会議録(PDF:439KB)

会議録
(記録 篠山市保健福祉部地域福祉課)
議
題
平成 27 年度第 2 回 篠山市手話施策推進委員会
日
時
平成 27 年 8 月 20 日(火)14:00~16:00
場
所
篠山市市民センター 多目的ルーム
出席委員
小林泉、鳥越隆士、池上睦、大内和彦、細見奈良子、山本清、増田豊彦、前
田公幸、久下伸枝、酒井喜代美、松笠勝也(代)後藤英之、村上由樹(代)
成田雅俊
(敬称略・順不同)
欠席委員
なし
傍 聴 者
なし
1.開会
2.あいさつ
3.委嘱状交付
委嘱状交付(第 1 回欠席者委員)
4.協議
(1) 篠山市手話施策推進の方針(案)について
聴覚障害者の実態と生活ニーズ調査から(抜粋)
(事務局) 定刻になったので、ただ今から平成 27 年度第 2 回篠山市手話施策推進委員会
を開催する。
本日の委員の出席状況の報告をする。本日の委員の欠席者はいない。ただ、
教育委員会学校教育課、社会教育文化財課の課長は所用のため少し遅れる。
本会議の公開について。本会議は篠山市の附属機関等の会議及び会議録の
公開に関する条例3条の規定により、公開する。また、本日の議案について
も非公開とすべき内容はないため、公開による会議として事前公表している。
本日の傍聴者はなし。会議録について、篠山市附属機関等の会議、会議録公
開に関する規定7条により、要点筆記により公開する。各委員の発言内容は、
A委員、B委員と公開するので了承いただきたい。委員長から挨拶いただき
たい。
(委員長)
みなさん、こんにちは。お忙しいところお集まりいただきありがとうござ
います。朝夕涼しくなりましたが、昼間はまだ暑い。3日前に淡路島のふく
ろうの郷の入所者の女性が亡くなられた。高齢で自力で生活ができないとい
うことで、豊岡から夫婦でふくろうの郷へ入所された。本来は住み慣れた地
域で暮らすのが当然である。どのような気持ちで入所されたか分からないが、
ご主人は介護度が大きく、奥様は淡路に移ってから色々なお手伝いをされて
いた。学習会などにも参加されていた。自分より介護の重い方の介護をされ
ていた。淡路ふくろうの郷では重要な方でした。突然亡くなられた。私は、
会議などで淡路に行くことがあるが、その時にお会いし、元気か尋ねていた。
時々豊岡に帰りたいと言われていた。住み慣れたところで、環境を整えなけ
ればいけないと思った。またコミュニケーションも手話や聴覚障害者の理解
を深める背景をつくる配慮もしなければならない。彼女は帰ることはなかっ
たが、今後我々が考える宿題を彼女からもらった。篠山市では、彼女のよう
なことにならないように暮らしやすい町を作ってもらいたい。2 回目の会議だ
が、積極的に討論いただきたい。
(事務局)
ありがとうございました。第1回の会議に欠席された委員について部長から
委嘱状の交付をする。
(倉部長)
(委嘱状交付)鳥越委員、酒井委員
(事務局)それぞれの委員から自己紹介、その他の委員も名前だけお願いしたい。
(委員)
兵庫県教育大学。私は教育が専門、地域の障害者の支援について取組んで
いる。篠山市も条例ができ、こどもたちをとりまく環境、健聴のこどもたち
にも手話を使える環境を考えていかなければならない。よろしくお願いした
い。
(委員)
何もよく分かっていないが、前回の検討会議にも参加しており、住みよい
町ということには興味があり、大事なことだと思う。広く意見を聞き、ここ
で話をできたらと思う。よろしくお願いしたい。
(事務局)
改めて小林会長から名前程度の紹介をお願いしたい。
(委員長 ) よろしくおねがいします。
(各委員・事務局より自己紹介)
本委員会には、兵庫県認定手話通訳者なかがみひろこ様、はしもとゆみこ様
に手話通訳をお願いしている。ご協力よろしくお願いしたい。
皆さまへ郵送した第1回会議録、特に修正なかったか?あれば修正したいと
思う。なければ規定により会議録をHPに掲載する。了承いただきたい。
( 事務局 ) 篠山市手話施策推進委員会規則第 3 条により、委員が会の進行を務めるた
め委員長お願いしたい。
( 委員長 ) 篠山市推進案について事務局報告お願いしたい。
( 事務局 )
それでは、第1回目の委員会で皆様にいただいた意見をもとに再度、事務
局で検討した推進方針案について、説明する。
前回の意見の中に、ろう者の生活のしづらさを理解した上で、施策推進につ
いて話していくことが必要でないか、ろう者がどんな生活をしているのか学
ぶ必要がある。という意見をいただき、ろう者のみなさんに聞き取りなども
含めたうえで再度検討すると答えた。前回の委員会が終わり、どのような方
法で把握するべきか検討したが、ろう者のみなさんの話をどこまで聞けるか
等、大内会長さんと相談をする中で、直接の聞き取りやアンケート調査の実
施ではなく、平成25年度に兵庫県聴覚障害者協会が実施した調査にもとづ
いて生活実態を集約することとした。この調査は、家族とのコミュニケーシ
ョンの実情や、生活実態、教育、仕事、地域活動、などの聞き取りから困り
ごとや課題を調査したもので、県下1,000人の方を対象に実施し888
人の方から聞き取りされたものである。丹有ブロック46人の方のうち篠山
市の方も8人から聞き取りをした内容から抜粋し、まとめたものを参考資料
として配っている。
その実態調査からは暮らしの中の困りごとが見えてくる。家族の中でコミ
ュニケーションが図れない、家の中に居るが孤立している。また、近所づき
あい、地域のなかでの情報取得ができず挨拶程度にとどまる方も居る。・・・
参考資料その実態調査からみえてくるもの、しかし、近隣支援があり、良好
な近所づきあいが構築できている方もある。また、災害時、緊急時に情報が
入らず家族や手話通訳者、友人や近隣者に頼っているが、緊急時の対応に不
安を覚えている方もある。商店やスーパーでちょっとした相談ができないな
どの困りごともある。今後必要なサービスは何かという問いに対し、コミュ
ニケーション保障のある施設があれば良い、気軽に集まれる場所があれば良
い、健康づくりをサポートしてくれるグループホーム、また自分にあった仕
事ができる作業所があれば良いなどの要望があった。調査の結果から、家族
の中でも疎外感を感じている方、家族に手話を覚えてほしい、コミュニケー
ションをとりたい方もある。コミュニケーションがとれないことから生じる
職場のトラブルや、身分保障の問題、地域近隣の関係性などの結果が見えて
きた。実態調査から見えたものを、ろう者が職場や地域において孤立してい
る状況から、今回、推進方針を再度検討した。
資料1を見ていただきたい。
前回の方針案から修正が分かりやすいように見え消しで示している。
「篠山
市みんなの手話言語条例に規定する手話を推進する方針」から「篠山市手話
施策推進方針(案)
」とした。みんなの手話言語条例第 6 条の規定により手話
施策を推進するために方針を定めるものとして新たに3行挿入している。そ
して推進目標、基本方針をうたっている。推進目標を「手話であいさつがで
きる篠山市をめざす」と掲げていた。委員のみなさんから活発に意見をいた
だいた部分である。事務局は、
「あいさつ」という言葉は、単なる挨拶ではな
く、まずは挨拶から。挨拶はコニュニケーションのきっかけ、始まりであり、
そこから交流ができるという思いから手話であいさつができる篠山市をめざ
すと提案した。
前回の会議で、挨拶だけでなく「会話ができる」、「コミュニケーションで
きる」と言う文言を含めて欲しいと言う意見があった。この推進目標は、短
期目標か長期目標かという議論もあった。事務局として、意見をふまえ再考
し、推進目標、基本方針は長期目標であるという考えをまとめ、
「手話を必要
とする人が安心して暮らせるよう、手話で会話ができる篠山市をめざす」と
修正案を示した。
次に、基本方針について「手話を必要とする市民」を「手話を必要とする
すべての人」に修正し、「日常生活において」を削除した。また、「市は」を
加え、
「手話の使いやすい環境づくりを推進します。
」と結んだ。
次に、条例第 6 条第 2 項に規定する 1 号手話の理解及び普及に関する事項、2
号の手話による情報取得及び手話の使いやすい環境づくりに関する事項、3 号
の手話通訳者の配置または派遣等意志疎通支援に関する事項という、それぞ
れの推進方針と推進施策を示していた。事務局としては、短期か長期の取り
組みかを検証し、新たに長期的、短期的と示している。
まず、1つ目の、手話の理解及び普及に関する事項ですが、手話が普及し、
「市民だれもが」を、
「ろう者と聞こえる人が」に置き換えた。そして、手話
であいさつできるようの「あいさつ」を「意思疎通」ができるようとした。
市民がろう者や手話に対する理解を深め、手話を学ぶ機会を提供するとした。
市は、
「市民に手話への理解が深まり」の前に「ろう者や」の部分を入れ、
「市
民にろう者や手話への理解が深まり、手話が普及するよう・環境づくりを進
める」とした。このろう者を挿入したことについては、この後の推進施策に
も反映するわけだが、手話の理解と普及だけでなく、ろう者の生活実態や困
っていることや求めること、歴史も含めて市民が理解をしていくことが大切
であるとの考えをもう一度認識して加えている。
次に、推進施策の取り組みとして、短期的に取り組めるものとし、
(ア)手
話を学べる出前講座や手話教室の実施(イ)市民が地域で手話を学ぶ機会と
して住民学習の選択課題の中に手話講座を取り入れるとあるが、「手話を学
ぶ」の前に「ろう者や手話について学ぶ」とした。
(ウ)も子供たちが「手話
やろう者への理解を深める」を「ろう者や手話への理解を深める」と順番を
置き換えた。
(エ)
「役所窓口」を「市役所や消防本部等」と変えている。市役所窓口だけ
でなく、市役所全般関わるところ、消防本部において手話が必要な方に対し、
手話で対応できるようにという意味を込めている。
(オ)も同様で「手話やろう者への理解」を「ろう者や手話への理解」と順
番を置き換えました。(カ)の企業事業所において、「手話の理解及び普及」
のところに「ろう者や手話の理解」と「ろう者」を加えた。また、新たに長
期的な取り組みとし、長期展望に立って進めていく施策を示した。現在、市
役所職員に対して手話教室を実施しているが、手話で窓口対応できる職員を
養成していくという意味から(ア)として「市役所において手話を使える職
員を養成し、窓口等への配置ができるよう取り組むとしている。
(イ)は学校教育の中で、継続的に手話を学ぶ機会を取り入れるよう取り組
んでいくとして掲げている。
2つ目の、手話による情報取得及び手話の使いやすい環境づくりに関する
事項では、推進施策の短期的な取り組みとして、イについて「公共的事業所」
は具体的ではない。ろう者の生活実態から見えるのは「医療機関や購買施設
等」でのコミュニケーションのしづらさであり、そこを具体的に示し「情報
取得」だけではなく「意思疎通ができるよう」と置き換え、働きかけを行い
ますとした。生活実態調査で意見のあった災害時、緊急時の対応について新
たに(イ)として、災害発生時や緊急時の対応について、速やかで的確な情
報伝達が行えるようその仕組みについて検討します。と加えた。
また、
(ウ)のⅠCTを活用した遠隔手話通訳サービス等の導入について調
査研究しますのところは、長期的な取り組みとして改めた。長期的な取り組
みのイとしては、医療機関や購買施設等の公益施設において手話での意志疎
通ができる環境をめざして取り組みを行うと示している。
3つ目の手話通訳者の配置または派遣等意思疎通支援に関する事項では、
推進方針の上段「手話を必要とする市民が・・・」からの一文を削除し、
「ろ
う者の生活への支援」に「社会参加の支援」を加えた。先ほどの第2号と同
様(ウ)を加え、緊急時等の対応、制度の充実について検証することとした。
緊急、災害発生時の手話通訳派遣について派遣の養成、派遣方法のあり方に
ついて検証し制度の充実を図ると示している。
(エ)として手話通派遣事業に
ついての「登録手話通訳者の処遇改善」に努めます。とした。
その他の事項では、これらの方針を状況について審議し、必要に応じ見直
す。とした。
( 委員長 )
ありがとうございました。続きまして事務局の説明の内容について相談し
たい。ご意見あれば遠慮なく討論したい。よろしくお願いしたい。
(C委員)
2つある。手話通訳派遣の事業についてという項目。現在の手話通訳派遣
は、ろう者が対象と決まっている。条例が制定されたので、ろう者だけでな
く、聞える人も派遣対象にいれなければならない。聴者を対象に派遣できる
必要がある。ろう者も聴者も使える派遣制度を考えていただきたい。
(委員長)
C委員の意見に対し、事務局どうか?
(事務局)
ろう者の方を招き会議を行う場合、ろう者が派遣を求めるのではなく、我々
が通訳を派遣を求め、準備することが想定される。
(C委員)
例えば会社でトラブルがあった場合、意思疎通ができず困った場合、必要
と思った上司が派遣依頼できる。これはろう者が派遣依頼するのではなく、
聞こえる上司がする。また、自治会や会議に派遣が必要な場合は、聞こえる
方が派遣を申請する。ろう者だけが申請するのではなく、聞こえる方も申請
できる制度が必要だと思う。みなさんいかがか?
(委員長)
例えば、北海道石狩市は、派遣申請はろう者だけでなく、だれでも派遣申
請できるように条例で決めている。地域差があるようだが、C委員の意見は
その通りだと思う。例えば、会議の集まりにろう者がわざわざ通訳の申請を
するのは違和感がある。自治会にろう者が参加する場合は、自治会から派遣
申請するのが必要だということですね。
(C委員)
その通りです。
(事務局)
篠山市の現状は登録制になっており、登録されているろう者23名の派遣
の申請により通訳派遣している状況である。C委員から提案については、他
市の状況を研究し、できるだけ聴覚障害の方によい制度になるように検討し
ていきたいと思う。
(C委員)
G委員、意見いかがか?
(G委員)
三木市の派遣制度は登録している聴覚障害者だけが利用できるということ
ではない。これは厚生労働省がモデル要綱をだしており、その考え方に基づ
いて行うことが大事だと思う。これは、大きな2番の手話による情報取得、
手話の使いやすい環境づくりに関する事項が1番で、施策の推進方針につい
て、ろう者にも聞こえる人と同じように情報の提供が十分に保障される必要
がある。これは、情報を提供する対象はろう者だけではなく、ろう者からの
情報を聞こえる人に提供することも当然ある。通訳ではどちらからの場面か
らも通訳している。ろう者は弱者で何かしてもらわなければならないような
書き方ではないか。条例そのものは、みんなが同じように暮らしていくとい
う目的で作られているのであれば、だれもが情報提供が保障されるというこ
とを十分考えていく必要がある。
(委員長)
変えたほうが良いというのはどのあたり?
(G委員)
ろう者にも聞える人と同じようにというのをろう者も聞える人も同じにす
ればよいか・・・どちらにも情報提供が十分にできるという意味で意思疎通
支援事業を利用する場合、どちらでも使えるということを言いたい。
(委員長)
ろう者にも聞える人と同じ という文章が違和感があるのですね。
(G委員)
そうです。同じようにではなく、ろう者も聞こえる人も同じでよい。この
文章だと、ろう者に対してだけ必要と読めてしまう。
(事務局)
ろう者に対する情報発信だという形をとっている。今の話から市が発信す
る行政情報等については音声や手話や音声言語によってだれにでもいう表現
になっていくのではないか?
(G委員)
ここがふさわしい所かどうかは分からない。C委員が言われた、意志疎通
支援事業の中で、聞える人も聞えない人も同じように活用できるということ
を受けていった。この文章を変えるのが良いか分からない。意思疎通支援事
業について改善するにはどこにはまるか?
(事務局)
G委員が指摘の部分は、私たちも情報取得にこだわり作った。部長が言っ
たこの部分については、ろう者に届いていないととらえている。この部分は、
ろう者も聞える人もという表現にした。C委員が言っていることは私も大事
な視点だと思う。厚生労働省のモデルもある。派遣も健聴者のからも派遣で
きるように検討したい。2の変更は熟考したい。時間をいただきたい。
(委員長)
他いかがか?
(C委員)
今後考えていただけるということでよいか?
(事務局)
はい
(委員長)
他にどうか?
(D委員)
ろう者も聞える人も同じようにというこだわりがあるのか?何かよい言葉
に変えていただけたらいいと思う。
(委員長)
先ほど 事務局から今後、考えるといわれた。
(G委員)
全体的には前回の議論をうけて分かり易く整理ができたと思う。ここに来
て読んだばかり。1手話の理解及び普及に関する事項というのがある。他も
手話の普及とかある。作っている時はそうではないと思うが、手話だけを学
ぶように見える。聴覚障害者の理解と手話の普及がセットでなければならな
い。前回、片手が動きにくい時、手話ができない、しにくいという意見もあ
る。なんでも手話でというわけではない。色々な手段を用いながら意志疎通
できるよう努めることが本来だと思う。これを見ると手話だけ限定されてい
ると思う。もう少し幅を持たせたほうがよいと思う。
(委員長)
すみません、どのあたりでしょうか?
(G委員)
1の手話の普及に関する事項。考え方は色々あると思う。テーマのところ
です。手話が普及、手話を理解、手話を学ぶ・・・手話言語条例だからこれ
でよいと言われればそうかもしれない。手話と言う言葉に限定しているのが
良いのか。いかがか?
(委員長)
条例だからこうなると思う。
(C委員)
G委員が言われたように手話の普及だけでなく、ろう者の生活実態が分か
らない。自分たちの生活を知らないまま、普及するというのは困る。ろう
者の生活を理解する、普及するの2本だてで進めてほしい。ろう者も考える
必要はあると思う。
(委員長)
ろう者の生活を入れてほしいということです。ご意見いかが。
意見がある。あくまで言語条例を決めるということなので、手話等と情報と
コミュニケーションを分けて考える。現在は手話言語法について話をしてい
るので、手話等と入れると情報コミュニケーション法に入ってしまうのでは
ないか。手話を大切にしたいと思う。ろう者の暮らしを考えるとC委員が言
ったのは大事だが、これを入れる文章を作るのは少し検討し、また時間がか
かると思う。今すぐ文章を変えてよいのかどうか。ろう者の暮らしを入れな
ければと個人的には思う。
(D委員)
手話が基本ですが、簡単な挨拶ができたらとてもうれしい。出来れば私た
ちろう者が生活がしやすいようになって欲しいという意味である。例えば、
町での買い物の時、手話でコミュニケーションできる相手がほしい。手話が
できると紙で書いてあるだけでも安心して買い物できる。そういうふうにな
ればと思う。私たちは年をとってきている。体も弱ってくる、痴呆になるか
もしれない。老人ホームに入りたいと思うが、今、淡路の老人ホームは定員
ですぐに入れない。ろう者が入所できるようなそういうホームも増えていけ
ばわれわれも死ぬまで楽しく暮らしていけるかと思う。周りが聞えるものば
かりでろう者がいても生きていくのは楽しくない。手話で会話できるホーム
が増えたらよいと思う。
(委員長)
これからそういう整備をどのようにするか考えなければならない。だれが
どこでもいつでも手話を使える。例えば、今の買い物の話など。さらに手話
が普及しなければならないと思う。また、事務局にも検討いただきたい。
(E委員)
手話言語条例の文章の中で、市民が手話が言語であることを理解し、手話
の広がりを実感することですべての人が社会参加をするという、条例を制定
する理由がある。推進方針の中では、手話の推進を強くうたっているが、短
期の取り組みではボードの利用や筆談など細かい内容を追い込めていけたら
と思う。みんなが覚えられるわけではない。生活を理解してもらうのは、短
期的な取り組み、手話教室の中や施策の中に入れていかなければ、気持ちは
大きいが理解しにくくなるのではないかと思う。
(委員長)
確認してよいか。手話教室で口話などを入れると言うことか?
(E委員)
出前手話講座は、地域や自治会で開催するものです。ゆっくりした口話や
筆談ボードでも意志疎通ができるという説明があってもよい。この手話言語
条例の推進方針の文章なので、他のコミュニケーションを入れると、膨大な
量になる。施策の取り組みには入れても良いが、文章に入れるのは難しいか
と思う。
(委員長)
教えるときに当然必要だと思う。この文章には入れなくてよいという意味
か?
(E委員)
そうです。
(C委員)
先ほどの意見で手話講座の中で、筆談、口話などは勿論すれば良い。ろう
者の実態を話すのも同じ。文章の文言にはいれなくてよいと思う。
(G委員)
みなさん、その考え方で合うのであればよい。もう一つ3番の(1)施策
推進方針で、手話通訳は意思疎通を図るだけでなく、社会参加の支援をして
いますという文章について。手話通訳 「が」している。業務として生活支援
をしているというのが、通訳が責任を持つというのは違う気がする。E委員
もそう思われないか?
(E委員)
言われたら。そうですね。
(G委員)
手話通訳がというのが主語になっている。市が生活と社会参加の支援をし、
その場面で通訳するのが手話通訳なので、少し違う気がする。
(C委員)
そうである。社会の支援、手話通訳者はつなぐ立場にある。
(委員長)
どう書いたらようでしょうか?E委員いかがか?
(E委員)
G委員が言われたように大そうなことをしているような文章に見える。だ
からと言ってどう書けばよいか分からない。
(事務局)
この手話通訳者は、という形になっているので、市が、手話通訳の協力や
支援を得てという形にすればよいのではないか。市が支援しているので、そ
ういう主語にするべきかと思う。あくまで市がお願いをし、手話通訳の協力
を得て取り組みをやっていくこということでよいか?
(C委員)
その文章はどのあたりか?
(G委員)
3番の(1)
(C委員)
この文章を変えるのでよいか?
(A委員)
思いついた。手話通訳者はろう者と一緒でひとつだと思う。ろう者の生活、
社会参加への支援にも関わっている。次に市は、ろう者の生活と社会参加を
進めつつとする。手話通訳者は支援の中心ではなく、関わっている。基本は
意思疎通をはかる。その下に市の関わりを持たせる。
(F委員)
原文考えてもらって、手話通訳を1番にもってきた理由を聞きたい。市が
2番目になっている。逆転して書いたらよいのではないか。通訳者はこのよ
うなことを担っていると書けば、市の施策となると思う。A委員の言われる
ように書けばよいと思う。
(事務局)
F委員から理由を聞きたいと質問あり。見え消しで3行削除した。重複し
ている部分あり削除した。適確にとらえたいという意味。手話通訳者の内容
には言及していく部分だと認識した。市の方針や市政もそうであるが、ろう
者に関わる重要度や関係性などをみると登録の手話通訳者は、大げさに思わ
れるかもしれないが、行政としては、大変な支援をされ、重要な位置だと思
っている。その関わりを示すためである。支援しています、より関わりを持
っているがよいと言われ、なるほどと思ったが、我々は支援されているとい
う認識が強かった。
(委員長)
わかりました。
(C委員)
ろう者の立場から言えば、サポートされすぎると困る。何でも助けてもら
うというのでは困る。それで進んでいくのではダメだと思う。そんな現状は
多々ある。ろう者が自分たちで判断することに気づくことも大切だと思う。
そういう内容の文章を書いてもよいかと思う。
(F委員)
あまりにも施策に入れると長くなる。支援の理解、聴覚障害、ろう者の生
活のあり方、G委員から言われた理解は、全般的に前文で書かれている。あ
まり広げると手話の施策が消える。
(委員長)
その通りだと思います。そろそろ会議が始まって1時間経つが、休憩どう
か?みなさんどうか?
(委員長)
時間になり始めます。先ほどの続きで、この文章の内容を先ほどのように
変更するでよいか。他に意見はないか?本日会議は4時まで。みなさん意見
どうか?
(A委員)
短期的、長期的な取り組みに分けられているのはよい。短期はどのくらい
か?分かりづらい。3に関しては長期、短期がない。どう考えればよいか?
(事務局)
短期的、長期的と表現しているが、おおむね2年。短期は制度を確立させ、
その後、継続的にもっていきたいと考えている。長期的とは、おおむね5年
を目途に考えている。3番の手話通訳者のことについては短期、長期は載せ
ていないのは、継続的にしていかなければならないため、敢えて載せていな
い。
(C委員)
先ほど施策推進の方針について
3(2)エです。現在の登録者が少ない
ため、養成が必要。それに身分保障などもつけていけばよい。先ほど言った、
ろう者以外の申請があれば派遣は登録の数を増やさなければならないので、
その分を入れたほうがよい。
(委員長)
登録数を増やしてほしいということか?
(C委員)
そうです。身分保障も付け加えてほしい。
(委員長)
推進方針の中にも通訳者の確保に努めるとある。手話通訳者の数を増やす
ことを含め考えていただきたい。
(委員長)
これは篠山市に限ったことでなく、他の地方でも通訳者の数が足りない。
また通訳者の高齢化も進んでいる。手話通訳士という資格も平均年齢が50
歳代が多い。若い人材を育てていかなければならないのが早急の課題。少し
話しがそれるが、私が市役所に行ったときの話。受付で酒井市長が書いたか
どうかは分からないが、
“篠山の時代”と書いてあった。だから篠山から全国
に発信したら良いと受け止めた。ここにほかの地域にないことを何か入れて
もいいかとも思う。そのほうがアピールできてよいと思う。12月に東京の
秋葉原で情報アクセシビリティフォーラムが開催される。篠山市から何かア
ピールされると聞いている。そのときに何か発表できたらと思う。何か驚く
内容が発表できたらうれしいと思う。
(C委員)
市役所の設置通訳者のあり方について。正職員が必要だと思う。毎回毎回
変わるのではなく、しっかりと正規の方がいると安心で理解してもらえる。
今まで県には正規の職員はいない。まず篠山市で正規の設置があれば良いと
思う。
(A委員)
僕も今の話で思いついた。手話通訳の正規化。私は、ろう者のアドバイザ
ーを嘱託でも構わないので採用したらよい。その人を中心に、手話に関わる
事業展開、企画展開するシステムを作るとインパクトがある。中心になって
篠山市で動ける人を嘱託で採用し、教育委員会へ言ったり、祭りや観光で手
話での企画を立ち上げるなどをできる人。そういう人がいると変わってくる
のではないか?私が言うことではないかもしれないが。
(C委員)
そうですね。
(委員長)
聞える方にさまざまな機会を広げる、提案企画など、そういうアドバイザ
ーの設置はよいと思う。ろう者の方も色々考え広げていかなければならない
と思う。ろう者が受身という形では終わってしまうのはいいのかどうか疑問。
具体的に言うと、2年前の兵聴協の実態調査に載っていた。ろう者の掘り起
こしは、実際に対応する、アドバイスできるろう者の設置、ろう者もともに
活動できたらよいと思う。ろう者も実態はさまざまで違う。全く聞えない方
に対してどういう対応をするのか、聞えない子どもが生まれたときどのよう
に付き合えばよいか?病院だけの問題ではない。保護者が聞えない子どもを
産んだとき。育児に悩むことがある。人工内耳の手術だけで終わる実態もあ
る。人工内耳の手術をしても聞えない障害は変わらない。生涯この障害を持
って大きくなっていかなければならない。その時、ろう者と関われるのか?
そういうときにサポートできる人が居てほしいと思う。両親は聞えない子ど
もに対して、自殺したいと思うこともある。聞こえるようになってほしいと
いう声を聞く。しかし、聞えない子どもが生まれても大丈夫、とサポートし
てくれる人が必要。きちんと関わりを持っていかなければならないと思う。
(C委員)
委員長の言われてた通りである。ろう者や難聴者はつい隠してしまう。音
声言語で育てようとする親が多い。人工内耳で育てることもある。聞えない
こどもが生まれたときの相談場所がない。大変困っていると思う。淡路のふ
くろうの郷で亡くなられた方もそうですね。篠山の方も入所されており、生
前、篠山に帰りたいといわれた。帰っても居場所がないので、ここで頑張っ
てと声をかけていた。生まれ育った場所と全く違った環境で大変生活するの
は大変だと思う。実際個人によって現状はさまざまだと思うが、たくさん問
題がある。けれど、相談場所がないのが一番大きな問題。
(B委員)
手話通訳士がいる。事業所でも手話をしたいと言われる人もいる。私も勉
強中である。事業所やお店、お医者者さん、どれだけの手話を覚えておけば
何とかなるという。例えば、この事業所では、これだけを学ぶというマニュ
アルがあればよい。介護の施設に行って教えてと言われる。でも自分はすべ
てを教えられない。そういうマニュアルが欲しいと思う。事業所や店によっ
てどのような手話が必要かというマニュアルがあればそれぞれの手話が生か
せると思う。今度、とっておきの音楽祭があるが、通訳者がいないといけな
いと話があった。手話がちょっとできるくらいだったら、一緒にできると思
う。そういう役にたちたいと思う。少しでもできる人を増やそうと思うなら、
これだけでも良いので覚えてはどうかというマニュアルがあればどこででも
活用できると思う。
(G委員)
実態調査の中から聞こえない方の現状をピックアップしてもらった。条例
制定で実態が急に解消するわけでない。施策にきちんと反映させていくのが
設置の役割だと思う。3 番の2アで設置通訳者の任用のあり方について検討し
ます、と書かれているが、あり方の方向性がここに入ったらよい。ろう者の
実態に応じて施策を展開していくという役割を持たせる。実態を本当に行政
が支援していける業務でなければ、条例ができ、施策や方針ができても人が
変わると分からなくなってしまう。設置通訳者がその要になれないのかと思
う。明石市は課長クラスを採用するということで、企画立案もする。そうい
う立場の者がいないと、実態を言っても施策に反映はなかなか難しいと思う。
任用のあり方、方向性を明確にして欲しい。
(事務局)
みなさんの意見や、C委員の登録通訳者の不足について、身分保障につい
て答えたい。登録手話通訳者の不足についてどのように対応するかについて
は3(2)イ、にプラスし、推進方針の中で確保に努めとしている。
(2)イ
で養成についても継続について現任研修を行っている。身分保障については、
登録通訳者の処遇改善をはかる、さまざまな部分について検討し改善したい
と考えている。身分としては今の登録は不安定である。あり方も含め処遇改
善としている。委員長の「篠山の時代」について。アイデアだなぁと思う。
方針について。第3回の委員会の宿題にしたい。
12月情報の祭典、秋葉原の件は、神戸ひょうごフォーラムで知った。少
しの情報は得ているが、是非篠山でも発信してほしいと全日本ろうあ連盟の
お誘いもあったので、また積極的に取り組めるか考えていきたい。
C委員の設置のあり方について。現状では、検討ということにする。善処
するとは明確には言い切れない。市長等の確認も含めてのことになる。推進
施策のアにあるように、正職員化も視野に入れた任用のあり方ととらえてい
ただきたい。私たちもその気持ちで推進方針を作っていると理解いただきた
い。
A委員についてのアドバイザーについて。なかなかすばらしいと認識した。
今後検討していくことと考える。
色々質問いただいたが、B委員からの事業所によるマニュアルがあっても
よいかと思う。私たちは、施策に入れてもいるため、それぞれの場所に特化
した手話も必要かと思うので、できるかどうか施策で反映したい。
G委員さんのあり方について。課題をいただいたので、第 3 回で示したい。
(委員長) ありがとうございます。今日、集まっていただいた方、ご意見どうか?
(Ⅰ委員)
最初に手話だけでなく、ろう者の理解という話が出ていた。言語条例にも手
話の広がりによって住みよい篠山市を目指すということを受けての施策を審
議する役割を担っていると思う。具体的な提案を立場や市民からもちよると
よいかと思う。次回事業所での提案をしたい。
(委員長)
ありがとうございます。
(H委員)
第1,2回で勉強中です。手話通訳が大変だとだんだん分かってきた。自
治会でも役をやっており大きい、300 人~400 人居る。うちの自治会は派遣の
おかげで苦労した経験がないため、大変なことだと思わなかった。
(委員長)
ありがとうございます。
(J委員)
本日遅れて失礼した。前回たくさん話をさせていただいた。今回は聞き学
ぶ側に徹した。みんなが分かりやすいということが話の冒頭にあった。市と
しても、教育委員会としても共生社会の視点で考えると今後外せない。もち
ろん、ろう者だけでなく、その他の障害者も含め共に暮らせるのが理念で実
現していかなければならないと思っている。それに向けて教育も推進しなけ
ればならないと思う。手話についての特化した施策を作っているので、手話
のことがたくさん入るべきで、それを中心にした取り組みをするべきだと思
う。広義的に広げるとものすごく広がるが、手話に特化した部分が記載され
ているのが必要と思う。
(委員長)
ありがとうございます。小中学校、総合的な学習で以前と比べると少しず
つ広がりを感じる。成人の聴覚障害者は、今、兵庫県の教育委員会としてく
すのき学級が各地(ブロック単位)である。篠山・丹波の場合、篠山市と丹
波市と 2 箇所で交代で実施している。それについても十分な教育の場が必要
かと思う。時間がせまっている。他、いかがか?
(C委員)
手話奉仕員養成講座の講師をしている。受講者は介護や保育士が多かった。
基本的な事を学ぶと次の講座には続かない。介護職の現場などでもコミュニ
ケーションがとれたらよいと思うが、続かない。奉仕員養成レベルで終り、
通訳として育たない。育って欲しいがなかなか難しい。サークルも紹介する
が、なかなか入ってもらえない。篠山市だけでなく、ほかの地域も同じだと
思うが、何か良い方法があるか?
(委員長)
講座を受けてそれで終わり。という状況もある。篠山だけではない。
(C委員)
どうしたらよいか?
(委員長)
無理やり拘束はできない。
(D委員)
1 年前、病院の待合で待っていた時に母と子が居た。子がじっと見ていたの
で、母親はじっと見てはダメと言っていた。子供が大人になり、聴覚障害者
がいるということを分かってくれたらうれしいと思う。そういう状態を見守
って欲しいと思う。障害の子供ができた時にも話ができたらいいと思う。
(委員長)
そのための言語条例だと思います。時間になったので、副委員長にお願い
したいと思う。
(A 委員)
ご苦労様でした。条例の検討委員会も参加していたが、今回、施策推進委員
会には初めて参加しました。手話だけを切り取っては考えられない、手話を
使う人を中心にすえることが根本だと思う。人を見てその人の生活や社会コ
ミュニケーションがある。実は手話だけでなく、色々なツールも使いながら
生活しているということをみていかなければならないと思う。それも含め、
作っていかなければならないと思う。次回の委員も楽しみにしたい。
(委員長)
ありがとうございます。
(事務局)
第 3 回目の施策推進委員会は、10 月 2 日金曜日午後 2 時から。市役所第二
庁舎 302・301 会議室。1 回目の会議と同じ場所で開きたいと思う。ご都合よ
ろしくお願いしたい。
(委員長)
終わりたいと思う。お気をつけてお帰り下さい。