最適なエネルギーミックスの追求と低炭素社会の実現に

北海道電力における「最適なエネルギーミックスの追求と低炭素社会の実現に向けた取り組み」
当社は、S+3E(Safety, Energy security, Economy, and Environmental conservation)
の観点から、電源構成の最適なエネルギーミックスを追求するとともに、LNG火力発
電所や再生可能エネルギーの導入拡大などの取り組みに加え、安全性の確保を大前提と
した泊発電所の早期再稼働および安定運転に取り組むことで、低炭素社会の実現に貢献
してまいります。
将来の安定供給の確保、価格競争力、環境への適合性を兼ね備えた電源構成を目指し、当社
初のLNG火力発電所である石狩湾新港発電所などの新規電源の導入や北本連系設備の増
強を着実に進めてまいります。
系統規模の小さい北海道において、風力発電や太陽光発電の出力予測精度の向上や出力制御
方法の確立などに取り組むことで、風力・太陽光発電の最大限の活用と電力品質維持の両立
を図っています。
地域の資源である再生可能エネルギーのさらなる活用に向け、北本連系設備を活用した風力
発電の実証試験をはじめとする風力・太陽光発電の導入拡大、大型蓄電システム実証事業、
水力発電における未利用エネルギーの活用などについて、着実に推進してまいります。
発電
原子力発電
安全性の確保を大前提とした泊発電所の早期再稼働と安定運転に取り組む
火力発電
石狩湾新港発電所導入(LNG:569.4MW×3 基)
温室効果ガス削減への取り組み
当社は、水力発電をはじめ風力発電や太陽光発電など、再生可能エネルギーの導入拡大に積
極的に取り組んでおり、 2015 年度において当社の電力量に占める再生可能エネルギーの割
合は2割を超える状況。
(国の電源構成目標における再生可能エネルギーの比率は、2030 年で 22~24%)
「電気事業低炭素社会協議会の低炭素社会実行計画」で掲げた目標の達成に向け、左記の取
り組みを推進することにより、温室効果ガス排出削減に貢献していく。
電力量に占める再生可能エネルギーの割合
卸電力取引所・
その他
2015 年度の当社の電力量に占める
固定価格買取制度(FIT)を含む
再生可能エネルギーの割合は、2割
を超える状況。
2%
16%
石油 27%
2015 年度
実績
(再生可能エネルギー)
再生可能エネルギー
2割超
6%
FIT 電気
石炭
・ 経済的に利用可能な最良の技術(BAT)を導入
水力発電設備
再生可能エネルギー
(FIT 電気以外)
49%
京極発電所の導入(純揚水発電所:200MW×3 基)
・ ピーク供給力の役割に加え、需要変動に対する負荷追従性や周波数調整に優れた可変速式の導入に
より、再生可能エネルギーの連系拡大に寄与
「電気事業低炭素社会協議会の低炭素社会実行計画」の目標
水力発電設備における未利用エネルギーの活用
・ 河川水や水力エネルギーを有効活用した中小水力の開発、高効率機器の採用などによる既設水力発
 CO2 排出原単位(2030 年度) 0.37kg-CO2/kWh 程度※(電気事業全体での目標値)を目指す。
※ お客さまのご使用量 1kWh あたりの数値
電所における出力向上の取り組みを推進
再生可能エネルギー
水素を活用した小規模木質バイオマス発電の実証事業
地熱資源の調査および事業化を検討
送配電
連系設備
北本連系設備の増強
・ 北海道エリアの安定供給の確保に加え、道内での再生可能エネルギーの導入拡大や電力取引の活性
化へ寄与
ネットワーク
大型蓄電池システム実証事業
北海道電力のCO2排出原単位*1 の推移
・ 東日本大震災発生以降、泊原子力発電所が順次停止したことにより、火力発電量が大幅に増加。
・ 現在、再稼働に向け、国の新規制基準適合性審査を受けており、安全性の確保を大前提に一日も早い発
電再開に取り組んでいる。
(kg-CO2/kWh)
0.68 0.7 再生可能エネルギー
LNG火力や更なる再エネの導入、泊発電所の安定
0.5 ・ 北本連系設備を活用し風力発電の導入拡大に向けた実証事業
・ 導入量は 2015 年度末で 3,000MW、電力量に占める割合は 2 割を超える
家畜系バイオマス発電の出力制御に係る研究開発
小売
省エネ・
省 CO2 活動
省エネルギーを踏まえたご提案
・ スマート電化機器への転換の提案や、省エネルギーに係る情報発信など、お客さまの視点に立った
省エネルギーサービス活動に取り組んでいます
0.68 0.6 再生可能エネルギーの導入拡大
・ 再生可能エネルギー予測システムの導入
0.69 東日本大震災発生
・ 風力発電や太陽光発電の出力変動に対する新たな調整力としての性能実証および最適な制御技術
の開発・確立を目指す
0.68 0.4 運転などに取り組み、温室効果ガス排出削減に貢献。
0.49 0.42 0.37kg‐CO2/kWh
0.34 CO2 排出量:
0.3 11.1 百万 t-CO2
泊発電所 3 基が稼働した 2010 年度は 2030 年度の目標値*2 を下回るレベル。
0.2 2009
2010
2011
2012
2013
2014
*1 CO2 クレジット等調整後の値
2015
(年度)
*2 電気事業全体で達成を目指す