echo 見えないほど近くて 触れそうなほど遠い 足場を目指した 理由がわかんなくて 深く息を吸って 少し勢いをつけて 片脚を浮かせた 行き場はなく漂う ただ酔う アスファルトの上 踏みしめた一歩が 地球を揺らして 今日が過ぎて行く ひとりぼっちの道 並んで歩いて 手を差し出す 掴み損ね漂う ただ舞う いつかそこにあったよって 確かにあったんだよって 少しだけ違っていたって 同じ時を過ごせたって むしろ全部否定されたって 作 例え夢から醒めたって 君の痕が何処かにあって 僕はそれを見つけたって 言いたいんだよ 喜ばせることが上手 なのに意地悪して 世界の仕組みを 傲った様に笑う 仕返しをしたくて だけど虚しくて 苦し紛れに 吐いた言葉が漂う ただ言う 夜はもどかしいまま やせ我慢を続けて 積み重ねた箱 バランスが不自然で 呆気ない態度に 空回りしているようで ふいに今日を仰ぎ 脱いだ明日が漂う 爛れる 本当はもっともっとがあって だけどそれは厭な我儘なんだって 草臥れて包まったって 気が紛れたりはしないんだって 無い物ねだりが得意なんだって そんなこともう知ってるよって 君は透かす様に視てる 僕の向こう側を視てる 僕らが予想出来なかった今に どんな物語を未来に描いているの きっとどうかいつもいつまでも なんて戯けてみせる いつか出逢える本当の僕へ 優しく飲み干して 埋もれてしまった言葉 届くことなく 君の近くまで漂う ただそう echo 掌編︵700文字︶ 小説 2016−10−14 2016−10−14 echo 作 更新日 登録日 形式 文章量 星空文庫 Copyrighted ︵JP︶ 著作権法内での利用のみを許可します。 JP ja レーティング 全年齢対象 言語 管轄地 権利 発行
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