校長室より第8号を更新しました。(クリックすると表示されます)

BETTER THAN TODAY
夢に向かって主体的に生きる生徒の育成
越前町立織田中学校 校長室から
平成28年10月1日
織田中学校長
第
8 号
岩﨑 紳二
平成28年度全国学力・学習状況調査の結果と今後の取り組みについて
これまで本校では、各教科で授業構想を立て,生徒同士の意見を交流することにより,
知識や思考を生み出す過程を大切にしてきました。その結果,根拠を踏まえて話したり書
いたりすることや,友達の意見から自分の考えを高めることなどができるようになってき
ました。今年度の課題として「場面や意図に応じた適切な表現力や説明力」「複数の情報
から分析・考察する力」「教科の学習と日常生活や将来の生き方とのつながりを感じる力」
などの「生きてはたらく学力」の育成に重点を置いて取り組んできました。
学力調査は国語、数学の2教科で、いずれもA問題(主に知識を見る)とB問題(主
に活用力を見る)があり、その他、生活の様子などをたずねる質問紙調査もありました。
結果は、国語、数学いずれの教科も、A問題とB問題ともに正答率が高く県平均・全国
平均を上回っています。以下は、今回の分析結果を踏まえた各教科における本校が大切に
したい課題とそれに対する今後の重点的な取り組みについてです。
◆ 国 語 ◆
※大切にしたい課題;「文章の構成を意識し全体と部分の関連を捉えながら主題を意識
して読む力、構成や展開などを踏まえ根拠を明確にして自分の考えを書いたり話
したりする力」の育成
今後の取り組み
・今後も朝読書を継続するなど、読書環境を整え、いろいろなジャンルの文章に親しませます。
・文章に沿って語句の意味を捉えさせたり、文章の構成を意識し、全体と部分の関連を捉えさせたりす
る学習課題を設け、個々の「読む能力」を補強していきます。
・文章を書いた後に推敲する時間を設け、構成の工夫や適切な言葉の使用などへの意識を高めます。
・職場体験のお礼状・学校祭のパンフレットなど、学校生活や日常生活の場に応じた内容で、学ぶ必要
性を感じさせながら書き方を指導するなど、生活の中での国語力育成を目指します。
・
「聞く」
「話す」言語活動を行う際には、目的を明確にした課題を提示し、相手に応じて言葉遣いを変
えるなどの配慮をしながら受信者を意識した活動ができるようにします。
◆ 数 学 ◆
※大切にしたい課題;「日常事象と数学的事象との関係を的確に捉え、順序立てて結
論まで説明する力」の育成
今後の取り組み
・
「考えたことを数学的な方法で説明し合う活動」や「必要な情報を図・式・表・グラフなどに整理して
問題を解決する活動」など、これまでの学習活動を継続し、生徒の思考力、表現力の育成に努めま
す。その際、式・表・グラフなどのうち何をどのように用いるのかを説明する場面を設けます。
・友達の考え方と自分の考え方との共通点や相違点を明らかにした話し合いを進めます。
・既習事項と関連づけて新たな公式を導き出すことや、考える土台(基礎・基本)を明らかにし、問
題解決に取り組むことを大切にし、基礎・基本の定着に努めます。
・どこまでわかり、どこまでわからないかを伝え、互いに学び合う時間を充実させます。
・数学委員会による「数学コーナー」の展示や情報提供、生徒主体の学びのプロセスづくりを通して,
日常生活との関連や数学を学ぶ意義を実感できるようにします。
◆ 生徒質問紙 ◆
・100%の生徒が「生徒の間で話し合う活動や自分の考えを発表する機会が設けられ
ていた」と回答しています。
・52%の生徒が自分で計画を立てて勉強し、80%の生徒が家で授業の復習を行って
います。
・75%の生徒が「今住んでいる地域の行事に参加している」と回答しています。
・77%の生徒が「地域や社会で起こっている問題に関心を持っている」と回答してい
ます。
・51%の生徒が「携帯電話やスマートフォンで通話やメール、インターネットをする
時間が1日あたり1時間以上」と回答しています。
今後の取り組み
・スクールプランの達成を目指し、
「主体的・協働的に学び合う生徒の育成」に努めます。
・
「自主学習ノート」を活用し自分から進んで計画的に家庭学習ができるよう支援します。
・生徒会活動を通して「生活美人の五条件」を推進します。
・学活・道徳の時間を利用して「情報モラルの教育」を行います。そして、今後もPTA活動で「携帯
電話やスマートフォンの正しい使用」について啓発します。
・授業、スピーチ、読書などの機会に新聞記事等を扱い、社会に関心を持つ生徒を育てます。
最後に、これらを踏まえて、今後も生徒達が主体的・協働的に学び合うような授業づく
りに取り組んでまいります。
具体的には以下のような授業を目指していきます。
今後の授業全体への取り組み
○各教科と日常生活の関連を意識した指導に心がけ、生徒達がその教科を学ぶ意義を感じることがで
きるような授業づくりに取り組みます。
○生徒の学びの姿から授業の改善に結びつく授業研究会や公開授業を実施します。
○生徒たちが自ら進んで友達と協力しながら学んでいく中で、課題を確認したり、ふり返ったりする
時間を確実に設けていきます。
○全体的な見方と部分的な見方ができるような工夫を行います。
○複数の情報を分析・整理・活用する場面や、意図や場面に応じて表現する場面を設けます。