教育産業市場に関する調査を実施(2016 年)

2016 年 10 月 12 日
プレスリリース
教育産業市場に関する調査を実施(2016 年)
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内教育産業市場の調査を実施した。
1.調査期間:2016 年 7 月~9 月
2.調査対象:学習塾、予備校、資格専門学校、語学スクール、カルチャーセンター、料理教室、幼児教室、
体操教室、研修サービス事業者、e ラーニング事業者、通信教育事業者、学習ゲームソフト会社、
知育玩具メーカー、業界団体、管轄省庁等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・FAX・e-mail によるヒアリング、ならびに各種文献調査併用
<教育産業市場とは>
本調査における教育産業市場とは、学習塾・予備校、英会話・語学学校、資格取得学校、資格検定試験、カル
チャーセンター、幼児英才教育、企業向け研修サービス、e ラーニング、幼児向け通信教育、学生向け通信教育、
社会人向け通信教育、幼児向け英語教材の主要 12 分野をさす。
【調査結果サマリー】
◆2015 年度 教育産業全体市場(主要 12 分野計)は前年度比 0.9%減の 2 兆 5,006 億円、
主要 12 分野のうち、市場拡大 5 分野、横ばい 1 分野、市場縮小 6 分野に
◆2015 年度 学習塾・予備校市場は前年度比 2.0%増の 9,570 億円、
少子化による市場縮小が懸念されるものの、前年度に続きプラス成長で推移
◆2015 年度 英会話・語学学校市場は前年度比 1.0%増の 3,100 億円、
ビジネスニーズ、子供の早期英語教育需要の高まりを背景に市場は拡大基調
◆2015 年度 企業向け研修サービス市場は前年度比 2.3%増の 4,970 億円、
新人研修の需要が増加、定額制や低価格の企業向け研修サービスの普及も進む
◆ 資料体裁
資料名:「教育産業白書 2016 年版」
発刊日:2016 年 9 月 30 日
体 裁:A4 判 906 頁
定 価:150,000 円(税別)
 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected]
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。
Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd.
2016 年 10 月 12 日
プレスリリース
【調査結果の概要】
1. 教育産業市場概況
2015 年度の教育産業全体市場規模(主要 12 分野計)は、前年度比 0.9%減の 2 兆 5,006 億円であっ
た。主要 12 分野のうち、市場規模が前年度より拡大した分野は、「学習塾・予備校市場」「資格検定試験
市場」「英会話・語学学校市場」「幼児英才教育市場」「企業向け研修サービス市場」の 5 分野であり、そ
れ以外では 1 分野が横ばい、残りの 6 分野が市場縮小となった。市場縮小の分野では、大手教育事業
者の大幅な会員数の減少によって、特に「幼児向け通信教育市場」「学生向け通信教育市場」が大きく
縮小している。
2. 主要分野別市場概況と将来展望
2-1. 学習塾・予備校市場
2015 年度の学習塾・予備校市場規模は前年度比 2.0%増の 9,570 億円であった。当該市場は少子化
の進行によって市場縮小が懸念されているものの、前年度に続きプラス成長で推移した。市場拡大の要
因は、映像授業を組み合わせた学習サービスが堅調な集客を継続させていること、小学校低学年層の
生徒開拓が活発化していること、授業料の値上げを実施する事業者が散見されていること、通信教育講
座退会者の受け皿としての需要が発生していることなどが挙げられる。
2016 年度もこうした傾向が継続するものとみられ、映像授業を組み合わせた学習サービスが引き続き
堅調な集客で推移していることや、大手教育事業者を中心に顧客囲い込みの施策強化が活発化してい
ることなどから堅調推移を予測する。
2-2. 英会話・語学学校市場
2015 年度の英会話・語学学校市場規模は前年度比 1.0%増の 3,100 億円であった。そのうち、成人向
け外国語教室市場は、ビジネスニーズを目的とする入会者の増加を背景に堅調に推移した。ただ、ビジ
ネスニーズの受講者は、業務に必要な語学力を習得することが目的となっているため、一定のレベルに
達した時点で退会するケースも見られ、ビジネスニーズを主体に展開する事業者では、既存顧客の継続
受講が課題となっている。
一方、幼児・子供向け外国語教室は、小学校における英語活動の必修化と早期英語教育需要の高ま
りを受けて着実に市場拡大を継続させている。
2016 年度もこうした傾向に大きな変化はなく、成人向け外国語教室市場は堅調推移、幼児・子供向け
外国語教室市場は、早期英語教育需要のさらなる高まりが予想されることから、英会話・語学学校市場
は、拡大基調を予測する。
2-3.企業向け研修サービス市場
2015 年度の企業向け研修サービス市場は、前年度比 2.3%増の 4,970 億円であった。企業における
人材採用意欲が前年度より総じて高まるとともに、社員への教育意欲も高まりを見せたことで、様々なタイ
プの研修事業者が提供する新人研修の需要が高まりを見せた。また、定額制や低価格な企業向け研修
サービスの普及が一段と進んだ。
2016 年度は、引き続き新人研修が牽引するとともに、中堅・中小企業の研修サービス利用の拡大、ス
トレスチェック制度※関連の研修サービス等の寄与により、市場拡大を継続するものと予測する。
※ストレスチェック制度とは 2015 年 12 月施行の改正労働安全衛生法において、労働者の心理的な負担の程度を把握す
るための、医師、保健師等による検査(ストレスチェック)の実施を事業者(従業員 50 人以上の事業所)に義務付ける。
Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd.
2016 年 10 月 12 日
プレスリリース
図 1. 学習塾・予備校市場規模推移
単位:億円
注 1. 事業者売上高ベース
注 2. (予測)は予測値
矢野経済研究所推計
図 2. 資格取得学校市場規模推移
単位:億円
注 3. 事業者売上高ベース
注 4. (予測)は予測値
単位:億円
矢野経済研究所推計
図 3. 英会話・語学学校市場規模推移
注 5. 事業者売上高ベース
注 6. (予測)は予測値
矢野経済研究所推計
Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd.
2016 年 10 月 12 日
プレスリリース
単位:億円
図 4. 資格検定試験市場規模推移
矢野経済研究所推計
注 7. 事業者売上高ベース
注 8. (予測)は予測値
注 9. 一部の市場規模を再算出している
単位:億円
図 5. 通信教育市場規模推移
注 10. 事業者売上高ベース
注 11. 幼児向け、学生向け、社会人向け通信教育の合計値
注 12. (予測)は予測値
矢野経済研究所推計
Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd.
2016 年 10 月 12 日
プレスリリース
単位:億円
図 6. 企業向け研修サービス市場規模推移
矢野経済研究所推計
注 13. 事業者売上高ベース
注 14. (予測)は予測値
単位:億円
図 7. e ラーニング市場規模推移
矢野経済研究所推計
注 15. 事業者売上高ベース
注 16. (予測)は予測値
注 17. e ラーニング市場にはインターネット/イントラネット/衛星通信等のネットワークを利用した学習システム・サービ
スの他、携帯ゲーム機、携帯電話(スマートフォン含む)、携帯型デジタル音楽プレイヤー、PC 向け学習用ソフトウェ
ア(ゲームも含む)などを含む。
Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd.