資料6-3 地⽅創⽣推進交付⾦について -総合戦略策定から事業推進の段階へ- 平成28年10月4日(火) 内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局 総⼈⼝の⻑期的推移と将来推計 ○ 日本の総人口は、今後100年間で100年前(明治時代後半)の水準に戻っていく可能性。 この変化は千年単位でみても類を見ない、極めて急激な減少。 (万人) (2010年) 12,806 万人 13,000 12,000 11,000 終戦 10,000 2030年 11,662万人 高齢化率 31.6% 9,000 2050年 9,708万人 高齢化率 38.8% (1945年) 7,199 万人 8,000 明治維新 7,000 3,000 享保改革 4,000 室町幕府成立 鎌倉幕府成立 5,000 江戸幕府成立 6,000 (1716~45年) 2100年(高位推計) 6,485万人 2100年(中位推計) 4,959万人 高齢化率 41.1% (1868年) 1 3,330 万人 3,128万人 2100年(低位推計) 3,795万人 (1603年) (1338年) 1,227 万人 (1192年) 818万人 757万人 2,000 1,000 0 (年) 800 1000 1200 1400 1600 1650 1700 1750 1800 1850 1900 1950 2000 2050 2100 (出典)2010年以前の人口:総務省「国勢調査」、国土庁「日本列島における人口分布の長期時系列分析」(1974年)をもとに国土交通省国土政策局作成 それ以降の人口:国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」をもとに国土交通省国土政策局作成 1 まち・ひと・しごと創⽣法 (平成26年11⽉28⽇法律第136号) 第一条(目的) この法律は、我が国における急速な少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に 歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住み よい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくためには、国民一 人一人が夢や希望を持ち、潤いのある豊かな生活を安心して営むことができる地域社会の 形成、地域社会を担う個性豊かで多様な人材の確保及び地域における魅力ある多様な就 業の機会の創出を一体的に推進すること(以下「まち・ひと・しごと創生」という。)が重要と なっていることに鑑み、まち・ひと・しごと創生について、基本理念、国等の責務、政府が講 ずべきまち・ひと・しごと創生に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための計画(以 下「まち・ひと・しごと創生総合戦略」という。)の作成等について定めるとともに、まち・ひと・ しごと創生本部を設置することにより、まち・ひと・しごと創生に関する施策を総合的かつ計 画的に実施することを目的とする。 2 「まち・ひと・しごと創⽣」政策5原則 (1) ⾃⽴性 (2) 将来性 (3) 地域性 (4) 直接性 (5) 結果重視 3 地⽅への⽀援(地⽅創⽣版・3本の⽮) ■情報支援の矢 ○地域経済分析システム(RESAS) ■人的支援の矢 ○地方創生コンシェルジュ ・相談窓口を各府省庁に設置 ・一つのシステムで分かりやすく見える化 ○地方創生人材支援制度 ・今後も地方公共団体による活用を支援、新た なデータ分野の追加、国民への周知・普及 ・応募期間の長期化、民間人材の募集拡大 ○「地方創生人材プラン」 ・地方創生を担う専門人材を官民協働で確保育成 ■財政支援の矢 ○地方創生推進交付金 (28‘予算)、地方創生拠点整備交付金(28’補正) 【平成28年度予算】地方創生推進交付金を創設し、官民協働、地域間連携、政策間連携等の促進、 先駆的・優良事例の横展開を支援。 【平成28年度補正】地方創生拠点整備交付金等の財政支援措置 ○「まち・ひと・しごと創生事業費」(地方財政措置) ・地方公共団体が地方創生に取り組み、きめ細やかな施策を可能とする観点から地方財政 計画(歳出)に計上(27年度1.0兆円) ○地方創生関連補助金等改革 ・適切なKPIやPDCAサイクルの整備、手続きのワンストップ化等による縦割りの弊害防止 4 地方創生推進交付金 28年度予算額 1,000億円(事業費ベース 2,000億円) ※道、汚水処理施設、港向けの公共事業を含む。 事業概要・目的 ○ 事業イメージ・具体例 28年度からの地方版総合戦略の本格的な推進に向け、地 方創生の深化のための地方創生推進交付金を創設 ①地方版総合戦略に基づく、自治体の自主的・主体的で先 導的な事業を支援 ②KPIの設定とPDCAサイクルを組み込み、従来の 「縦割り」事業を超えた取組を支援 ③地域再生法に基づく交付金とし、安定的な制度・運用を 確保 具体的な 「成果目標(KPI)」 の設定 「PDCA サイクル」 の確立 【対象事業】 ①先駆性のある取組 ・官民協働、地域間連携、政策間連携、事業推進主体の形成、 中核的人材の確保・育成 例)ローカル・イノベーション、ローカルブランディング (日本版DMO)、生涯活躍のまち、働き方改革、小さ な拠点 等 ②先駆的・優良事例の横展開 ・地方創生の深化のすそ野を広げる取組 ③既存事業の隘路を発見し、打開する取組 ・自治体自身が既存事業の隘路を発見し、打開するために行 う取組 交付実績・今後の予定 【採択状況(1次申請)】 計 手続き しごと創生 ○ 自治体は、対象事業に係る地域再生計画(5ヶ年度以 内)を作成し、内閣総理大臣が認定 国 働き方改革 まちづくり 資金の流れ 交付金(1/2) 人の流れ 合計 都道府県 市町村 (1/2の地方負担については、地方財政措置を講じる) 333 201 51 160 745 交付対象事業数(件) 都道府県 市区町村 94 31 12 16 153 239 170 39 144 592 計 109 36 9 29 184 【今後の予定(2次申請)】 9月末 第2次申請受付・締切 11月中旬 交付対象事業の公表 11月下旬 交付決定・地域再生計画の日程 交付予定額(億円) 都道府県 市区町村 72 17 5 10 103 38 20 4 19 80 5 地域再⽣法 (平成17年4⽉1⽇法律第24号) 第⼗三条 1 国は、認定地⽅公共団体に対し、当該認定地⽅公共団体の認定地域再⽣計画に第 五条第四項第⼀号に掲げる事項が記載されている場合において、同号に規定する事業 に要する経費に充てるため、政令で定めるところにより、予算の範囲内で、交付⾦を 交付することができる。 2 前項の交付⾦(次項において「まち・ひと・しごと創⽣交付⾦」という。)を充 てて⾏う事業に要する費⽤については、道路法 (昭和⼆⼗七年法律第百⼋⼗号)、 ⼟地改良法 (昭和⼆⼗四年法律第百九⼗五号)その他の法令の規定に基づく国の負 担⼜は補助は、当該規定にかかわらず、⾏わないものとする。 3 まち・ひと・しごと創⽣交付⾦の交付の事務は、政令で定める区分に従って内閣 総理⼤⾂、農林⽔産⼤⾂、国⼟交通⼤⾂⼜は環境⼤⾂が⾏う。 6 地域再⽣法 (平成17年4⽉1⽇法律第24号) 第五条(地域再⽣計画の認定) 4 第⼆項第⼆号に掲げる事項には、次に掲げる事項を記載することができる。 ⼀ まち・ひと・しごと創⽣法第九条第⼀項に規定する都道府県まち・ひと・しごと創⽣総合戦略(次号に おいて単に「都道府県まち・ひと・しごと創⽣総合戦略」という。)に同条第⼆項第三号に掲げる事項とし て定められた事業⼜は同法第⼗条第⼀項に規定する市町村まち・ひと・しごと創⽣総合戦略(次号において 単に「市町村まち・ひと・しごと創⽣総合戦略」という。)に同条第⼆項第三号に掲げる事項として定めら れた事業であって次に掲げるもののうち、地⽅公共団体、事業者、研究機関その他の多様な主体との連携⼜ は分野の異なる施策相互の有機的な連携を図ることにより効率的かつ効果的に⾏われるものその他の先導的 なものに関する事項 イ 地域における就業の機会の創出、経済基盤の強化⼜は⽣活環境の整備に資する事業(ロに掲げるものを 除く。)であって次に掲げるもの (1)結婚、出産⼜は育児についての希望を持つことができる社会環境の整備に資する事業 (2)移住及び定住の促進に資する事業 (3)地域社会を担う⼈材の育成及び確保に資する事業 (4)観光の振興、農林⽔産業の振興その他の産業の振興に資する事業 (5)(1)から(4)までに掲げるもののほか、地⽅公共団体が地域再⽣を図るために取り組むことが必 要な政策課題の解決に資する事業 ロ 【略】 7 地方創生推進交付金における先駆的な事業例 ◆地域の技の国際化(ローカルイノベーション) ◆地域の魅力のブランド化 (ローカルブランディング:日本版 DMO・地域商社) ・明確な出口戦略の下、大学、研究機関、企業、金融機関等 の連携を促進し、日本型イノベーション・エコシステムの形成 や地域中核企業等への支援等が出来るためのネットワーク 形成等を通じて、IoTを活用した新たなイノベーションの創出 をはじめ、地域の「稼ぐ力」を引き出す取組を行う。 ◆地域のしごとの高度化(ローカルサービスの生産性向上等) ・地域経済を支えるサービス産業の生産性向上に向け、各業 種に即した生産性改善の取組に加え、地域間、異業種間等 を問わず、事業者等の様々な連携により新たなビジネスモデ ルを生み出し、ITの活用や対内直接投資も含めた生産性向 上に資する戦略的投資を呼び込む取組などを促進する。 ◆移住促進/生涯活躍のまち ・人材ニーズを踏まえた雇用創出・人材育成との連携や、地域 コミュニティの活性化を伴う移住促進施策を実施する。 ・特に、高齢者等が希望に応じて移住し、地域住民や多世代と 交流しながら健康でアクティブな生活が送れるよう、「生涯活 躍のまち」構想の実現に向けた取組を進める。 ◆広域的な取組による「小さな拠点」の形成・活性化 ・地域住民を主体とした「小さな拠点」が連携して、広域的な取 組を行うことにより、生活機能の確保に加え、地域資源の活 用によるコミュニティビジネスの活性化や都市部との交流を 図り、持続的な集落生活圏の維持・形成を図る。 ・地域の「稼ぐ力」向上のため、様々な連携を図りながら地域経 済全体の活性化につながる観光戦略を実施する専門組織とし て日本版DMOを確立し、これを核とした観光地域づくりを行う。 ・地場産品を戦略的に束ね、安定的な販路開拓・拡大に取り組 む地域商社を核に、地場産品市場の拡大、地域経済の活性 化を目指す。 ◆地方創生推進人材の育成・確保 ・全国規模で行われる地方創生人材の育成・確保の取組(「地 方創生カレッジ」を含む)と連動しながら、その地域独自の人材 ニーズに基づき行われる人材育成・確保の取組を行うとともに、 それを通じた地域の総合力の底上げを目指す。(他の分野の 事業の中で併せて取り組む場合も含む。) ◆地域ぐるみの働き方改革 ・若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえるため、地方 公共団体だけでなく、地域の産業界や労働界、金融機関等 の地域の関係者が「地域働き方改革会議(仮称)」の下に集 い、地域ぐるみで働き方改革に取り組む。 ◆都市のコンパクト化と公共交通ネットワークの形成等 ・都市のコンパクト化や公共交通網の再構築、公共インフラや 既存ストックの有効なマネジメントなどに資する取組を推進す るとともに、これらの取組との連携による「稼げるまちづくり」 を目指したまちの賑わいを創出する等戦略的な取組を進める。 8 地⽅創⽣推進交付⾦の採択基準 (「平成28年度における地⽅創⽣推進交付⾦の取扱い」より抜粋) 7つの視点(⾃⽴性、官⺠協働、地域間連携、政策間連携、事業推進主体の 形成、地⽅創⽣⼈材の確保・育成、国の総合戦略における政策5原則)から、 先駆的事業(地⽅創⽣に関する従来の事業の成果を踏まえつつ、事業内容、 実施体制、事業の⼿法に新規性のある取組等)であることが必要である。 なお、7つの視点のうち、⾃⽴性、官⺠協働、地域間連携、政策間連携の要 素が特に重要であるので、これらの4つの要素が含まれることを、地域再⽣ 計画認定申請及び交付⾦申請の要件とする。 9 <⾃⽴性> 事業を進めていく中で、「稼ぐ⼒」が発揮され、事業推進主体が⾃⽴していくことにより、将来的 (3〜5年後)に本交付⾦に頼らずに、事業として⾃⾛していくことが可能となる事業であること。具 体的には、事業収⼊や会員からの収⼊をはじめ、歳出・歳⼊⾯での財源確保に取り組むこと。 <官⺠協働> 地⽅公共団体のみの取組ではなく、⺠間と協働して⾏う事業であること。また、単に協働するにとどま らず、⺠間からの資⾦(融資や出資など)を得て⾏うことがあれば、より望ましい。 <地域間連携> 単独の地⽅公共団体のみの取組ではなく、関係する地⽅公共団体と連携し、広域的なメリットを発揮す る事業であること。 <政策間連携> 単⼀の政策⽬的を持つ単純な事業ではなく、複数の政策を相互に関連づけて、全体として、地⽅創⽣に 対して効果を発揮する事業であること。また、利⽤者から⾒て意味あるワンストップ型の窓⼝等を整備 して⾏う事業であること。 10 <事業推進主体の形成> 事業を実効的・継続的に推進する主体が形成されること。特に、様々な利害関係者が含まれつつ、リー ダーシップを発揮できる強⼒な⼈材を確保するとともに、必要な能⼒、知識を有した⼈材を適切な⼿段 で確保することが望ましい。 <地⽅創⽣⼈材の確保・育成> 事業を推進していく過程において、地⽅創⽣に役⽴つ⼈材の確保や育成に資するものであること。 <国の総合戦略における政策5原則等> 国の総合戦略における政策5原則(将来性、地域性⼜は直接性)の観点や新規性など、他の地⽅公共団 体において参考となる先駆的事業であること。 11 地⽅創⽣推進交付⾦の⽀援対象外 (「平成28年度における地⽅創⽣推進交付⾦の取扱い」より抜粋) <対象とならない経費> 本交付⾦においては、以下の経費については、原則として、⽀援の対象外とする。 ・ ⼈件費(地⽅公共団体の職員の⼈件費) 地⽅公共団体職員の⼈件費を対象外とするものであり、委託事業において、委託 費の中に事業実施のための⼈件費相当が含まれていても、⼈件費であることをもっ て対象外とはしない。 ・ 特定の個⼈や個別企業に対する給付経費及びそれに類するもの ・ 施設や設備の整備、備品購⼊⾃体を主⽬的とするもの <国による他の補助⾦等との関係> 1つの地⽅創⽣事業において、明確な役割分担の下で、本交付⾦の活⽤に加え、他 の国庫補助⾦等も併せて有効活⽤を図ることは、望ましいものである。 その際、他の国庫補助⾦等の対象となる可能性のある事業については、その補助制 度の活⽤が優先され、本交付⾦の対象とはしない。 なお、本交付⾦の交付対象とする個別事業の選定・検証等については、関係各省庁 の参画を得ながら内閣府地⽅創⽣推進事務局において対応することとしている。 12
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