冴えないファンダメンタルズ VS 日銀の「力業」

藤戸レポート
冴えないファンダメンタルズ VS 日銀の「力業」
1%台半ばの成長に鈍化した米
国
(表1)
IMFの世界経済見通し
2016 年 10 月 11 日
下期のスタートにあたって、投資環境を概観してみよう。まずは、各国・地
域の成長率である(表1)。
(%)
国名・地域
世界
先進国・地域
米国
ユーロ圏
ドイツ
英国
日本
2016年
3.1
1.6
1.6
1.7
1.7
1.8
0.5
2017年
3.4
1.8
2.2
1.5
1.4
1.1
0.6
国名・地域
新興国・地域
中国
インド
ロシア
ブラジル
ASEAN
南アフリカ
2016年
4.2
6.6
7.6
▲0.8
▲3.3
4.8
0.1
2017年
4.6
6.2
7.6
1.1
0.5
5.1
0.8
*出所 IMF2016年10月 世界経済見通し
2016年は下方修正されている国が多いが、特に目を引くのは米国であ
る。昨年10月のIMF(国際通貨基金)見通しでは、2016年・2017年ともに
2.8%成長だった。年初のエコノミストの予想でも、3%前後の見通しが多かっ
ただけに、その下振れは印象的である。OECD(経済協力開発機構)はさら
に厳しく、2016年1.4%・2017年2.1%予想だ(グラフ1)。1990年代には3~4%成
長が常態化していたし、2000年代前半も「ITバブル崩壊」等の特殊事情を
除けば3%程度の成長は達成されていた。やはり、リーマン・ショック以後に、
かつての常識であった3%成長のハードルが、一段高くなっていることを認め
ざるを得ない。イエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長が、議会証言で
「労働生産性の長期鈍化論」に言及したり、FOMC(公開市場委員会)後の
記者会見で「ニューノーマル(新常態)」に触れた背景にも、この構造的な
成長率鈍化があるのかもしれない。注目すべきは、低成長に甘んじた2016
年だけではなく、2017年も「せいぜい2%成長」と予想されていることだ。米国
経済が回復モードを維持していることは間違いないが、そのピッチは極めて
緩慢である。世界の牽引役を望むのは難しい。
意外に良好なユーロ圏
意外なのは、Brexit(英国のEU離脱)騒動があったにもかかわらず、今年
に限ればユーロ圏の成長率が1.7%と、日・米・欧の中で最も高い予想になっ
ていることだ。マークイットのPMI(購買担当者景気指数・9月総合)も、やや
鈍化しているが、依然52.6と景況判断の分岐点である50を上回って推移し
ている(グラフ2)。新車販売台数を見ても、ユーロ圏の8月は前年比+9.6%と
良好である。年初来の通算で見ても、8月時点で同+8.7%と好調と言っても
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
2016 年 10 月 11 日
ストラテジー
マーケット分析
(グラフ1)
OECDの米国に対する
予想はさらに厳しく
(グラフ2)
50超で推移する
ユーロ圏のPMI(景気指数)
良い。ドイツ銀行やイタリアの銀行問題というアキレス腱があり、来年には
Brexitリスクが顕在化する可能性はあるが、「ニュースほど悪くない」のが実
態だ。英国は、「今の状況が続けば好ましい」と思っていることだろう。ポンド
安で製造業も追い風を受けている。メイ首相は、来年にもEU離脱のアプロ
ーチを採るとしているが、なお紆余曲折が想定されよう。
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
2
2016 年 10 月 11 日
ストラテジー
マーケット分析
ゼロ%台半ばの低成長に甘ん
じる日本
日本の国会では、安倍総理が、「アベノミクスを一層加速し、デフレからの
脱出速度を最大限まで引き上げたい」と意気軒高だ。総理の所信表明演説
に対して自民党議員が全員立ち上がり、拍手喝采する姿には奇妙なデジャ
ヴュ(既視感)がある。あの映像だけ見ていると、何やら5%成長でも達成して
いるような気がしてくるが、IMFの見通しでは2016年0.5%・2017年0.6%であ
る。日本について、「短期的には政府の支出と緩和的な金融政策が成長を
支えるだろう。しかし、中期的には人口の減少が日本経済の妨げとなろう」と
サラリと触れている。OECDも、今年0.6%・来年0.7%予想だが、「日本の成長
率は依然として低く、上下に振れが伴っている状態も続いている。円高及
びアジア貿易の低迷が輸出を鈍化させ、低成長の原因になっている」と、こ
れもクールなコメントだ。昨年4~6月期以降の実質GDP成長率(前期比年
率)は、「▲1.9%→2.1%→▲1.7%→0.7%」と、確かに「振れが伴っている」状況
だが、結局のところ均せば「ゼロ%台半ば」というのが実態であろう(グラフ3)。
10/5に発表された日銀のデータでは潜在成長率が0.24%であり、これでも
消費増税の先送りや超緩和策、景気刺激策の相乗効果によって、「潜在成
長率以上の伸び」ということになる。1980年代半ばから平成バブル崩壊の
1989年までは、4%以上の潜在成長率を確保していた。しかし、今や「ゼロに
近い潜在成長率」に甘んじており、今昔の感が強い。派手な国会パフォー
マンスと、実態の乖離は極大化している。
(グラフ3)
「ゼロ%台半ば」で推移する
日本の実質GDP成長率
薔薇色シナリオ崩壊後の混乱
から蘇生した新興国
一方、新興国は、薔薇色シナリオ崩壊後の大混乱から、緩やかな回復が
見込まれている。中国は2016年6.6%・2017年6.2%と、長期の減速が継続す
るとの見通しだ。「投資主導型」から「消費主導型」経済への転換を標榜して
いるが、なお相当な時間を要するものと思われる。過剰設備・過剰雇用・過
剰在庫の削減は容易ではなく、宝鋼集団と武漢鋼鉄集団の統合が発表さ
れたが、リストラが進展する保証はない。2013年を遥かに上回る「不動産バブ
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
3
2016 年 10 月 11 日
ストラテジー
マーケット分析
ル」の崩壊懸念も付いて回る。これに対して、インドは7.6%と順調な拡大予
想である(グラフ4)。欧米で評価の高かったラジャン・インド中銀総裁は事実
上更迭され、後任にはパテル副総裁の昇格があったが、今後は政府と歩調
を合わせた政策展開が期待できよう。コモディティ価格の暴落に一巡感が
台頭したことから、ブラジル、ロシア、南アフリカ等の資源国も、混乱から回
復に転じる見通しだ。政治的に安定しているロシアに対して、ブラジル、南
アは政治的混乱を引き摺っているが、少なくともプラス成長に回帰する予想
である。こうした新興国は、米国の成長率や、FRBの金融政策の影響が極
大化するだけに、なお不安定な状況が続く可能性を否定できない。対極的
なのがASEAN(東南アジア諸国連合)で、政治的な課題は残しているが、
相対的な成長率の高さはマネーを引き寄せる。
(グラフ4)
インドは7.6%と
順調な拡大予想
新興国・資源国が上昇率上位
オーソドックスなグローバル・ファンド、例えばペンションファンド(年金基
金)やミューチュアル・ファンド(投信)は、カントリー・アロケーションのベース
に、こうした成長率見通しがある。実際には、さらに詳細なチェック項目が網
羅されているが、低成長国への投資は、余程のポジティブ材料が出るか、V
字型回復シナリオが無い限り敬遠することになる。こうした各国・地域におけ
る株価の年初来パフォーマンスは、①ブラジル・ボベスパ39.8%、②ベトナム
VN指数18.7%、③インドネシア・ジャカルタ指数 17.7%、④タイSET指数
17.5%、⑤ロシア・MICEX指数12.6%、⑥英FT100指数12.1%、⑦フィリピン総
合指数9.6%、⑧インドSENSEX指数7.6%、⑨米S&P500種指数5.7%、⑩南ア
FTSEトップ40指数0.0%、⑪ドイツDAX指数▲1.6%、⑫日経平均▲11.2%、⑬
上海総合指数▲15.1%、となる(10/6時点。ブルームバーグ。為替考慮なし)
(グラフ5)。ブラジルの政治的混迷や厳しいファンダメンタルズを見ると、どうし
ても警戒心が先に立つ。しかし、リスク許容度の高い投資家は、V字型回復
シナリオにベットしているのだろう。あるいは、ルセフ大統領辞任、コモディテ
ィ価格の反発で、相場格言の「悪材料出尽くし」を実行しているのかもしれ
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
4
2016 年 10 月 11 日
ストラテジー
マーケット分析
(グラフ5)
堅調に推移する
新興国株価指数
各国の株価指数パフォーマンス(2015年末~10/6)
ブラジル ボベスパ
39.8
ベトナム VN
18.7
ジャカルタ 総合
17.7
タイ SET
17.5
ロシア・MICEX
12.6
FTSE100
12.1
フィリピン 総合
9.6
インドSENSEX
7.6
S&P 500
5.7
南アFTSEトップ40
0.0
ドイツ DAX
日経平均
-1.6
-11.2
(出所)BloombergのデータよりMUMSS作成
上海総合 -15.1
-20.0
-10.0
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
(%)
ない。ブラジルを敬遠する慎重な投資家でも、ASEANとなれば話は別だ。
上位に来るのも当然かもしれない。ロシアは文字通りの資源連動指数であ
り、英FT100指数も以前指摘したように、BPやロイヤル・ダッチ・シェルといっ
たオイルメジャーが構成ウェイト上位に並んでいる。南アは、ズマ大統領の
汚職スキャンダル・強引な政策運営が投資家に嫌気されている。ちょうどル
セフ辞任前のブラジルのような状況で、足下での金価格の下落も寄与して
いるかもしれない。
東アジアの「国家統制」組は
不振
中央銀行が一手買いの「不思
議の国ニッポン」
さて、こうした各国とは隔絶したパフォーマンスの劣化が進んでいるの
が、株価の「国家コントロール」を目指す東アジアの両国である。もちろん、
長期減速途上にある中国、デフレ圧力が再び高まりつつある日本、といっ
た悪材料はある。しかし、株式の最大の買い手が「国家隊」であり、「中央銀
行」となれば、良質な投資マネーは他国に流出してしまうのは必然だ。株価
安定の代償として、世界から「特殊な市場」との烙印を押されている。結局、
グローバル・ファンドは、その流動性の豊富さや、アップル、アルファベット、
アマゾン、フェイスブックといった巨大な時価総額を誇りながら、なお成長を
続ける企業にベットして、米国株を中心に置くことは間違いない。これに、新
興国ではASEANや、欧州では金融を除いたセクターが、十分勝負になると
読んでいることだろう。リスクテイクが可能なファンドは、ブラジル、ロシアは
おろか、ペルー(年初来+53.0%・同条件。埋蔵量は銀世界2位・銅3位)、ア
ルゼンチン(+46.8%)等にも食指を伸ばしている。コモディティ価格でブレ
るが、うまく対処できれば成果は大きい(グラフ6)。
東証の投資主体者別売買動向(現物株式)では、今年1月~9月の間
に、外国人投資家が▲6兆1,870億円の売り越しである。日銀は、7月末の
金融政策決定会合で6兆円のETF(上場投信)買入れを決定したが、まさに
中央銀行が最大の買い手に強化されて以来、外国人の売りがヒートアップし
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
5
2016 年 10 月 11 日
ストラテジー
マーケット分析
(グラフ6)
急騰を演じた
南米諸国の株価指数
(P)
南米諸国の株価指数推移
19,000
ペルー総合指数
メルバル指数(アルゼンチン)
17,000
15,000
13,000
11,000
9,000
(出所)BloombergのデータをもとにMUMSS作成
7,000
1/4
2/3
3/4
4/7
5/9
6/8
7/8
8/9
9/8
しているのだ。外国人は8月▲4,698億円、9月▲1兆1,051億円の売り越し
で、「ETF6兆円決定」以来の2ヵ月で▲1兆5,749億円の売り越しである。こ
れに対して、日銀のETF買入は、8月3,786億円、9月8,303億円で、実に計1
兆2,089億円という凄絶さだ。特に9月に限定すれば、買い越しは自社株買
いの事業法人740億円、投信26億円のみで、生損保▲58億円、銀行▲479
億円、信託銀行▲785億円、個人(現金)▲1,795億円、外国人は既述の通
りで、事実上日銀の一手買いである(表2)。中央銀行が最大の買い手たるマ
ーケットとはいかなるものか?オーソドックスな外国人は、「モダン・ポートフォ
(表2)
日銀の一手買いとなった
9月相場
2016年の投資家動向(現物)
月
日銀
外国人
信託
生損保
銀行
事法
(億円)
投信
個人
(現物)
1月
3,185 -10,556
6,076
233
-78
1,140
967
7,148
2月
2,640 -19,983
9,501
-11
-566
2,910
1,980
3,645
3月
672 -19,588
4,982
-986
-134
-91
932
407
4月
3,228
8,604
1,421
-624
-584
729
1,182
-5,917
5月
2,301
-3,258
1,152
8
132
3,080
-382
-950
6月
4,462
-2,630
5,747
-669
-194
5,835
950
1,246
7月
2,928
1,290
2,635
-1,396
-292
729
-1,337
-3,839
8月
3,786
-4,698
5,363
-467
-318
2,981
-485
-2,560
9月
8,303 -11,051
-785
-58
-479
740
26
-1,795
合計
31,505 -61,870
36,093
-3,970
-2,512
18,053
3,833
-2,614
出所:AstraManagerのデータをもとにMUMSS作成
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
6
2016 年 10 月 11 日
ストラテジー
マーケット分析
リオ・セオリー」をベースにしたファンダメンタルズ分析に重きを置くが、中央
銀行が最大の買い手となる状況は想定外の事である。本来、マーケットは
多様な投資家に広く開かれた公正・公平なものであるはずだ。ファンダメン
タルズは度外視して、TOPIXが前日比マイナス(▲0.24%前後か)になれ
ば、745億円という規則正しい日銀の買いが後場に入る。EPS(一株当り利
益)や予想PERがどうなろうと、前日比マイナスになれば巨額の買いが入る
とすれば、このマーケットにオーソドックスなアプローチは不能となる。良質
な外国人の実需筋にすれば、「不可解な歪んだマーケット」、「不思議の国
ニッポン」との思いが強くなることだろう。日銀のETF6兆円買入れが発動さ
れて以来、彼らが巨額の売り手に回っていることが、何よりの証拠となろう。
もし、6兆円買入れ決定の背景が、「3兆円の倍で市場を驚かせる」という意
図としたら、本質的な「そもそも論」に回帰して、一から議論すべき局面に到
達していると考える。
日銀によると、9/21の会合においても、証券界出身の二人の審議委員
日銀の6兆円買入れは巨大な
が、「約6兆円のETF買入れは、市場の価格形成や日本銀行の財務健全性
リスクを内包
に及ぼす悪影響などを踏まえると、過大であるとして反対した」とある。この
少ないセンテンスの中に、巨大なリスクが内在している。6兆円の異常さを
「体感できる」審議委員のみが反対に回ったわけだ(グラフ7)。メディアでは、
「イールドカーブ・コントロール」や「オーバーシュート型コミットメント」に注目
が集中していたが、この二人の審議委員の反対意見こそ重視すべきなの
だ。日銀がETF6兆円買えば、「日経平均が3,000円上昇する」といった兜町
のロジックは、近視眼的な俗論に過ぎない。むしろ、中長期的に見た場合
には、証券ブローカーこそ、商いのシュリンクで致命的なダメージを受けるこ
とを認識しなければならない。薄商いは常態化している。
(グラフ7)
巨額な買いを続ける日本銀行
(億円)
(円)
日銀ETF購入と日経平均
350,000
25,000
(出所)AstraManagerのデータをもとにMUMSS作成
20868
(6/24)
300,000
250,000
日銀
異次元緩和
(2013/4/4)
日経平均
(右メモリ)
200,000
日銀
追加緩和
(2014/10/31)
150,000
0
2012/1
23兆3600億円
(2018年末)
17兆3600億円
(2017年末)
11兆3600億円
(2016年末)
20,000
15,000
10,000
日銀自己資本額
(7兆4346億円)
100,000
50,000
日銀ETF増額
3.3兆円
⇒6.0兆円
(2016/7/29)
日銀ETF
購入額
(左メモリ)
5,000
10兆681億円
(9月末)
0
2012/12 2013/12 2014/12 2015/12 2016/11 2017/11 2018/11
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
7
2016 年 10 月 11 日
ストラテジー
マーケット分析
円高に「数量減」が加わる企業
業績への懸念
(※)日本の金融商品取引法上の無登録格
付け業者による「無登録格付け」であ
る。詳細は巻末参照
(表3)
2016年度は▲9.2%
経常減益見通し(大企業全産業)
日本のマクロ景気は、「ゼロ%台半ば」だが、企業業績のモメンタムも鈍化
を辿っている。9月日銀短観における2016年度の経常利益計画は、大企
業・製造業で▲14.6%、全産業ベースでも▲9.2%である(表3)。4~6月期決
算の段階では、想定為替レートが1ドル=110~115円程度の企業も少なく
なかっただけに、中間決算では通期見通しを下方修正する輸出関連企業
が増加することになろう。しかし注意すべきは為替面だけではなく、世界的
な鈍化傾向を受けて、本業の数量減に繋がるリスクが高まっていることだ。
例えば、好調を謳歌した米自動車販売だが、明らかに足下では鈍化が顕
在化している。9月統計では前年比▲0.5%だったが、これで3月以降の7ヵ月
で5回目の前年割れだ。特に乗用車の落ち込みは大きく、昨年11月以来11
ヵ月連続のマイナスである。8月の▲12.6%に続いて、9月も▲7.1%と低迷が
続いている。しかも二桁増が続いたライト・トラック(SUV・ピックアップトラッ
ク)も、8月2.4%、9月4.5%と翳りが見えている(グラフ8)。また、インセンティブ
(販売奨励金)が急増しており、調査会社JDパワーによると、9月の1台当り
インセンティブは3,923ドルと過去最高をマークした。こうした販売のピークア
ウト、インセンティブの急増は、自動車メーカーの利益率を押し下げる要因
となる。構造的要因にも注目が必要だ。米格付け会社フィッチ・レーティン
グスによると、8月のサブプライム自動車ローンで延滞率が4.86%と前年同月
の3.98%から増加しているとのことだ。年率換算した貸倒損失では8.89%の高
率になっている。米当局者の中には、「リーマン・ショック前の住宅と同様な
状況だ」との声も出ている。同じくムーディーズも、「成長局面が長期化した
後の需要軟化が想定され、自動車メーカーが直面する課題を反映して、同
業界の見通しをネガティブに引き下げた」と表明している(※)。直近で「4~9
月期が7年ぶりの赤字」と報じられた川崎重工は、「円高と船舶の苦戦」が要
因とされたし、東レも「円高と炭素繊維の伸び悩み」だった。単に、為替面だ
けが下振れ要因ではないのだ。
日銀短観<経常利益見通し>
2015年度
(前年度比・%)
2016年度
修正率
(計画)
製造業
うち素材業種
大企業
加工業種
非製造業
中堅企業
中小企業
全規模合計
▲ 5.3
▲ 14.6
▲ 3.3
3.8
▲ 2.4
1.1
▲ 8.5
▲ 19.4
▲ 5.3
11.5
▲ 4.2
▲ 0.8
全産業
2.8
▲ 9.2
▲ 2.0
製造業
8.0
▲ 6.0
▲ 1.9
非製造業
9.5
▲ 3.1
0.6
全産業
9.0
▲ 4.0
▲ 0.2
製造業
3.4
0.3
▲ 0.8
2.5
10.1
▲ 10.6
全産業
8.4
▲ 8.0
1.6
製造業
▲ 2.9
▲ 11.8
▲ 2.8
10.8
▲ 5.6
0.2
4.8
▲ 8.1
▲ 1.0
非製造業
非製造業
全産業
(出所)日銀のデータをもとにMUMSS作成
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
8
2016 年 10 月 11 日
ストラテジー
マーケット分析
(グラフ8)
米自動車販売に減速懸念
(%)
米自動車販売(前年同月比)
30.0
米自動車販売
ライトトラック
乗用車
25.0
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
5.0
10.0
15.0
(出所)AutodataのデータをもとにMUMSS作成
20.0
2013
内需企業も楽観は禁物
(グラフ9)
低迷する
首都圏マンション販売
2014
2015
2016
2017
一方、内需はどうか。マイナス金利の恩恵を享受しているはずの不動産
業界でも、特にマンション販売比率の高い企業は苦戦が続いている。首都
圏マンション販売戸数は、昨年12月から8月まで9ヵ月連続の前年比二桁減
だ(グラフ9)。これだけ販売を絞ったにもかかわらず、契約率は好不調の分
岐点である70%を3ヵ月連続で下回っている。日経平均が16,819円と続伸し
た10/5、年初来安値更新銘柄は僅か4銘柄だったが、野村不動産HD、東
急不動産HDが名を連ねていたのは象徴的だ(グラフ10)。小売りでも、再び
強まるデフレ色、鈍化するインバウンド(訪日外国人需要)に天候要因が加
わって、厳しいものが多い。中には、7&I-HDのように大胆なスクラップ&ビ
ルドに乗り出した企業もある。内需も、決して楽観できる状況ではない。
首都圏マンション販売動向
(%)
180.0
100.0
(出所)BloombergのデータよりMUMSS作成
160.0
契約率(右)
90.0
140.0
120.0
80.0
(%)
100.0
70.0
80.0
60.0
60.0
40.0
20.0
50.0
0.0
40.0
-20.0
-40.0
販売件数(前年同月比・左)
30.0
-60.0
-80.0
2007
20.0
2008
2009
2010
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
9
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2016 年 10 月 11 日
ストラテジー
マーケット分析
(グラフ10)
下値摸索となった不動産株
(円)
不動産株の株価推移
(円)
1,300
2,400
2300(2.1)
1,200
2,200
野村不動産HD(右)
1,100
2,000
1,000
1,800
900
825
(2.1)
1600
(10/5)
800
1,600
1,400
700
東急不動産HD(左)
1,200
600
528
(10/5)
500
(出所)BloombergのデータをもとにMUMSS作成
400
800
1/4
冴えないファンダメンタルズ
と日銀の「力業」が拮抗する
相場
(グラフ11)
ECB(欧州中銀)にみる
マイナス金利の弊害
1,000
2/17
3/31
5/18
6/29
8/12
9/27
「ゼロ%台半ば」の成長率、通期下方修正が濃厚な企業業績を考えると、
ファンダメンタルズの要因で日本株を買う材料が乏しいことを認めざるを得
ない。安倍政権の景気刺激策も、補正予算4兆円程度なら2017年の0.6%成
長に織り込まれていると見るべきだ。ならば、常套手段として日銀の緩和策
となるが、私見では超緩和策は限界に達しており、これ以上強引な追加緩
和を行えば効果よりも弊害が大きくなると考えている。ドイツ銀行の苦悶の
背景に、ECB(欧州中銀)の4回にわたる中銀預金金利の引き下げがあるこ
とを考えれば、マイナス金利の深堀は「抜かずの宝刀」と化す可能性もある
(グラフ11)。結局、魅力の乏しいファンダメンタルズと、日銀のETF買いという
「力業」が拮抗して、一定レンジ内の往来相場が続くことを想定すべきであ
ユーロストックス銀行株指数とECBの政策金利
(%)
1.00
中銀預金金利
⇒▲0.1%(2014/6/5)
⇒▲0.2%(2014/9/4)
⇒▲0.3%(2015/12/3)
⇒▲0.4%(2016/3/10)
(出所)BloombergのデータをもとにMUMSS作成
0.80
C
(p)
180.0
160.0
0.60
140.0
0.40
120.0
ユーロストックス銀行株指数(右)
0.20
100.0
0.00
80.0
-0.20
中銀預金金利(左)
60.0
-0.40
-0.60
2014/1
40.0
2014/5
2014/9
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
10
2015/2
2015/6
2015/10
2016/3
2016/7
2016 年 10 月 11 日
ストラテジー
マーケット分析
ろう。年末までのイベントとしては、11月米大統領選、12月FOMCが最大の
注目要因となる。ただし、「トランプ大統領」となれば阿鼻叫喚のハイ・ボラ相
場となろうが、「ヒラリー大統領」となればマーケットに大きな変化は訪れない
だろう。世界的なリスク・オン・モードに期待を繋ぐことになるが、レンジ往来
相場は意外に長期化すると見ている。
閉塞感の強い相場への処方箋
(表4)
TOPIX構成比率上位銘柄
*三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会
社の役員(会社法に規定する取締役、執行
役、監査役又はこれに準ずるものをいう。)が
以下の会社の役員を兼任しています。:三菱
UFJフィナンシャル・グループ
ならば、この面白くない相場への処方箋は?(表4)
(%)
順位
銘柄
TOPIX構成比率 日経平均構成比率
乖離(P)
1
トヨタ自動車
3.83
1.36
2.47
2
3
4
三菱UFJFG
ソフトバンクG
NTT
2.08
1.85
1.77
0.11
4.51
0.21
1.97
▲2.66
1.56
5
6
7
KDDI
三井住友FG
本田技研工業
1.50
1.38
1.38
4.20
0.07
1.39
▲2.70
1.31
▲0.01
8
9
10
日本たばこ産業
みずほFG
ソニー
1.26
1.22
1.19
0.92
0.03
0.76
0.34
1.19
0.43
11
12
13
武田薬品
7&I-HD
NTTドコモ
1.01
0.99
0.92
1.10
1.09
0.05
▲0.09
▲0.10
0.87
14
15
16
17
ファナック
アステラス
キーエンス
三菱商事
0.91
0.89
0.86
0.85
4.09
1.79
0.52
▲3.18
▲0.90
0.86
0.33
18
19
20
東日本旅客鉄道
任天堂
東京海上HD
0.82
0.81
0.80
0.20
0.45
0.62
0.81
0.35
*出所 ブルームバーグ 10/6時点
10月から日銀のETF買いはTOPIX型が主体となる。従来の日経平均型
主導の展開とは、明らかな転換である。上の表は日経平均とTOPIXの構成
ウェイトを比較したものだ。当然ながら、プラス乖離があるものほど恩恵が大
きくなる。ただし、運用への単純な適用は不可であり、ファンダメンタルズや
時価総額に対するインパクトも合わせて考えるべきであろう。自動車やメガ
バンク、通信を奨める気はないが、テーマ性や業績モメンタムを考えれば、
キーエンス、任天堂、ソニー、三菱商事、東京海上等が浮上する。特に、売
上高営業利益率50%超のキーエンスは◎、要注目だ。
藤戸 則弘
投資情報部長
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
11
2016 年 10 月 11 日
マーケット分析
三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
無登録格付に関する説明書
格付会社に対しては、市場の公正性・透明性の確保の観点から、金融商品取引法に基づく信用格付業者の登録制が導入されております。
これに伴い、金融商品取引業者等は、無登録格付業者が付与した格付を利用して勧誘を行う場合には、金融商品取引法により、無登録格付であ
る旨及び登録の意義等を顧客に告げなければならないこととされております。
以下は、同法に基づいた無登録格付業者に関する説明です。
当社からご提供する格付情報につきまして、個別に「無登録格付である旨」をご案内している場合は、以下の説明事項をご確認いただけますよう、
お願いいたします。
1. 登録の意義について
登録を受けた信用格付業者は、①誠実義務、②利益相反防止・格付プロセスの公正性確保等の業務管理体制の整備義務、③格付対象の
証券を保有している場合の格付付与の禁止、④格付方針等の作成及び公表・説明書類の公衆縦覧等の情報開示義務等の規制を受けると
ともに、報告徴求・立入検査、業務改善命令等の金融庁の監督を受けることとなりますが、無登録格付業者は、これらの規制・監督を受けて
おりません。
2. 無登録の格付会社の例について
三菱UFJモルガン・スタンレー証券がご提供する格付情報を付与している格付会社のうち、下記の格付会社グループは金融商品取引法第
66 条の 27 に基づく登録を受けておりません。
【スタンダード&プアーズ】

格付会社グループの呼称について

同グループ内で登録を受けている信用格付業者の名称及び登録番号
S&P グローバル・レーティング(※)
同グループの下記日本法人は当該登録を受けております。
スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社(金融庁長官(格付)第5号)

信用格付を付与するために用いる方針及び方法の概要に関する情報の入手方法について
スタンダード&プアーズ・レーティング・ジャパン株式会社のホームページ(http://www.standardandpoors.co.jp)の「ライブラ
リ・規制関連」の「無登録格付け情報」(http://www.standardandpoors.co.jp/unregistered)に掲載されております。

信用格付の前提、意義及び限界について
S&P グローバル・レーティングの信用格付は、発行体又は特定の債務の将来の信用力に関する現時点における意見であり、発行
体又は特定の債務が債務不履行に陥る確率を示した指標ではなく、信用力を保証するものでもありません。また、信用格付は、
証券の購入、売却又は保有を推奨するものでなく、債務の市場流動性や流通市場での価格を示すものでもありません。
信用格付は、業績や外部環境の変化、裏付け資産のパフォーマンスやカウンターパーティの信用力変化など、さまざまな要因に
より変動する可能性があります。
S&P グローバル・レーティングは、信頼しうると判断した情報源から提供された情報を利用して格付分析を行っており、格付意見に
達することができるだけの十分な品質及び量の情報が備わっていると考えられる場合にのみ信用格付を付与します。しかしなが
ら、S&P グローバル・レーティングは、発行体やその他の第三者から提供された情報について、監査・デューデリジェンス又は独自
の検証を行っておらず、また、格付付与に利用した情報や、かかる情報の利用により得られた結果の正確性、完全性、適時性を
保証するものではありません。さらに、信用格付によっては、利用可能なヒストリカルデータが限定的であることに起因する潜在的
なリスクが存在する場合もあることに留意する必要があります。
(※)「S&P グローバル・レーティング」は 2016 年 4 月 28 日付で「スタンダード&プアーズ・レーティング・サービシズ」から名称を
変更しました
【ムーディーズ】

格付会社グループの呼称について

同グループ内で登録を受けている信用格付業者の名称及び登録番号
ムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク
同グループの下記日本法人は当該登録を受けております。
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
12
2016 年 10 月 11 日
ムーディーズ・ジャパン株式会社(金融庁長官(格付)第2号)
マーケット分析

信用格付を付与するために用いる方針及び方法の概要に関する情報の入手方法について
ムーディーズ・ジャパン株式会社のホームページ(ムーディーズ日本語ホームページ
(https://www.moodys.com/pages/default_ja.aspx )の「信用格付事業」をクリックした後に表示されるページ)にある「無登録
業者の格付の利用」欄の「無登録格付説明関連」に掲載されております。

信用格付の前提、意義及び限界について
ムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク(以下、「ムーディーズ」という。)の信用格付は、事業体、与信契約、債務又は債務
類似証券の将来の相対的信用リスクについての、現時点の意見です。ムーディーズは、信用リスクを、事業体が契約上・財務上
の義務を期日に履行できないリスク及びデフォルト事由が発生した場合に見込まれるあらゆる種類の財産的損失と定義していま
す。信用格付は、流動性リスク、市場リスク、価格変動性及びその他のリスクについて言及するものではありません。また、信用格
付は、投資又は財務に関する助言を構成するものではなく、特定の証券の購入、売却、又は保有を推奨するものではありません。
ムーディーズは、いかなる形式又は方法によっても、これらの格付若しくはその他の意見又は情報の正確性、適時性、完全性、
商品性及び特定の目的への適合性について、明示的、黙示的を問わず、いかなる保証も行っていません。
ムーディーズは、信用格付に関する信用評価を、発行体から取得した情報、公表情報を基礎として行っております。ムーディーズ
は、これらの情報が十分な品質を有し、またその情報源がムーディーズにとって信頼できると考えられるものであることを確保する
ため、全ての必要な措置を講じています。しかし、ムーディーズは監査を行う者ではなく、格付の過程で受領した情報の正確性及
び有効性について常に独自の検証を行うことはできません。
【フィッチ・レーティングス】

格付会社グループの呼称について
フィッチ・レーティングス

同グループ内で登録を受けている信用格付業者の名称及び登録番号
同グループの下記日本法人は当該登録を受けております。
フィッチ・レーティングス・ジャパン株式会社(金融庁長官(格付)第7号)

信用格付を付与するために用いる方針及び方法の概要に関する情報の入手方法について
フィッチ・レーティングス・ジャパン株式会社のホームページ(https://www.fitchratings.co.jp/web/)の「規制関連」セクション
にある「格付方針等の概要」に掲載されております。

信用格付の前提、意義及び限界について
フィッチ・レーティングス(以下「フィッチ」という。)の格付は、所定の格付基準・手法に基づく意見です。格付はそれ自体が事実を
表すものではなく、正確又は不正確であると表現し得ません。信用格付は、信用リスク以外のリスクを直接の対象とはせず、格付
対象証券の市場価格の妥当性又は市場流動性について意見を述べるものではありません。格付はリスクの相対的評価であるた
め、同一カテゴリーの格付が付与されたとしても、リスクの微妙な差異は必ずしも十分に反映されない場合もあります。信用格付
はデフォルトする蓋然性の相対的序列に関する意見であり、特定のデフォルト確率を予測する指標ではありません。
フィッチは、格付の付与・維持において、発行体等信頼に足ると判断する情報源から入手する事実情報に依拠しており、所定の
格付方法に則り、かかる情報に関する調査及び当該証券について又は当該法域において利用できる場合は独立した情報源に
よる検証を、合理的な範囲で行いますが、格付に関して依拠する全情報又はその使用結果に対する正確性、完全性、適時性が
保証されるものではありません。ある情報が虚偽又は不当表示を含むことが判明した場合、当該情報に関連した格付は適切でな
い場合があります。また、格付は、現時点の事実の検証にもかかわらず、格付付与又は据置時に予想されない将来の事象や状
況に影響されることがあります。
信用格付の前提、意義及び限界の詳細にわたる説明については、フィッチの日本語ウェブサイト上の「格付及びその他の形態の
意見に関する定義」をご参照ください。
この情報は、平成 28 年 4 月 30 日に信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を当社が保証するものではあり
ません。詳しくは上記格付会社のホームページをご覧ください。
以
巻末に重要な注意事項を記載していますので、ご参照下さい。
13
上
【重要な注意事項】
(本資料使用上の留意点について)
・ 本資料は当社が信頼できると考える情報ベンダーから取得したデータをもとに作成されておりますが、機械作業
上データに誤りが発生する可能性があります。当社はその正確性、完全性を保証するものではありません。ここに
示したすべての内容は、当社の現時点での判断を示しているに過ぎません。本資料は、お客様への情報提供の
みを目的としたものであり、特定の有価証券の売買あるいは特定の証券取引の勧誘を目的としたものではありま
せん。本資料にて言及されている投資やサービスはお客様に適切なものであるとは限りません。また、投資等に
関するアドバイスを含んでおりません。当社は、本資料の論旨と一致しない他のレポートを発行している、或いは
今後発行する可能性があります。本資料でインターネットのアドレス等を記載している場合がありますが、当社自
身のアドレスが記載されている場合を除き、アドレス等の内容について当社は一切責任を負いません。本資料の
利用に際してはお客様御自身でご判断くださいますようお願い申し上げます。
(利益相反情報について)
・ 当社および関係会社の役職員は、本資料に記載された証券について、ポジションを保有している場合がありま
す。当社および関係会社は、本資料に記載された証券、同証券に基づくオプション、先物その他の金融派生商品
について、買いまたは売りのポジションを有している場合があり、今後自己勘定で売買を行うことがあります。また、
当社および関係会社は、本資料に記載された会社に対して、引受等の投資銀行業務、その他サービスを提供
し、かつ同サービスの勧誘を行う場合があります。
・ 当社の役員(会社法に規定する取締役、執行役、監査役又はこれらに準ずる者をいう。)が、以下の会社の役員を
兼任しております。:三菱UFJフィナンシャル・グループ、カブドットコム証券、三菱倉庫
(外国株に関する注意事項について)
・ 外国株式に関する資料は、Form 10-K 等当該外国法に基づく「有価証券報告書」と同等の公的書類、年次報告
書(Annual Report)、四半期報告書、アーニングリリース等の会社発表による公開情報をもとに作成しております。
当社によるレーティング、投資判断、業績予想等は含みません。また、データの取得・入力時期の違い等により、
本資料と外国証券情報の数値等が異なる場合があります。
・ 本資料で取り上げられている外国証券は、我が国の金融商品取引法に基づく企業内容の開示は行われておりま
せん(金融商品取引法上の情報開示銘柄を除く)。当該外国証券の開示情報は、主要取引所の所在する国の開
示基準に基づいています。
(リスク情報について)
・ 日本および外国の株式・債券への投資は、株価の変動や、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する
外部評価の変化、金利・為替の変動等により、投資元本を割り込むリスクがあります。
(手数料について)
・ 国内株式の売買取引には、約定代金に対し最大1.404%(税込み)の売買手数料をいただきます(ただし約定
代金が193,000円以下の場合は最大2,700円(税込み))。株式は、株価の変動等により、損失が生じるおそれ
があります。
・ 外国株式の売買取引には、現地委託手数料と国内取次手数料の両方がかかります。現地委託手数料等は、その
時々の市場状況、現地情勢等に応じて決定されますので、その金額等をあらかじめ記載することはできません。
詳細はお取引のある部店までお問合せください。国内取次手数料は、約定代金に対して最大1.080%(税込
み)の手数料が必要となります。外国株式は、為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。
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お支払いいただきます。債券は、金利水準の変動等により価格が上下し、損失を生じるおそれがあります。外国債
券は、為替相場の変動等により損失が生じるおそれがあります。
(著作権について)
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三菱 UFJ モルガン・スタンレー証券株式会社 投資情報部
(商号等)
三菱 UFJ モルガン・スタンレー証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 2336 号
(加入協会) 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、
一般社団法人第二種金融商品取引業協会
投資情報部
東京都千代田区大手町 1-9-2
大手町フィナンシャルシティ グランキューブ