Yano Research Institute Ltd

2016 年 10 月 19 日
プレスリリース
IP カメラ国内市場に関する調査を実施(2016 年)
-映像データの数値化で、新たな市場の登場が期待される-
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて IP(ネットワーク)カメラ及び画像解析・VCA(Video Content
Analysis)システムにおける国内・世界市場の調査を実施した。ここでは国内市場を取り上げる。
1.調査期間:2016 年 4 月~9 月
2.調査対象:主要国内ネットワークカメラメーカー、代理店、SIer 等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査併用
<IP(ネットワーク)カメラとは>
本調査における IP(ネットワーク)カメラとは、IP 機能を内蔵し、単独でインターネット網に接続して使用可能
な業務用カメラをさす。
【調査結果サマリー】
 2015 年の IP カメラ国内市場規模は前年比 12.7%増の 78 万台、今後も拡大を予測
2015 年の IP(ネットワーク)カメラ国内市場規模は、メーカー出荷台数ベースで前年比 12.7%増の
78 万台であった。今後も 14%以上の成長率を予測する。特に 2018 年、2019 年には、東京オリンピッ
ク・パラリンピック開催に向けた需要増もあり、大きく成長するものと考える。
 注目される画像解析・VCA(Video Content Analysis)システムが市場を牽引
従来考えられてきた顔認証、人流計測、異常行動検知に留まらず、POS レジと連動させたマーケ
ティング分析や、入退室管理と連動させたセキュリティコントロール、RF-ID 等の他システムとの連携
などが展開されるようになった。多様な分野において画期的なソリューションをもたらしている画像解
析・VCA(Video Content Analysis)システムは、いよいよ普及期に向かうものとみられる。
◆ 資料体裁
資料名:「2016 年度版 ネットワークカメラ/VCA 画像解析システム市場」
発刊日:2016 年 9 月 28 日
体 裁:A4 判 248 頁
定 価:165,000 円(税別)
 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected]
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。
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2016 年 10 月 19 日
プレスリリース
【 調査結果の概要 】
1. IP (ネットワーク)カメラ市場概況
2015 年の IP(ネットワーク)カメラ国内市場規模は、メーカー出荷台数ベースで前年比 12.7%増の
78 万台であった。IP(ネットワーク)カメラとは IP 機能を内蔵し、単独でインターネット網に接続して使用
可能な業務用カメラで、主に監視カメラとして使用されている。国内監視カメラ市場のうち、約 6 割が IP
カメラである。
2016 年の IP カメラ国内市場規模は、メーカー出荷台数ベースで前年比 14.1%増が見込まれるなど、
今後も 14%以上の成長率を予測する。特に 2018 年、2019 年には、東京オリンピック・パラリンピック開
催に向けた需要増もあり、大きく成長するものと考える。
また、IP カメラの主な用途である監視・モニタリングに加え、マーケティング分野におけるカメラ需要
の拡大や、クラウド型カメラサービス(サービス事業者がクラウドを活用して監視・モニタリング・ライブ映
像の管理・録画・画像解析を行うサービス)需要も期待される。
一方、IP カメラ世界市場も高成長を継続している。2015 年の世界 IP カメラ市場規模はメーカー出
荷台数ベースで、前年比 27.5%増の 862 万台であり、今後も高い成長を予測する。
2. 注目すべき動向
IP カメラ市場における成長要因の中でも、とりわけ注目されているの は画像解析・VCA(Video
Content Analysis)システム分野である。画像解析・VCA システムは、映像データを数値化し、当該事象
を分析するためのシステムである。
当初、画像解析・VCA システムはアナログ監視カメラから IP カメラへの移行に伴う、付加価値の高い
解析アプリケーション(顔認証、人流計測、異常行動検知)とされていた。
しかし現在では、POS レジと連動させたマーケティング分析や、入退室管理と連動させたセキュリティ
コントロール、RF-ID 等の他システムとの連携などが展開されるようになり、多様な分野において画期的
なソリューションをもたらしている。
こうしたソリューションは FA(Factory Automation)やマシンビジョン、インダストリー4.0、医療、自動運転
などの分野においても期待されており、画像解析・VCA システムは、いよいよ普及期に向かうものとみら
れる。
図表 1. IP(ネットワーク)カメラ国内市場規模推移
(千台)
(単位:千台)
2012年
IPカメラ国内出荷台数
前年比
415
118.6%
2013年
533
128.4%
注1. メーカー出荷台数ベース(国内流通分)
注2. 見込は見込値、予測は予測値
2014年
692
129.8%
2015年
780
112.7%
2016年
見込
890
114.1%
2017年
予測
1,020
114.6%
2018年
予測
1,600
156.9%
2019年
予測
2,200
137.5%
2020年
予測
2,600
118.2%
矢野経済研究所推計
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