平成28年度戦略的芸術文化創造推進事業 芸術系大学連携による人材育成型アートプロジェクトの実施・運営業務 仕 1. 様 書 事業の趣旨 オリンピック・パラリンピックは、「スポーツと文化の祭典」とも言われている。「文化芸術 の振興に関する基本的 な方針(第4次基本方 針)」にお いても、 2020 年東京オリンピッ ク ・ パラリンピック競技大会(以後、東京 2020 大会)を我が国の文化財や伝統等の価値を世界に 発信するとともに、文化芸術が生み出す社会への波及効果を生かして諸課題を乗り越え、成熟 社会に適合した新たな社会モデルの構築につなげていくまたとない機会ととらえ、リオ大会後 から、全国の自治体や芸術家等との連携の下、文化プログラムを全国津々浦々で推進していく ことを謳っている。 全国津々浦々で文化プログラムを推進していくためには、学生や若手人材等あらゆる人々が 文化プログラムに参画する環境を整備し、文化プログラムに関する情報や担い手のネットワー ク化を図っていくとともに、文化芸術分野において地域社会と協働しながらアートプロジェク トを実施できる人材を発掘・育成することが重要である。 こうした観点から、全国各地の芸術系大学のリソース(教員、学生、卒業生、ノウハウ、ネ ットワーク等)を活用することは不可欠であり、本事業では、多様な分野の芸術系大学の学生 や卒業生等の若手人材が教職員等とともに全国複数地域でアートプロジェクトを実施するとと もに、芸術系大学間のネットワーク強化や情報発信、共同カリキュラムの開発、文化芸術を支 える高度人材育成への貢献等に取り組むものである。 2.事業の内容 本事業では、以下の取組を行うことにより、芸術系大学のネットワークの強化や情報発 信に取り組むとともに、東京 2020 大会に向けた若手人材の育成や文化プログラムの実施 を行うものである。 (1)芸術系大学のネットワーク形成・情報収集・発信 全国各地の芸術系大学の情報を収集するとともに大学間のネットワークを強化し、 芸術系大学に関する情報や各大学が実施する文化イベント情報等を集約すること。 集約した情報は、文化庁が別途、構築する予定の「文化情報プラットフォーム」 に入力し、情報発信を行うこと。 企画提案にあたっては、自らがネットワークを有する、情報の集約が可能な芸術 系大学のリストを提示すること。 ※芸術系大学は、芸術系学部のある総合大学や短期大学を含む。 (2)若手人材や教職員等の選定 (1)の芸術系大学のうち5つ程度の大学から優れた若手人材(学生、卒業生等) や教職員等を選定すること。若手人材は各大学 3 名程度を想定。 企画提案にあたっては、想定する大学名やコアとなる教員名を提示するとともに、 若手人材の選定方法について提案すること。なお、芸術系大学と関係を有する美 術館・博物館、劇場等の専門家等を選定することも可とする。 (3)カリキュラムの策定・研修会の実施 (2)で選定した教職員等が中心となり、若手人材向けのカリキュラムを開発す るとともに、研修会を実施すること。 企画提案にあたっては、カリキュラムの構成・スケジュールや研修内容等に関す る構想案を提案すること。なお、美術館・博物館、劇場等と連携したプログラム も可とする。 (4)アートプロジェクトの企画・実施 研修会を受講した若手人材を中核とし、全国3~5か所程度でアートプロジェク トを実施する。アートプロジェクトの企画・実施にあたっては、教職員等が確実 に支援を行い、地域社会(経済や観光セクターを含む)と協働した課題解決型の 企画とすることに努めるとともに、将来、本事業に参加した学生や教員等が主体 となり、芸術系大学の国際的な祭典(アートユニバーシアード(仮称))等を開 催できる能力・ネットワークを身に着けられる企画とすること。 企画提案にあたっては、アートプロジェクトの実施体制や想定するコンセプト・ スケジュール等について提案すること。 アートプロジェクトの情報は、文化庁が別途、構築する予定の「文化情報プラッ トフォーム」に入力し、情報発信を行うこと。 (5)成果報告会開催・報告書作成業務 本事業の成果報告会を開催し、本年度の事業の実施効果の検証を行うとともに、 本取組を全国展開し、大学や分野の枠を超えた共同教育プログラムやアートプロ ジェクトを実施・運営するための課題や来年度以降 2020 年までの計画等を整理 した報告書を作成すること。(ただし、来年度以降実施する事業についての採択 を保証するものではない。) 企画提案にあたっては、成果報告会の企画(会場や日時を含む)を提案すること。 【留意事項】 ・事業の実施については文化庁と協議の上進めること。 ・文化庁の要請に応じ、適宜進捗状況等の報告を行うこと。 ・ 本事 業 の 実 施 にあ た っ ては 、 芸 術 系 大学 の 学 生に 限 ら ず 、 大学 周 辺 にあ る 文 化 機関 (美術館、博物館等)の専門人材等とも連携し、人材交流や人材育成に可能な限り取 り組むこと。 3.事業規模(予算)及び採択数 事業規模(予算) 15,000千円 採択予定数 1件 4.成果物の提出 (1)記録及び報告書 10部 以下 ※ 電子媒体によっても納品すること。 (2)納入期限 平成29年3月31日(木) (3)納入場所 〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2 文化庁長官官房政策課文化プログラム推進室 5.その他 (1)企画提案書は、本事業を連携して実施する、芸術系大学の内諾を取り付けた上で 提出すること。 (2)本事業で実施するアートプロジェクト等は、原則として、受託事業者が「東京 2020 文化オリンピアード」や「beyond2020 プログラム」へ申請を行うこと。 (3)本事業の実施にあたり入手した個人情報については、善良な管理者の注意をもっ て取り扱うこと。 (4)報告書等の検収は文化庁が行い、報告書の提出後に受託機関の責任による誤り等 が判明した場合には、文化庁の指定する日時までに指示内容を提示修正するものと する。 (5)提出した報告書の記述に関し、即時説明できる体制を整えること。 (6)文化庁から委託代金の支払にあたっては、証憑書類の提出を求めることから、厳 格な経理処理を行える体制を構築すること。 (7)仕様書に定めのない事項がある場合、または疑義が生じた場合には、文化庁担当 官と協議し、その指示に従うこと。
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