2016/ グローバル・マクロ・ トピックス 10/25 投資情報部 シニアエコノミスト 吉川 健治 中国:安定成長政策が金融・財政リスク防止に逆行か ~政策運営と経済金融情勢(2016年7-9月期) 2016年7-9月期の実質GDP成長率は積極的な財政政策と緩和に向けた金融政策の調整に より前年同期比+6.7%、1-9月期では同+6.7%と安定成長を維持し政府目標(同+6.5%~+7%)の 範囲内であった。習近平政権は10/24開幕の中国共産党中央委員会第6回全体会議(党の 重要な規定の見直し等)、17年秋開催の党大会(指導部の人事異動、指導部の定年延長等) の重要会議を節目とし権力掌握の強化のために安定成長の維持が最優先課題と言えよう。 一方で、地方政府傘下の投資会社による債券発行は財政規律の健全化のために本来抑制 すべく課題となっているが、実際には9月までの発行総額は巨額となった。社会融資総量が 増加基調、不動産向け貸出増が顕著、不動産過熱を促進、等金融リスクも高まる方向だ。 1-9月期の実質GDP 成長率は前年同期 比+6.7%と安定成長を 維持し政府目標の範 囲内 2016年7-9月期の実質GDP成長率は積極的な財政政策と緩和に向けた金融政 策の調整により前年同期比+6.7%、1-9月期では同+6.7%と安定成長を維持し政府目 標(同+6.5%~+7%)の範囲内であった。1-9月期の需要項目別実質GDP成長率寄 与度の内訳は、総資本形成が同+2.5%と1-6月期より横ばい、純輸出が同▲0.5%と マイナス幅が縮小、最終消費支出が同+4.8%と成長をけん引した。中国政府は消費 主導の成長へ緩やかな移行を進めているが、潜在成長率の低下のなか、減速基調 は続こう。 中国の実質GDP成長率と需要項目別寄与度 (四半期:2009/3~2016/9) (%) 15.0 純輸出 総資本形成 最終消費支出 実質GDP成長率 12.5 10.0 8%ライン 7.5 7%ライン 5.0 2.5 0.0 ▲ 2.5 ▲ 5.0 09 10 11 12 13 14 15 16 (年) (注)毎年1月からの累計の前年同期比 出所:中国国家統計局資料、CEICデータよりみずほ証券作成 習近平政権は10/24開幕の中国共産党中央委員会第6回全体会議(「6中全 会」)における党の綱紀粛正に関する規定の見直しや重要な議論(最高指導部の この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 1 2016/10/25 グローバル・マクロ・トピックス 6中全会、党大会の 重要会議を節目に、 権力掌握の強化で、 安定成長が最優先 定年延長問題:習近平は従来の第2期までの任期[1期5年]を第3期の2027年まで延 財政支出が景気支援 向けに再び拡大、財 政赤字が大幅増。地 方債務リスクが増大 7-9月期の財政動向をみると、財政収入が減税規模拡大等により前年同期比 長し長期政権を目指す)の加速をスムーズに行うためにも、安定成長の維持を優先 する政策を実施していると言えよう。17年秋開催の共産党大会(重要な議題である 指導部の人事異動、定年延長の採択、等)まで改革より安定成長を優先しよう。 +3.1%と低調、財政支出がインフラ投資拡大等による8月、9月の持ち直し(前年同月 比で+10%台前半)で同+7.9%の鈍化にとどまった。1-9月期の財政収支は▲1兆4,556 億人民元(2015年1-9月期:▲6,250億人民元)と急拡大。一方、地方政府傘下の投 資会社による1-9月期の債券(城投債)発行総額が1兆8,630億人民元と16年地方 債発行計画(借換債以外:1兆1,800億人民元)を上回り景気支援の重要な資金源 の1つとなったが、地方債務リスクの高まりを意味し財政規律の健全化に反しよう。 中国の地方政府債券発行額の計画と実績 中国の財政動向と実質GDP成長率 (%) (四半期:2008/3~2016/9) 60 地方政府債券発行額(実績) 地方政府債券発行額(計画) 四半期 年初来 進ちょく 一般債と 年 月 月次 合計 借換債 別 累計 率 特別債 1 2 3 9,554 9,554 15.5% 4 11,000 20,554 5 5,271 25,825 6 10,284 26,555 36,109 58.4% 2016 7 3,955 40,064 8 8,395 48,459 78.4% 9 2,735 15,085 51,194 82.8% 10 11 12 61,800 50,000 11,800 2016年合計 38,000 32,000 6,000 2015年合計 (単位:億人民元) (%) 13 財政収入(左目盛) 50 財政支出(左目盛) 12 40 実質GDP成長率(右目盛) 11 30 10 20 9 10 8 0 7 6 ▲ 10 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (年) (注)前年同期比 出所:中国国家統計局資料、財政部資料、CEICデータよりみずほ証券作成 「流動性のわな」の可 能性で金融政策効果 の低下に留意が必要 出所:中国財政部資料、中国人民銀行資料、その他資料よりみずほ証券作成 金融情勢は、9月のマネーサプライM2(M1と定期性預金等の準通貨)が前年同 月比+11.5%と上向くも政府目標を下回り、M1(現金と要求払預金)が同+24.7%とや や鈍化も高水準の伸びを維持しM1とM2の異なる動きに変化はない。M1とM2の動 きに対して中国人民銀行の盛松成・統計調査司長が7月に指摘した「流動性のわ な」につき金融政策効果の低下(流通速度の低下にも反映か)に留意が必要だ。 中国のM1とM2、住宅向け貸出比率と住宅価格 (月次:2009/1~2016/9) (%) 40 新築住宅価格(左目盛) 1,100 120 1,000 900 マネーサプライM1(左目盛) 30 中国のマネーサプライM2と名目GDP、流通速度 (%) 100 マネーサプライM2(左目盛) 住宅向け貸出比率(右目盛) 500 400 300 200 20 100 0 0 ▲ 10 09 10 11 12 13 14 15 110 労働人口 の減少 (2012年~) 100 90 600 40 0 リーマン ショック (2008/9) 700 60 10 WTO加盟 (2001/12) 800 80 20 (四半期:2001/3~2016/9) 名目GDP(左目盛) マネーサプライM2(左目盛) 流通速度(右目盛) 80 70 中国共産党「三中全会」で採択 の「改革の全面的な深化」は緩 やかな進展か(2013年11月~) 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 16 (年) (注)前年同月比 住宅向け貸出比率(新規増加額ベース)は個人向け中長期貸出の人民元貸出に占める比率 出所:中国国家統計局資料、CEICデータよりみずほ証券作成 60 (年) (注)名目GDPとマネーサプライM2は季節調整後、2001年1-3月期=100としてみずほ証券試算 流通速度(2001年1-3月期=100)は(名目GDP)÷(マネーサプライM2)で、指数化した数値 出所:中国国家統計局資料、人民銀行資料、CEICデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 2 2016/10/25 グローバル・マクロ・トピックス 社会融資総量が再び 急増、住宅向け貸出 が過熱を促進。民間 投資向け資金需要は 依然強くない 社会融資総量の動きをみると、9月が前年同月比+26.7%と2ヵ月連続の急増で、 7-9月期では前年同期比+14.0%と伸び率がプラス転換した。その増加に寄与した内 訳は、人民元貸出(前年同期比+4.7%)、外貨貸出(同+2,227億人民元)、信託貸出 (同+1,746億人民元)、株式増資(同2.5倍)が挙げられる。 今後は①住宅向け貸出比率が9月末に47.1%と上昇基調にあるなか、住宅市場の 過熱と金融リスクの高まり、②民間投資向け資金需要の低迷と構造改革による景気 下押し圧力の度合い、等には留意が必要だ。 (億人民元) 30,000 25,000 20,000 中国の社会融資総量とその内訳 (四半期:2008/3~2016/9) 新常態への適切な対 応策か(疑問符) 金融緩和のアクセル を踏み込む動き (2016年1-3月期) リーマンショック後の 対応策 金融超緩和 (2009年1-6月期) 15,000 社会融資総量 (前年比 %) 09年:+99.3 10年:+ 0.8 11年:▲ 8.5 12年:+22.9 13年:+ 9.9 14年:▲4.8 15年:▲6.5 16年1-3月期:前年同期比+42.9 4-6月期:同▲24.9 7-9月期:同+14.0 その他 企業株式増資 企業債券純資金調達 銀行引受手形 信託貸出 委託貸出 外貨貸出 人民元貸出 社会融資総量 10,000 5,000 0 ▲ 5,000 ▲ 10,000 (年) (注)四半期の数値は月平均金額 出所:中国人民銀行資料、CEICデータよりみずほ証券作成 民間投資がいくらか 改善も低水準なた め、投資全体は政府 目標を下回った 1-9月期の固定資産投資は民間投資の大幅な鈍化により押し下げられ、前年同 期比+8.2%と政府目標(前年比+10.5%)を下回った。 内訳をみると、国有企業がインフラ投資の拡大等により同+21.1%と高水準を維 持、不動産開発投資は同+5.8%と低水準ながらも改善した。今後は特に民間投資が いくらか改善の動きも過大な期待は禁物であり、公共事業も債務リスク防止により高 い伸びの維持には無理があるため、投資全体では緩やかに鈍化しよう。 (%) 50 中国の固定資産投資 (月次:2008/1~2016/9) 固定資産投資 うち、国有企業 うち、民間投資 うち、インフラ投資 うち、不動産開発投資 40 30 国有企業 インフラ投資 20 政府目標 10 固定資産投資 不動産開発投資 民間投資 0 (年) (注)毎年1月から累計の前年同期比、インフラ投資は2014年4月から(2014年12月 は未公表)、民間投資は2011年1月から 出所:中国国家統計局資料、CEICデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 3 2016/10/25 グローバル・マクロ・トピックス 10/1の国慶節前後 に 住宅投機規制の 動きも不動産開発投 資や 過熱防止へ の 影響は緩やかか 一方、住宅市場は10/1の国慶節前後に22都市にまで投機規制の動きが広がっ ており、緩やかに過熱感が抑制され、今後不動産開発投資にも影響しよう。 国家統計局は9月の主要な70大中都市の住宅動向を発表した内容のなかで、住 宅過熱防止の効果を示すために、10月前半の15都市(1級都市と一部のホットな2 級都市)の新築住宅価格の騰落状況についてのみ公表した。10月前半の新築住 宅価格(9月の同価格)の前月比でみると、1級都市では北京が+1.2%(+4.9%)と鈍 化、深センが▲0.3%(+1.9%)が下落に転換、2級都市では無 錫が+4.4%(+8.2%)、鄭 州が+4.3%(+7.6%)と鈍化、成都が▲0.1%(+2.5%)が下落に転換、等15都市すべての 住宅価格に調整の兆しがみられた。1~2級都市と3級以下の都市との住宅価格伸 び率の動向をみると、2極化の動きが顕著である。 中国の等級都市別新築住宅価格 (%) (月次:2011/1~2016/9) 40 1級都市 30 2級都市 3級都市 20 10 0 ▲ 10 11 12 13 14 15 16 (年) (注)前年同月比(単純平均値)。1級都市は北京、上海等の4都市 2級都市は南京、武漢等の10都市。3級都市は銀川、洛陽等の7都市 出所:中国国家統計局資料、CEICデータよりみずほ証券作成 実質消費が再び +10%割れ。自動車は 減税打ち切り前で好 調。CPIは低水準 9月の消費財小売総額は自動車販売の堅調を中心に前年同月比+10.7%とやや 上向くも、物価調整後の実質伸び率では同+9.6%と再び+10%割れとなった。自動車 販売は小型車減税期限(2016年末まで)前の駆け込み需要等により底堅いも17年 はその反動が懸念される。一方、消費者物価指数(CPI)は9月に天候不順による生 鮮野菜価格の急上昇で前年同月比+1.9%と上向いた。一方、豚肉等の肉類価格が 鈍化の動きにありCPIは今後も低水準で推移しよう。 中国の社会消費財小売総額とネット通販 (%) (月次:2011/1~2016/9) 15 13 (%) 10 20 ネット通販の構成比(左目盛) 社会消費財小売総額伸び率(右目盛) うち、商品小売り伸び率(右目盛) うち、飲食収入伸び率(右目盛) 物価調整後の社会消費財小売総額伸び率(右目盛) 14 中国のCPIと品目別食品価格騰落率の寄与度 (%) 8 15 政府目標ライン 6 12 4 11 10 (月次:2006/1~2016/9) その他 生鮮野菜 水産物 豚肉 肉類(豚肉以外) 穀物 食品価格 消費者物価指数(CPI) 2 10 0 9 5 11 12 13 14 15 16 (年) ▲2 (年) (注)前年同月比、毎年1~2月は累計の前年同期比、物価調整後の社会消費財小売総額は2012年から ネット通販構成比(ネット通販÷社会消費財小売総額)は2015年1月から年初来の比率 出所:中国国家統計局資料、CEICデータよりみずほ証券作成 (注)前年同月比、物価統計の算定方式において、2011年に品目別CPIの加重ウエートが変更、2016年 には一部の品目括りとCPI加重ウエートが変更されたことを考慮後の品目別CPI寄与度はみずほ 証券試算。「食品」から「食品タバコ酒」への品目括りの一部変更については、変更せずに表示 出所:中国国家統計局資料、CEICデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 4 2016/10/25 グローバル・マクロ・トピックス 輸出は悪化、厳しい 情勢が続こう。資源 輸入量は鈍化の兆し 9月の貿易統計は、輸出が前年同月比▲10.0%と6ヵ月連続の減少、減少幅が拡 大し、輸入が同▲1.9%と再び減少した。1-9月期では、輸出が前年同期比▲7.5% (15年通年:前年比▲2.8%)、輸入が同▲8.2%(15年通年:同▲14.1%)であり、10-12 月期の貿易動向も内外の経済環境を考慮すると、厳しい情勢が続こう。資源輸入量 は7-9月期に鈍化の兆しがみられ、今後は不動産バブル防止の動きが資源需要に 影響しよう。 中国の貿易動向 (%) (月次:2011/1~2016/9) 50 輸出 輸入 輸出(季節調整後) 輸入(季節調整後) 40 30 20 10 0 ▲ 10 ▲ 20 ▲ 30 11 12 13 14 15 16 (年) (注)前年同月比、季節調整前の輸出と輸入 の毎年1~2月は累計の前年同期比 出所:中国海関総署資料、CEICデータよりみずほ証券作成 外貨準備高が3ヵ月 連続の減少、足元は 一本調子の 人民元 安の動き。外貨減少 リスクに留意が必要 外貨準備高は9月に前月比▲188億ドルと3ヵ月連続の減少で減少幅が拡大。 10/1の国際通貨基金(IMF)による特別引き出し権(SDR)構成通貨入りを控え人民 元の安定に向けた当局による為替介入、等が理由か。 中国は景気の先行き不安が払しょくし難く金融緩和期待が根強いなか、米国は 雇用や消費の底堅さ等を背景にゼロ金利の解除から緩やかな金利の引き上げ等、 金融緩和の出口を模索する動きにあるため人民元の下落圧力は強いと言えよう。 足元の人民元対ドルレートは6.78人民元程度まで一本調子の下落の動き。最近の 米経済指標の改善や人民元のIMFのSDR構成通貨入りによる市場化・変動幅拡大 の容認、等を受けて今後も緩やかな人民元安が続こう。外貨準備高の減少リスクに は留意が必要だ。 人民元対ドルレートと外貨準備の増減 (月次:2011/1~2016/9) (億ドル) 人民元対ドルレートと中米金利差 (1ドル=人民元) 1,500 人民元高 6.10 1,000 6.20 500 6.30 0 6.40 ▲ 500 6.50 ▲ 1,000 人民元対ドルレート(右逆目盛) ▲ 1,500 11 12 13 6.60 ▲ 939 外貨準備の増減(左目盛) 14 2015/8 人民元切り下げ 15 16 (%) 8 6 (日次:2008/1/1~2016/10/21) (1ドル=人民元) 人民元高 中国の貸出基準金利 (1年物 左目盛) 5.50 6.00 4 6.50 2 7.00 0 6.70 ▲ 2 7.50 中米金利差(10年物国債利回り 左目盛) 人民元対ドルレート(右逆目盛) (年) 8.00 (年) (注)外貨準備の増減は前月比、人民元対ドルレートは月末レート 出所:中国人民銀行資料、CEICデータよりみずほ証券作成 出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 5 2016/10/25 グローバル・マクロ・トピックス なお、中国人民銀行が16年5月発表の「中国通貨政策執行報告」によると、人民 元の対ドル基準値は、「前日終値」+「通貨バスケット調整(2015/12/11公表の CFETS人民元指数[13の通貨バスケットに対する人民元指数]等を採用:みずほ証 券 投資情報部の試算によると、実際には対ドル依存度が依然高い)」の公式で決 定されている。 CFETS人民元指数と人民元の対主要4通貨指数 (2014/12/31=100) (日次:2014/12/31~2016/10/21) 130 125 120 115 110 105 100 95 90 85 80 75 人民元対英ポンド指数 人民元対ユーロ指数 CFETS人民元指数(調整前) CFETS人民元指数(調整後) CFETS人民元指数(中国人民銀行の公表値) 人民元対ドル指数 人民元対日本円指数 (年/月) (注)中国外貨取引センター(CFETS)人民元指数は①当局の公表値(48営業日の値で2015/11/30から2016/10/21 まで)、②同指数の通貨バスケット構成比の当局公表の値で計算したみずほ証券試算の値、①と②とのかい離 を考慮し通貨バスケット構成比調整後のみずほ証券試算の値 出所:中国外貨取引センター(CFETS)資料、ブルーム バーグのデータよりみずほ証券作成 人民元の基準値、現物レート、先物レート (1ドル=人民元) 6.10 6.20 6.30 (日次:2015/8/3~2016/10/21) 人民銀行公表の営業日基準値(逆目盛) 現物レート(中国本土CNY 逆目盛) 先物レート(1年物香港NDF 逆目盛) オフショア市場の現物レート(香港CNH 逆目盛) [2015/8/11の人民元切り下げの 前営業日終値からの増減率 %] 基準値:▲9.47(人民元安) CNY :▲8.24(人民元安) CNH :▲8.21(人民元安) NDF :▲9.68(人民元安) 6.40 6.50 6.60 6.70 人民元高 6.80 6.90 7.00 出所:中国人民銀行資料、ブルームバーグのデータ、CEICデータよりみずほ証券作成 (年/月) この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 6 2016/10/25 グローバル・マクロ・トピックス 金融商品取引法に係る重要事項 ■国内株式のリスク リスク要因として株価変動リスクと発行者の信用リスクがあります。株価の下落や発行者の信用状況の悪化 等により、投資元本を割り込むことがあり、損失を被ることがあります。 ■国内株式の手数料等諸費用について ○国内株式の売買取引には、約定代金に対して最大 1.134%(税込み)、最低 2,700 円(税込み)の委託手数料 をご負担いただきます。ただし、売却時に限り、約定代金が 2,700 円未満の場合には、約定代金に 97.2%(税 込み)を乗じた金額を委託手数料としてご負担いただきます。 ○株式を募集等により購入する場合は、購入対価のみをお支払いいただきます。 ○保護預かり口座管理料は無料です。 ■外国株式のリスク ○外国株式投資にあたっては、株価変動リスク、発行者の信用リスク、為替変動リスク(平価切り下げ等も含 む)、国や地域の経済情勢等のカントリーリスクがあります。それぞれの状況悪化等により投資元本を割り込 むことがあり、損失を被ることがあります。 ○現地の税法、会計基準、証券取引に関連する法令諸規則の変更により、当該証券の価格に大きな影響を与 えることがあります。 ○各国の取引ルールの違いにより、取引開始前にご注文されても、始値で約定されない場合や、ご注文内容が 当該証券の高値、安値の範囲であっても約定されない場合があります。 ○外国株式において有償増資等が行われた場合は、外国証券取引口座約款の内容に基づき、原則権利を売 却してお客さまの口座に売却代金を支払うことになります。ただし、権利売却市場が存在しない場合や売却市 場があっても当該証券の流動性が低い場合等は、権利売却ができないことがあります。また、権利が発生し ても本邦投資家が取り扱いできないことがあります。 ○外国株式の銘柄(国内取引所上場銘柄および国内非上場公募銘柄等を除く)については、わが国の金融商 品取引法に基づいた発行者開示は行われていません。 ■外国株式の手数料等諸費用について ○外国委託取引 国内取次手数料と現地でかかる手数料および諸費用の両方が必要となります。現地でかかる手数料および 諸費用の額は金融商品取引所によって異なりますので、その金額をあらかじめ記載することはできません。 詳細は当社の担当者までお問い合わせください。国内取次手数料は、約定代金 30 万円超の場合、約定代金 に対して最大 1.08%+2,700 円(税込み)、約定代金 55,000 円超 30 万円以下の場合、一律 5,940 円(税込み)、 約定代金 55,000 円以下の場合、約定代金に対して一律 10.8%(税込み)の手数料をご負担いただきます。 ○国内店頭(仕切り)取引 お客さまの購入単価および売却単価を当社が提示します。単価には手数料相当額が含まれていますので別 途手数料および諸費用はかかりません。 ○国内委託取引 当社の国内株式手数料に準じます。約定代金に対して最大 1.134%(税込み)、最低 2,700 円(税込み)の委託 手数料をご負担いただきます。ただし、売却時に限り、約定代金が 2,700 円未満の場合には、約定代金に 97.2%(税込み)を乗じた金額を委託手数料としてご負担いただきます。 ○外国証券取引口座 外国証券取引口座を開設されていないお客さまは、外国証券取引口座の開設が必要となります。外国証券 取引口座管理料は無料です。 外貨建商品等の売買等にあたり、円貨と外貨を交換する際には、外国為替市場の動向をふまえて当社が決 定した為替レートによるものとします。 商品ごとに手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書または お客さま向け資料等をよくお読みください。 商 号 等 : みずほ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 94 号 加入協会 : 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 広告審査番号 : MG5690-161025-11 この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する 最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全 性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随 時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。 7
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