資料2 - 印西市

2.
資料2
市民後見人とは
(1)市民後見人について
市民後見人の定義や所掌範囲は明確ではないとされていますが、以下のような報告書
等があります。
(厚労省ホームページ
市民後見関連情報より)
日本成年
後見学会
報告書
•「弁護士や司法書士などの資格はもたないものの、社会貢献へ意欲や倫理
観が高い一般市民の中から、成年後見に関する一定の知識や技術、態度を
身に付けた良質の第三者後見人等の候補者
成年後見
制度研究
会報告書
•成年後見人等に就任すべき親族がおらず、本人に多額の財産がなく紛争
性もない場合について、本人と同じ地域に居住する市民が、地域のネット
ワークを利用した地域密着型の事務を行うという発想で活用することが当
面有効である。
筑波大
学法科
大学院
上山教
授
•市民後見人に委嘱する事案としては、難易度の低い事案、たとえば具体的
には「日常的な金銭管理や安定的な身上監護が中心の事案、紛争性のない
事案等、必ずしも専門性が要求されない事案」が一般的に想定されている。
上記報告書による定義および現状をふまえたうえで、印西市の考える市民後見人は
① 印西市に居住し、市民の立場で後見業務を適正におこなえること
② 後見人等として必要な知識、技術、社会規範、倫理性を備えていること
③ 職業としてではなく同じ地域住民による支え合いとしての活動であることを理
解していること
④ 印西市が開催する市民後見人養成研修を修了し、名簿登録がされていること
⑤ 市の後方支援のもと後見等の業務を行うこと
⑥ 受任事案は専門性が要求されないことが想定される事案であること
・多額な財産や多額な債務がないもの
・親族間の紛争がないもの
・虐待や身上監護に困難性がなく、見守りが主であるもの
・行政や介護サービス事業者などの関わりがあり、ともに支援できる体制にあるもの
(2)市民後見人の活動形態
市民後見人には、市民ならではの目線や柔軟性、きめ細やかなかかわりにより、
後見を必要とする市民を支えることができる、地域福祉の担い手としての活動が期待
されています。このため、第1回の検討会での意見も踏まえ、市民後見人の活動形態
としては、法人に管理され組織で活動する法人後見担当型ではなく、個人として成年
後見人等に選任され活動する「単独受任型」と考えます。
【単独受任型の課題】
① 個人に権限や責任が生じることから、負担も大きくリスクも伴う。
② 市民後見人養成研修を受講したからといって、必ずしも市民後見人として選任さ
れる保証はない。
【課題に対する対応】
① 養成カリキュラムについては、専門職の関与と支援により内容の充実を図ります。
② 名簿登録後から受任まで、定期的なスキルアップを図り、受任後も継続的に相談
支援を受けることができる体制を整え、市民後見人の負担を軽減します。
③ 受任を待つまでの期間、養成研修により習得した知識をいかし、後見活動の補助
などを通してモチベーションが下がらないように支援していきます。
研修受講後、個人としての活動に自信が持てない場合など、個人活動ができないと
いう判断に至った場合は、法人後見担当型の選択も可能とします。
市民後見人として活動したい
市民後見人養成講座受講
市民後見人が
後見支援センターでの研修
法人の一員となり、組織の管理
単独受任
や実習でスキルアップ
体制の中で法人職員として活動