平成28年10月27日 公益財団法人建築技術教育普及センター 平成28年建築設備士試験 「第二次試験」(設計製図)の合格者の決定について 平成28年建築設備士試験の合格者を決定し、平成28年10月27日(木)に発表することとなり ましたので、お知らせします。 また、「第二次試験」(設計製図)の合格基準等は、別紙のとおりです。 なお、建築設備士は、建築士法第2条第5項の規定により定められた資格であり、建築設備士試験は、 国土交通大臣登録試験実施機関である当センター(理事長 浅野宏)が実施しているものです。 参考:昭和61年から平成28年までの建築設備士試験の合格者及び建築設備士講習(昭和61~63 年度に実施)の修了者の合計は、40,819人となります。 試験日 試験地 「第一次試験」(学科) 「第二次試験」(設計製図) 平成28年6月19日(日) 平成28年8月21日(日) 札幌市・仙台市・東京都・名古屋市・大阪府・広島市・福岡市・沖縄県*1 実受験者数 a 2,677人 1,071人 合格者数 b 737人 601人 合格率 b/a 27.5% 56.1% 実受験者数 c 3,046人*2 合格者数 d 601人 合格率 d/c 19.7% 最 終 *1 沖縄県については、「第一次試験」(学科)のみ実施 *2「第一次試験」(学科)からの実受験者2,677人と「第二次試験」(設計製図)からの実受験者369人の合計 (参考)平成28年建築設備士試験合格者601人の主な属性 区分 構成比 主な属性 区分 設計 空調設備関連職種 41.6 % 衛生設備関連職種 15.3 % 工事監理 職 種 別 電気設備関連職種 24.3 % 職務内容別 施工管理 建築関連職種 9.3 % 行政 その他 9.5 % その他(維持管理、積算等) 設備設計事務所 10.8 % 29歳以下 建築設計事務所 17.0 % 30~34歳 空調・衛生設備工事会社 19.6 % 35~39歳 勤務先別 電気設備工事会社 6.2 % 年 齢 別 40~44歳 建設会社 24.0 % 45~49歳 官公庁・財団法人等 7.7 % 50歳以上 その他(電力・ガス会社、不動産会社等) 14.7 % 平均 主な属性 構成比 54.9 % 6.5 % 23.0 % 3.3 % 12.3 % 23.6 % 23.1 % 16.6 % 16.2 % 12.0 % 8.5 % 37.1 歳 (注)試験の結果は、合格・不合格にかかわらず、通知します。また、合格者一覧表を当センター支部 の事務所に掲示するとともに、合格者の受験番号を当センターのホームページ (http://www.jaeic.or.jp/)に掲載します。 問合せ先 公益財団法人建築技術教育普及センター 試験部試験第三課「建築設備士試験」担当 TEL:03-6261-3310(代表) 別 紙 平成28年建築設備士試験 「第二次試験」(設計製図)の合格基準等について 建築設備士試験「第二次試験」(設計製図)は、課題とする建築物の計画条件及び建築基本設計図を もとに、「建築設備基本計画」にあっては建築設備に係る基本計画を作成し、「建築設備基本設計製図」 にあっては建築設備(空調・換気設備、給排水衛生設備又は電気設備のうち受験者の選択する一つの建 築設備とする。)に係る設計製図を作成するものであり、その合否判定における平成28年試験の「採 点のポイント」、「採点結果の区分」及び「合格基準」は、次のとおりです。 なお、解答例については、公表することにより解答パターンが定型化するなど、適正な試験実施に影 響を及ぼすことが想定されることから公表していませんが、解答例に代わるものとして、設問ごとの採 点のポイントを公表しています。 1.採点のポイント a.建築設備基本計画(必須問題) 共通事項:①計画条件及び建築基本設計図との整合性 ②計画の妥当性・法適合性 ③意見を的確に相手に伝える能力 第 1 問:蓄熱式空調システム、蓄熱槽の構造、保守管理等に関する知識 第 2 問:大会議室に設ける空調設備の設計条件、空調方式、騒音・振動対策等に関する 知識 第 3 問:飲料水給水設備における水質保全対策とライフサイクルコストの低減手法に関 する知識 第 4 問:屋内排水通気設備のシステム、機器・材料、保守管理等に関する知識 第 5 問:事務室に設ける照明設備の照度設定、器具の選定、省エネルギー手法等に関す る知識 第 6 問:電灯幹線の系統区分、電線の選定、配線方法等に関する知識 第 7 問:非常用エレベーターの乗降ロビーに設ける排煙設備の排煙機風量の算定及び排 煙機の計画に関する知識 第 8 問:配管設備を伴う消火設備・消火活動上必要な施設の種類と対象とする階又は室 の計画に関する知識 第 9 問:非常用の照明装置のシステム、器具の選定、器具の設置方法等に関する知識 第10問:非常用自家発電設備のシステム、負荷、保守管理等に関する知識 b.建築設備基本設計製図(選択問題) 共通事項:①計画条件及び建築基本設計図との整合性 ②設計の妥当性・法適合性 ③図面表現の適切さ 空調・換気設備 第1問:①蓄熱槽を有する中央式空調設備の系統図の構成力 ②系統図作成における記入上の注意(設計条件等)との整合性 第2問:①蓄熱槽の必要最小容量並びに空気調和機の能力及び一次エネルギー消費量の 算定の考え方・正確性 ②設計条件との整合性 第3問:①事務室等平面図における空調ダクト図の構成力 ②ダクト図作成における記入上の注意(設計条件等)との整合性 給排水衛生設備 第1問:①給水設備機器及び給湯設備機器の容量等の算定の考え方・正確性 ②設計条件との整合性 第2問:①飲料水給水設備及び屋内消火栓設備の系統図の構成力 ②系統図作成における記入上の注意(設計条件等)との整合性 第3問:①厨房平面図における給排水配管図の構成力 ②配管図作成における記入上の注意(設計条件等)との整合性 電気設備 第1問:①受変電設備及び非常用自家発電設備の容量等並びに高圧三相変圧器の年間損失 電力量及び低圧三相回路の電圧降下の算定の考え方・正確性 ②設計条件との整合性 第2問:①受変電設備及び非常用自家発電設備の単線結線図の構成力 ②単線結線図作成における記入上の注意(設計条件等)との整合性 第3問(1):①事務室に設ける全般照明の照明器具の設計台数の算定の考え方・正確性 ②設計条件との整合性 (2):①事務室平面図における全般照明の照明設備、非常用の照明装置、自動火 災報知設備、非常放送設備及びコンセント設備の配置図の構成力 ②配置図作成における記入上の注意(設計条件等)との整合性 共通問題 第4問(1):①設備諸室の配置計画図の構成力 ②配置計画図作成における記入上の注意(設計条件等)との整合性 第4問(2):①空調・換気設備、給排水衛生設備及び電気設備の計画図の構成力 ②計画図作成における記入上の注意(設計条件等)との整合性 2.採点結果の区分 採点結果については、上位から評価A、評価B、評価C、評価Dの4段階区分とする。 なお、採点の結果、それぞれの割合は、次のとおりであった。 評価A:56.1%、評価B:30.4%、評価C:9.5%、評価D:4.0% 3.合格基準 採点結果における「評価A」を合格とする。 4.その他 試験問題は、当センターホームページに掲載します。 参 考 建築設備士制度の概要 1.建築士法における位置付け 建築設備士制度は、建築設備の高度化、複雑化が進みつつある中で、建築設備に係る設計及び工 事監理においてもこれに的確に対応するため、昭和58年5月、建築士法の改正において、建設大 臣は建築設備に係る設計又は工事監理に関する資格を定めることとし、建築士が、大規模の建築物 その他の建築物の建築設備に係る設計又は工事監理を行う場合において、建築設備士の意見を聴い たときは、設計図書又は工事監理報告書において、その旨を明らかにしなければならないとされた。 建築士法抜粋 (定義) 第2条第5項 この法律で「建築設備士」とは、建築設備に関する知識及び技能につき国土交通大臣が定める資格を有する者を いう。 (設計及び工事監理) 第18条第4項 建築士は、延べ面積が 2,000 ㎡を超える建築物の建築設備に係る設計又は工事監理を行う場合においては、建築 設備士の意見を聴くよう努めなければならない。ただし、設備設計一級建築士が設計を行う場合には、設計に関し ては、この限りでない。 (業務に必要な表示行為) 第20条第5項 建築士は、大規模の建築物その他の建築物の建築設備に係る設計又は工事監理を行う場合において、建築設備士の 意見を聴いたときは、第1項の規定による設計図書又は第3項の規定による報告書(前項前段に規定する方法により 報告が行われた場合にあっては、当該報告の内容)において、その旨を明らかにしなければならない。 2.建築設備士制度の内容 (1)建築設備士制度の概要 建築設備士は、国土交通大臣が定める要件を満たし、かつ、国土交通大臣の登録を受けた試験 (登録学科試験及び登録設計製図試験)に合格した者(国土交通大臣又は建設大臣が指定する試 験に合格した者を含む。)又は昭和61~63年度に限り行われた建設大臣が指定する講習の課 程を修了した者であり、建築士に対して、高度化、複雑化した建築設備の設計及び工事監理に関 する適切なアドバイスを行える資格者として位置付けられている。 (2)建築設備士試験 ①構成 「第一次試験」(学科) [建築一般知識、建築法規及び建築設備] 「第二次試験」(設計製図) [建築設備基本計画及び建築設備基本設計製図] ・「第二次試験」(設計製図)は、「第一次試験」(学科)に合格した者のみ受けることができる。 ・「第一次試験」(学科)に合格した者については、その申請により、「第一次試験」(学科)に合格 した建築設備士試験に引き続いて行われる次の1回の建築設備士試験に限り、「第一次試験」 (学科)が免除される。 ②受験資格 学歴を有する者[大学、短期大学、高等学校、専修学校等の正規の建築、機械又は電気に関 する課程を修めて卒業した者]、一級建築士等の資格取得者及び建築設備に関する実務経験を 有する者。(それぞれに応じて所定の建築設備に関する実務経験年数が必要。) 3.国土交通大臣登録試験実施機関 ・登録学科試験 :公益財団法人建築技術教育普及センター ・登録設計製図試験:公益財団法人建築技術教育普及センター
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