「GPN 地元国際通信 Vo.12」発行 INDEX 1.損金とならない費用~海外

メルマガ 「GPN 地元国際通信 Vol.12」
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(2016/10/6 発 行 )
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INDEX
■ 損 金 とならない費 用
~海 外 進 出 企 業 支 援 記 「初 めての海 外 進 出 お手 伝 い <その8>
■ 諸 外 国 における法 人 税 改 革
~海 外 展 開 企 業 の税 負 担 <その6>
■ 株 式 会 社 プロセスリンク 代 表 取 締 役 細 包 尚 志 氏
~海 外 進 出 関 連 当 事 者 インタビュー<その2>
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■ 損 金 とならない費 用
~海 外 進 出 企 業 支 援 記 「初 めての海 外 進 出 お手 伝 い <その8>
〇前 回 に引 き 続 き 、法 人 税 制 を調 べて行 きま す。ジェト ロホームペ ージ 「基 本 的 な 制 度 を知 る ・税
制 」には、「損 金 不 算 入 費 用 」という一 覧 表 がPDFで用 意 されています。その中 から、何 点 かご紹 介
します。
(2)合 理 的 な消 耗 水 準 を超 える原 料 、供 給 物 、燃 料 、物 資 、電 力 および商 品 に関 する費 用
これまで は自 社 で 合 理 的 な標 準 原 材 料 原 価 を設 定 し、法 人 税 確 定 時 、標 準 原 価 を超 える
部 分 は損 金 算 入 が認 められなかった。
ただし、2015 年 8 月 6 日 発 効 、2015 年 度 以 降 適 用 となる通 達 第 96/2015/TT-BTC 号 (以 下 、
通 達 96/2015/TT-BTC 号 )により、各 社 の標 準 原 価 設 定 義 務 が廃 止 される。ただし、今 後 は
政 府 が設 定 した 標 準 原 価 を超 える部 分 は法 人 税 の損 金 算 入 が認 められていないとされている
が 2015 年 11 月 月 末 時 点 で政 府 から標 準 原 価 の発 表 は無 い。
日 本 の企 業 会 計 、法 人 税 会 計 からして、なんとも理 解 できない制 度 です。日 本 でも法 人 税 基 本 通
達 5-3-3 で総 製 造 費 用 の1%以 内 である場 合 は原 価 差 額 を調 整 しないことができると言 っており、逆
に1%超 であれば調 整 しなければ ならないとい った、小 うる さい 指 導 があ りますが、原 価 差 額 は基 本
的 に在 庫 に加 算 され、次 期 以 降 で損 金 になるわけです。
現 実 に各 企 業 が この 通 達 によ ってどのような税 務 申 告 調 整 をしてい るのか、まだわかりませ ん。税
務 業 務 をお願 いするX日 系 会 計 事 務 所 にどこかで確 認 しようと思 います。
(3)適 切 な証 憑 なしで物 品 ・サービスを購 入 した場 合 の費 用
日 本 でも基 本 的 に請 求 書 が必 要 でしょう。しかし、電 気 料 の測 定 値 、給 与 規 定 等 に基 づく概 算 未
払 給 与 等 、いわゆる企 業 会 計 原 則 に準 拠 した未 払 費 用 は損 金 に認 められるわけですが、ベトナムで
は前 回 も記 したとおり、どうも証 憑 主 義 が徹 底 されているようです。
(4)以 下 のいずれかに該 当 する給 与 ・賃 金 ・賞 与
・労 働 者 に支 払 うべき給 与 ・賞 与 および手 当 であるが、実 際 に支 払 われ ていないか。または、法 律
が要 求 する領 収 書 および証 憑 がない給 与 ・賃 金 および手 当 に関 する費 用
・労 働 契 約 、労 働 協 約 、または社 内 規 定 等 に明 記 されていない労 働 者 への賞 与
・労 働 者 に支 払 うべき給 与 ・ 賃 金 および手 当 であるが、年 次 税 務 確 定 申 告 書 類 の提 出 期 限 の満
了 時 に支 払 われていない、給 与 ・賃 金 および手 当 に関 する費 用
・有 限 会 社 、株 式 会 社 における直 接 経 営 していない設 立 メンバー、取 締 役 の 給 与
・労 働 契 約 書 、労 働 協 約 書 または他 の社 内 規 定 に規 定 されていない従 業 員 への生 命 保 険 料
通 達 第 96/2015/TT-BTC 号 の新 規 定 により、従 業 員 に対 する生 命 保 険 料 の損 金 算 入 限 度
額 100 万 VND/月 /人 の制 度 が削 除 された。そのため、企 業 が従 業 員 のために生 命 保 険 料 を支
払 う場 合 、インボイスおよび適 切 な証 憑 があれば、法 人 税 法 上 全 額 損 金 算 入 が認 められる。
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労 務 管 理 上 も労 務 契 約 書 等 をしっかり交 わす必 要 は日 本 以 上 に高 いようです。その意 味 におい
て、上 記 項 目 は労 務 管 理 をしっかり 文 書 によって行 うことに気 をつければ大 丈 夫 と思 われます。第 3
項 目 はいわば賞 与 は申 告 期 限 までに 支 払 わなければならないということですね。申 告 期 限 は決 算 期
日 後 90日 以 内 ですので、日 本 より余 裕 があることになるのでしょうか。
ジェ ト ロが 作 成 し てい る 一 覧 表 は3 0 項 目 に 及 んで い ま す 。 是 非 一 度 ホ ー ム ペ ー ジ か らご 覧 下 さ
い。
〇法 人 税 の申 告
確 定 申 告 は上 記 のとおり決 算 日 後 90日 以 内 ですが、四 半 期 申 告 制 度 があります。四 半 期 申 告 は
四 半 期 末 日 後 30日 以 内 とタイトです。四 半 期 報 告 制 度 は日 本 のように前 年 の年 間 税 額 の1/4とい
うわけにはいかないよ うで す。四 半 期 仮 決 算 数 値 か、前 年 所 得 に基 づく 見 積 所 得 による申 告 の よう
です。
文責 野村 智夫
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■ 諸 外 国 における法 人 税 改 革
~海 外 展 開 企 業 の税 負 担 <その 6>
平 成 27 年 税 制 改 正 では、成 長 志 向 の構 造 に変 えることを目 指 すため、課 税 ベースの拡 大 をしつ
つ、税 率 引 下 げが行 われています。この流 れは平 成 8 年 当 時 から模 索 され、それ以 降 は、税 率 引 下
げありきの課 税 ベース拡 大 政 策 が採 られている感 がします。適 正 な課 税 ベースのための見 直 しは大
いに結 構 ですが、単 に税 率 を引 下 げるための適 正 な課 税 ベースに反 する見 直 しであれば何 ら解 決
にならないと思 われます。皆 さんは如 何 お考 えでしょうか。
さて、我 が国 課 税 ベースの拡 大 については一 旦 脇 に置 いて、諸 外 国 における法 人 税 改 革 を覗 い
てみたいと思 います。
1.概 要
結 論 から申 しますと各 国 は 21 世 に入 ってから、ますます、課 税 ベースの拡 大 と税 率 引 きの方 向 に
加 速 しているように思 われます。これは、企 業 に対 してより競 争 的 な税 制 環 境 を提 供 したいとする各
国 の判 断 があります 。少 し難 しい表 現 をする ならば、法 人 税 収 を維 持 したうえで自 国 の投 資 環 境 を
改 善 し、かつ、法 人 課 税 への効 率 性 を求 めた結 果 ということでしょう。
2.OECD 諸 国 の現 状
1980 年 以 降 、法 人 税 率 は大 きく引 き下 げられてきました。一 方 、同 時 に課 税 ベースの拡 大 がなさ
れてきました。そのため、OECD 諸 国 は、安 定 的 な法 人 税 収 入 を得 ることができたと一 般 に論 じられ
ています。しかしながら、今 後 は簡 単 にはいかないとされています。
それは、租 税 競 争 の可 能 性 です。利 益 移 転 が比 較 的 容 易 に行 われる現 状 からすると必 然 的 に高
い水 準 の法 定 税 率 を維 持 することは困 難 となるでしょう。なぜならば、企 業 は、低 い税 率 の国 へ流 れ
ていくのが当 然 ですが、自 国 の税 率 引 下 げは、他 国 の税 率 引 下 げを招 き、結 局 、租 税 競 争 に陥 っ
てしまうからです。課 税 の拡 大 にも限 界 があります。
3.東 アジア地 域
東 アジア地 域 でも特 にシンガポールやマレーシアでは法 定 税 率 の大 幅 な引 き下 げが認 めら れてい
ます。例 えば、シンガポールは、1980 年 には 40%であった税 率 が 2000 年 には 26%、2010 年 には 17%
と大 きく引 き下 げています。ただし、地 域 各 国 の税 率 にはばらつきが大 きく一 概 に租 税 競 争 があると
は言 い切 れません。各 国 の経 済 発 展 状 況 は異 なっており、税 収 についても同 様 に比 較 することはで
きないからです。ただし、投 資 優 遇 税 制 は ASEAN 全 域 に広 がっており、また、中 国 との競 争 から、税
率 引 下 げが可 能 性 は大 いにあると予 測 されています。そこでシンガポールとインドネシアについて法
定 税 率 の引 き下 げについて簡 単 に記 しておきます。
4.シンガポール
シンガポールは前 述 したように法 人 税 率 の改 正 が頻 繁 に行 われています。 2005 年 度 に引 き下 げ
られて以 降 、2007 年 には 18%に。2010 年 には 17%に引 下 げています。同 国 は、アジアの統 括 拠 点
として、地 域 統 括 会 社 を誘 致 するため、1986 年 に優 遇 税 制 を定 めて以 降 、様 々な優 遇 税 制 を設 け
ています。また、より高 付 加 価 値 な産 業 に対 する優 遇 税 制 にシフトしていると言 われています。
5.インドネシア
インドネシアの法 人 税 率 は、2008 年 度 まで 30%、2009 年 には 28%、2010 年 以 降 は、25%へ引 き
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下 げられています。このような法 人 税 率 の引 下 げに加 えて、各 種 優 遇 税 制 が設 けられ、自 国 への投
資 を呼 び込 み 経 済 拡 大 を図 り、税 収 確 保 を目 指 しています 。ただ、法 人 税 率 の引 下 げに連 動 した
顕 著 な課 税 ベースの拡 大 はないとされています。
ASEAN 各 国 は各 国 それぞれ置 かれている立 場 によって経 済 状 況 が大 きく異 なりますので全 体 とし
ては課 税 ベースの検 討 についてはまず、優 遇 税 制 の縮 減 が俎 上 に上 がってくると考 えられます。今
後 の新 興 国 や ASAN 諸 国 の動 向 が気 になるところです。
文責 白土 英成
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■ 株 式 会 社 プロセスリンク 代 表 取 締 役 細 包 尚 志 氏
~海 外 進 出 関 連 当 事 者 インタビュー <その2>
<株 式 会 社 プロセスリンク 新 社 屋 >
〇株 式 会 社 プロセ スリン ク(大 阪 府 枚 方 市 招 堤 南 町 2 丁 目
12番 6号 )は、平 成 12年 8月 に現 社 長 のご尊 父 が創 業 され、
主 にITデータ加 工 を本 業 とされています。
但 し、 日 本 国 内 に プログ ラマ ー 等 を抱 え ず 、作 業 は全 て
兄 弟 会 社 であるNHAT BINH MINH社 (ベトナム ホー
チーミン市 )に 外 注 委 託 されている 、いわば 、営 業 に特 化 し
た会 社 で、作 業 は全 面 的 に海 外 に委 託 している会 社 です。
現 代 表 取 締 役 社 長 の 細 包 尚 志 ( ほ そ かね た かし) 氏 は、
ご尊 父 が平 成 23年 4月 急 死 され、その後 を引 き継 がれ、更
に業 況 を拡 大 されているところです。
I:御 社 の事 業 内 容 について教 えてください。
細 包 :事 業 としては、クリッピングパス、パノラマ作 成 、納 図 面 作 成 、簡 易 CG作 成 などを請 負 っていま
す。
I:創 業 は、どのような構 想 で始 められたのでしょうか。
細 包 :プロセスリンクは、父 が作 った会 社 なのですが、先 日 父 が創 業 する前 に勤 めてい た凸 版 の部 下
の方 と一 緒 にゴルフをしたのですが、当 時 父 が初 めてベトナムにインターネットのインフラを作 った、
20数 年 前 ですが、と教 えてもらいました。
元 となったのは、凸 版 時 代 にベトナムで始 めたクリッピングパス事 業 です。クリッピングパス、いわゆ
る切 り抜 きですが、手 間 がかかる割 に付 加 価 値 が低 く、海 外 で行 う事 業 と考 えていたようです。
I:どのような方 でした。
細 包 :元 々、父 は化 学 系 の技 術 者 でしたが、色 々やったようです。コンピューターも早 くから使 ってい
て、私 が、小 さい頃 、もう30数 年 前 、コンピューターが出 だした頃 、我 が家 にはPC8001が既 に転
がっていました。
また、枚 方 で始 めて光 ファイバー回 線 を引 いたのは、プロセスリンクと聞 いています。
凸 版 時 代 に日 本 で、お酒 の紙 パックを導 入 したのも父 だそうです。
I:新 しい物 好 きな方 ですね。
I:開 業 以 来 作 業 は、海 外 に外 注 委 託 されていますが、それは。
細 包 ::創 業 時 からの主 力 であるクリッピングパスは、付 加 価 値 化 が低 く海 外 での 低 い労 務 費 を期 待
してのものでした。
I:外 注 先 は、細 包 さんが現 地 に直 接 設 立 した会 社 ですね。
細 包 :NHAT BINH MINHといいます。前 のニヤットは日 本 を、後 ろのビンミンは暁 を意 味 してい
ます。親 父 の名 前 は暁 といい、この名 前 にこだわっていました。設 立 時 には、許 認 可 の時 、色 々あ
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ったようですが、俺 の名 前 だと押 し切 ったようです。
I:ご縁 があったのでしょうが、何 故 ベトナムに、ですか。
細 包 :ご縁 もありますが、やはり、ベトナムが仏 教 国 で根 本 的 に日 本 に似 ているからだと思 います。当
然 違 う所 も沢 山 ありますが、やはり、どこかやりやすい部 分 はあります。
設 立 時 は、ベトナムとインドネシアの2つの候 補 があったようですが、仏 教 国 ということでベトナムを
選 んだようです。
I:当 時 は、中 国 へというのが流 れのようでしたが、中 国 は検 討 されなかったのでしょうか。
細 包 :根 本 的 に合 わないと思 ったようです。現 在 中 国 でのクリッピングパスの仕 事 が急 増 しています。
この秋 からは、過 去 最 高 の数 倍 になりそうです。
I:先 見 の明 があったのですね。
I:お父 様 が、亡 くなられ急 遽 プロセスリンクを継 がれたわけですが、その時 は。
細 包 :前 職 はタカラスタンダードで技 術 系 のエンジニアをしていました。やめる直 前 は、システム刷 新
のプロジェクトチームにいました。
I:ベトナムの方 を雇 用 するというのは、どうでしたか。
細 包 :最 初 、ベトナム人 は、徒 党 を組 んで何 かを行 う傾 向 があり、3人 の中 堅 従 業 員 が、急 に辞 める
と言 い出 したことが有 りました。
私 は、「では仕 方 がないですね。辞 めることを了 解 しました。」というと、彼 らは辞 めることを止 めまし
た。自 分 の価 値 を職 場 環 境 の中 でよく見 ていて、価 値 が一 番 高 い時 に切 り札 として使 おうというこ
とでしたね。日 本 では、余 りないケースですが、海 外 ではよくあるよ うで、日 本 は、世 界 的 には特 殊
な例 と思 うべきです。
通 訳 が2人 いますが、この前 、若 い通 訳 の出 来 が悪 かったので解 雇 しようとしていた時 、ベテラン
通 訳 が辞 めると言 い出 したこともあります。もう何 年 もこちらで経 営 していますから、この方 には会 社
の方 針 として辞 めて戴 きました。
従 業 員 の方 は、いつ までも一 緒 に仕 事 をやって行 く ことが前 提 で なく、入 れ替 りするのが前 提 で
す。
現 場 においても、それぞれ自 分 のスキルを上 げ、待 遇 もアップして行 きます。当 社 の業 務 内 容 の
スキルは決 して非 常 に高 い分 野 の内 容 ではありません。従 って、一 定 以 上 のスキルを身 に着 けた
従 業 員 は、次 のステージに転 職 して行 きます。
当 社 は、当 社 に必 要 なスキルを持 った人 が必 要 で、それ以 上 のスキルをもった人 は、当 社 を卒 業
して行 く構 造 になっています。
I:一 定 期 間 で従 業 員 が辞 めて行 き、補 充 は大 丈 夫 なのでしょうか。
細 包 :ベトナムでは、平 均 年 齢 は20歳 代 で、若 い人 材 がどんどん社 会 に参 入 していますので、補 充
に困 ったことは、ありません。平 均 勤 続 年 数 は、3年 くらいかと思 います。
勤 続 年 数 が、短 いのを前 提 としています。これは一 方 でコストを抑 える効 果 があります。
また、5人 で1チームの編 成 にして、従 業 員 の流 動 化 に対 処 しています。
技 術 の上 った従 業 員 は、卒 業 してキャリアアップして行 き、当 社 は、ローコストで加 工 を続 け、得 意
先 は、このため製 造 コストを維 持 でき、ベトナムとしても国 の技 術 水 準 が上 がっていく。関 係 者 全 てに
メリットをもたらすビジネスモデルと思 っています。
I:それでは、現 在 どのような体 制 で運 営 されていますか。
細 包 :最 近 まで、ホーチーミンの6区 と空 港 の近 くの2ヶ所 でやっていましたが、1ヶ所 、空 港 から北 東
に車 で25分 位 の所 にまとめました。
I:社 長 は、ベトナム滞 在 時 は、事 務 所 にお泊 りですね。市 内 が遠 くなり、不 便 では。
細 包 :市 内 には余 り行 きませんので、不 便 ではありません。
I:移 転 は、大 変 でしたか。
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細 包 :直 接 作 業 はしていませんでしたが、かなりの量 の書 類 にサインさせられました。それが大 変 でし
た。
I:もう一 カ所 が立 ち上 がってきているとか。
細 包 ホーチーミンから車 で2時 間 ほどのベンチェという所 にもう一 カ所 現 在 建 築 中 です。
I:従 業 員 数 は、何 人 くらいでしょうか。
細 包 :従 業 員 は、全 部 で約 100名 で、引 き継 いだ時 の3倍 くらいになっています。新 しい事 務 所 が完
成 すれば、更 に増 えます。
I:売 上 の比 例 ですか。
細 包 :売 上 は、若 干 比 例 以 上 かな。
I:現 地 には、どれ位 の頻 度 で行 ってらっしゃるのですか。
細 包 :基 本 月 一 回 、一 回 に10日 位 です。
現 地 では、細 かい指 示 は、私 からは出 していません。現 地 にはユエンさんという方 をトップにおいて
居 ます。
私 の方 は、ジャッジだけするようにしています。
I:ベトナムの方 を雇 い、労 務 管 理 することで、どのような事 に気 をつけていますか。
細 包 :どの国 でも、日 本 を含 め基 本 は同 じだと思 います。ただ、日 本 は、その中 でも独 特 というか、違
っている所 が多 い国 だと思 います。日 本 の事 が、当 たり前 として考 えるのはおかしいと思 います。
I:日 本 で、ずっといると忘 れがちになりますが、おっしゃる意 味 はよく分 かります。
I:ベトナムの方 の違 いを感 じるのは、どのようなことですか。
細 包 :先 程 、退 職 願 の話 をしましたが、具 体 的 にこうとは言 いにくいのですが、目 的 を達 するための障
害 があって、この障 害 を越 えにくい場 合 、ルール違 反 、無 視 するということではありませんが、解 釈
を変 更 して達 成 しようとするという傾 向 はあるかなと思 います。
何 をするか知 っておくべきかなと思 い、社 内 にカメラをつけて、その様 子 を日 本 で時 々見 ていま
す。一 種 の抑 止 力 です。
I:ライブで、ホーチーミンでの社 内 の様 子 が、日 本 で見 られるのですか。
細 包 :はい、ライブで。今 の作 業 状 況 はこうです。(現 在 の事 務 所 の状 況 をスマホで見 せて戴 く。)
I:投 資 額 は。
細 包 :カメラは、2~3万 で。投 資 という程 のものでは、ありません。
I:人 件 費 や物 価 は如 何 でしょうか・
細 包 :上 っています。2年 前 頃 にぐっと上 がった気 がします。ただ、食 べるものはそう上 っていないよう
です。
I:従 業 員 の生 活 水 準 といったものは、どれ位 なんでしょうか。
細 包 :人 により違 いますが、3世 代 の家 族 で5~10万 円 程 度 で暮 らしているように思 います。
I:皆 さん、バイクをお持 ちですね。バイクはどう位 するのでしょうか。
細 包 :最 近 バイクを買 おうと思 って、調 べたのですが。買 おうと思 ったバイクは、125CCで20万 円 で
した。
I:今 後 に関 してどのようにお考 えになっているのでしょうか。
細 包 :当 社 は、IT企 業 というより、部 品 会 社 なのです。ソフト社 会 の部 品 工 場 なのです。ハードではな
く、ソフトの部 品 工 場 として行 くのが生 きてゆく道 だと思 っています。
変 化 が激 しい今 の世 の中 、需 要 の減 少 するものは消 えてゆきます。一 方 、需 要 が増 加 して行 くも
のは必 ず、競 争 が激 しくなり自 動 化 等 にとり代 わって行 きます。木 の葉 境 をゆくのが当 社 の立 場 と
8
思 っています。
I:最 後 に、海 外 進 出 の考 えている企 業 に対 して一 言 を。
細 包 :まずは、やってきて肌 で感 じることかと思 います。そして日 本 が、当 たり前 でなく、日 本 は、特 殊
な世 界 と考 えることです。
根 本 的 に人 間 は、同 じで、本 当 に相 手 のことを考 えていると変 なトラブルにならないです。
この2つのギャップの中 で、バランスをとることが大 事 と思 います。
I:ありがとうございました。
インタビューを終 わって
細 包 社 長 は、学 生 時 代 、アメリカンフットボールをされており、タッチダウン誌 に取 り上 げられたこと
もある名 ラニングバッカーでした。鍛 えられたので毎 月 のベトナム往 復 も辛 くないかと聞 くとサラリーマ
ン時 代 の方 が、よっぽどきつかった、毎 週 日 曜 日 も含 め終 電 帰 りが続 いた時 期 もあったとのことで。
そんな社 長 の言 葉 ですが、日 本 が特 殊 だという言 葉 が印 象 的 でした。一 方 で人 間 は基 本 的 に同
じという言 葉 もありました。同 じベースがあり、人 類 共 通 の感 情 がありますが、その表 し方 に日 本 人 独
特 のものがあるのでしょうか。共 通 部 分 だけに甘 えず、違 いを認 識 して接 して行 くことか思 います。
また、ある種 の隙 間 を業 務 分 野 としたプロセスリンク社 のビジネスプランは、今 後 の進 出 企 業 の参
考 になれば幸 いかと思 います。
今 回 のインタビューへのご意 見 、ご質 問 を受 け付 けています。プロセスリンク社 へのご質 問 につい
ては、可 能 な限 り回 答 を戴 き答 えさせていただきます。
文責 長友 滋尊
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>>> 注 目 情 報
■ 海 外 展 開 企 業 支 援 セミナー開 催 の御 案 内 (第 6 回 )
~“知 っ得 ” タイの法 務 ・会 計 ・税 務 ~年 間 業 務 を総 まとめ!
◇ 開催概要
1.日
時 平 成 28 年 12 月 6 日 (火 ) 15:00~17:00
2.会
場 東 京 国 際 フォーラム
〒100-0005
3.講
ガラス棟 会 議 室 G405
東 京 都 千 代 田 区 丸 の内 3丁 目 5-1
TEL:03-5221-9000
師 公認会計士 倉地準之輔 先生
4.テーマ「“知 っ得 ” タイの法 務 ・会 計 ・税 務 ~ 年 間 業 務 を総 まとめ!」
<内 容 > タイへ進 出 している日 系 企 業 は約 5,000 社 を数 えるまでになっています。現 地 の専 門 家 も
多 数 存 在 しています。コミュニケーションロスを防 ぎ、効 率 よく業 務 を進 めるためには、タイの諸 制 度 の
概 略 を把 握 しておく必 要 があります。
日 系 企 業 担 当 者 はもとより、これからタイへ進 出 しようと計 画 している経 営 者 の方 々が知 っておくべ
き留 意 点 について、解 説 します。
5.参 加 費 (税 込 )正 会 員 3,000 円 準 会 員 ・賛 助 会 員 5,000 円 一 般 10,000 円
◇ 懇親会
1.日
時 同日
18:00~20:00
2.場
所 銀座 鮒忠
東 京 都 中 央 区 銀 座 6-9-4
TEL:03-3571-2727
3.参 加 費 7,000 円 (税 込 )
≪講 師 略 歴 ≫
ビズウィングス (タイ国 )
代表 / 公認会計士 倉地 準之輔 先生
BizWings (Thailand) Co., Ltd. / Junnosuke Kurachi MBA | CEO & Founder
【申 込 方 法 】「(1)エントリー」 → 「(2)参 加 費 納 入 」の2ステップ!
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(1)エントリー
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願 います。
*セミナー参 加 費 用 のお支 払 いは銀 行 口 座 振 込 のみとなります。
(2)納 入 方 法 次 の口 座 へお振 込 み願 います。
<みずほ銀 行 >
銀 座 中 央 支 店 (店 番 125)普 通 口 座 番 号 1332491
口 座 名 義 シャ)グローバルプロフェッショナルネットワーク
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■ 準 会 員 募 集 のお知 らせ
◇ 地 元 中 小 企 業 を世 界 へ誘 い、我 が国 の経 済 の発 展 に貢 献 するための事 業 を、共 に担 って頂 け
る準 会 員 を募 集 しています。正 会 員 に準 じて、次 のようなサービスを提 供 させて頂 きます。
なお、会 員 の皆 様 から御 支 援 頂 く会 費 は、海 外 へ展 開 していこうとする SAMURAI 日 本 の企 業 お
よび企 業 戦 士 の方 々への支 援 活 動 に活 用 させて頂 きます。
何 卒 、本 事 業 の趣 旨 に御 賛 同 頂 き、当 会 へ御 参 加 下 さいますようお願 い申 し上 げます。
※正 会 員 と異 なり、社 員 総 会 での議 決 権 はありません。会 の運 営 に参 画 して下 さる方 は、正 会 員
申 請 をお願 い申 し上 げます。
◇ 協 会 費 入 会 金 5,000 円
年 会 費 1,500 円 /月
※入 会 金 については 、会 員 と なっている 者 からの推 薦 を受 けた 場 合 には免 除 されます 。 → 下 記 「友 人 紹 介 制 度 」 参 照 。
◇ サービス内 容
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◎ GPN が主 催 する事 業 および催 事 への参 加
ex:海 外 視 察 研 修 ツアー、講 演 会 ・セミナー優 先 受 講 、会 員 誌 ・メールマガジン購 読
入 会 申 請 、及 び、詳 細 は下 記 URL よりご覧 下 さい。
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■ 友 人 紹 介 制 度 のお知 らせ~入 会 金 免 除 !
◇ 皆 様 のまわりに、海 外 進 出 をご計 画 の経 営 者 様 、又 は、海 外 展 開 案 件 の相 談 を受 けている税 理
士 ・公 認 会 計 士 等 の士 業 者 の方 はいらっしゃいませんか? ご紹 介 頂 いた方 が GPN に入 会 された
場 合 、入 会 金 免 除 の上 、GPN が懇 切 丁 寧 にバックアップさせて頂 きます。
次 の事 項 をご記 入 の上 、本 メールにご返 信 頂 くか、GPN WEB サイト「お問 合 せ」フォームより、ご連
絡 頂 きたくお願 い申 し上 げます。
<友 人 紹 介 >
●組 織 ・団 体 名 称
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>>> お知 らせ 「海 外 展 開 &国 際 税 務 に関 する課 題 ・質 問 にお答 えします!」
◇ GPNは中 小 専 門 家 事 務 所 の国 際 社 会 での競 争 力 を強 化 し、既 存 、及 び、潜 在 クライアントの国
際 化 のサポートを行 う組 織 を、日 本 の中 小 専 門 家 事 務 所 と共 同 して、日 系 専 門 家 事 務 所 のネットワ
ークです。
<募 集 >現 在 、海 外 進 出 をご計 画 されている企 業 の顧 問 をされていらっしゃる税 理 士 、公 認 会 計 士
の皆 様 の課 題 や国 際 税 務 に関 する質 問 にお答 えします。お気 軽 に、下 記 までお問 合 せ下 さい。
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>>> GPN会 員 募 集 中 !~税 理 士 ・公 認 会 計 士 の皆 様 へ
◇ 中 小 企 業 の海 外 展 開 を共 に支 援 して下 さる パートナーを募 集 してい ます。詳 細 は下 記 より ご覧
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