りそな マーケットフラッシュ ウィークリー ◎注意事項をよくお読みください。 先週の動きと今週の見通し No.694 (2016 年 10 月 17 日∼2016 年 10 月 21 日) ■ポイント 徐々に米大統領選後を意識 米利上げ、12 月との見方強まる 日本株、底堅く推移も勢いに欠けた動きか 短期金利 長期金利 円/円スワップ 米国金利 株式相場 為替相場 無担保(翌日物) 円TIBOR(3ヶ月) 新発10年債 先物中心限月 5年 10年 ドルLIBOR(3ヶ月) T-Note(10年) 日経平均 NYダウ ドル・円 ユーロ・ドル ユーロ・円 先週末値 -0.035 % % 0.057 -0.060 % 151.84 円 % -0.06 % 0.07 % 0.882 % 1.798 16,856.37 円 18,138.38 ドル 104.18 円 1.0972 ドル 114.31 円 ■ウィークリー コメント 区切りが迫る 「ヒラリー大統領」前提の市 場へと傾きつつ 一定のトランプ支持、失業率 低下≠景気過熱の証左か FOMCは年内あと 2 回 もみ合い もみ合い 金利低下 金利低下 金利上昇 金利上昇 上昇 下落 ドル上昇 ユーロ上昇 ユーロ上昇 今週の予想 -0.070 0.050 -0.100 151.00 -0.12 0.00 0.80 1.70 16,500 17,600 102.50 1.0800 112.00 ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ 0.000 0.070 0.000 152.80 0.04 0.15 0.98 1.95 17,500 18,500 105.50 1.1350 117.00 % % % 円 % % % % 円 ドル 円 ドル 円 〈 チーフストラテジスト 高梨 彰 〉 米大統領選の投票日を 11 月 8 日に控え、選挙ばかりは下駄をはくまで分 からないものではありますが、金融市場では民主党のヒラリー・クリントン候補 がかなり優勢として進みつつあるようにみえます。数年前から「次はヒラリー・ク リントン」との声が多かっただけに、「ヒラリー・クリントン大統領」は最も波乱の 少ない結果、市場も落ち着いて結果を受け止めることになります。 一方、失言が災いして支持率がここに来て低下した共和党のドナルド・トラ ンプ候補、確かに各種調査結果をみても支持率は低下しているのですが、そ れでも 40%前後の支持は受けています。経済面で難儀する白人に焦点を当 てた戦略が一定の評価を得ているということなのでしょうか。失業率低下が、 必ずしも米経済の過熱を示してはいないことの証左にもなりそうです。 選挙情勢を反映しているからかどうかは不確かながら、Fed(米連銀)から目 先の金融政策について具体的な言及が増えつつあるようにみえます。最も目 立つのが「年内に利上げを 1 回行う」というものです。今年、金融政策を決め る FOMC(連邦公開市場委員会)はあと 2 回、11 月 1-2 日と 12 月 13-14 日 に開催されます。(以下次頁) ◎注意事項 *当資料に記載された情報は信頼に足る情報源から得たデータ等に基づいて作成しておりますが、その内容に ついては明示されていると否とに拘わらず、弊社がその正確性、確実性を保証するものではありません。ま た、ここに記載された内容が事前の連絡なしに変更されることもあります。 *また、当資料は情報提供を目的としており、金融商品等の売買を勧誘するものではありません。取引時期な どの最終決定はお客さまご自身の判断でなされるようお願い致します。 1 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー 12 月利上げ、正当化され易 い (前頁より続く)大統領選直前の利上げは難しいとの見方が支配的であっ て、Fed 高官からも選挙直前の利上げをためらうような発言がありました。利上 げが年 1 回だとすれば、12 月が本命です。市場価格から割り出された 12 月 利上げ確率は約 3 分の 2 程度です。市場の「かんしゃく(tantrum)」を避ける 意味でも、12 月利上げが正当化され易い地合いです。 Fed の利上げが現実味を帯びてきましたが、Fed の基本的な姿勢は「ゆっく り利上げ」です。イエレン FRB(連邦準備制度理事会)議長は、14 日に行わ れた講演の中で、2008 年以降深化した金融危機のように、経済に大きな影響 を与えた事象が起こると、その影響は尾を引き、そのためダメージを受けてい ない状態だったら景気が過熱してしまうような政策を実践しても、思ったほど 景気は過熱しない、といった旨の発言をしています(図表 1)。単純に解釈す れば、「設備投資は停滞しており、利上げは FOMC 参加者が現在想定してい る年 2 回程度か、場合によってはそれ以下も有り得る」といったところです。 それでもFedは「ゆっくり」 景気刺激を優先し、景気過熱やインフレ率上昇への懸念を後回しにした姿 勢は、Fed だけでなく日本や欧州など各国・地域の中央銀行にて今日みられ る姿です。この姿勢に対して最も反応を示し易いのが債券市場、市場金利で す。金融緩和が長期化し、引き締めも後回しとなれば、短期金利は低位での 推移が続きます。一方で将来のインフレ率を想定する場合、中央銀行がイン フレ率上昇を放置する確率が高まるため、将来のインフレ率想定が反映され 易い長期金利には上昇圧力が掛かります(図表 2)。 短期金利は「低め」 長期金利は「高め」 「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を実践中の日銀にしても事情は 同じです。2%の「物価安定の目標」達成まで金融緩和を続けるとしており、し かも国債買入れにより長期・超長期利回りが低下したことについて行き過ぎを 表明し、市場ではマイナスの利回りが恒常化しつつあった 10 年債利回りの目 標をゼロ%とやや高めに設定したことを勘案しても、一刻も早く人々のインフ レ率想定を高め、景気回復基調への連想も高めたいとの姿勢が窺えます。 この姿、外国為替市場では扱いが難しくなります。短期金利は「低め」、長 期金利は「高め」です。「低め」に従えば通貨安が導かれます。反対に「高め」 ならば通貨高です。足元では目先利上げの可能性があるのは米 FRB だけな ので、「相対的に米ドル高要因」との捉えられ方が一般的なようにみえます が、世界的にインフレ率が上昇した場合、見方を修正する必要性も高まりま す。現時点では日銀の金融「引き締め」を具体的に想定することは難しいもの の、多少なりとも日本のインフレ率が上昇に向かえば、俄かに日銀の金融緩 和に対する「出口論」が噴出してくるはずです。その場合でも、世界景気改善 から市場のリスク選好度の高まりを経てドル円には円安バイアスが掛かり易い とは思われますが、想定する背景が変わるため、金利の動きだけをもって為 替レートを想定しようとすると、辻褄が合わなくなるかもしれません。 外為市場の解釈は・・・ インフレ率上昇からリスク選 好度高まり、円安バイアスが 掛かり易いものの 全ては「ふたを開けてみるまで分からない」ことながら、ふたが開いた途端 にこれまでとは異なった背景や動きが出てきそうな気配です。そういう意味で も、11 月 8 日の米大統領選は大きな区切りとなりそうです。 米大統領選、大きな区切り 図表1: 米失業率とインフレ率 % 米失業率 図表2: 米PCEデフレータ(前年比) 米 2 年・10 年国債利回り 米2年債利回り(%:左軸) 米10年債利回り(%:右軸) 12 1.500 10 1.375 2.125 8 1.250 2.000 6 1.125 1.875 4 1.000 1.750 2 0.875 1.625 0 0.750 1.500 0.625 1.375 ‐2 1990年1月 1994年1月 1998年1月 2002年1月 2006年1月 2010年1月 0.500 16年1月 2014年1月 出所:Bloomberg、りそな銀行 1.250 16年3月 16年5月 出所: Bloomberg、りそな銀行 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 2 2.250 16年7月 16年9月 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■今週のひとコマ 図表3: 首都圏マンション販売戸数と首都圏契約率の推移・日本 10 年国債利回り 首都圏新規マンション発売戸数 首都圏契約率(右軸) 千戸 % 日本10年国債利回り(%) 1.5 90 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 0 80 1 70 0.5 60 0 50 40 10/8 11/8 12/8 13/8 14/8 15/8 16/8 ‐0.5 2010年8月 2013年8月 2016年8月 出所: IN 情報センター、Bloomberg、りそな銀行 住宅販売の動向 住宅販売、概ね良好 一方、契約率は低下気味 契約率は回復するか このところ不動産価格が上昇しています。不動産経済研究所が公表している 首都圏マンション市場動向によると、8 月の一戸当たりの価格は 5,662 万円でし た。この 8 ヶ月間は 5 千万円台後半での推移が続いています。先日、内閣府よ り公表された 9 月分の景気ウォッチャー調査でも、住宅関連会社から「低金利の 状況で土地から購入する客の動きが多少良くなってきている」との意見が寄せら れ、住宅販売は概ね良好な様子が窺えました。 一方で、契約率は低下気味です。市場金利は低下したものの、マンション価 格が高すぎるとして、購入を見送る人々も増えていないか気掛かりです。 低金利の間に契約率が回復するか、見極めが必要です。(中條) 各マーケット・コメントは 10 月 17 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 3 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■外国為替市場 米ドル 予想 ドル円: ドル円は上昇 102.50 −105.50 円 ユーロ 予想 ユーロ円: ユーロ円は上昇 112.00 −117.00 円 ユーロドル: ユーロドルは上昇 1.0800 −1.1350 ドル 豪ドル・NZ ドル 予想 豪ドル円: 豪ドル円は下落 76.00 −81.00 円 NZ ドル円: NZドル円は下落 71.00 −76.00 円 図表4: 105 先週のドル円は上昇。米大統領選第 2 回テレビ討論会で引き続きクリントン 氏優勢との見方が広がったことや、米年内利上げ観測の広がりからドル円は 一時 104 円台半ばまで上昇する場面もあったが、冴えない中国貿易統計を 受けて、ドル円は下落。週末は、良好な中国消費者物価指数の伸びを受けて 再び上昇した。 今週のドル円は上昇を想定。良好な米経済指標を受けて、年内利上げ観 測から今週もドル円は上昇する展開を見込む。米大統領選の行方も一定の安 心感が広がっており、総じてプラスの材料が多い。19 日は、中国にて GDP や 鉱工業生産などの経済指標の発表があり、見極めが必要となろう。(中條) 先週のユーロ円、ユーロドルは共に下落。ユーロ円は、欧米株安を背景 に、週前半から下落。下げ幅を縮める場面もみられたが、中国貿易統計が予 想を下回る結果となるとリスク回避から円高が進行し、値を下げた。ユーロドル は、英国によるEU離脱交渉を巡る不透明感が燻るなか、米国債利回りの上昇 なども背景に値を下げた。 今週のユーロ円、ユーロドルは共に上昇を想定。今週は20日のECB理事会 に注目が集まる。ドラギ総裁は9月理事会後の会見で当面追加刺激策は必要 ないと述べており、今週の理事会でも従前どおり追加緩和へ慎重な姿勢を示 すと予想され、ユーロ円、ユーロドルは上昇するだろう。ただ追加緩和期待が 後退するなかリスク資産は値を下げ、リスク回避の円高が進行し、ユーロ円の 上値は限定的となろう。(水野) 先週の豪ドル円は上昇、NZドル円はほぼ変わらず。豪ドル円は、原油高を 背景に週初は買いが先行。欧米株安を背景にリスク回避の円高が進行すると 上げ幅を縮めた。中国経済指標が冴えない結果となると売りに押されたもの の、週末に値を上げた。NZドル円は、リスク回避の円高を背景に週前半は売 りが優勢。中国経済指標を受けて下落したものの、週末には豪ドルに連れ高 となり値を戻した。 今週の豪ドル円、NZドル円は共に下落を想定。原油価格は50ドル台に乗 せたが上値追いとはなっておらず、原油相場は利食い売り優勢の地合いを予 想。原油安を受け、豪ドル円は値を下げるだろう。ECB理事会ではドラギ総裁 が追加緩和に慎重な姿勢を示すと予想し、リスク回避の円買いも相場を下押 ししよう。NZドル円は原油安・円高を受け、豪ドル円に連れ安となろう。(水野) 米ドル円 図表5: 円/ドル 118 ユーロ円 円/ユーロ 104 116 103 102 114 101 100 112 99 98 2016/8/12 2016/9/2 2016/9/23 110 2016/10/14 2016/8/12 出所:Bloomberg、りそな銀行 2016/9/2 2016/9/23 2016/10/14 出所:Bloomberg、りそな銀行 各マーケット・コメントは 10 月 17 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 4 図表6: 80 豪ドル円 図表7: 円/豪ドル 77 NZ ドル円 円/NZドル 76 79 75 78 74 77 73 76 72 71 2016/8/12 75 2016/8/12 2016/9/2 2016/9/23 2016/10/14 出所:Bloomberg、りそな銀行 2016/9/2 2016/9/23 2016/10/14 出所:Bloomberg、りそな銀行 ■債券市場 国内 予想 金利は低下 TIBOR(3M):0.050 -0.070 % 長期金利(新発 10 年債): -0.1-0% 米国 予想 金利は上昇 ドル LIBOR(3M): 0.80 -0.98 % T-note(10 年):1.70 -1.95 % 図表8: % 0.18 0.17 0.16 0.15 0.14 0.13 0.12 0.11 0.10 0.09 0.08 0.07 0.06 0.05 0.04 15/10 先週の国内債はほぼ変わらず。日米祝日の10日に欧州債が値を下げた ことや原油価格の上昇を背景に週初は売りが先行。一部で期待されていた 日銀買入れが見送られたことも相場を下押しした。30年債入札や日銀買入 れにおいて超長期ゾーンが強めな結果となったことを受けて、超長期債が 買われたが、週末には5年債入札が強めの結果となり中期債に買いが入っ た一方、超長期債は売られた。 今週の国内債は上昇を想定(金利は低下)。今週は原油価格の下落や 日銀買入れを支えに値を上げる展開を予想。ただ、日銀は 10 年債利回り が概ねゼロ%で推移するように国債買入れを行うとしており、10 年債利回り がマイナス 0.1%に近づく場面で上値は重くなろう。一方、翌週に 20 年債 入札を控え、週後半には持ち高調整から超長期債には売りがみられよう。 (水野) 先週の米国債は下落(金利は上昇)。米国休場中の欧州債安を受けて 売りが先行。原油価格が下落したことや中国貿易統計が予想を下回ったこ とで買いが入り下げ幅を縮めたが、30 年債入札を前に持ち高調整の売りが 出て価格が下落。入札が強めな結果となったことや、ミシガン大学消費者 信頼感指数などが予想を下回ったことを背景に買われたものの、週末に値 を下げ、10 年債利回りは 1.8%近辺まで上昇した。 今週の米国債は下落を想定(金利は上昇)。NY 連銀のダドリー総裁や ボストン連銀のローゼングレン総裁など FRB 高官から年内利上げを支持す る発言が聞かれたことを受け、利上げ観測が高まるなか、値を下げる展開 を想定。他方、原油価格や株価の下落が予想され、下値は限定的となろ う。(水野) 日米短期金利 図表9: 日本 米国(右軸) 1.30 % % 1.10 0.90 0.70 0.50 0.30 ▲ ▲ ▲ ▲ 0.10 16/1 16/4 16/7 日米長期金利 -0.10 16/10 出所:Bloomberg、りそな銀行 日本 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 15/10 16/1 米国(右軸) 16/4 16/7 % 2.6 2.4 2.2 2.0 1.8 1.6 1.4 1.2 1.0 0.8 0.6 16/10 出所:Bloomberg、りそな銀行 各マーケット・コメントは 10 月 17 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 5 ■株式市場 先週の日経平均はほぼ変わらず。祝日明けの火曜日は、原油価格の上 昇や為替の円安を受けてエネルギー株や輸出関連株などを中心に買わ れ、日経平均は 17,000 円台に乗せたものの、翌日以降は為替が円高に転 じたことや冴えない中国貿易統計を受けて日本株は下落した。週末は、中 国消費者物価指数が市場予想を上回ったことを受けて中国経済に対する 懸念が和らぎ、日本株は前週末終値近辺まで値を戻した。 日経平均 予想 日経平均は上昇 16,500 −17,500 円 今週の日経平均は上昇を想定。週初は上昇して始まったものの、新潟 知事選を受けて、電気・ガス業を中心に売りが強まった。今後は売りが一巡 し、良好な米国経済指標や米年内利上げ観測を受けた円安などを背景に 輸出関連株が日本株を牽引する展開を見込む。今週は米中の経済指標 が注目され、18 日の米消費者物価指数や 19 日の中国 GDP を受けて、日 本株は推移しよう。(中條) 先週のダウは下落。ロシアのプーチン大統領が、OPEC(石油輸出国機 構)と協力して生産調整を行う用意があると表明したことで原油価格が上昇 しエネルギー株を中心に週初は上昇。非鉄金属大手などが発表した決算 が予想を下回り、今後発表される企業決算への懸念から反落。ドル高の進 行も相場を下押しした。中国貿易統計が冴えない結果となり、アジア・欧州 株が値を下げるなか、米国株も下落した。週末には大手金融機関が発表し た決算が予想を上回ったことで、下げ幅を縮めた。 今週のダウは下落を想定。先週発表された大手金融機関の決算が予想 を上回る結果となったことなどから、今週発表される企業決算への期待感 から買いが先行しよう。一方、原油価格は 50 ドル台へ上昇したが上値追い の展開とはなっておらず、原油相場は一旦利食い売り優勢の地合いとな り、エネルギー株を中心に値を下げる展開を予想。(水野) NY ダウ 予想 ダウは下落 17,600 −18,500 ドル 図表10: 日経平均 17500 図表11: NY ダウ 円 19000 17000 18500 16500 18000 16000 2016/8/12 2016/9/2 2016/9/23 17500 2016/8/12 2016/10/14 出所:Bloomberg、りそな銀行 中国株 上昇、連休中の海外株高 を受けて買いが先行 インド株 下落、週後半に値を下げる ブラジル株 上昇、歳出抑制法案可決 を好感 ドル 2016/9/2 2016/9/23 2016/10/14 出所:Bloomberg、りそな銀行 中国株は上昇。国慶節連休中の海外株高を受けて、買いが先行。深セン・ 香港間の相互取引に関し、運用試験を実施するとの発表を受け、資金流入期 待から更に値を上げた。週末には、消費者物価指数が市場予想を上回る結 果となり、中国経済への懸念が和らぐなか値を上げた。(水野) インド株は下落。海外投資家が買い越しとなったことで買いが先行したが、 鉱工業生産が冴えない結果となったことで上値は重く揉み合う展開。11・12 日 の連休中に海外株が下落したことを受けて、値を下げた。(水野) ブラジル株は上昇。原油などの商品価格が上昇したことに加え、国家の歳 出に上限を設ける法案が可決したことを受け週初は上昇。中国貿易統計が冴 えない結果となり、鉄鉱石関連企業などが売られたものの、原油価格の上昇 を背景に値を上げた。(水野) 各マーケット・コメントは 10 月 17 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 6 ロシア株は下落。プーチン大統領が、OPEC(石油輸出国機構)と協力して 生産調整を行う用意があると表明したことで原油価格が上昇し、週初は上 昇。中国貿易統計が冴えない結果となったことや、シリア情勢を巡るロシアに 対する追加経済制裁観測を受けて値を下げた。(水野) ロシア株 下落、経済制裁観測を嫌気 図表12: 中国上海総合指数 3200 図表13: ムンバイ SENSEX 指数 ポイント 29500 ポイント 29000 3100 28500 28000 3000 27500 2900 2016/8/12 2016/9/2 2016/9/23 27000 2016/8/12 2016/10/14 図表14: ブラジル BOVESPA 指数 63000 2016/9/2 2016/9/23 2016/10/14 図表15: ロシア MICEX 指数 ポイント 2100 ポイント 62000 2050 61000 60000 2000 59000 58000 1950 57000 56000 2016/8/12 2016/9/2 2016/9/23 1900 2016/8/12 2016/10/14 図表16: WTI 原油先物(期近物) 53 1380 51 1360 49 1340 47 1320 45 1300 43 1280 41 1260 2016/9/2 2016/9/23 2016/10/14 ドル/トロイオンス 1240 2016/8/12 2016/10/14 出所:Bloomberg、りそな銀行 作成 : りそな銀行 2016/9/23 図表17: NY 金先物(期近物) ドル/バレル 39 2016/8/12 2016/9/2 2016/9/2 2016/9/23 2016/10/14 出所:Bloomberg、りそな銀行 総合資金部 高梨 彰 水野伸哉 中條仁美 各マーケット・コメントは 10 月 17 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 7 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■過去 5 年間の相場推移 図表17: 日経平均(左軸)と NY ダウ(右軸) 円 22,000 21,000 20,000 19,000 18,000 17,000 16,000 15,000 14,000 13,000 12,000 11,000 10,000 9,000 8,000 2011/10 図表18: ドル NYダウ 日経平均 2012/10 2013/10 2014/10 2015/10 22,000 21,000 20,000 19,000 18,000 17,000 16,000 15,000 14,000 13,000 12,000 11,000 10,000 9,000 8,000 2016/10 米ドル円とユーロ円 円 円 160 150 ユーロ円 140 150 130 140 120 130 110 120 100 110 100 90 米ドル円 90 80 70 2011/10 図表19: 180 2012/10 2013/10 2014/10 2015/10 80 2016/10 WTI 原油先物と日本 10 年金利 WTI原油先物(左軸) ドル 日本10年金利(右軸) % 1.30 160 1.10 140 0.90 120 0.70 100 0.50 80 0.30 60 0.10 40 -0.10 20 -0.30 0 2011/10 2012/10 2013/10 2014/10 2015/10 -0.50 2016/10 出所:Bloomberg、りそな銀行 各マーケット・コメントは 10 月 17 日(月)09:00 現在 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 8 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■マーケットカレンダー 日本 米国 10/10(月) <体育の日> <コロンブス記念日> その他 <香港 重陽節> ★(独)8月貿易収支 10/11(火) ★9月景気ウォッチャー調査 <印 ダシャラー> ★(独)10月ZEW景気期待指数 10/12(水) ★8月機械受注 30年債入札 8月国際収支 国庫短期証券(2ヶ月程度) 10/13(木) 8月第3次産業活動指数 9月貸出・預金動向 国庫短期証券(3ヶ月) 10/14(金) 5年債入札 9月マネーストック 前年比% CPI(総合) <ブラジル 聖母の日> <印 イスラム教新年> ★(中)9月貿易統計 9月財政収支 9月輸入物価指数 ★9月小売売上高 CPI(コア) 4 3 コンセンサス予想:前 年比+1.5% (8月実績:+1.1%) 2 1 0 -1 12/8 13/2 13/8 14/2 14/8 15/2 15/8 ★(中)9月CPI 8月企業在庫 5 11/8 12/2 (EU)8月鉱工業生産 (英)BOE金融政策委員会 コンセンサス予想: 0.0% (前回実績:0.0%) 04/9 05/9 06/9 07/9 08/9 09/9 10/9 11/9 12/9 13/9 14/9 15/9 16/9 16/2 16/8 出所:Bloomberg、りそな銀行 出出所:Bloomberg、りそな銀行 10/17(月) 8月稼働率 政策金利 % 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 -0.5 ★9月鉱工業生産 (EU)9月CPI 10月NY連銀製造業景況指数 10/18(火) 国庫短期証券(1年) 流動性供給入札 10/19(水) 8月全産業活動指数 10/20(木) 国庫短期証券(3ヶ月) 流動性供給入札 10/21(金) 10/24(月) ★9月貿易統計 10/25(火) 20年債入札 10/26(水) 10/27(木) 2年債入札 国庫短期証券(3ヶ月) 10/28(金) ★9月CPI 9月家計調査 9月雇用統計 10/29(土) 11/1(火) ★日銀展望レポート 黒田日銀総裁定例会見 11/2(水) 10月マネタリーベース 10月消費動向調査 国庫短期証券(3ヶ月) 流動性供給入札 11/3(木) <文化の日> ★9月CPI (英)9月CPI 8月対米証券投資 ★9月住宅着工 ★(中)7-9月期四半期GDP ★(中)9月鉱工業生産 ★(中)9月小売売上高 (豪)9月失業率 (独)9月PPI (英)9月失業率 (中)9月固定資産投資 ★9月中古住宅販売件数 ★(EU)ECB定例理事会 10月フィラデルフィア連銀製造業景況指数 9月景気先行指数 (豪)9月失業率 (独)9月PPI (EU)10月消費者信頼感指数 9月シカゴ連銀全米活動指数 10月リッチモンド連銀製造業景況指数 10月消費者信頼感指数 ★(独)10月IFO景況指数 ★9月新築住宅販売 ★(独)9月小売売上高 9月中古住宅販売成約指数 (EU)9月マネーサプライ ★7-9月期GDP速報値 ★(独)10月CPI ★FOMC(-2日) <シンガポール ディーパバリ> (豪)準備銀行理事会 (中)10月PMI製造業 10月ISM製造業景況感指数 9月建設支出 10月ADP民間雇用調査 10月ISM非製造業景況感指数 9月製造業受注 11/4(金) ★10月雇用統計 11/6(日) 9月貿易収支 <夏時間終了> <ブラジル 万聖節> (EU)9月失業率 (英)BOE金融政策委員会 (豪)9月貿易収支 (豪)9月小売売上高 <ロシア 国民統一の日> 【以降の主要日程】 <国債入札> 2年債(11/29、12/27)、5年債(11/15、12/13)、10年債(11/8、12/1)、20年債(11/17、12/15)、30年債(11/10、12/8)、40年債(11/25) <日銀金融政策決定会合>12/19-20 <米・連邦公開市場委員会(FOMC)> 12/13-14 <ECB定例理事会> 12/8 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 9 りそなマーケットフラッシュ ウィークリー ■市場相場動向 (10/10∼10/14) 10/10(月) 日本円TIBOR 円短期金利先物 利付2年国債 新発債 国 利付5年国債 新発債 内 利付10年国債 新発債 金 利付20年国債 新発債 利 16/12限 債券先物 2年 5年 円/円スワップ 10年 20年 FFレート 米 TB(3ヵ月) 金 0.315 利 T-NOTE(10年債) 1.718 3 日本円( ヵ月) 海 L -0.02043 米ドル(3ヵ月) 外 I 0.87389 ユーロ(3ヵ月) 金 B -0.32171 英ポンド(3ヵ月) 利 O 0.39725 R スイスフラン(3ヵ月) -0.73320 豪ドル(3ヵ月) 1.73000 NZ ドル(3ヵ月) 2.19500 ドル・円(仲値) ユーロ・円(仲値) 豪ドル・円(仲値) NZ ドル・円(仲値) 東 (15 30 ) 京 ドル・円 : 時点 外 103.09 ユーロ・円(15:30時点) 国 115.25 ユーロ・ドル(15:30時点) 為 1.1180 ドル円直先スプレッド(3ヵ月、銭/ドル) 替 d 43.0 ドル・円 103.61 N ユーロ・ドル 1.1139 Y 英ポンド・ドル 1.2362 スイスフラン・ドル 0.9825 日経平均(225種/円) 東証株価指数(TOPIX) 東 日経ジャスダック指数 京 東証マザーズ指数 東証1部売買高(百万株) 株 NYダウ(ドル) 18329.04 式 ナスダック総合指数 5328.67 中国上海総合指数 海 3048.14 SENSEX(インド) 外 28082.34 ブラジルボベスパ指数 61668.33 M ICEX指数(ロシア/ドル建) 2001.10 金(NY先物、期近)(ドル) 1257.50 商 原油(WTI先物、期近)(ドル) 51.35 品 CRB先物指数 190.28 お問い合わせは、取引店の担当者までご連絡ください 無担保コール オーバーナイト物 3ヵ月 6ヵ月 16/12限 10/11(火) -0.028 0.05727 0.10636 99.955 -0.265 -0.200 -0.055 0.396 151.81 -0.07425 -0.06870 0.08053 0.43830 0.40 0.331 1.764 -0.01543 0.87750 -0.32043 0.39563 -0.73120 1.74000 2.17500 103.96 115.76 78.91 73.92 103.87 115.58 1.1127 d 42.4 103.51 1.1054 1.2123 0.9888 17024.76 1356.35 2547.91 948.76 1665.16 18128.66 5246.79 3065.25 61021.85 2001.42 1253.00 50.79 189.16 ◎表紙の注意事項をよくお読みください。 10 10/12(水) -0.032 0.05727 0.10636 99.955 -0.265 -0.200 -0.065 0.380 151.86 -0.06687 -0.06576 0.07211 0.41958 0.40 0.340 1.769 -0.00993 0.88111 -0.32271 0.39563 -0.72720 1.75000 2.16500 103.65 114.48 78.36 73.28 103.64 114.52 1.1050 d 42.1 104.21 1.1007 1.2204 0.9908 16840.00 1342.35 2541.88 939.44 1715.62 18144.20 5239.02 3058.50 1993.35 1251.10 50.18 188.07 10/13(木) -0.032 0.05727 0.10636 99.955 -0.264 -0.200 -0.065 0.370 151.87 -0.05835 -0.06080 0.07269 0.41516 0.40 0.284 1.741 -0.01171 0.88000 -0.32486 0.39788 -0.72620 1.75000 2.14500 104.59 115.10 78.76 73.63 103.77 114.30 1.1015 d 40.7 103.71 1.1056 1.2254 0.9862 16774.24 1342.31 2545.09 938.22 1659.51 18098.94 5213.33 3061.35 27643.11 61118.58 1976.37 1255.00 50.44 189.14 10/14(金) -0.035 0.05727 0.10636 99.955 -0.274 -0.210 -0.060 0.380 151.84 -0.06511 -0.06431 0.07253 0.40870 0.40 0.289 1.798 -0.01207 0.88167 -0.32343 0.40125 -0.72820 1.75000 2.14500 103.87 114.72 78.68 73.70 104.05 114.74 1.1027 d 41.0 104.18 1.0972 1.2191 0.9903 16856.37 1347.19 2545.30 937.60 1626.16 18138.38 5214.16 3063.81 27673.60 61767.22 1966.39 1253.10 50.35 189.47
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