報道資料 平成 28 年 10 月 27 日 消防団が保管する「災害時要援護者名簿」の紛失について 地震や風水害などの自然災害において、避難行動の支援や安否確認等に活用するための 「災害時要援護者名簿」を、保管している全消防団のうち2分団が紛失してしまいました。 関係者並びに市民の皆様に深くお詫び申し上げます。 なお、詳細については以下のとおりです。 1 2 名簿紛失の校区と管理状況 ① 白坪校区名簿(34 分団保管分) ・・・対象者159人 [管理状況] 分団長の自宅の本棚に保管 ② 東町校区名簿(52 分団保管分)・・・対象者40人 [管理状況] 分団倉庫2階の押入れの中に人目に触れないよう保管 名簿記載項目 ・住所 ・氏名 ・生年月日 ・性別 ・要援護者区分 ・身体区分 ・身体状態 ・電話番号(携帯) 3 経 緯 白坪校区の分団長交代に伴い名簿の返納を求めた際、分団長が自宅に保管していた名簿の紛 失が判明したことを受け、消防団が管理する名簿全部を調査した結果、別途 1 件(1 校区)の 紛失が判明しました。 ○10 月 18 日(火) ・消防署員が分団長宅を訪問し名簿紛失の事実を確認。 ○10 月 19 日(水) ・関係課へ状況報告。 ・消防署員が分団長の供述に基づき分団長宅を捜索するも未発見。 ・消防団が管理する名簿全部を調査するよう指示。 ○10 月 20 日(木) ・調査の結果、名簿の紛失が1校区(1分団)判明。 ・消防署員及び消防団員合同で 2 校区の名簿を捜索するも未発見。 ○10 月 21 日(金) ・該当する名簿登録者宅を訪問し状況説明と注意喚起を実施。 ・消防署員及び消防団員合同で 2 校区の名簿を捜索するも未発見。 4 原 因 関係者への聞き取り調査を行った結果は次のとおりです。 ① 白坪校区名簿(34 分団保管分)…自宅で保管し 9 月中旬に名簿の存在を確認。 その後も外には持ち出してはいないとのこと。 1/2 ② 東町校区名簿(52 分団保管分)…分団倉庫で保管し熊本地震により分団倉庫が被害を 受けたため 5 月に倉庫内の整理を行ったが、その際に誤って廃棄した可能性がある。 外には持ち出していないとのこと。 現時点においては名簿を誤って廃棄した可能性が高いと考えています。 いずれにしても、個人情報保護に対する認識の甘さがあり、個人情報を提供する際の仕組み が不十分でした。 5 発生後の対応 ① 該当する名簿登録者宅を訪問し、状況を説明するとともにお詫びし、併せて名簿悪用によ る二次被害防止のため不審電話等に注意していただくようお願いしました。 (なお、なりすまし等が考えられることから、今後も消防局からの連絡については、身分証 を着用のうえご自宅に訪問します) ② 消防署員及び消防団員合同で分団長の供述に基づき名簿の捜索を実施しました。 6 再発防止策 ① 全消防団に対し、個人情報保護の重要性と名簿管理の徹底を周知しました。 ② 名簿の管理・取扱い方法等について早急に見直し、新たなルールのもと管理を徹底します。 7 その他 現在、民生委員や自治会長などの要援護者名簿の所持について確認中です。 早急に作業を進め、後日、改めて公表いたします。 (問い合わせ先) 消防局情報司令課 伊津野・池田 ℡096-363-7137 2/2 参 考 熊本市災害時要援護者避難支援制度について(制度概要) 1 制度の概要 災害時に自力で避難できない方や、避難勧告情報等の災害情報が伝わり難い方などを対象として、予め 本人の申請に基づき「要援護者登録者名簿」に登録し、地域の関係者や市の関係機関に名簿を配布し、 情報を共有することにより、地域と市が協力し、迅速な対応が行えるように体制整備を行うもの。 ※ 制度開始 平成 19 年 10 月(登録受付開始) (1)情報の共有化(登録者名簿の整備と配布) 地域関係者及び市関係機関で申請者情報(登録者名簿)を共有し、災害時における迅速な対応に資する。 【名簿配布先】 ○地域関係者 : 自治会長、民生委員・児童委員、自主防災クラブ、校区社協長 ○市関係機関 : 危機管理防災総室、消防局、医療政策課 (2)個別避難支援計画の策定及び支援活動 各地域において、要援護者毎の避難支援計画を策定し、地域の実情に応じた平時からの支援活動を行う。 2 要援護対象者(登録対象者) 在宅で、自力で避難することが困難など、避難に際して支援を必要とする下記の者。 ○ 高齢者(独居老人、高齢者のみの世帯、寝たきり、認知症) ○ 障がい者 ○ 妊産婦 ○ 乳幼児 ○ 医療依存度の高い方(人工呼吸器装置者、在宅酸素使用者等) 3 登録者の状況 登録者の区分(H27 年度末) (単位:人) 区分 高齢者 障がい者 妊産婦 乳幼児 医療依存度 の高い方 合計 登録者数 5,395 3,473 0 12 844 9,724 構成比率 55.5% 35.7% 0% 0.1% 8.7% 100% 4 制度運用の流れ(登録~避難支援計画策定まで) ② 申請 書 要援護者 防災 カード ①登録申請 ・登録者名簿の配布 ・避難支援計画策定(協力)依頼 ③ 支援計画策定(支援者決定) 地域関係者 熊本市 ④ 「個別避難支援計画」配布 「防災カード」配布 ⑤ 「防災カード」配布 (地域関係者を通じ要援護者へ配布) 避難 支援 計画
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