製 品情 報 P R O D U C T I N F O R M AT I O N ポリ乳酸の耐熱性・耐衝撃性を高める Present TRIBIOシリーズ 1. 循環する植物由来のポリ乳酸 世界的なエコブームを背景に、日本でも20 05 年に 〈 耐熱性試験 〉 成形体を 95℃の熱湯に 3分浸し状態変化を観察 社 会への関心が高まっています。2010 年代に入って え、各 都市の条 例などでもレジ袋の有料化や生分解 opinion’s eyeでレオクリスタ事業部長から紹介 しました『 G7伊 勢志 摩 サミット』の応 援アイテ ムとして話 題になったボールペンです。 当社と 三菱鉛筆株式会社が共同開発。 世界で初めてセ 開 催された愛 知万博( 愛・地 球 博 )の頃 から循環 型 各国で次第に石油由来のプラスチックの使用規制が増 「 レオクリスタ」配合の ゲルインクボールペンを 5名様にプレゼント ルロースナノファイバーを実用化したゲルインク TRIBIO T-310MB 10%添加 未添加 ポリ乳酸 性の素材を除く石油由来の容 器の使 用禁止などの動 ボールペン『 ユニボールシグノ307』をサミット 向けにパッケージし、国内外の来訪者に三重県 を通じて配布されたものです。 きが活発になってきています。 さらさら流れるような書き味をお試しください。 ポリ乳酸は、トウモロコシやサトウキビなど植物由 来の原料から作られるバイオプラスチックです。また、 微 生物などにより最 終的に二酸 化炭素と水にまで 分 解される生分解性のプラスチックでもあります。近年、 石油由来の原料から作られているプラスチックに替わ る、循環 型の主 素 材として世界中が注目しています。 しかし、ポリ乳酸は本来結晶性のプラスチックですが 結晶化しにくく耐熱性に劣ることと、硬くてもろいため 変化無し 変形、白化 図1 TRIBIO T-310 MBの耐熱性評価 TRIBIO添加リッド* 市販の耐熱ポリ乳酸リッド 上下 のカップ に 熱 湯を注ぐ 2. ポリ乳酸改質剤 TRIBIOシリーズ TRIBIOシリーズはポリ乳酸に配合することで、ポリ 乳酸の結晶化 速 度を向上させ、より短時間で耐熱性 95˚C熱湯 500ml 95˚C熱湯 500ml 95˚C熱湯 500ml 95˚C熱湯 500ml の高い成形体を作ることや耐衝撃性を高めることを可 能にした改質剤です。 変化無し 熱湯:95˚C, 500ml 保持時間:3分間 *:TRIBIO S-920MB 10%添加 《 プレゼント応募、ご意見ご感想はこちらまで 》 〒6 01- 8391 京都市南区吉祥院大河原町 5 第一工業製薬(株) 『 拓人 』係 e -mail:d-kouhou@dk s-web.co.jp Fax. 075 -323-5976 蒸 気 に よる 加 熱 で 軟化し、荷重に耐え られず変形 変形 TRIBIO T-310 MBは、ポリ乳 酸 の 透 明 性を 維 持し 図 2 TRIBIO S - 920 MBの荷重耐熱性評価 す。用途例としては、コンビニエンスストアなどの弁当 現在、真空成 形用途を中心に顧客開発を行ってい ながら、高 耐 熱 性を付与することができる改 質 剤で ( 応募いただいた個人情報は、プレゼントのお届け目的以外に使用することはありません。) 締切 2016 年11月10日 必着 当選者発表はお届けををもって代えさせていただきます。 〈 荷重耐熱性試験( 重ね置き)〉 衝撃に弱いという性質があります。 住所・氏名・電話番号・会社名と『 拓人 』へのご意見・ご感想に、 「 2016 秋号プレゼント希望 」とお書き添えください。 編 集後記 最近は新聞、雑誌やT Vなどでセルロースナ このユニークな素材「 レオクリスタ」が誕生し 明日の世界に貢献できる新素材を開発し続 た。 鉄の5 倍の強度で 5分の1重さ。これが樹 や惣菜などの蓋があります。 電子レンジで加熱して変 ますが、あらたに射出成 形用途の改質剤の新規開発 木を原料にしているとは、なんとも驚きです。 す( 図1)。 製品を提供していきます。 も同じ樹木由来。1949 年から研究開発を進め 形や白化が起こらない成形体を製造することが可能で TRIBIO S - 920 MBは、高 耐 熱 性に加えて、耐 衝 撃 も進めており、今後さらに多くのお客様へユニークな てきた「 セロゲン」の応用技術があるからこそ、 ノファイバーをよく見聞きするようになりまし 製品・フロントライン登場した「 セロゲン」 ました。 けます。 性を高めることができる改 質 剤です。 成 形体の色は 白色半透明になりますが、硬くてもろく、衝撃に弱い というポリ乳酸の性質を改善しています。 用途例とし てテイクアウト用のコーヒーカップの蓋( リッド )があ ります( 図 2 )。 また、無機系の添加剤を用いた高耐 熱ポリ乳酸の成形容 器に比べて成形時の伸びが良い ため、深さや高さのあるカップなどの容 器にも適して います。 17 第一工業製薬 社報 No. 578 拓人 2016 秋 寺本 誠 てらもと まこと 樹脂材料営業部 難燃剤・樹脂添加剤グループ グループ長 お問い合わせ [email protected] ☎ 03-3275-0570 社報 No. 578 拓人 2016 秋 ● 編集・発行 ● 編集協力 ● 印刷所 第一工業製薬株式会社 〒6 01- 8391 京都市南区吉祥院大河原町 5 Tel. 075 -32 3 -5911 株式会社電通関西支社 日本写真印刷株式会社 第一工業製薬 社報 No. 578 拓人 2016 秋 18
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