週の日経平均は上昇。為替の円安や米株高に支えられ、日本株は高 値圏での推移が続き、金融や輸出関連株などが上昇。不動産などの内需 関連株も底堅く推移した。その他、エネルギー関連株は原油価格の動向に 併せての値動きとなり、水曜日は下落したものの週を通しては上昇した。 日経平均 予想 日経平均は上昇 17,000 −18,000 円 今週の日経平均は上昇を想定。クリントン氏の私用メールに関する報道 を受けて、米大統領選の行方に不透明感が浮上し、一部にはリスク回避の 動きから日本株は上値重く推移しようが、良好な米経済などの材料を好感 して、日経平均株価は高値圏を維持しよう。堅調な原油価格の動向を受け て、エネルギー関連株を中心に買いが集まるだろう。(中條) 先週のダウはほぼ変わらず。週初は、アナリストから投資判断を引き上げ られた資本財株や、英国での製品値上げを発表したIT大手を中心に買い が先行。イラクが石油減産対象国からの除外を要求したと伝わったことなど から原油価格が下落すると、エネルギー株を中心に上げ幅を縮めた。週末 には好決算を発表したエネルギー大手を中心に買いが先行したが、クリン トン大統領候補のメール問題再捜査が報じられると、上げ幅を縮めた。 今週のダウは下落を想定。引き続き企業決算の結果次第で上下しよう が、FOMC にて 12 月利上げを示唆することが予想され、利上げへの警戒 感から値を下げるだろう。クリントン氏のメール問題を受けて、米大統領選 への警戒感が高まることも相場を下押ししよう。また OPEC(石油輸出国機 構)による減産について、一部主要国による減産対象国からの除外要求が 伝わるなど減産の不透明感から原油価格が下落し、エネルギー株の上値 を抑えるだろう。(水野) NY ダウ 予想 ダウは下落 17,400 −18,600 ドル 図表10: 日経平均 18000 図表11: NY ダウ 円 19000 17500 ドル 18500 17000 18000 16500 16000 2016/8/26 2016/9/16 2016/10/7 17500 2016/8/26 2016/10/28 出所:Bloomberg、りそな銀行 中国株 上昇、6 中全会が開催 インド株 下落、大手企業の会長解 任報道を嫌気 ブラジル株 上昇、売り先行後、反発 2016/9/16 2016/10/7 2016/10/28 出所:Bloomberg、りそな銀行 中国株は上昇。27 日まで開催される 6 中全会(第 18 期中央委員会第 6 回 全体会議)で新たな経済対策が打ち出されるとの見方から買いが先行。原油 価格の下落を受けて、エネルギー株に売りが出て、上げ幅を縮めた。週末に は銀行や証券会社の決算を受けて金融セクターに買いが入った一方、インフ ラ株が売られた。(水野) インド株は下落。金融機関が不良債権の処理に着手し始めているとの報道 を受け、金融株を中心に週初は買いが先行。大手企業の会長解任を受けて 関連企業への売りが出て反落。民営銀行の決算が冴えない結果となると、銀 行セクターを中心に下げ幅を拡大させた。(水野) ブラジル株は上昇。ブラジル中央銀行が実施した調査で、2017年の成長率 見通しが下方修正されたことを嫌気し売りが先行。ブラジル中央銀行が公表し た金融政策委員会議事録で追加利下げに慎重な見方が示されたことも相場 を下押しした。週後半は商品価格の上昇が好感され反発した。(水野) 各マーケット・コメントは 10 月 31 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 6 ロシア株は上昇。海外株高を背景に週初から上昇。原油価格の下落や石 油大手が発表した決算が冴えないものとなるとエネルギー株などに売りが出 て、上げ幅を縮めたものの、原油価格が反発するなか週後半には上昇し、週 末に掛けて堅調地合いを維持した。(水野) ロシア株 上昇、週後半に値を上げる 図表12: 中国上海総合指数 3200 図表13: ムンバイ SENSEX 指数 ポイント 29500 ポイント 29000 3100 28500 28000 3000 27500 2900 2016/8/26 2016/9/16 2016/10/7 27000 2016/8/26 2016/10/28 図表14: ブラジル BOVESPA 指数 ポイント 65000 64000 63000 62000 61000 60000 59000 58000 57000 56000 2016/8/26 2100 2016/10/28 ポイント 2050 2000 1950 2016/9/16 2016/10/7 1900 2016/8/26 2016/10/28 1360 51 1340 49 1320 47 1300 45 1280 43 1260 2016/9/16 2016/10/7 2016/10/7 2016/10/28 ドル/トロイオンス 1240 2016/8/26 2016/10/28 出所:Bloomberg、りそな銀行 作成 : りそな銀行 2016/9/16 図表17: NY 金先物(期近物) ドル/バレル 41 2016/8/26 2016/10/7 図表15: ロシア MICEX 指数 図表16: WTI 原油先物(期近物) 53 2016/9/16 2016/9/16 2016/10/7 2016/10/28 出所:Bloomberg、りそな銀行 総合資金部 高梨 彰 水野伸哉 中條仁美 各マーケット・コメントは 10 月 31 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 7 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■過去 5 年間の相場推移 図表17: 日経平均(左軸)と NY ダウ(右軸) 円 22,000 21,000 20,000 19,000 18,000 17,000 16,000 15,000 14,000 13,000 12,000 11,000 10,000 9,000 8,000 2011/11 図表18: ドル NYダウ 日経平均 2012/11 2013/11 2014/10 2015/10 22,000 21,000 20,000 19,000 18,000 17,000 16,000 15,000 14,000 13,000 12,000 11,000 10,000 9,000 8,000 2016/10 米ドル円とユーロ円 円 円 160 150 ユーロ円 140 150 130 140 120 130 110 120 100 110 100 90 米ドル円 90 80 70 2011/11 図表19: 180 2012/11 2013/11 2014/10 2015/10 80 2016/10 WTI 原油先物と日本 10 年金利 WTI原油先物(左軸) ドル 日本10年金利(右軸) % 1.30 160 1.10 140 0.90 120 0.70 100 0.50 80 0.30 60 0.10 40 -0.10 20 -0.30 0 2011/10 2012/10 2013/10 2014/10 2015/10 -0.50 2016/10 出所:Bloomberg、りそな銀行 各マーケット・コメントは 10 月 31 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 8 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■マーケットカレンダー 日本 米国 その他 10/24(月) ★9月貿易統計 10/25(火) 20年債入札 9月シカゴ連銀全米活動指数 10月リッチモンド連銀製造業景況指数 10月消費者信頼感指数 ★(独)10月IFO景況指数 10/26(水) 10/27(木) 2年債入札 国庫短期証券(3ヶ月) 10/28(金) ★9月CPI 9月家計調査 9月雇用統計 ★9月新築住宅販売 ★(独)9月小売売上高 9月中古住宅販売成約指数 (EU)9月マネーサプライ ★7-9月期GDP速報値 ★(独)10月CPI <シンガポール ディーパバリ> 7 % 政策金利 前月比、千人 5 4 3 コンセンサス予 想:0.25-0.50% (前回実績: 0.25-0.50%) 2 1 0 92/9 94/9 96/9 98/9 00/9 02/9 04/9 06/9 08/9 10/9 12/9 14/9 16/9 ★日銀金融政策決定会合(‐11/1) コンセンサス予想: 非農業部門雇用者 数 +17.5万人 (9月実績:+15.6万 11/9 12/3 12/9 13/3 13/9 14/3 14/9 15/3 15/9 16/3 16/9 出所:Bloomberg、りそな銀行 10/31(月) ★9月鉱工業生産 3ヶ月移動平均 400 350 300 250 200 150 100 50 0 6 10/29(土) 非農業部門雇用者数 出所:Bloomberg、りそな銀行 10月シカゴ地区製造業PMI 9月個人所得・消費支出 <印 ディーワーリー> ★FOMC(-2日) (豪)準備銀行理事会 (中)10月PMI製造業 ★(EU)10月HICP 9月住宅着工件数 9月商業販売統計 11/1(火) ★日銀展望レポート 黒田日銀総裁定例会見 11/2(水) 10月マネタリーベース 10月消費動向調査 国庫短期証券(3ヶ月) 流動性供給入札 11/3(木) <文化の日> 11/4(金) 11/6(日) 11/7(月) 9月毎月勤労統計 日銀金融政策決定会合議事要旨 (9/20-21開催分) 10月ISM製造業景況感指数 9月建設支出 10月ADP民間雇用調査 10月ISM非製造業景況感指数 9月製造業受注 ★10月雇用統計 9月貿易収支 <夏時間終了> 9月消費者信用残高 <ブラジル 万聖節> (EU)9月失業率 (英)BOE金融政策委員会 (豪)9月貿易収支 (豪)9月小売売上高 <ロシア 国民統一の日> ★(中)10月貿易統計 ★(独)9月製造業受注 (EU)9月小売売上高 11/8(火) 10年債入札 9月景気動向指数 国庫短期証券(6ヶ月) 11/9(水) ★10月景気ウォッチャー調査 10月貸出・預金動向 9月国際収支 11/10(木) ★9月機械受注 10月マネーストック 30年債入札 国庫短期証券(3ヶ月) 11/11(金) 9月第3次産業活動指数 11/14(月) ★7-9月期GDP1次速報値 9月稼働率 ★(独)9月鉱工業生産 ★(独)9月貿易収支 (英)9月鉱工業生産・製造業生産 ★(中)10月CPI 10月財政収支 (NZ)準備銀行理事会 <退役軍人の日> ★(中)10月鉱工業生産 ★(中)10月小売売上高 (EU)9月鉱工業生産 (中)10月固定資産投資 <印 グルナーナク誕生日> 11/15(火) 5年債入札 ★10月小売売上高 ★(独)11月ZEW景気期待指数 10月輸入物価指数 11月NY連銀製造業景況指数 9月企業在庫 (EU)7-9月期四半期GDP (英)10月CPI <ブラジル 共和制宣言記念日> (英)10月失業率 11/16(水) 国庫短期証券(1年) ★10月鉱工業生産 11/17(木) 20年債入札 国庫短期証券(3ヶ月) ★10月CPI ★10月住宅着工 (EU)10月CPI (豪)10月失業率 11/18(金) 11月フィラデルフィア連銀製造業景況指数 10月景気先行指数 (独)10月PPI 9月対米証券投資 【以降の主要日程】 <国債入札> 2年債(11/29、12/27)、5年債(12/13)、10年債(12/1)、20年債(12/15)、30年債(12/8)、40年債(11/25) <日銀金融政策決定会合>12/19-20、1/30-31、3/15-16、4/26-27、6/15-16、7/19-20、9/20-21、10/30-31、12/20-21 <米・連邦公開市場委員会(FOMC)> 12/13-14、1/31-2/1、3/14-15、5/2-3、6/13-14、7/25-26、9/19-20、10/31-11/1、12/12-13 <ECB定例理事会> 12/8、1/19、3/9、4/27、6/2、7/20、9/7、10/26、12/14 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 9 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■市場相場動向 (10/24∼10/28) 10/24(月) -0.040 0.05727 日本円TIBOR 0.10636 円短期金利先物 99.945 利付2年国債 新発債 -0.249 国 利付5年国債 新発債 -0.195 内 利付10年国債 新発債 -0.059 金 利付20年国債 新発債 0.374 利 16/12限 債券先物 151.75 2年 -0.02124 5年 -0.02311 円/円スワップ 10年 0.08803 20年 0.40997 FFレート 0.41 米 TB(3ヵ月) 金 0.320 利 T-NOTE(10年債) 1.765 3 日本円( ヵ月) 海 L -0.00871 米ドル(3ヵ月) 外 I 0.88372 ユーロ(3ヵ月) 金 B -0.32286 英ポンド(3ヵ月) 利 O 0.40125 R スイスフラン(3ヵ月) -0.72400 豪ドル(3ヵ月) 1.75000 NZ ドル(3ヵ月) 2.12500 ドル・円(仲値) 103.89 ユーロ・円(仲値) 113.03 豪ドル・円(仲値) 79.11 NZ ドル・円(仲値) 東 74.44 (15 30 ) 京 ドル・円 : 時点 外 103.83 ユーロ・円(15:30時点) 国 112.98 ユーロ・ドル(15:30時点) 為 1.0881 ドル円直先スプレッド(3ヵ月、銭/ドル) 替 d 38.2 ドル・円 104.18 N ユーロ・ドル 1.0882 Y 英ポンド・ドル 1.2238 スイスフラン・ドル 0.9935 日経平均(225種/円) 17234.42 東証株価指数(TOPIX) 1367.61 東 日経ジャスダック指数 2584.25 京 東証マザーズ指数 949.65 東証1部売買高(百万株) 1407.13 株 NYダウ(ドル) 18223.03 式 ナスダック総合指数 5309.83 中国上海総合指数 海 3128.25 SENSEX(インド) 外 28179.08 ブラジルボベスパ指数 64059.89 M ICEX指数(ロシア/ドル建) 1962.79 金(NY先物、期近)(ドル) 1262.00 商 原油(WTI先物、期近)(ドル) 50.52 品 CRB先物指数 189.44 お問い合わせは、取引店の担当者までご連絡ください 無担保コール オーバーナイト物 3ヵ月 6ヵ月 16/12限 10/25(火) -0.041 0.05727 0.10636 99.945 -0.254 -0.205 -0.069 0.365 151.89 -0.02660 -0.02704 0.08511 0.39769 0.41 0.330 1.756 -0.01386 0.88567 -0.32286 0.40125 -0.72600 1.75000 2.13500 104.49 113.63 79.46 74.50 104.41 113.61 1.0881 d 38.6 104.22 1.0889 1.2188 0.9943 17365.25 1377.32 2583.79 936.43 1762.22 18169.27 5283.40 3131.94 28091.42 63866.20 1977.19 1271.90 49.96 189.35 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 10 10/26(水) -0.042 0.05727 0.10636 99.945 -0.255 -0.205 -0.069 0.355 151.88 -0.03500 -0.03557 0.07830 0.39654 0.41 0.325 1.793 -0.02414 0.89039 -0.32357 0.40238 -0.72800 1.76000 2.13500 104.16 113.33 80.10 74.63 104.24 113.57 1.0895 d 40.5 104.47 1.0908 1.2247 0.9935 17391.84 1382.70 2594.38 939.01 1589.04 18199.33 5250.27 3116.31 27836.51 63825.69 1974.81 1264.80 49.18 188.72 10/27(木) -0.044 0.05727 0.10636 99.945 -0.265 -0.200 -0.060 0.375 151.80 -0.02758 -0.02500 0.09005 0.41110 0.41 0.284 1.854 -0.01700 0.88733 -0.31929 0.40488 -0.73000 1.76000 2.13500 104.59 114.06 80.06 74.83 104.61 114.12 1.0909 d 40.0 105.29 1.0897 1.2164 0.9936 17336.42 1382.01 2594.58 936.27 1701.20 18169.68 5215.98 3112.35 27915.90 64249.50 1979.80 1267.90 49.72 190.05 10/28(金) -0.043 0.05727 0.10636 99.945 -0.260 -0.190 -0.050 0.385 151.64 -0.02314 -0.01952 0.09922 0.43530 0.41 0.279 1.847 -0.01700 0.88594 -0.31929 0.40488 -0.73000 1.76000 2.12000 105.22 114.74 79.91 75.02 105.34 114.98 1.0915 d 40.2 104.74 1.0985 1.2185 0.9881 17446.41 1392.41 2604.09 935.68 2628.81 18161.19 5190.10 3104.27 27941.51 64307.63 1981.76 1276.80 48.70 189.21
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