国税庁ホームページの活用方法 後藤勇輝 1.国税庁ホームページの概要 (1)ホームページへのアクセス方法 国税庁のホームページへのアクセスは、次の 2 通りです。 ① URL をブラウザへ入力しアクセスする方法 ② 検索エンジン(Google、Yahoo!等)の検索窓に、 「国税庁」と入 力し、検索結果に表示された URL をクリックし、アクセスする方 法 国税庁のホームページが表示された状態で、ブラウザのブックマークに 登録すれば、次回からはブックマークからダイレクトでアクセスするこ とができます。 (2)ホームページの使い方 国税庁のホームページの使い方は、次のように、様々な利用方法 があります。 ① タックスアンサー http://www.nta.go.jp/taxanswer/index2.htm 各税法についての基本的な情報がテーマ別に掲載されて おり、制度の概要、適用要件、手続、間違いやすいポイン トなどについて確認することができます。 (例)ホーム>税について調べる>タックスアンサー>所 得税>給与所得者と還付申告>No.1120 医療費を支払 ったとき(医療費控除) http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1120.htm ② パンフレット、手引きの取得 http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/01.htm 税に関する制度、改正情報などのパンフレット、手引きを 取得した場合に利用します。PDF ファイルにて随時公開し ており、税務署に足を運ばなくても最新のものが手に入れ られます。 ③ 申請、届出様式の取得(申告書、届出書等の PDF のダウンロー ド) http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/index.htm 税務に関する主な行政手続きについての説明、申請書など の様式を取得したい場合に利用します。 ④ 申告、納税手続情報の取得 http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/index.htm 各税目の申告書、申請・届出の様式や国税の納付手続につ いての情報を取得したい場合に利用します。 ⑤ 路線価図の取得 http://www.rosenka.nta.go.jp/ 全国の路線価図・評価倍率表等を取得した場合に利用しま す。PDF ファイルにて公開されており、ファイルの保存、 印刷ができます。 ⑥ 源泉徴収義務者向け情報の取得 http://www.nta.go.jp/gensen/index.htm 源泉所得税の事務を扱う方向けに特集したページで最新 情報や必要な様式を取得したい場合に利用します。 ⑦ 確定申告書等の作成 http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/kakutei.htm 所得税、消費税及び地方消費税、贈与税の確定申告書を作 成したい場合に、利用します。また、事業所得や不動産所 得がある方は、青色申告決算書・収支内訳書も作成できま す。 ⑧ 国税に関する動画の閲覧(インターネット番組/Web-TAX-TV) http://www.nta.go.jp/webtaxtv/ 一般の方向けに身近な税を中心とした情報を動画で公開 しており、制度の内容やしくみを知りたい場合に利用し ます。 ⑨ 国税局、税務署情報の取得(住所、電話番号、管轄地域など) http://www.nta.go.jp/soshiki/kokuzeikyoku/chizu/chizu.htm 全国の国税局、税務署の所在地・電話番号・管轄地域を調 べる場合に利用します。 管轄地域は、申告書の提出先の税務署を確認する際に、便 利です。 (3)国税庁の推奨する使い方 国税庁が推奨するホームページの使い方の説明は、トップページ の右上部2段目の「ホームページの使い方」をクリックしますと下 記のようにわかりやすく表示されます。 http://www.nta.go.jp/hp-tsukaikata/index.htm 上記ページのオレンジの数字の吹き出しイメージをクリックし ますと詳細な使い方を表示してくれます。 (例) 「1」の吹き出し「サイト内検索」をクリックすると次のよ うに表示されます。 http://www.nta.go.jp/hp-tsukaikata/01.htm (4)ホームページの構成 ① 全体の構成 国税庁のホームページの構成は、トップページの右上部 2 段目の 「サイトマップ」にアクセスしますと表示されます。 http://www.nta.go.jp/sitemap/index.htm それぞれのカテゴリー別に項目がまとめてあり、調べることがわ からなくなったような場合には、こちらを確認することで見つけや すくなります。ホームページの使い方に慣れないうちは、迷ったら アクセスするようにすると探す時間も短縮できます。 ② トップページの構成 トップページの構成は、上記「国税庁の推奨する使い方」で表示 さ れ た 「 ホ ー ム ペ ー ジ の 使 い 方 」( http://www.nta.go.jp/hptsukaikata/index.htm)のページを見れば、項目ごとの入り口がわ かりやすく把握できます。 どこへアクセスしてよいか迷った場合は、左側のレールにある「税 目別に調べる」をクリックしますと、一覧表にまとめてあり、情報 へ素早くアクセスできます。 http://www.nta.go.jp/zeimokubetsu/index.htm 2.国税庁ホームページの機能 国税庁のホームページは、一般の方から税務の専門家まで、税に ついての情報を取得したい方にとって、その情報量、正確性、迅速 性において優れています。 サラリーマン大家さんの方や不動産を譲渡した方などにとって はご自身で情報を調べ、申告書の作成までを完了することができ、 税務署へ足を運ばなくても、無料でこのような情報を取得できるこ とは、大変有意義なことです。 では、国税庁ホームページの機能をそれぞれの目的ごとに説明し ていきましょう。 (1)税務情報の提供 国税庁のホームページでは、税に関する情報を多岐に渡り提供し ていますが、次のような項目ごとに取得したい情報を整理し、公開 しています。 ① 新着情報 http://www.nta.go.jp/shinchaku/news.htm 国税庁からのお知らせや資料の掲載情報、通達等の改正 情報を掲載しております。 Q&A、改正情報、新様式の別表などは、最も早く案内されますので、ホー ムページにアクセスしましたら必ずアクセスすることをおすすめします。 ② トピックス http://www.nta.go.jp/news/index.htm 事務年度ごとに公開した国税庁からのトピックスを掲載 しております。新着情報との違いは、こちらの情報の重要 性(判決を受けての取扱いの変更など)と考えられます。 トピックスは、ホームページのトップページの中央部で、必ず目にします ので、重要な情報は、必ずチェックしておきましょう。 ③ 質疑応答事例 http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeihokaishaku/shitsugi/01.htm 納税者からの照会に対して回答した事例等を税目別に掲 載しており、キーワードで検索することができます。こち らは少し専門家向けの情報となっていますので、使い方 だけでも覚えてください。 (例)印紙税・工事注文書 「工事を発注した際に「注文書」を作成し、受注者に交付 しています。この「注文書」でも第 2 号文書(請負に関す る契約書)に該当するものがあるとのことですが、具体的 にはどのような場合なのでしょうか。」との照会要旨に対 し、回答要旨・関係法令通達とわかりやすく説明されてお り、税務判断のポイントを押さえるために利用しやすく なっております。 http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeihokaishaku/shitsugi/inshi/12/04.htm 多用する「質疑応答事例」については、スマートフォンやタブレット PC の ブラウザにブックマークしておけば、どこでも確認することができます。 ④ 路線価図・評価倍率表(財産評価基準書)へのアクセス http://www.rosenka.nta.go.jp/ 全国における 7 年分の路線価、評価倍率表等についてア クセスできます。 (例)平成 28 年分の東京都の財産評価基準の目次ページ http://www.rosenka.nta.go.jp/main_h28/tokyo/tokyo/ pref_frm.htm (例)平成 28 年分 東京都目黒区目黒 2 丁目(33030)の 路線価図 http://www.rosenka.nta.go.jp/main_h28/tokyo/tokyo/ prices/html/33030f.htm 財産評価業務の際に使用する宅地造成費の金額表、電話加入権の評 価などについては、各都道府県のページにそれぞれ掲載されていま す。調べたい所在地の路線価図が見つけづらい場合は、市区町村が 表示されたページから所在地の市区町村をクリックしますと、その 市区町村の「町丁名索引」のページが表示されます。 (例)平成 28 年 東京都・目黒区の場合 http://www.rosenka.nta.go.jp/main_h28/tokyo/tokyo/prices/d2 7401fr.htm そのページのご利用方法にある「この市町村の索引図ページへ」を クリックしますと、その市区町村の全体図が表示されますので、こ ちらからアクセスする方が所在地の路線価図を早く見つけられま す。 http://www.rosenka.nta.go.jp/main_h28/tokyo/tokyo/prices/ma p/d27401mp.htm ⑤ 特設ページ 年末調整や確定申告の時期には、特集されたページが開 設されます。 トップページに、特設ページのバナーが貼られますので ダイレクトにアクセスすることができます。 確定申告時期に利用すれば、取得したい情報や申告書の 様式などがまとめてあり、業務の効率が上がり時間の短 縮が図れます。 <確定申告特集> 確定申告情報、様式・手引き等の取得、確定申告書の作成ができ ます。所得税、消費税及び地方消費税、贈与税の確定申告書、青色 申告決算書・収支内訳書を作成することができます。 また、電子証明書をお持ちの方は、e-Tax(国税電子申告・納税シ ステム)を利用してインターネットによる申告・納税が可能となり ます。 なお、更正の請求書・修正申告書も作成することができます。 ☑平成 27 年分 確定申告特集ページ http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/in dex.htm ☑平成 27 年分 確定申告書等作成コーナーのページ https://www.keisan.nta.go.jp/h27/ta_top.htm#bsctrl ☑e-Tax 国税電子申告・納税システムのページ http://www.e-tax.nta.go.jp/index.html ※e-Tax の利用には、電子証明書(個人番号カードなど)の取 得、IC カードリーダライタの購入などの事前準備が必要となり ますが、還付がスピーディーなどのメリットがあります。 税理士に依頼するほどでもない簡易な申告書作成(医療費控除のみなど) と判断できるようでしたら、こちらの確定申告書作成コーナーの利用をぜ ひともご検討ください。 こちらの申告書作成システムは、税務的なチェック機能も備えられており、 パソコン操作が少しでもできるようでしたら、冊子の手引きを使って調べ ながら処理を行うよりも間違うことなく安全に申告書を作成することがで きます。 (2)パンフレット・手引きの入手 国税庁ホームページでは、従来、税務署に足を運んで取得するし かなかった税務に関するパンフレット・手引きの冊子を PDF ファイ ルにて公開しており、保存・印刷ができるようになっています。 公開されている冊子は、下記の 14 カテゴリーに分けて、 「パンフ レット」 「○○のしかた」、 「○○のあらまし」、 「Q&A」、「リーフレッ ト」、 「○○の手引」、 「改正の概要」などの名目に分類されています。 ☑パンフレット・手引き 広報関係/所得税関係/源泉所得税関係/譲渡・山林所得関係/相 続税・贈与税関係/法人税関係/消費税関係/印紙税関係/酒税関 係/間接諸税関係/認定 NPO 法人関係/法定調書関係/電子申告等 関係/その他 http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/01.htm ☑広報関係・暮らしの税情報・平成 28 年度版のページ http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/koho/kurashi/index.htm (3)動画による税務情報の配信 国税庁ホームページでは、税務の情報や国税庁の取り組みを動画 で公開して、視聴者の理解がすすむよう工夫しています。 動画ページへの入口は、トップページの下部のバナー「動画で見 る 税の情報・税の仕事」です。 バナーをクリックして進みますとインターネット番組(Web-TAXTV)のページが表示されます。 http://www.nta.go.jp/webtaxtv/index.html こちらには、所得税に関する動画を多く公開しており、国税庁の 確定申告書作成コーナーの利用法の詳しい説明動画もあります。一 般の方にも申告業務が理解されるよう工夫されています。 (例)「医療費控除を受ける方」の動画イメージ 関連資料や関連リンクも案内されています。 http://www.nta.go.jp/webtaxtv/kakutei.html#n5 なお、タブレット PC などからの閲覧は、動画サイト YouTube(ユ ーチューブ)にオフィシャルチャンネルが開設されていますので、 そちらを利用すると良いでしょう。 ☑国税庁動画チャンネル https://www.youtube.com/user/ntachannel (4)新着情報・メールマガジン・ツイッター 国税庁ホームページでは、毎週 1 回発行する新着情報・毎月 1 回 発行するメールマガジンの配信登録ができます。 ① 国税庁ホームページ新着情報 国税庁ホームページに月曜日から金曜日に掲載された新 着情報を翌週に電子メールにて配信するものです。 こちらには、税法改正やパンフレットの掲載などの情報 がまとめてあります。 ② 国税庁メールマガジン 身近な税務情報を月に 1 度、コンパクトな記事で配信す るものです、 こちらには、税の歴史や雑学、税務スケジュールなどが案 内され、内容は一般の方向けです。 メールアドレスの登録ページへの入口は、トップページ の右上部のバナー「国税庁新着情報メールマガジン」です。 バナーをクリックして進みますと新着情報・メールマガ ジンの配信のページが表示されます。それぞれのサービ スの「登録はこちら」をクリックし、メールアドレスの登 録を行います。 http://www.nta.go.jp/merumaga/index.htm ③ ツイッター メールマガジン以外にも、Twitter(ツィッター)の国税 庁公式アカウントが開設されており、タイムリーな情報 提供が行われています。 ☑Twitter 公式アカウント https://twitter.com/NTA_Japan 3.国税庁ホームページの具体的活用方法 (1)パンフレットや申請用紙を取得したいとき ☑相続税の申告のしかたの資料のケース(手順) まず、トップページの左側のレールから「パンフレット・手引き」の ページへアクセスします。 次に、そのページの上部にあるカテゴリーから「相続税・贈与税関係」 をクリックします。 「相続税・贈与税関係」のページに移動したら、相続税の申告のしか たの項目を探します。 該当する年分(平成 28 年分用など)がみつかりましたら、そちらをク リックします。最新版には「NEW」と表示されます。 パンフレットのページが表示されますので、パンフレットを一括ダウ ンロードするか、必要なページのみを確認して印刷し、利用するかは 選択ができます。 http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/sozoku/shik ata-sozoku2016/index.htm (2)税務上の制度の要件などを確認したいとき ☑新築住宅ローン控除の要件のケース (手順) まず、トップページから左側のレールから「税目別に調べる」をクリ ックします。 次に、そのページにあるカテゴリーから住宅ローン控除の概要が記載 されているようなリンク先を探します。 「所得税」に関する基礎的な項目であるため、所得税のタックスアン サーの●印をクリックします。 所得税のタックスアンサーのページが表示されたら、「マイホームの取 得や増改築などしたとき」をクリックします。 マイホーム税制に関する項目が分類されて表示されますので、新築に 関する分類を選び、「1213 住宅を新築又は新築住宅を購入した場合(住 宅借入金等特別控除)」をクリックします。 該当するページが表示されますので、「2 住宅借入金等特別控除の適 用要件」の情報をチェックします。 http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1213.htm 上記の流れは、トップページから次のように表示できます。 ホーム>税目別に調べる>タックスアンサー・所得税>マイホーム の取得や増改築などしたとき>No.1213 住宅を新築又は新築住宅 を購入した場合(住宅借入金等特別控除) 以上、国税庁ホームページの活用方法について、様々な視点で解 説してきました。あくまでも、著者が自分の経験から提案する活用 方法なので、ご覧になった皆さんは、皆さんなりの活用方法をお探 しいただければ、よろしいで思います。その際に、いくらかでもお 役にたてば幸いです。 ☒
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