Petrobras 新5 カ年計画とプレソルト開発法改正がブラジルの探鉱・開発

更新日:2016/10/24
調査部:舩木弥和子
Petrobras 新 5 カ年計画とプレソルト開発法改正がブラジルの探鉱・開発に与える影響
(Platts Oilgram News、International Oil Daily、Business News Americas 他)
●Petrobras は、2016 年 9 月に発表した 5 ヵ年計画 Business & Management Plan(BMP)2017-21 で、5 年
間の総投資額を前 5 カ年計画(2016 年 1 月修正)比 25%減の 741 億ドル、探鉱・生産部門への投資額
を同 24%減の 606 億ドルとした。総投資額は 2007 年以降、探鉱・生産部門への投資額は 2008 年以
降、最低の水準となる。Petrobras は大水深での生産、開発に重点をおくとしており、特にプレソルトの
探鉱・開発には探鉱・開発・生産部門の投資額の 66%、348 億ドルが向けられることとなっている。
●Petrobras は、資産売却及び資機材到着の遅れにより、2017 年のブラジル国内の石油生産目標を、前
5 カ年計画(2016 年 1 月修正)の 2016 年の生産目標 214.5 万 b/d から 3.5%減、前 5 カ年計画の 2017
年の生産目標 230 万 b/d から 10%減の 207 万 b/d とするとしている。しかし、その後は、投資額削減
にもかかわらず、2020 年に前 5 ヵ年計画(2016 年 1 月修正)と同量の 270 万 b/d、2021 年に 277 万 b/d
まで生産量を増やす計画であるという。Campos 盆地の生産減退には他企業とパートナーシップを組
み対処、プレソルトについては効率改善、生産性向上を図っていくという。しかし、資産売却及び資機
材到着の遅れは 2017 年だけではないこと、投資額削減に対し生産設備の削減が少ないこと等から、
2017 年については生産目標を達成できるが、それ以降の目標達成は難しいのではないかとの見方が
なされている。
●Petrobras は、2017~18 年の資産売却目標を 195 億ドルとした。2015~16 年は資産売却目標151 億ド
ルに対し、これまでに 100 億ドル弱相当の資産を売却した。同社は、バイオ燃料生産、LPG 供給、肥
料生産、石油化学部門等の事業から撤退するとしており、これらの資産が売却対象になると考えられ
る。また、ブラジル国内の有望な油・ガス田の権益を売却せざるをえなくなるだろうとみられている。同
社はすでに、プレソルトで Carcara 油田が発見された Santos 盆地、BM-S-8 鉱区の権益を Statoil に売
却しており、プレソルトエリア内の鉱区権益も売却対象になると考えられる。
●プレソルト開発法は、プレソルトの新規鉱区については、Petrobras がオペレーターを務め、権益の最
低 30%を保有しなくてはならないと定めていたが、その改正案が議会で承認された。Petrobras はプレ
ソルトの全ての新規鉱区に参入可能だが、参入義務からは解放されることになる。また、Petrobras の
経営難によりプレソルトの探鉱・開発が停滞することを避けられることとなる。2017 年にはプレソルトエリ
ア内の鉱区を対象とする入札が実施される予定で、政府はコンセッション契約と PS 契約の鉱区のユニ
タイゼーションに関する規則の策定を急いでいる。
●石油産業発展とともに国内産業の振興を図ろうと、ブラジル政府は 1999 年よりローカルコンテンツ規
制を導入、Lula 政権下で国内調達比率が高まってきた。Petrobras は Libra 油田パイロット生産用の
FPSO の入札を実施したが、提示価格が高すぎたため、これをキャンセルした。その後、Petrobras と
ANP が同プロジェクトのローカルコンテンツを引き下げ、部分的に国外で建造することに合意し、再度
入札手続きが開始されており、ローカルコンテンツ規制緩和につながる可能性があると見られている。
-1Global Disclaimer(免責事項)
本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」
)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含ま
れるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの
投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責
任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
1.Petrobras の 5 カ年計画
Petrobras は 2016 年 9 月 20 日に、2017 年~2021 年の 5 ヵ年計画、Business & Management Plan
(BMP)2017-21 を発表した。
同社は、毎年、BMP(2011 年までは Business Plan〈BP〉)を更新してきた。BMP2016-20 に関して、
Petrobras は 2016 年初めには、2016 年 2 月に発表する予定としていたが、原油価格の変動から度々先
送りし、さらに、5 月に Petrobras の CEO が Bendine 氏から Parente 氏に交代したことから、9 月末あるい
は 10 月末までに発表する予定としてきた。急激なレアル安や原油価格の低迷等に対応するため、前 5
ヵ年計画 BMP2015-19 には 2015 年 10 月と 2016 年 1 月に修正が加えられていたこと、2016 年がわず
か 3 か月しか残っていないのに BMP2016-2020 を発表することに抵抗があったこと、2017 年に入れば
また新しい 5 ヵ年計画を策定しなければならないこと等を総合的に判断し、Petrobras は BMP2016-2020
を飛ばして、2016 年中に BMP2017-2021 を発表したのではないかと考えられる。
5 ヵ年計画
2006-2010
2007-2011
2008-2012
2009-2013
2010-2014
2011-2015
2012-2016
2013-2017
2014-2018
2015-2019
2017-2021
発表時期
2005 年 8 月
2006 年 7 月
2007 年 8 月
2009 年 1 月
2010 年 6 月
2011 年 7 月
2012 年 6 月
2013 年 3 月
2014 年 2 月
2015 年 6 月
2016 年 9 月
特記事項
2005 年 7 月、Gabrielli 氏 CEO 就任
2006 年、Santos 盆地プレソルトで Tupi(Lula)油田発見
2007 年 11 月、Lula 油田の規模を発表
2012 年 2 月、Foster 氏 CEO 就任
2014 年 3 月、Petrobras をめぐる汚職問題浮上
2015 年 2 月、Bendine 氏 CEO 就任。2015 年 10 月、2016 年 1 月、修正
2016 年 5 月、Parente 氏 CEO 就任。BMP2016/2020 は発表せず
表 1.Petrobras5 カ年計画の発表時期
(各種資料より作成)
(1)投資額
BMP2017-21 の 5 年間の総投資額は、前 5 ヵ年計画 BMP2015-19(2016 年 1 月修正)の 984 億ドルか
ら 25%引き下げられ、741 億ドルとされた。Petrobras は BMP2014-18 以降、総投資額を削減してきたが、
今回の総投資額は、800 億ドル程度になるのではないかとのアナリストの見方を下回り、2007 年以降最
低の水準となった。
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本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」
)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含ま
れるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの
投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責
任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
図 1.Petrobras 5 カ年計画投資額推移(単位:億ドル)
(Petrobras ホームページ等より作成)
探鉱・生産部門の投資額も前 5 ヵ年計画(2016 年 1 月修正)の 800 億ドルから 606 億ドルに削減され
た。しかし、総投資額に占める探鉱・生産部門への投資額の割合は 81%から 82%にわずかではあるが
上昇し、過去最高となった。Petrobras は、プレソルトの入札やブラジル以外の国の入札参加も視野に入
れているとしている。
探鉱・生産部門の投資額 606 億ドルのうち、76%が生産・開発に、11%が探鉱に充てられる。
Petrobras は大水深での生産、開発に重点をおくとしており、探鉱・開発・生産部門の投資額の 66%、
348 億ドルがプレソルトの探鉱・開発に向けられることとなっている。
一方、精製・ガス部門への投資は 191 億ドルから 124 億ドルに削減されたが、総投資額に占める精
製・ガス部門の割合は 17%で、前 5 カ年計画から変化はなかった。
図 2.Petrobras 5 カ年計画投資額内訳
(出所:Petrobras ホームページ)
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投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責
任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
図 3.Petrobras 5 カ年計画探鉱・生産部門への投資額内訳 (出所:Petrobras ホームページ)
(2)生産目標
Petrobras は、ブラジル国内の石油生産目標を 2016 年の 214.5 万 b/d から、2017 年には 207 万 b/d
に 3.5%減らすとしている。BMP2015-19 では 2017 年の国内石油生産目標は 230 万 b/d とされており、
2017 年の生産目標は 10%引き下げられたことになるが、同社はこれについて資産売却及び資機材到
着の遅れによるものであるとしている。
しかし、その後は投資額削減にもかかわらず、Campos 盆地の成熟油田の生産減退をプレソルトの油
田の生産増が上回るため、2020 年に前 5 ヵ年計画(2016 年 1 月修正)と同量の 270 万 b/d、2021 年に
277 万 b/d まで生産量を増やす計画であるという。
石油とガスをあわせた Petrobras 全体の生産量についても、2015 年の 260 万 boe/d から 2017 年は
262 万 boe/d とし、さらに 2021 年には 341 万 boe/d に増加させるとしている。
図 4.Petrobras 5 カ年計画生産目標
(出所:Petrobras ホームページ)
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Petrobras は、プレソルトに関しては効率を改善し、生産性を高めるとしている。同社は、すでに、
Santos 盆地プレソルトの 1 坑あたりの生産量を 2010 年の 2 万 b/d から 2016 年は 2.6 万 b/d に 30%引き
上げており、その結果、生産設備を能力いっぱいで稼動するのに必要な坑井数が 2010 年の 8 坑から
2016 年には 6 坑に減少したとしている。また、同社が 2010 年に Santos 盆地プレソルトで掘削、完成さ
せた坑井数は 3 坑にすぎなかったが、2016 年までには 204 坑を掘削し、うち 124 坑を完成させ、十分な
経験をつんだ。その結果、1 坑の坑井を掘削、完成させるのに、2010 年には 310 日かかっていたが、
2016 年にはこれを 89 日まで短縮できるようになった。このようなことから、同じ量の原油を生産するのに
必要とされる CAPEX を大幅に削減できるようになっているという。
Campos 盆地に関しては、近年の生産減退率は年に 10~12%となっている 1のに対し、Petrobras は、
これを年率約 9%とするとしている。同社は石油会社やサービス会社と戦略的パートナーシップを組み、
Campos 盆地の生産減退ペースを遅らせるための新たな解決策を見出したいとしている。生産量が増
加すれば見返りとして、油田の権益を付与することも検討されているという。パートナーシップを組んで
探鉱・開発を進めることに関しては、これまでの 5
カ年計画で触れられたことはなかったが、同社は
今回の BMP2017-21 で、リスクを分け合い、資本
支出を削減し、技術を交換、コーポレートガバナ
ンスを強化できる等の利点があるとし、積極的に
パートナーシップを組む方針を示した。
Petrobras は Statoil と 8 月末にジョイントベンチ
ャーを組み探鉱・開発プロジェクトを実施すること
で MOU を締結したが、これを拡大し、共同で
Campos 盆地の老朽化油田の生産減退を食い止
めることを計画、協議しているという。Statoil が資
金、技術を提供し、代わりにいくつかの油田の権
益を取得することで話し合いが行なわれていると
いう 2。
Petrobras は 10 月には Galp とも協力関係を強
化することで MOU を締結している。
図 5.Campos 盆地生産見通し
(出所:Petrobras ホームページ)
1
2
Platts Oilgram News 2016/9/29
Rigzone2016/10/4
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投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責
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さらに、Petrobras は BMP2017-2021 で、2020 年、2021 年に Marlim 油田の 9 基の生産設備を 2 基の
FPSO に統合する再生プロジェクトや、2021 年に Parque das Baleias の生産設備を統合するプロジェクト
を計画している。同社は、老朽化した沖合プラットフォームを新規の生産設備に置き換えることで、操業
コストを削減し効率化を図ることができるとしている。また、PapaTerra 油田の生産プロジェクトの見直しを
行なっているという。
このような対策をとることで、また、生産コストの低いプレソルトの生産量が増加していること、リグの管
理を強化したこと、支援船舶のロジスティックスを最適化したこと、労働コストを削減したこと等により、同
社は、バレルあたりの生産コストを 2014 年の 14.6 ドルから、2015 年には 12 ドルに引き下げたが、さら
に 2016 年には 11 ドル、2017~21 年には 9.6 ドルとすることを目指している。
Petrobras は、図 6 に示すとおり、2017~21 年に 19 基の新規生産設備の生産を開始するとしている。
これを、前回、前々回の 5 カ年計画と比較すると、前回の 5 カ年計画では前々回の 5 カ年計画で 2016
~2020 年に導入するとされていた新規生産設備 29 基のうち 9 基が前々回の計画と同じ年に生産を開
始、10 基が 1~3 年遅れて生産開始する予定とされ、10 基が計画から外された。今回の 5 ヵ年計画では、
前回の 5 カ年計画より 1 年生産開始時期が遅れるものが 8 基あるものの、1 年前倒しして生産を開始す
ることが計画されているものが 3 基あり、前計画よりも 2 年以上生産開始が遅れるものはない。前計画に
比べ、リグのやりくり等で、実現性の高い設備の生産を早く開始することが検討されたのではないだろう
か。
図 6.Petrobras が 2017~21 年に生産開始を予定する生産設備
(出所:Petrobras ホームページ)
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投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責
任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
油田、生産設備
Lula Alto
Lula Central
Lula Sul
BuziosⅠ
Lapa
Lula Norte
BuziosⅡ
Lula Ext. Sul e ToR Sul de Lula
Lula Oeste
BuziosⅢ
Iara Horst
Tartaruga Verde and Mestiga
BuziosⅣ
NE de Tupi
Deep Water ES
Iara NW(Belbigao/Sururu)
Marlim ⅠRevitalization
Deep Water ⅠSE
Sul Pq Baleias
MarombaⅠ
Carcara
Entorno de Iara
Jupiter
BuziosⅤ
Espadarte Ⅲ
Deep Water ⅡSE
Marlim ⅡRevitalization
Libra
Florim
TLD de Libra
Libra Z NW
生産開始年
BMP2015-19
2016
2016
2017
2017
2016
2018
2019
2017
2020
2017
2018
2017
2019
2019
―
2019
2019
―
―
―
―
2018
―
2019
―
―
―
2020
―
2016
―
BMP2014-18
2016
2016
2016
2016
2016
2016
2016
2017
2017
2017
2017
2017
2017
2018
2018
2018
2018
2018
2018
2018
2018
2018
2019
2019
2020
2020
2020
2020
2020
―
―
BMP2017-21
〈2016〉
〈2016〉
2017
2018
〈2016〉
2017
2018
2018
―
2018
2019
2017
2019
2020
―
2018
2020
―
2021
―
―
―
―
2020
―
―
2021
2020
2021
2017
2021
表 2.油田、生産設備の生産開始予定年
(Petrobras ホームページ等より作成、
前 5 ヵ年計画より生産開始 1 年遅れ、
2 年遅れ、
3 年遅れ、
1 年前倒し)
Petrobras はこの 5 カ年計画の生産目標を達成できるのだろうか。
同社は、資産売却及び資機材到着の遅れにより、2017 年の生産目標を 2016 年の生産目標や前 5 カ
年計画の 2017 年の生産目標よりも引き下げた。しかし、これらの事態が想定されるのは 2017 年だけで
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はない。ローカルコンテンツや汚職問題との関係で資機材納入は遅れがちとされている。また、今回の
5 カ年計画 BMP2017-21 で計画されている新規生産設備 19 基のうち入札済みのものは 11 基のみであ
るという。後述するとおり、今後、プレソルトを含む上流資産がさらに売却される可能性もある。
また、投資額削減に対し生産設備の削減が少ない。BMP2014-18とBMP2015-19 を比べると、総投資
額が 41%、探鉱・生産部門への投資額が 29%削減されたのに対し、2016~20 年に生産を開始する予
定の生産設備の数は 31%削減されている。一方、BMP2015-19 と BMP2017-21 を比べると、総投資額
が 43%、探鉱・生産部門への投資額が 44%削減されたのに対し、2017~21 年に生産を開始する予定
の生産設備の数はわずか 5%しか減らされていない。効率の改善や生産性の向上、他企業とパートナ
ーシップを組むこと等、同社がBMP2017-21で掲げている戦略により、投資額削減をどの程度カバーで
きるのか注目される。
これらの点から、Petrobrasは2017年については生産目標を達成できるものの、その後については目
標達成が難しく、次回以降の 5 カ年計画で生産目標が引き下げられる可能性があると見る向きもある。
(3)資産売却
Petrobras は、2015~16 年の資産売却目標を 151 億ドルとしていたが、2017~18 年は 195 億ドルの
資産を売却するとしている。
2015 年には資産売却の動きが少なく懸念されたが、2016 年 4 月半ば以降は資産売却の情報が頻繁
に聞かれるようになった。しかし、それでも 2015 年以降に売却が決まった資産は合計で 100 億ドルに満
たず、2016 年 10 月時点でようやく 2015~2016 年の売却目標額の 6 割強を達成できたという状況であ
る。
同社は、事業のポートフォリオを最適化するため、バイオ燃料生産、LPG 供給、肥料生産、石油化学
部門等の事業から撤退するとしているので、これらの資産がまず売却対象とされると考えられるが、
2017~18 年に 195 億ドルの資産を売却するためには、ブラジル国内の有望な油・ガス田の権益を売却
せざるをえなくなるだろうとの見方が強い。Petrobras は 2016 年 7 月に Santos Basin、BM-S-8 鉱区
(Carcara 油田)の権益 66%を Statoil に 25 億ドルで売却、現在、Tartaruga Verde 油田の権益 50% を売
却することを Karoon Gas Australia と協議中で、今後もプレソルトエリア内の油田や権益が売却対象とな
ると考えられる。
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投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責
任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
時期
2015/4
2015/10
2016/1
2016/4
2016/5
2016/5
2016/5
2016/6
2016/6
2016/7
2016/7
2016/7
2016/8
2016/10
2016/10
資産売却の内容
アルゼンチン資産(探鉱・開発権益、輸送インフラストラクチャー)をアルゼンチン企業 CGC に 1 億
100 万ドルで売却すると発表。探鉱・開発権益は Austral basin の Santa Cruz I、Santa Cruz I Oeste、
Glencross、Estancia Chiripá、Santa Cruz II 鉱区(総面積 11,500km2)で、1.5 万 boe/d を生産中
傘下の Gaspetro の株式の 49%を約19 億レアル(5.5 億ドル)で売却する契約を三井物産と締結。三井
物産は、関連許認可取得等の条件を充足後、子会社の三井ガスを通じて株式を取得する
石化部門の子会社 Braskem の株式36%を 14 億ドルで売却することを計画し、Banco Bradesco BBL に
売却を依頼
保有する陸上成熟油田の約 20%を売却する計画。対象となる鉱区は Ceará 州、Rio Grande do Norte
州、 Sergipe 州、Bahia 州、Espírito Santo 州の生産中の 98 コンセッションと Espírito Santo 州の探鉱中
の 6 コンセッション。ピーク時には合計で 12 万 b/d を生産していたが、現在の生産量 3.5~4 万 b/d
Petrobras Argentina 株式の 67.19% を Pampa Energia に 8.92 億ドルで売却することで合意。Pampa
Energia はアルゼンチンの油田(生産量 14,000 b/d、ガス 7MMm3/d) 、製油所(精製能力 30,500
b/d)、石化設備、発電所、サービスステーション等の権益を取得。上流の主要資産は El Mangrullo 鉱
区及び Río Neuquén 鉱区。El Mangrullo 鉱区では Agrio ガス田が生産中、Río Neuquén 鉱区は 6 億ド
ルを投じ開発中、2017 年にピーク生産に達する見通し⇒7 月 27 日、8 億 9700 万ドルで売却完了
Petrobras Chile Distribución(PCD)を Southern Cross Group に 4.9 億ドルで売却することについて合
意。⇒7 月 22 日 4 億 6400 万ドルで売買契約締結
Brookfield Asset Management とガスパイプライン部門子会社Nova Transportadora do Sudeste (NTS)売
却について交渉開始⇒9 月、NTS 株式の 90%を 52 億ドルで売却することで合意が成立
Rio de Janeiro 州Guanabara Bay 及び Ceara 州の LNG 受入ターミナルをコジェネプラントとともに売却
するため入札手続きを開始。再ガス化能力は 14~20MMcm/d と 7 MMcm/d
LPG 部門の子会社 Liquigás Distribuidora SA 売却のため入札を実施。Liquigás はブラジルの LPG 市
場のシェア 23%、プラント 23 ヵ所、倉庫 19 ヵ所等を保有
北東部浅海の生産中鉱区を売却する計画。対象となるのは、Sergipe 州 Caioba、Camorim、Dourado、
Guaricema、Tatui、Ceara 州 Curima、Espada、Atum、Xareu の 9 鉱区。生産量は合計で 1.3 万 b/d
メキシコの Alpek に石油化学部門子会社 Companhia Petroquímica de Pernambuco (Petroquímica
Suape)及び Companhia Integrada Têxtil de Pernambuco (Citepe)の持ち分を売却することで交渉開始
Santos Basin、BM-S-8 鉱区(Carcara 油田)の権益 66%を Statoil に 25 億ドルで売却。Statoil は同鉱
区のオペレーターとなる
Petrobras は 2015 年に子会社Petrobras Distribuidora の株式の 25%を売却することを決定し、2016 年
6 月には 3 社より買収の申し出を受けたものの、売却は成立しなかった。そこで、7 月に、同社の議決
権付株式の 49%、無議決権株式の 100%、全体としては 60~75%の株式を保有、残りを売却すること
を計画。11 月末から 12 月初めまで買収案を受け付けるとした。その後買収に関する正式のオファー
はなく、ParenteCEO は、売却は 2017 年になる見通しと発言。Petrobras Distribuidora は 7,000 カ所以
上のサービスステーションを保有
Santos 盆地の Bauna 油田の権益100%と Campos 盆地の Tartaruga Verde 油田の権益50% を売却する
ことを決定、Karoon Gas Australia Ltd と交渉中。Bauna 油田は 2013 年 2 月に生産を開始、現在
45,000 b/d を生産中。初期開発段階の Tartaruga Verde 油田についてPetrobras は引き続きオペレー
ターを続けるとしている。
沖縄県西原製油所を保有する子会社南西石油を太陽石油に 1 億 2,930 万ドルで売却することで合意
表 3.Petrobras による資産売却の状況
(各種資料より作成、
は売却決定案件)
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本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」
)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含ま
れるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの
投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責
任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
なお、Carcará 油田について、Statoil は売却完了時に 12.5 億ドルを支払い、残りは Carcara 油田周辺
鉱区の入札、契約締結時、ユニタイゼーション時に支払うという。同油田は 2012 年に発見され、
Petrobras とパートナーのブラジル企業 QGEP(Queiroz Galvao E&P) が 2015 年末に Carcará Norte 井
を掘削したところ、Santos Basin プレソルトプレイの中でも最も有望なエリアで Lula 油田に匹敵するとの
結果が出た。Statoil は同油田の確認埋蔵量を 7~13 億 boe とみている。Statoil は同鉱区のオペレータ
ーとなり、2018 年までに探鉱井 1 坑を掘削する計画だ。最終投資決定は 2020 年以降、生産開始は
2020 年代中ごろと見込まれている。
2.プレソルト開発法改正
10 月 5 日、下院は 292 対 101 でプレソルト開発法改正法案の主要部分を承認した。
同法案はブラジル社会民主党(PSDB:PARTIDO DA SOCIAL DEMOCRACIA BRASILEIRA)の José
Serra 上院議員により 2015 年 3 月に提案され、2016 年 2 月 24 日に上院で承認された。2010 年に制定
されたプレソルト開発法では、プレソルトの新規鉱区については、Petrobras がオペレーターを務め、権
益の最低 30%を保有することが定められていたが、今回の改正法案では Petrobras は国家エネルギー
政策審議会(CNPE)から通達を受けた後、30 日以内に、該当するプレソルトの鉱区の探鉱・開発に参加
するか否かを選択する権利を与えられるものの、参加義務はない。
同法案成立により、Petrobras はプレソルトの全ての新規鉱区に参入する義務からは免れ、資金面、
人材面等で余裕があれば、プレソルトの全ての新規鉱区に参入可能となる。また、Petrobras の経営が
苦しいためにプレソルトの油田開発が停滞することを避けることもできる。
ブラジル政府は、プレソルトの第 2 次ライセンスラウンドを 2017 年第 2 四半期に実施する計画を 9 月
に明らかにした。鉱山エネルギー省幹部は、プレソルトの 4 エリア(Gato do Mato、Tartaruga Mestica、
Sapinhoa、Carcara の周辺鉱区)を公開する予定としている。
BM-S-8 鉱区の Carcara 油田は、Petrobras と QGEP が 2015 年末に行った掘削の結果、その 55%
は BM-S-8 鉱区外にあることが判明し、開発を行なうにはユニタイゼーションを行なう必要がある。
BM-S-8 鉱区についてはコンセッション契約が締結されており、次回のプレソルトのライセンスラウンド
で公開される同鉱区の周辺鉱区については PS 契約が締結される予定である。コンセッション契約が締
結されている鉱区とPS契約の鉱区のユニタイゼーションに関する規則がないため、政府はプレソルトの
第 2 次ライセンスラウンドに間に合うように、年末までにこれを完成させたいとしている。
なお、ブラジル政府は、第 2 次プレソルトライセンスラウンドの他にも、現在活動が行なわれていない
成熟油田の入札を 2016 年中に、第 14 次ライセンスラウンドを 2017 年下半期に実施する計画だ。
成熟油田の入札対象には当初、Recôncavo、Potiguar、Espírito Santo盆地の 13油田が含まれるとされ
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投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責
任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
ていたが、Potiguar 盆地の Riacho Alazão 油田、Espírito Santo 盆地の Conceição da Barra 油田、
Recôncavo 盆地の Fazenda Sori 油田は環境、技術面の問題から対象外とされることになった。
盆地
Potiguar,
Espirito Santo
Reconcavo
対象鉱区
Irauna、Noroeste do Morro Rosado、Urutau
Garca Branca、Rio Doce、Rio Mariricu
Aracas Leste、Itaparica、Jacumirim、Vale do Quirico
表 4.成熟油田入札対象鉱区
(各種資料より作成)
ANP は第 14 次ライセンスラウンドに向けて、低油価の状況にあうように最低探鉱義務等コンセッショ
ン契約の条件を変更することを検討しているという。また、鉱区の面積を広くすることも検討している。
3.ローカルコンテンツ
ブラジル政府は、石油産業発展とともにブラジル国内産業の振興を図ろうと、ローカルコンテンツを
導入した。Lula政権下で、要求される国内調達比率は高まってきた。2003 年の第5次ライセンスラウンド、
2004 年の第 6 次ライセンスラウンドでは、陸上か沖合か、また、水深等によって異なるものの、ローカル
コンテンツを 30%以上とすることが求められるようになった。さらに、第 7 次、第 9 次、第 11 次、第 13 次
ライセンスラウンドでは、陸上、沖合の別や水深等開発の難易度によって異なるものの、探鉱段階で
37%以上、開発段階で 55%以上、陸上鉱区のみを対象とした第 10 次、第 12 次ライセンスラウンドでは
探鉱段階で 70~80%、開発段階で 77~85%を国内で調達することが求められた。プレソルトの新規鉱
区に適用されることとなった PS 契約に関しては、ローカルコンテンツの最低ラインが探鉱段階で 37%、
開発段階では 2021 年までに生産が開始される生産設備については 55%、2022 年以降に生産が開始
される生産設備については 59%と定められている。
Petrobras は Libra 油田パイロット生産用の FPSO の入札手続きを行なったが、国内の FPSO の建造
費が FPSO を輸入した場合の価格を大幅に上回っているため、入札条件を満たした企業が提示した建
造価格は非常に高額なものとなった。そこで、Petrobras はこの入札をキャンセルし、この FPSO をアジ
アの造船会社へ発注する許可を ANP に要請している 3と伝えられていた。10 月に入り、この FPSO に関
しローカルコンテンツを引き下げ、部分的にブラジル国外で建造することに ANP が合意し、再度入札手
続きが開始されており、今後、ローカルコンテンツが緩和されるのではないかとの見方がある。
3
ブラジル日本商工会議所 2016/9/19
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終わりに
Petrobras は、今回の 5 カ年計画により、1,240 億ドルまで増加した債務を削減し、同社が健全な成長
を果たせる状況に戻したいとしている。Petrobras が資産売却によって手放す上流資産を、メジャー等の
石油会社が買収し、探鉱・開発を行なうことで、また、プレソルト開発法が改正され Petrobras 以外の企
業がプレソルトの油田開発でオペレーターを務めることができるようになったことで、ブラジル全体とし
ても中長期的に石油生産量を増やしていく可能性が高まったと考えられる。8 月には、Rouseff 大統領が
弾劾裁判にかけられ、罷免されたことで、Temer 政権が正式に成立し、政治的に混乱をきたす恐れも低
減した。鉱山エネルギー省は、ブラジル政府は外資を導入するため積極的に石油産業の規制に変更
を加えていく計画であり、ライセンスラウンドも頻繁に実施するとしている。コンセッション契約の条件も
低油価の状況にあうように変更が図られており、ローカルコンテンツが緩和の方向にあることも、ブラジ
ルの探鉱・開発にとって後押しとなろう。Petrobras をめぐる汚職問題や原油価格低迷等に苦しんでいた
ブラジルの探鉱・開発は、新たな一歩を踏み出しつつあるように見える。
しかし、Petrobras は投資額削減、資産売却とあわせて、早期退職優遇制度の導入による人件費削減
を加速するとしている。この制度によって 2014 年から 2017 年中ごろまでに 9,670 人が退職する見通し
であるという。人員削減は生産現場を除く管理部門や売却対象資産関連の人材を中心に行なわれてい
ると考えられるが、その規模の大きさからブラジルの探鉱・開発に関する知識や知見を有する熟練した
労働者が退職する可能性が懸念される。投資額が削減され、上流の資産売却が進み、高い技術力を有
する熟練労働者が退いてしまうことになれば、Petrobras が生産目標を達成することは困難になるので
はないだろうか。人件費削減は人員削減だけでなく、賃金交渉にも影響を与えている。9 月には、労働
組合が Petrobras からの賃金引上げ提案がインフレ率を下回るとして、ストライキの実施を仄めかした。
また、Petrobras が探鉱投資を抑えていることに加え、原油価格低迷により Petrobras 以外の企業の投
資額も減少していることで稼動リグ数が減少、発見率も低下していることから、ブラジルでの油・ガス田
の発見数は 2012 年 1~8 月の 122 件、2015 年 1~8 月の 49 件から、2016 年は 19 件と大幅に減少し
ており 4、これが将来の生産の伸び悩みや減退につながるのではないかと懸念する向きもある。
ブラジルの石油生産量は、プレソルトの石油生産量が増加し、2 ヶ月連続で 100 万 b/d を超えたこと
で、2016 年 7 月が 258.1 万 b/d、8 月が 260.9 万 b/d と過去最高を更新した。この勢いを維持していくこ
とができるのか、今後の動向を注視したい。
以 上
4
Business News Americas2016/8/26
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